魔剣王正伝   作:プルプルマン

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物語の前提として、かなり重要な話です。
設定的にはこの世界に伝わる神代の頃の御伽噺といったイメージです。


プロローグ
マオウ正伝


むかしむかし、かみさまたちのほかにだれもおぼえていないほどのむかしのことです

そらにおわするとてもえらいおおかみさまがちじょうになにをつくろうか、ずっとなやんでおられたころのおはなし

ちじょうはきえないほのおとおそろしいやみでおおわれて、まだなにもありませんでした

 

しかし、そんなときでもおおかみさまがさいしょにおつくりになった、くものうえにあるくにはあたたかいひかりにみちあふれ、まいにちおいしいりょうりやくだものをたべられるゆめのようなばしょでした

くものうえのくにには、かみさまやてんしさま、てんにんというひとびとがすみ、みんながなかよくたのしくくらしていました

 

それから、どれほどのとしつきがながれたころでしょうか

へいわなくものうえのくににひとりのおそろしいかいぶつがうまれたのです

そのかいぶつはじぶんのことをマオウとよびました

そのかいぶつはだれもたたかうことができないほどにおそろしいつよさをもっていました

そのかいぶつはとてもあらあらしく、あばれんぼうでした

そのかいぶつはいつまでもすがたがかわらず、どんなことをしようともへいきでした

そうです、そのかいぶつはふじみのちからをもっていたのです

 

あるひ、かいぶつはくものうえのくにのあらゆるばしょからわるいなかまをあつめて、おおかみさまにたたかいをいどみました

おおかみさまにとってもひとびとにとっても、とてもながく、つらいたたかいになりました

たたかいは6にちかんのあいだつづき、7にちめにおおかみさまとかいぶつのけっとうでしょうぶがつきました

なんと、おおかみさまはまけてしまうところだったのです

かいぶつマオウはおおかみさまよりもずっとつよいちからをもっていただけではなく、おおかみさまがどれほどこうげきしても、ふじみのちからをもっていたのでぜんぜんきいていなかったのです

そこで、おおかみさまはかいぶつがにどとあらわれることのないように、とてもきょだいなふういんをすることにしました

せかいのすべてをおおってしまうほどのふういんに、なんはしらものかみさまたちがちからをながしこんで、ようやくかいぶつはわるいなかまとともにえいえんのふういんのなかへときえていったのでした

もうけっしてひかりあるせかいにでてくることはないでしょう

 

そうして、へいわなせかいにもどったくものうえのくにをみて、おおかみさまはちじょうもへいわなせかいになることをのぞんで、ちじょうをおつくりになられました

そして、またマオウのようなかいぶつがうまれてこないように、いまもおそらのたかくからわたしたちのせいかつをみまもっているのでした

 

おしまい

 

中央連合王国立記念図書館蔵

著 第13番天界広報センター

編・訳 ホン・アムルド




実際、不老不死ってどんな気分なんでしょうね?
なったことはありませんし、なるのも難しそうなのでよくわからないです。

登場人物

おおかみさま
この世界を創ったとされる、いわゆる創造神

かいぶつマオウ
天界で突如生まれた不死身の反逆者であり、マオウ大戦と呼ばれる凄まじい戦いを巻き起こした神話の存在である。
決して倒せない故に厳重に封印されたらしい。
その名前は天界の極めて古い言葉で「神へ弓引く」という意味を持つ。

ホン・アムルド
中央連合王国お抱えの歴史編纂者であり、さほど記録が残っていない有史以前についても知見が深い。
一度見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触れるなどした情報を全て覚えるという能力を持つ。
何故かいつも大楯を持ち歩いている。

用語集

ちじょう
この作品の基本的な舞台となる場所で、「地界」と呼ばれている。

くものうえにあるくに
神々や天使、天人の住まう地。
雲に覆われ、天高くに浮かんでいて、「天界」と呼ばれている。

かみさま・てんし
多分皆様の想像通りの見た目と役目でいいと思います。

てんにん
単純に天界に住まう人間っぽい種族で、平均寿命が数千年ほどであるため、まったりと生きている。

中央連合王国
この世界で最も領土の広い国であり、14の国が連合という形をとっている。
1人の王により強固に結束しており、地理的にも情勢的にも世界の中心と言える。

天界広報センター
天界の発信したい情報を他の世界へと流す機関であり、情報操作の要。
結構な数がある。

マオウ大戦
神代の昔、天界で起きた大戦争。
創造神が率いた天界軍とマオウが率いたマオウ軍が戦い、天界を半壊まで追い込んだ。
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