ゼノブレイド2ソード・オブ・メモリーズ ~目覚めよ、幻想の聖剣~   作:ヒビキ7991

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第一話

~ギャラクシーノーツ号 コックピット~

 

 

ここは宇宙空間を走る宇宙船、ギャラクシーノーツ号のコックピット。

 

 

天馬

「もうすぐ最後のワープだね。」

 

「ワープしたらそこは懐かしの地球。やっと帰れるね。」

 

 

宇宙の運命を掛けた惑星間サッカー大会グランドセレスタギャラクシーが終わり、松風天馬率いる地球代表アースイレブンは、自分達の故郷である地球に戻るため最後のワープに備えていた。

 

 

信助

「思えば宇宙でサッカーするなんて、最初はコレッポッチも思ってなかったよね?」

 

剣城

「予選決勝直後にスターシップスタジアムが現れ、ストームウルフや予選で戦った連中の正体が実は宇宙人だった。あの時の衝撃は今でも鮮明に覚えてる。」

 

真名部

「でもって他の星で異星人と本格的にサッカーをすることになって、剣城君がいつの間にか偽物に入れ替わった挙げ句、黒岩監督と一緒にファラム・オービアスの側に居ましたしね。その件につきましては、僕達も驚きました。」

 

野咲

「でもさ、何だカンだ言ってオバちゃんの事が一番のビックリポイントじゃない?」

 

神童

「確かに。ギャラクシーノーツ号の車掌までは良かったが、ブラックルームを作ったのがオバちゃんだったとはな。」

 

 

コックピットには天馬達以外にも、座名九郎・井吹・皆帆・好葉がコックピットに居た。

 

 

プシュー

 

 

と、そこへ噂をすれば何とやら。オバちゃんことしずねがコックピットに現れた。

 

 

しずね

「おーい、みんな!そろそろワープするから、席に着いておくれよ!」

 

 

ヨネの指示でアースイレブン一同は席に着く。すると………

 

 

「何じゃこりゃあああ!?」

 

 

今度は叫び声と共に水川が、後に続いて九坂と鉄角がコックピットにやって来た。

 

 

水川

「何なんだよ此処!?てか、お前ら誰だよ!?何なんだよ!?」

 

九坂

「おいコラ!大人しくしろ!」

 

鉄角

「暴れんなってコノ!」

 

 

暴れる水川を拘束する九坂と鉄角。水川はポトムリの精神が抜けた事で、「岩城中のミノタウロス」と呼ばれる本来の人格に戻っていたのだ。

 

 

好葉

「こ、怖い………」

 

皆帆

「これって………」

 

真名部

「岩城中のミノタウロスの復活です………」

 

 

皆帆・真名部・好葉は背もたれを盾にして身を潜め、剣城達は静かに様子を伺う。そして天馬と葵はしずねと共に水川を落ち着かせる事にした。

 

 

「水川さん、落ち着いて!」

 

しずね

「後でちゃんとキッチリ説明するから、今は席についてくれないかい?」

 

天馬

「そうそう!これからワープに入るから………!」

 

水川

「わ~ぷぅ~?何寝ぼけた事言ってんだ!お前何処中だコラ!」

 

 

水川は天馬にズケズケと近寄る。

 

 

天馬

「いや、だから先ずは落ち着いて………」

 

水川

「落ち着いて居られるかよバカ!!」

 

 

ドカッ!

 

 

天馬

「どわっ!?」

 

 

ゴンッ!

 

 

水川は天馬を蹴り倒し、天馬は倒れた拍子に操縦席に身体を強打した。

 

 

「天馬!?」

 

天馬

「イテテ………大丈夫、ありがとう葵。」

 

 

天馬は葵の手を借りゆっくり立ち上がる。

 

 

バチバチ!ビリビリ!

 

 

ガコンッ!

