ゼノブレイド2ソード・オブ・メモリーズ ~目覚めよ、幻想の聖剣~   作:ヒビキ7991

4 / 10
第四話

~古代船 通路~

 

 

レックスと天馬はシン達と共に、古代船の船内探索を行っていた。

 

 

天馬

「これは………」

 

レックス

「予想はしてたけど、やっぱりか………」

 

 

だが長い間雲海に沈んでいた影響か、船内はモンスター達の住処と化していた。

 

 

ニア

「ドライバーの力、見せてあげるよ!」

 

 

そう言うとニアは両手にツインリング型のアーツを、メツは商会長室で見せた剣を、シンは背中の日本刀を、レックスは腰の剣を装備し構える。天馬もボールを地面に置き、戦闘態勢に入る。

 

 

メツ

「行くぜ!」

 

シン

「参る!」

 

 

メツとシンが先陣を切って突入し、レックス達も後に続いた。レックス達の存在に気付いたのか、モンスター達も一斉に襲い掛かって来た。

 

 

メツ

「ザンテツ!」

 

ザンテツ

「あいよ!」

 

ニア

「ビャッコ!」

 

ビャッコ

「承知!」

 

 

ザンテツはメツの、ビャッコはニアの持つアーツにエネルギーを送る。二人のアーツは蒼い刃を展開し、モンスターを次々と斬り倒して行く。

 

 

レックス

「スッゲェ!俺も負けてられない!」

 

 

レックスとシンも剣を振るい、モンスターを倒す。

 

 

天馬

「セイヤー!」

 

 

バーン!

 

 

天馬もボールをシュートし、モンスター達を一斉に吹き飛ばす。

 

 

ドーン!

 

 

すると、天井を突き破り巨大なモンスターが天馬達の前に現れた。

 

 

天馬

「あれは、カリブ・シュリブ!?」

 

 

現れたのは以前天馬とレックスが昼食にしたモンスター、カリブ・シュリブだった。だが以前遭遇したカリブ・シュリブよりも遥かに巨大であった。

 

 

レックス

「この前食ったのよりメチャクチャでかい………」

 

ニア

「えっ?アンタまさか、アイツ食べるの?」

 

レックス

「ああ、鋏を七輪で焼いて食うと凄く美味いんだよ?」

 

 

ガキーン!

 

 

カリブ・シュリブは鋏を振り下ろし、レックスとニアを攻撃。レックスとニアは紙一重で鋏を避けた。

 

 

メツ

「おい、呑気にお喋りしてる場合じゃねぇぞ!」

 

 

メツとシンは剣を振るいカリブ・シュリブを攻撃するが、殻が厚くダメージが中々入らない。

 

 

シン

「手応えが無いな…」

 

レックス

「カリブ・シュリブの弱点は腹だ!そこが一場殻が薄い!」

 

メツ

「なるほど………ニア、アイツをひっくり返せ!」

 

ニア

「分かった!ビャッコ!」

 

 

ニアはリングをビャッコに預け、ビャッコはリングにエネルギーを集中。強力な水の波動をカリブ・シュリブに発射。

 

 

ビャッコ

「ハアァァァ!《ワイルドロア》!」

 

 

ワイルドロアはカリブ・シュリブに命中し、カリブ・シュリブは吹き飛ばされひっくり返った。

 

 

メツ

「止めだ!」

 

 

ザシュッ!

 

 

メツがその隙にカリブ・シュリブの腹に剣を突き刺し、カリブ・シュリブの息の根を止めた。

 

 

天馬

「ふぅ、手強かったね………」

 

レックス

「ああ………それにしても、やっぱドライバーは頼りになるなぁ!さっきのビャッコの必殺技も、凄かったよ!」

 

ビャッコ

「お褒めに預かり、光栄です。」

 

ニア

「あんな雑魚相手に浮かれてんじゃないって。」

 

メツ

「おい、ガキ共がいつまでもじゃれ合ってんじゃねえよ!行くぞ?」

 

 

そう言うと、メツ達は奥へと歩き始める。ニアは先程のメツの態度が少し気に入らない様だ。

 

 

ニア

「ちっ、年上がみんな偉いのかよ………」

 

レックス

「じっちゃんは、年寄りは敬えって言ってたぞ?」

 

ニア・天馬

「年寄り?」

 

 

そう言うと、四人はメツとシンに目を向ける。四人とも考えが同じだったのか、瞬く間に大爆笑となった。

 

 

メツ

「なあシン、俺達のこと年寄りだってよ?」

 

