ゼノブレイド2ソード・オブ・メモリーズ ~目覚めよ、幻想の聖剣~   作:ヒビキ7991

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第二話

天馬

「フー、フー………アチッ!」

 

 

天馬は無事に雲の中から引き上げられ、小屋の中でレックスとスープを飲んでいた。

 

 

レックス

「落ち着いた?」

 

天馬

「うん、もう大丈夫。」

 

レックス

「そっか、じゃあ………」

 

 

ガラガラガラ………

 

 

レックスはスープを飲み干し小屋の窓を開く。窓の向こうには先ほどの竜が顔を覗かせていた。

 

 

???

「レックス、もうその少年は大丈夫なのか?」

 

レックス

「うん、もう大丈夫だって。」

 

???

「そうか、そいつは良かった。」

 

レックス

「じゃあ、改めて自己紹介からだね。俺はレックス。サルベージャーをやってるんだ。」

 

???

「ワシは《セイリュウ》。レックスの保護者代わりと言ったところかのぉ。よろしくのぅ。」

 

天馬

「俺は松風天馬。………ところで、俺なんで此処に居るの?」

 

レックス

「えーっと………」

 

 

レックスの話によると、数時間前にセイリュウとサルベージを行うポイントを探していたところ、偶然雲の上を漂流する天馬を見つけ保護したそうだ。

 

 

天馬

「そっか、助けてくれてありがとう、レックス。」

 

レックス

「どういたしまして。ところで、天馬は何処の出身?良かったら送ってあげるよ。インヴィディア?それともスペルビア?」

 

セイリュウ

「今の時期じゃと………ここから一番近いのはグーラじゃな。」

 

 

何処かの地名だろうか、突然聞いたことの無い言葉を喋り出すレックスとセイリュウ。

 

 

天馬

「ちょ、ちょっと待って。レックス、さっきから何喋ってるの?」

 

レックス

「何って、《巨神獣(アルス)》の名前じゃんか。」

 

天馬

「あるす?」

 

 

又しても聞いたことの無い言葉が出てきた事に、天馬は混乱し始めた。

 

 

セイリュウ

「お前さん、巨神獣を知らぬのか?」

 

天馬

「は、ハイ………」

 

レックス

「もしかして記憶喪失?………いや違うな、ホントに知らないッポイ。」

 

セイリュウ

「うぅむ………よく見たらお前さんの服、見たこと無い創りじゃの。」

 

 

と、セイリュウは天馬の服を見て言った。ちなみに天馬は現在、イナズマジャパンのジャージを着ている。

 

 

セイリュウ

「………お前さん、いったい何処から来た?正直に話してみなさい。」

 

 

セイリュウがそう言うと、天馬は少し考える。そして数秒後、レックスとセイリュウに話した。自分がレックスに会う前の事を。

 

 

レックス・セイリュウ

「宇宙から来た!?」

 

 

案の定、レックスとセイリュウは仰天した。

 

 

天馬

「多分ね。俺、レックスに会う前は仲間達と一緒に宇宙船に乗って、故郷の星に帰るところだったんだ。でも途中で船が故障して、気が付いたら変な廃墟に居て………」

 

レックス

「廃墟?」

 

天馬

「うん………真っ暗で、崩れた建物や瓦礫だらけの街だった。俺はその街で不思議な本を見つけて、気付いたらレックスの家で………」

 

レックス

「そっか………」

 

天馬

「………みんな、今何処に居るんだろう………無事だと良いけど………」

 

 

天馬は自分の事で不安だったが、それ以上に仲間達の事が心配だった。

 

 

レックス

「………あのさ、良かったらしばらく俺達と一緒に暮らさない?」

 

天馬・セイリュウ

「えっ?」

 

 

突然のレックスの提案に、天馬とセイリュウは驚いた。

 

 

レックス

「ひょっとしたら、天馬の仲間達もこの世界に来てるかも知れないだろ?一緒に探してあげるよ。」

 

天馬

「良いの?」

 

レックス

「もちろん!じっちゃんも構わないだろ?」

 

セイリュウ

「別に構わぬが、信用してよいのかレックス?」

 

レックス

「困ってる人を放っておけないだろ?それに俺には分かる。天馬は嘘を言う人じゃないって。」

 

天馬

「レックス………ありがとう!」

 