 

 

すると、操縦席の制御装置が火花を吹き、ギャラクシーノーツ号が大きく揺れ始めた。

 

 

野咲

「きゃっ!なになになに!?」

 

水川

「おいおい、今度は何だよ!?」

 

 

しずねは慌ててシステムをチェックする。

 

 

しずね

「大変だ!さっき天馬君が制御装置にぶつかった時に自動航行装置が故障したみたい!」

 

 

しずねの放った言葉に一同は驚愕した。

 

 

天馬

「オバちゃん、何とかならない!?」

 

しずね

「ちょっと待って、手動操縦に切り替えてみるよ!」

 

 

しずねは自動操縦から手動操縦への切り替えを試みるが、故障のためか操作を全く受け付けない。

 

 

しずね

「ダメだ、完全に制御不能だよ!こうなったらこのままワープするしかない!みんなしっかり掴まりな!!」

 

 

しずねの指示でアースイレブンは身を屈め、座席や手摺に掴まり拘束。

 

 

キイィィィィィィンッ!

 

 

そしてギャラクシーノーツ号は制御不能のままワープに突入し、宇宙の彼方へ姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天馬

「………う………う~ん?」

 

 

気が付くと、天馬は俯せに倒れていた。

 

 

天馬

「………どうなったんだ?」

 

 

天馬は顔を上げ、ふらつきながらゆっくりと立ち上がる。

 

 

天馬

「っ!?」

 

 

立ち上がって直ぐ、天馬は辺りを見て唖然とした。そこは以前訪れた200年後の未來世界やファラム・オービアスとも引けを取らない程の未来都市………だったらしいが、それは恐らく遥か昔のこと。ビルや高架道路は倒壊し、辺りに瓦礫が散乱した廃墟だった。空は厚い雲に覆われ、至る所で竜巻がおきていた。

 

 

天馬

「何処だ此処………みんな、大丈夫?」

 

 

天馬は辺りに仲間達が居ないか見回した。だが辺りには自分以外に誰も居らず、ギャラクシーノーツ号の姿も無かった。

 

 

天馬

「誰も居ない………どうなってるんだ?」

 

 

天馬は一先ず歩き出し、仲間達を探しに向かう。

 

 

天馬

「葵ー!剣城ー!信助ー!神童さーん!オバちゃーん!」

 

 

歩きながら仲間達の名前を叫ぶが、自分の声がこだまするだけだった。すると、遥か前方に何かキラキラ光るモノを見つけた。

 

 

天馬

「何だろう?」

 

 

光の元へ向かうと、そこにあったのは一冊の本だった。本はまるで魔法の本の様な洋書スタイルで、そこそこの厚みがあり、表紙の中央には青く輝くひし形のクリスタルが埋め込まれていた。

 

 

天馬

「本?何でこんなところに?」

 

 

天馬は本を手に取り、表紙を開く。本には見たこと無い文字が書かれていた。

 

 

天馬

「見たこと無い文字だ。でも何だろう………何となくだけど、読める気がする。」

 

 

天馬は徐に本に記された文字を読み始めた。

 

 

天馬

「これはかつて、世界を守るために戦った十人の剣士達の記録。彼らの意思を未来に伝えるため、私は此処に記録を残す。」

 

 

天馬はページを捲り、本を読み始める。本の中には文字の他に、剣士達の水墨画が何枚か描かれていた。

 

 

天馬

「炎の剣士セイバー、水の剣士ブレイズ、雷の剣士エスパーダ、土の剣士バスター、風の剣士剣斬、音の剣士スラッシュ、煙の剣士サーベラ、刻の剣士デュランダル、光の剣士最光、闇の剣士カリバー、不死身の剣士ファルシオン、そして彼らが立ち向かった全知全能の神ソロモンと物語の魔物ストリウス………」

 

 

キイィィィィィィンッ!

 

 

天馬

「っ!?」

 

 

シュンッ!