シン

「長生きと言う意味でなら、あながち間違いではなかろう。」

 

メツ

「ハハハッ、確かに!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~システム制御室~

 

 

一同は船内を奥へと進み、システム制御室に到着した。制御室の奥には巨大な大扉があり、扉には謎の紋章が刻まれていた。

 

 

メツ

「見ろよシン、あの紋章。」

 

シン

「間違いない、《アデルの紋章》だ。」

 

天馬

「アデルの紋章?」

 

レックス

「何の事だ?」

 

 

レックスと天馬は扉に刻まれた紋章をじっと見る。

 

 

シン

「扉を開けろ。」

 

レックス

「えっ?」

 

 

突然のシンの要求に、キョトンとするレックス。

 

 

シン

「この扉は、お前達でなければ開かない。」

 

レックス

「俺達でなければって、そもそもこれどうやって………」

 

 

ブォン

 

 

レックス

「ん?」

 

 

レックスが謎の紋章に手を翳した途端、謎の紋章が反応し発光。扉が開き、その先の通路の奥にもう1つの扉が出現した。

 

 

レックス

「開いた!?あの紋章、扉を開けるスイッチだったのか。」

 

 

レックスは扉の先へと進み、もう1つの扉へと向かう。通路には泥棒避けだろうか、レックスの足元には電気が走っていた。

 

 

メツ

「やっぱりか。」

 

 

ブォン

 

 

レックスは奥の扉に到達し、再び紋章に手を翳し扉を開け、更に奥へと進む。

 

 

天馬

「レックス、ちょっと待ってよ!」

 

 

天馬は慌ててレックスを追いかけ、シン達もゆっくりと後に続いた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~古代船 最深部~

 

 

レックスは一人、通路の先にある部屋に到着した。

 

 

レックス

「な、何だアレは!?」

 

 

レックスの目の前には何かの装置だろうか、巨大な機械。そしてその機械の中に、紅の美しい少女が眠っていた。そしてその前には、翠玉色に輝く十字形のクリスタルが埋め込まれた紅色の剣が刺さっていた。

 

 

レックス

「女………の子?」

 

天馬

「レックス!」

 

 

と、そこへ天馬が息を切らしながら合流。

 

 

天馬

「よかった、やっと追い付………えっ?女の子?どうして………」

 

 

天馬も機械の中の少女に気付いた。そこへ少し遅れて、ニア達も合流した。

 

 

メツ

「おいシン。」

 

シン

「間違いない、《天の聖杯》だ。」

 

ニア

「天の、聖杯?」

 

天馬

「もしかして、コレが目標物………レックス?」

 

 

レックスは天馬の声に応じず、少女の前にある剣をじっと見ていた。そして、レックスはまるで吸い込まれる様に、剣に埋め込まれたクリスタルに手を伸ばす。

 

 

メツ

「小僧、それに触るな!」

 

レックス

「ッ!!」

 

 

メツの叫び声でレックスは我に帰る。だがその拍子で、レックスの指先がクリスタルに触れてしまった。

 

 

グサッ!

 

 

レックス・天馬・ニア

「っ!?」

 

 

そして次の瞬間、シンが刀でレックスの胸を貫いた。

 

 

レックス

「な、何で………」

 

シン

「悪く思うな、せめてもの情けだ。この先の世界を見ずとも済む様にな。」

 

 

シンはレックスから刀を引き抜き、直後に紅の剣を破壊。心臓を貫かれたレックスは大量の血を流し、意識を失い倒れた。

 

 

天馬

「レックス………?レックス!しっかりしてよレックス!!おい!!」

 

 

天馬は必死にレックスに呼び掛けるが、レックスは既に亡き者となっていた。

 

 

ニア

「シン!何故………」

 

天馬

「何故レックスを殺した!?レックスが何をしたって言うんだ!?」

 

 

ニアが問いかける前に、天馬がシンに向けて叫んだ。今の天馬は、大切な友を目の前で殺された事による怒りで満ちていた。

 

 

シン

「………」

 

天馬

「答えろ!!」

 

 

天馬はレックスの剣を装備し、シンに襲いかかる。だがそこへメツが立ちはだかった。

 

 

メツ

「ったく、面倒掛けさせんじゃねえよ!」

 

 

ドーン!