レックス

「じゃあ天馬、俺がこの世界の事教えてあげるよ。」

 

 

レックスは語りだした。

 

 

レックス

「この白い雲、《雲海》に覆われた俺達の世界の名前は《アルスト》。俺達はこのアルストで、じっちゃん達みたいな《巨神獣》の上で生活してるんだ。」

 

天馬

「なんで巨神獣の上に?」

 

レックス

「アレを見て。」

 

 

レックスの指差す方向には、天まで通じる程の高さがある巨大な木があった。

 

 

天馬

「アレは、木?」

 

レックス

「俺達はあの木を《世界樹》って呼んでいて、雲海はあの世界樹を中心に広がっているんだ。伝承じゃ、この世界ができる遥かな昔、人は世界樹の上に住む創生の「神」と共に暮らしていた。天空に築かれた豊穣の大地………昼を夜に、雨を晴れにすることもできる理想郷………人はそこを《楽園》と呼んでいた。」

 

天馬

「楽園、理想郷かぁ………何だか凄いね!」

 

レックス

「だろ?でもある日、人は楽園を追われたんだ。」

 

天馬

「追われた?何で?」

 

レックス

「分からない。神の怒りに触れたからなのか、それとも別の何かなのか………楽園を追われた人はアルストに移り住んだけど、長く生きることは出来なかった。やがて人が滅亡に瀕したとき、憐れに思った神は自らの僕である巨神獣を遣わし、人を救った。僅かに生き残った人は巨神獣へと移り住み、幾万もの昼と夜を共に過ごした。

 

 

これが俺達の世界の大まかな歴史だ。どう?」

 

天馬

「どうって言われても………俺の居た世界と全然違うとしか………」

 

レックス

「天馬の生まれた世界ってどんな世界なの?」

 

天馬

「俺の世界?そうだなぁ………青い海があって、立派な街が沢山あって、山や森が沢山あって、人や動物が沢山住んでるって感じかな?」

 

レックス

「何か、俺にはそっちの方が想像出来ないな………でも、凄く平和そうな世界って感じはするよ。」

 

天馬

「ありがとう、レックス。」

 

 

天馬とレックスは微笑んだ。

 

 

天馬

「ところでレックス、サルベージャーって何?」

 

レックス

「簡単に言うなら、雲海に沈んでるお宝を引き上げて換金する仕事だよ。じっちゃんの背中に乗って、色んなポイントを巡ってはお宝を引き上げてるんだ。」

 

天馬

「………ねぇレックス、俺もレックスの仕事手伝っても良いかな?」

 

レックス

「えっ?別に構わないけど………」

 

天馬

「しばらくお世話になるんだから、それくらいさせてよ。それに、俺この世界の事もっと知りたいんだ!」

 

レックス

「そうか………よし、分かった!」

 

 

こうして、天馬はレックスと共にサルベージャーとして共同生活を送ることとなった。レックスから予備のサルベージャースーツを借り、彼からサルベージャーについて、アルスト中に潜むモンスターについて、セイリュウからモンスターとの戦いに必要な武器《アーツ》について教わり、共に雲海からお宝を引き上げ、共に寝食を過ごした。そして共同生活を始めてから数日が経ったある日………

 

 

ジリジリジリ………

 

 

この日は昼食に、サルベージで引き上げたコンテナに潜んでいたモンスター《カリブ・シュリブ》の爪を七輪で焼いていた。天馬が七輪を見張り、レックスはサルベージで手に入れたお宝を整理している。

 

 

天馬

「レックス、焼けたよー!」

 

レックス

「おっ、待ってました!」

 

 

カリブ・シュリブの爪は火が通って赤くなり、身からエキスが染みだし、グツグツという音と共に良い香りを漂わせていた。

 

 

セイリュウ

「あぁーーー七輪の熱が心地良いわい!肩凝りに効くのぉ………」

 

 

セイリュウは背中で七輪を焚かれて喜んでいる様子。

 

 

レックス

「そろそろ動かそうか?」

 

セイリュウ

「いや、もうしばらくそこで良い………あぁ」

 

レックス

「オッケー!」

 

天馬

「お灸か何かかな?」

 

 

レックスと天馬は七輪の前に箱を置き、箱の上に腰を下ろし、カリブ・シュリブの爪を手に取る。

 

 