 

 

突然、開いていたページが発光し、次の瞬間天馬が光となってその場から消えた。

 

 

ドコッ   シュゥゥ………

 

 

本はその場に落ち、表紙に埋め込まれていたクリスタルも光の粒子となって消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天馬

「………あれ?」

 

 

気が付くと、天馬はまた別の場所に居た。今度は四方を高い本棚で囲まれた不思議な部屋だ。

 

 

天馬

「今度は何処だ………図書館?」

 

 

「此処は君が手に入れた本、《ソード・オブ・メモリーズ》の中だ。」

 

 

突如、天馬の背後から男の声がした。振り向くとそこには、紫・金・黒の三色で構成されたスーツと黒金の腰マント。両肩と胸に鉄の鎧を装備した、天馬ソックリの銀髪と赤い瞳の少年の姿があった。

 

 

天馬

「君は………SARU?いや違う………君は誰?」

 

???

「俺は《クリス》。この本に宿りし《ブレイド》だ。」

 

天馬

「ブレイド?」

 

 

クリスはそう言うと、突如天馬の額に自身の手を当てる。

 

 

天馬

「っ!!」

 

 

手を当てた途端、天馬の脳裏にビジョンが写し出された。雲に覆われし世界………その世界の中心に聳え立つ巨大な木………そして一人の少年と少女の姿。

 

 

天馬

「今のは………」

 

クリス

「天馬、君はこれからある少年と少女に会い、共に旅をしてほしい。」

 

天馬

「旅を?何で?」

 

クリス

「まもなくこの世界に、終わりが近づいている。」

 

天馬

「っ!?」

 

 

クリスの言葉に、天馬は驚いた。

 

 

クリス

「俺の中に眠る剣士達の全てを君に預ける。そして君が少年と少女に出会いし時、俺は君の前に再び現れよう。君のブレイドとして。」

 

天馬

「ねぇ、その少年と少女って誰なの?そもそも、君って何者?あとブレイドって?」

 

クリス

「時が来れば、何れ分かる。」

 

 

キイィィィィィィンッ!

 

 

天馬

「っ!?」

 

 

突然、部屋全体が強く光りだし、辺りは強い光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天馬

「………う~ん」

 

 

そして気が付くと、又しても別の場所に居た。鉄板と鉄骨で組まれた小屋らしき建物の中、彼は固いベッドの上で仰向けになっていた。

 

 

天馬

「まただ………」

 

 

天馬は身体を起こし、ベッドを降り、小屋の外に出る。どうやら小屋が建っていたのは小島の様で、外には洗濯物を干している物干しや植木鉢、錆び付いたクレーンが設置されていた。

 

 

天馬

「………」

 

 

だが島の周囲に広がっていたのは青い海ではなく、厚い雲の平原だった。

 

 

天馬

「何だこれ………雲?」

 

 

「おっ、目が覚めたのかい?」

 

 

と、今度は小屋の上からクリスとは違う別の少年の声がした。小屋の上には不思議な青いスーツを着た、天馬と年が近そうな黒髪の少年が居た。

 

 

???

「よっ!」

 

 

少年は屋根から飛び下り、天馬の目の前に着地した。

 

 

???

「よかった、全然起きないから心配してたんだ………俺は《レックス》。君は?」

 

天馬

「俺?俺は松風天馬。えっと………レックスだっけ?此処はいったい………」

 

 

「ん?………目を覚ましたのか、レックス?」

 

 

と、今度は何処かから年寄りらしき男の声が聞こえてきた。

 

 

天馬

「………?誰かいるの?」

 

???

「此処じゃよ此処。」

 

 

と次の瞬間、小屋の裏から何か巨大な影が姿を見せた。そこに現れたのは、巨大な角の生えた竜の頭だった。

 

 

天馬

「えええっ!?ど、ドラゴン!?って事は此処って、ドラゴンの背中!?」

 

 

予期せぬ出来事に天馬はパニックになり慌て始める。

 

 

ツルッ

 

 

天馬

「えっ?」

 

 

ザパーン!

 

 

と、天馬は足を滑らせ雲の中に落ちてしまった。

 

 

レックス

「天馬!?」

 

???

「おい大丈夫か!?」

 

 

バシャーン!

 

 

と、天馬は直ぐ雲の外に顔を出した。

 

 

天馬

「プハッ!って、何これ雲じゃなくて水!?どうなってるんだよー!!」

 

 

 

 

To Be Continued…

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