 

 

メツは剣を振るい、突風を発生させ天馬を吹き飛ばす。天馬は壁に激突し倒れた。

 

 

メツ

「聖杯を運び出すぞ。ニア、《モノケロス》を呼べ。」

 

ニア

「………。」

 

ビャッコ

「お嬢様………。」

 

 

ニアは憤りを感じ、拳を強く握る。

 

 

天馬

「待て………くそ………」

 

 

天馬は気を失い、メツ達は少女が眠るカプセルを回収し、レックスと天馬を残しその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………天馬!おい、しっかりしろ!」

 

 

天馬

「っ!?」

 

 

気を失っていた天馬は、誰かの呼び声で目を覚ました。

 

 

天馬

「俺は………」

 

 

「良かったぁ、どうやら大丈夫みたいだな?」

 

 

視界がハッキリし、声の主が姿を見せた。

 

 

天馬

「レックス………レックス!?」

 

 

天馬はレックスの顔を見るなり仰天し飛び起きた。

 

 

天馬

「どうしてレックスが!?俺、もしかして死んだ!?」

 

レックス

「落ち着けって、俺も君もちゃんと生きてるよ。」

 

 

レックスは優しい笑みでそう言うが、天馬は動揺していた。目の前で胸を貫かれた友が、生きていたのだから。

 

 

天馬

「で、でもレックスは確かに………ん?」

 

 

と、天馬はある事に気付いた。レックスの右手には先程、シンによって破壊された筈の紅の剣。そして彼の胸元には、剣と同じく翠玉色に輝くクリスタルがあった。

 

 

天馬

「レックス、そのクリスタルは?それにその剣………」

 

レックス

「これ?ああ、これについては話せば長くなる。それよりも、今は急いで甲板に戻らないと!このままじゃ商会のみんなが危ない!」

 

 

そう言うと、レックスは走り出した。

 

 

天馬

「レックス!?ちょっと待って………ん?」

 

 

天馬も慌てて立ち上がり急いで追いかける。だが突然、後ろから何かを感じた。振り向くと、先程まで紅の剣が刺さっていた場所に、また別の剣が刺さっていた。禍々しい黄金の刃と謎のエンブレムを持つ紫色の剣だ。

 

 

天馬

「何だこの剣………さっきまで何も無かった筈なのに………」

 

 

天馬は柄を掴み剣を引き抜く。すると、辺りの景色が一瞬にして真っ暗になった。

 

 

天馬

「な、何だ!?」

 

 

「………時は来た。」

 

 

すると、又しても誰かの声がする。声がする方向に目を向けると、そこにはクリスが居た。

 

 

天馬

「クリス!」

 

クリス

「天馬、これより俺は君のブレイドだ。君が持つその剣、《闇黒剣月闇》が俺のアーツであり契約の証。その剣を振るい、あの二人を倒せ。」

 

天馬

「あの二人………ひょっとして、シンとメツの事?」

 

クリス

「あの者達をこのまま野放しておけば、何れこの世界は滅亡する。」

 

天馬

「め、滅亡!?」

 

クリス

「だがまだ希望はある。天の聖杯と契約を交わしたあの少年、レックスだ。」

 

 

クリスの発言に天馬は驚いた。

 

 

天馬

「レックスが、希望………?でも、天の聖杯と契約って………」

 

クリス

「問おう。天馬、俺のドライバーとなり、かの者達から世界を守るために戦ってくれるか?」

 

天馬

「いや分かんないよ、第一レックスが世界の希望って………」

 

クリス

「お前は、誰かが傷付く様をただ見ているだけの人間か?」

 

天馬

「えっ?」

 

 

キイイィィン!

 

 

突然、闇黒剣月闇のエンブレムが光り出し、真っ暗だった空間が燃え盛る炎の空間へと変わった。そこには逃げ惑う大勢の人々、瓦礫に埋も息を引き取った人々、そして天から降り注ぐ幾つもの光の筋が見えた。

 

 

天馬

「これは!?」

 

クリス

「闇黒剣月闇が見せている未来の災いの様子だ。あの者達をこのまま野放しておけば、世界は何れこのような末路を辿る。先程の、レックスの様に………」

 

天馬

「っ!?」

 

 

天馬は思い出した。先程、レックスがシンに殺された瞬間を。

 

 

クリス

「改めて問おう。俺のドライバーとなり、世界を守るために共に戦ってくれるか?」

 

天馬

「………クリス、俺やるよ。俺、君と一緒に戦う!もうレックスを………大事な友達を失いたくない!」

 

 

クリスの問いに天馬は答えた。その答えと覚悟に嘘偽りは無い………彼の瞳を見て、クリスはそう感じた。

 

 

クリス

「………分かった、汝の覚悟聞き入れたり。これより俺は汝のブレイド。そして汝は俺のドライバーだ。」

 

 

天馬は月闇を上下反転させ、クリスは柄の先に手を置く。

 

 

キイイィィン!