レックス

「ウヒョー、美味そう!」

 

天馬

「いただきまーす!」

 

 

そして美味しそうにカリブ・シュリブの爪にかぶりつく。

 

 

天馬

「美味しい!」

 

レックス

「一仕事終えた後に食べると、また格別なんだコレが。」

 

 

すると………

 

 

「■■■■■ーーー!!」

 

 

天馬・レックス

「ん?」

 

 

突然、雲海から何かの鳴き声が聞こえてきた。天馬達は鳴き声が聞こえた方角を見ると、雲海から巨大な巨神獣が姿を見せた。

 

 

天馬

「アレは、巨神獣?」

 

 

天馬達が目撃した巨神獣は、胸の辺りに青く輝くコアと全身に青く輝く模様を持っていた。だが次の瞬間、コアと模様の光が消え、巨神獣は力尽きた様に雲海に沈んでいった。

 

 

天馬

「レックス、巨神獣が!」

 

レックス

「まただ………」

 

天馬

「また?」

 

レックス

「巨神獣は俺達が生きていく上で欠かせない存在だけど、俺達人間と同じく寿命がある。寿命が尽きた巨神獣は、ああやって雲海に沈んでいっちゃうんだ。」

 

セイリュウ

「しかもここ最近、雲海に沈む巨神獣は増え続けておる。恐らく全体的に巨神獣達の寿命が、終わりに近付いとるのかも知れん。」

 

天馬

「じゃあ………まさかセイリュウさんも?」

 

セイリュウ

「うむ、いずれああなるじゃろう………それがワシら巨神獣の運命じゃからな、抗ったところで詮方無い………」

 

レックス

「イヤサキ村も、いつかああなるのかな?」

 

セイリュウ

「今日明日って事は無かろうが、いずれな………」

 

 

レックス達はふと、世界樹に目を向けた。

 

 

レックス

「………じっちゃん達巨神獣ってさ、あの上で生まれたんだろ?」

 

セイリュウ

「伝承ではそうなっとるが、ワシが生まれたのはこのアルストの世界じゃ。ご先祖が何処で生まれたのかまでは知らん。」

 

レックス

「あるのかなぁ、楽園………」

 

天馬

「アルストを創った神様が住む場所………世界樹の上に広がる豊穣の大地か………」

 

セイリュウ

「本当にそんな所があるのなら、皆安泰じゃのう………争いもせんで済む。」

 

レックス

「あるといいなぁ、そしたら村のみんなも………」

 

 

 

それから二人は昼食を済ませ、サルベージで手に入れたお宝を整理していた。

 

 

レックス

「よし、今日の成果も十分だ。」

 

天馬

「今日の仕事はコレで終わり?」

 

レックス

「いやまだだよ。これだけあれば、換金しても大丈夫そうだ。じっちゃん、ひと泳ぎ《アヴァリティア商会》に向かってよ!」

 

セイリュウ

「今から換金か?ワシはもう寝る時間なんじゃがのぅ………」

 

レックス

「ワザとらしく老け込むなよ!まだ日は高いって!」

 

セイリュウ

「全く、巨神獣使いの荒い奴じゃ………」

 

 

セイリュウはそう言うと、ゆっくりと動き始めた。

 

 

天馬

「レックス、アヴァリティア商会って何?」

 

レックス

「俺がいつも換金してる場所さ。行けば分かるよ。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~アヴァリティア商会 ゴルトムント帰還の港~

 

 

出発して数時間後、レックス達は中型の巨神獣《ゴルトムント》に吊り下げられた大型商業施設《アヴァリティア商会》に到着した。

 

 

レックス

「着いたよ、此処がアヴァリティア商会だ。」

 

天馬

「うわぁ、でっかいなぁ!」

 

レックス

「此処はアチコチの国から色んなモノが集まる場所なんだ。俺がサルベージで手に入れたお宝は、みんな此処で取引してもらってるんだよ。」

 

 

レックスはセイリュウを桟橋に停泊させ、天馬とレックスはセイリュウの背中から下りた。すると早速………

 

 

天馬

「ねぇレックス、アレは何?」

 

 

天馬がある方向を指差した。指差す方向には、座席や操縦桿を装備した小型の巨神獣が居た。

 

 

レックス

「あれは《巨神獣船》。じっちゃん達みたいな小型の巨神獣を改造して作った、雲海を航るための船さ。」

 