 

 

闇黒剣月闇が光り出し、辺りは目映い光に包まれた。光が収まると、そこは先程まで居た古代船の最深部。右手には月闇、左手には鉄仮面を被った紫の邪龍が描かれた紫色の本。そして隣には、クリスの姿があった。

 

 

天馬

「………来い、ジャアクドラゴン!」

 

 

天馬は左手に持つ紫色の本、《ジャアクドラゴンワンダーライドブック》の表紙をゆっくりと開く。表紙の下には、炎を吐く鎧の邪龍が描かれていた。

 

 

『かつて、世界を包み込んだ暗闇を生んだのは、たった1体の神獣だった………』

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

~古代船 上部甲板~

 

 

その頃、未だに嵐吹き荒れる上部甲板にはメツ達が居た。周囲には商会の人間達も居る。商会の人間達は、メツが持つカプセルを見ている。

 

 

メツ

「ニア、殺れ。」

 

 

突如メツがニアに指示を出した。だが、ニアはその指示を聞いて耳を疑った。

 

 

ニア

「えっ?殺れって………」

 

メツ

「ソイツらの命の代金は既に払ってある。俺達が天の聖杯を手に入れたって話を知る人間は、少ない方が何かと都合が良いからな。」

 

ニア

「で、出来ないよ!だって、この人達は関係ないじゃん!」

 

メツ

「可笑しな事を言うなぁ………お前、自分が何のために此処に居るのか忘れたのか?」

 

 

ボウゥゥ!

 

 

メツ・ニア

「っ!?」

 

 

突然、メツの持つカプセルが発火し始めた。炎は瞬く間に勢いを増し、カプセル全体を包み込む。

 

 

メツ

「何っ!?」

 

 

メツは慌ててカプセルを放り投げる。すると次の瞬間、カプセルは粉々に砕け、巨大な火の玉が出現。火の玉は宙を舞い、古代船の最上部に到達。そして炎が消え、胸に翠玉色のクリスタルを持つ紅の少女が遂に目を覚ました。

 

 

ドーン!

 

 

すると、今度は巨大な火柱が甲板を突き破り吹き出した。そして炎の中からレックスが現れ、レックスは甲板上に着地した。

 

 

レックス

「いきなり後ろからとか卑怯じゃないか。それが大人のする事かよ!」

 

 

レックスはシンに剣を向け叫ぶ。

 

 

ニア

「れ、レックス!?」

 

メツ

「その剣………小僧、まさか………!」

 

 

ギャオオオオン!

 

 

と、レックスが開けた穴から今度は天馬とクリスがジャアクドラゴンの背に乗って姿を見せた。

 

 

ニア

「天馬!?」

 

ビャッコ

「アレは、ドラゴン?」

 

 

天馬とクリスはレックスの隣に着地し、クリスはジャアクドラゴンをブックに戻した。

 

 

天馬

「レックス、お待たせ!」

 

レックス

「天馬!………君は誰だい?」

 

 

レックスはクリスに目を向ける。

 

 

天馬

「紹介は後だよ。今は………!」

 

 

天馬はサルベージスーツを脱ぎ捨て、アースイレブンのユニフォームへと姿を変える。

 

 

キイイィィン!

 

 

すると突然、左胸の稲妻マークが発光し、空に向けて光の筋を放つ。光の筋は一瞬にして雲を消し去り、美しい星空と満月を出現させた。

 

 

キラーン

 

 

すると今度は月から一筋の白い光が放たれ、光は天馬の目の前に到達。空に輝く満月の如く白銀色に輝く美しい剣が現れた。

 

 

天馬

「これは………!」

 

 

『《幻想剣月神(げんそうけんげっか)》!』

 

 

メツ

「おい、何だ今の?」

 

シン

「分からん、月から剣が放たれ………いや、呼び寄せられたのか?あの少年に………」

 

 

天馬は月闇をクリスに預け、幻想剣月神を引き抜き右手に装備。同時に天馬の腰に謎のベルトと、ベルトの両サイドに2つのホルダーが出現した。

 

 

レックス

「行くよ、《ホムラ》!」

 

ホムラ

「はい!」

 

天馬

「行くぞ、クリス!」

 

クリス

「おう!」

 

 

紅の少女《ホムラ》は飛び降り、レックスの隣に着地。天馬・レックス・クリスは剣を構え、4人は一斉に走り出す。

 

 

天馬・レックス

「うおおおおおおおおお!!」

 

 

天馬とレックスは全速力でシンに襲いかかる。

 

 

ガキーン!

 

 

だが、そこに立ちはだかるメツ。

 

 

メツ

「悪いな、アイツの力をそう易々と使わせる訳にはいかないんだ。俺が相手してやる!」

 

 

メツは剣を構え、レックス・天馬と激しく刃を交え火花を散らす。

 

 

ザンテツ

「来いよ、天の聖杯!それから、そうだな………邪龍使い!」

 

クリス

「まぁ今はそれで良い。行くぞ!」

 

 

ザンテツもホムラ・クリスに襲いかかる。その様子を、少し離れた位置からニアとビャッコが見ていた。

 

 

ニア

「止めなよメツ!相手は子供じゃないか!」

 

メツ

「子供だぁ?冗談は止しな!コイツはもう、とっくに天の聖杯のドライバー。それにアイツも、既に立派なドライバーだ!」

 

 

メツはレックスと天馬を蹴り飛ばし、剣の上空へと投げた。

 

 

ザンテツ

「行くぜ!」

 

 

ザンテツが大きくジャンプし剣を受け取り、ザンテツは二人に向けて斬撃を放つ。

 

 

天馬

「しまった!」

 

クリス

「させるか!」

 

 

だが次の瞬間、レックスの前にホムラ、天馬の前にクリスが現れバリアを展開。ザンテツの斬撃を防いだ。

 

 

レックス

「ありがとうホムラ!」

 

ホムラ

「どういたしまして、レックス。」

 

天馬

「クリス、助かったよ…」

 

クリス

「御安い御用だ。ここからは出し惜しみ無しで行くぞ!」

 

 

『ジャアクドラゴン!』

 

 

クリスはジャアクドラゴンワンダーライドブックを手に取り、月闇に翳す。

 

 

『ジャアクリード!』

 

 

月闇からダークな待機音が流れ、クリスの腰に天馬の物とは異なるベルトが出現。クリスはベルトにブックをセットし、月闇の柄の先でベルト上部のボタンを押し込みブックを展開。展開したページには、ジャアクドラゴンと同じ鉄仮面をした紫の騎士が描かれていた。

 

 

『闇黒剣月闇!』

 

 

クリス

「変身!」

 

 

クリスの背後に巨大なジャアクドラゴンワンダーライドブックが出現し、中からジャアクドラゴンが出現。ジャアクドラゴンはクリスと融合し、左肩にジャアクドラゴンヘッド、顔に鉄仮面を装着。ワンダーライドブックに描かれていた騎士へと姿を変えた。

 

 

『Get go! under conquer! than get keen! ジャアクドラゴン!』

 

 

レックス・ニア・ホムラ・ビャッコ・メツ・ザンテツ

「変身した!?」

 

シン

「何っ!?」

 

天馬

「あれは………!」

 

 

天馬はクリスの姿に覚えがあった。それはレックスと出会う前、謎の廃墟で見つけた本に描かれていた闇の剣士カリバー。

 

 

『月闇翻訳!光を奪いし漆黒の剣が、冷酷無情に暗黒竜を支配する!』

 

 

カリバー(クリス)

「その身に刻め、我の名を!我は邪龍の力を宿し闇の剣士、《仮面ライダーカリバー》!」

 

メツ

「仮面ライダーだと?」

 

カリバー(クリス)

「天馬!」

 

天馬

「ああ、分かった!」

 

 

天馬とカリバーは剣を構え、メツとザンテツに向かって走り出す。

 

 

ザンテツ

「シャアアア!!」

 

 

ザンテツは無数の斬撃を飛ばすが、2人は走りながら剣を振るい斬撃を打ち消した。そして天馬はメツ、カリバーはザンテツに剣を振るう。

 

 

レックス

「みんな今のうちに!早く!」

 

 

その間にレックスは周囲の人々に声を掛け、ウズシオへ誘導する。

 

 

メツ

「逃がすかよ!」

 

 

メツは大きくジャンプし、ザンテツから剣を受け取る。そして古代船艦橋付近に着地し、剣先をウズシオに向ける。

 

 

『月闇居合!』

 

 

『月神居合!』

 

 

天馬・カリバー(クリス)

「お前の相手は俺達だ!」

 

 

天馬とカリバーはお互いの剣を腰のホルダーに納刀し、柄のトリガーを押す。

 

 

『読後一閃!』

 

 

そして2人同時に抜刀し、白と紫の斬撃をメツに向けて放つ。

 

 

メツ

「チィ!」

 

 

メツは剣で斬撃を防ぐ。だがその時、上空にはレックスとホムラが居た。

 

 

天馬

「行け!レックス!」

 

 

レックスとホムラは共に剣を持ち、炎の大検を作り出す。そして落下の勢いと共にメツに向けて剣を振り下ろした。

 

 

レックス・ホムラ

「《バーニングソード》!!」

 

 

ドカーン!