セイリュウ

「このアルストの世界では、巨神獣船は雲海の上を移動するのに欠かせない乗り物なんじゃ。中には砲台やら装甲やらを沢山付けた、巨神獣戦闘艦などもある。」

 

天馬

「へぇー。」

 

 

「ようレックス!」

 

 

するとそこへ、一人の若い男がやって来た。

 

 

レックス

「《ハイラム》さん!」

 

天馬

「知り合い?」

 

レックス

「うん、港で船の整理をしてるハイラムさんだよ。」

 

 

ハイラムは笑顔でレックスに近づく。

 

 

ハイラム

「どうだ、最近の景気は?」

 

レックス

「悪かったら此処に来やしないよ!」

 

ハイラム

「だろうねぇ!………おや?そっちの彼は誰だい?」

 

 

ハイラムは天馬に目を向ける。

 

 

レックス

「彼は天馬。俺の新しいサルベージャー仲間さ。」

 

天馬

「はじめまして、天馬と言います!」

 

ハイラム

「天馬か、よろしくな!で、荷揚げするもんは何れだ?」

 

レックス

「荷揚げは商談が成立してからで良いからさ、しばらく居させてよ。」

 

ハイラム

「半日で15ゴールドだぞ?」

 

レックス

「それは物が売れてからの話だね!じゃあヨロシクー!」

 

 

レックスはそう言うと、一目散に桟橋を離れた。

 

 

天馬

「レックス!ちょっと待ってよ!」

 

 

天馬も慌ててレックスを追いかける。

 

 

ハイラム

「ああ、おい!前金だってのに、また俺がドヤされるじゃないか………」

 

 

残されたハイラムはふと、セイリュウに目を向ける。

 

 

セイリュウ

「ワシは財布は持っとらん。」

 

ハイラム

「だろうねぇ………」

 

 

一方、桟橋を離れた天馬とレックスは、別の桟橋に見慣れない黒い船を見つけた。

 

 

天馬

「レックス、アレも巨神獣船?」

 

レックス

「いや、アレは巨神獣船じゃない。巨神獣船じゃないのに、あんな大きい船が雲海に浮いてるなんて、いったいどういう仕組みなんだろう………」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~アヴァリティア・バザール~

 

 

天馬とレックスは《アヴァリティア・バザール》へとやって来た。バザールでは幾つもの露天が軒を連ねていたが、大半の露天は人ではなく、大きな耳と滑らかな毛並みを持った小柄の丸い生き物達が店番をしていた。

 

 

天馬

「ねえレックス、あの丸い生き物は何?」

 

レックス

「アレは《ノポン族》。この世界で人と一緒に暮らしてる種族の一つさ。アチコチの国や地域に住んでるけど、特にこのアヴァリティア商会には沢山のノポン達が住んでるんだ。金にうるさくて商売に勤しむノポンが多いから、ノポンと言えば商人ってイメージを持たれることも多いんだ。」

 

天馬

「へぇー。」

 

 

そうお喋りをしながら、二人はバザールの一角にある《中央交易所》を訪れた。交易所の受付は雌のノポン族《メロロ》。

 

 

レックス

「メロロさん、こんにちは!」

 

天馬

「こんにちは!」

 

メロロ

「おおレックス!いらっしゃいも!………おや、其方の坊っちゃんは誰も?」

 

 

メロロは早速天馬に気が付いた。

 

 

レックス

「彼は天馬。最近俺と一緒に同居し始めたサルベージャー仲間だよ。」

 

メロロ

「そうかもそうかも!ウチはメロロ。このアヴァリティア中央交易所を切り盛りしてるも!よろしくも。」

 

天馬

「よろしくお願いします、メロロさん。」

 

メロロ

「それで、今日は何を持ってきてくれたも?」

 

レックス

「ちょっと待ってて!今持ってくる!」

 

 

レックスと天馬は一旦セイリュウの所へ戻り、サルベージで手に入れたお宝を交易所に運んだ。その後、メロロがお宝を鑑定し見積書を出したが………

 

 

レックス

「ええーっ!?こんだけぇ!?」

 

 

見積書に記載された報酬額を見てレックスは唖然とした。

 

 

メロロ

「無理言わないでも………これでも上乗せしてあげてるも………軍事物資なら割り増ししてあげるんだけども?」

 

 

メロロの見つめる先には何処かの国の兵隊だろうか、黒ずくめの軍服を着た者達と、甲殻類を思わせる鎧を着た者達の姿があった。

 

 

メロロ

「休戦してたスペルビアとインヴィディアは今じゃ開戦準備の真っ最中だから、いくらあっても足りないも。どうだも?」

 

レックス

「前にも言っただろ?そういうのはパス。」

 

メロロ

「んもぅ………アンタくらいの腕なら、ズンとこ儲かるのにもぅ………」

 

レックス

「まぁ、今日はそれでいいや。200………いや、500は今で残りはいつもので。」

 

メロロ

「分かったも!」

 

 

レックスはメロロから報酬金を受け取り、レックスと天馬は交易所を離れた。

 

 

天馬

「ねえレックス、さっきメロロさんが言ってたのって………?」

 

レックス

「開戦の事?この世界には大きく分けて三つの国家があるんだけど、その内スペルビア帝国とインヴィディア烈王国の二つが、近々戦争をしようとしてるんだ。」

 

天馬

「もしかして、さっき見た巨神獣の死と関係が?」

 

レックス

「ああ………巨神獣の寿命が尽き、国が滅ぶのを避けたいんだと思う。だから相手の領土を奪うため、戦争をしようとしてるんだ。だからさ、楽園があれば………あれ?」

 

 

気が付けば天馬はある露店で品物を見ていた。

 

 

店主

「毎度ありも!」

 

 

天馬は露店で何かを買った様だ。

 

 

天馬

「ねえレックス、これ見て!」

 

 

天馬が買ったのは、古いサッカーボールだった。

 

 

レックス

「なに?その白黒のボール?」

 

 

だがレックスは何に使う物なのか分からない様だ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~ゴルトムント飛行甲板~

 

 

2人はゴルトムント飛行甲板に場所を移し、天馬はレックスにサッカーについて教えた。

 

 

天馬

「これはサッカーボール。サッカーをするためのボールだよ。」

 

レックス

「サッカー?」

 

天馬

「サッカーは、俺の世界にあるスポーツの一種で、俺の大好きなスポーツなんだ。1チーム11人のプレーヤーが、手を使わずにコイツを相手のゴールに運んで、点を競うんだ。」

 

レックス

「手を使っちゃ駄目なのか?」

 

天馬

「うん。でも1人だけ、ゴールを守るゴールキーパーは手を使う事が出来る。他のプレーヤーは、足・胴・背中・頭を使ってボールを運ぶんだ。」

 

レックス

「何だか難しそうだね。」

 

天馬

「確かに最初は誰でも難しいよ。でも………」

 

 

天馬はボールを落とし、リフティングを始めた。レックスは天馬のリフティングを見て興味津々の様子。

 

 

レックス

「凄え!ボールがまるで天馬の一部みたいだ!」

 

天馬

「こんな感じで、慣れれば案外簡単にコントロール出来るよ。」

 

 

と、天馬はボールを手に取りレックスに渡す。

 

 

天馬

「レックスもやってみる?」

 

レックス

「いいの?やるやる!」

 

 

レックスはボールを受け取り、リフティングを始めた。

 

 

レックス

「よっ!ほっ!ほっ!ほいっ!」

 

天馬

「上手いよレックス!その調子!」

 

 

思いの外呑み込みが早いレックスと、それに感心を見せる天馬。すると………

 

 

???

「レックス!」

 

 

甲板に一人のノポンが現れ、レックスと天馬は呼び声に気付き顔を向けた。

 

 

レックス

「《プニン》さん!久し振り!」

 

プニン

「相変わらずイキが良い………じゃなかった。威勢が良いも。」

 

天馬

「レックスの知り合い?」

 

レックス

「商会で働いてるノポンの一人、プニンさんだよ。時々俺に仕事を回してくれるんだ。それでプニンさん、今日は何の用?」

 

プニン

「うむ………レックス、お前確かリベラリタス島諸郡のイヤサキ村出身だったも?」

 

レックス

「えっ?そうだけど?」

 

プニン

「直ぐに商会長室に行くも!《バーン》会長がお前を御呼びだも!」

 

レックス

「会長が、俺を?」

 

 

 

To Be Continued…

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