 

 

剣がメツに到達した途端、艦橋全体が炎に包まれた。だが炎が消えると、ザンテツの力を借りて剣を盾に変化させ、レックスとホムラの攻撃を受け止めるメツの姿があった。

 

 

メツ

「小僧、何でお前みたいなガキがと思ったが………なるほど納得だ。」

 

 

メツはレックスの瞳を見る。

 

 

メツ

「その瞳の色………もっと注意しておくべきだった………」

 

レックス

「何の話だ!」

 

メツ

「教えるかよ!」

 

 

メツはレックスとホムラを押し返し、4人は甲板上に降り立つ。それと同時にウズシオへの収容が完了し、ウズシオは全速力で海域を後にした。

 

 

メツ

「………やるじゃねぇか、天の聖杯をそこまで扱えるとは………だが!」

 

 

ドーン!

 

 

天馬・レックス

「どわああああ!?」

 

 

メツは天馬とレックスに衝撃波を放ち、天馬とレックスを吹き飛ばした。

 

 

ホムラ

「レックス!」

 

カリバー(クリス)

「天馬!」

 

 

ホムラとカリバーは助けに向かおうとするが、そこにザンテツが立ちはだかった。

 

 

レックス

「くっそぅ………」

 

天馬

「クッ………」

 

メツ

「調子に乗るなよ、ガキが!」

 

 

天馬とレックスは打ち所が悪かったのか思い通りに動けない。メツは剣を構え、天馬とレックスに近づく。だが突如、メツの前にビャッコとニアが現れた。

 

 

メツ

「何で邪魔をする!?頭イカれてんのかニア!?」

 

ニア

「イカれてんのはそっちだろ!?子供相手に!」

 

 

カリバー(クリス)

「隙あり!」

 

 

ガキーン!

 

 

メツの背後からカリバーが現れ、メツを襲う。だがメツは即座に身体をカリバーに向け攻撃を防いだ。

 

 

メツ

「甘い!」

 

ホムラ

「ハアアアアアア!!」

 

 

さらにビャッコの影からホムラが現れ、ホムラは剣を持ちメツと刃を交える。

 

 

メツ

「寝起きにしちゃ、良い太刀筋してんじゃねぇか!思い出すぜ、500年前を………“その姿”どういうつもりだ?やはり目指すか、楽園を!」

 

ホムラ

「それが、“私達”の望みです!」

 

メツ

「なら、させる訳にはいかねぇな!」

 

 

ガキーン!

 

 

メツは力を込めホムラを突き飛ばす。ホムラは宙返りをし、レックスの隣に着地した。

 

 

ゴゴゴゴゴ………

 

 

だがそこへ、巨大な謎の黒い戦艦が姿を見せた。

 

 

天馬

「アレは!?」

 

 

巨大戦艦は砲台を出現させ、照準をレックス達に向ける。

 

 

カリバー(クリス)

「危ない!」

 

レックス・天馬・ホムラ

「っ!?」

 

 

ズドーン!ズドーン!

 

 

戦艦はレックス達に向け集中砲火を開始。

 

 

ニア

「やらせない!」

 

 

だが3人の前にニアとビャッコが現れ、ビャッコがバリアを展開し集中砲火を防いだ。

 

 

ニア

「ニャアアア!?」

 

ビャッコ

「お嬢様!」

 

 

だがニアが爆風で吹き飛ばされ、雲海へと落ちて行く。

 

 

レックス

「ニア!」

 

 

レックスは走り出し、雲海へとダイブ。右手でニアの腕を掴み、左腕のアンカーを古代船に向けて射出。2人は船体に宙吊りになった。

 

 

メツ

「しぶといな小僧………だがそれも此処までだ!」

 

 

戦艦は全ての砲台の照準をレックスとニアに向ける。

 

 

ドカーン!

 

 

突然、砲台に巨大な火球がぶつかり砲台が破壊された。

 

 

メツ

「何だ!?」

 

 

その場に居た全員が辺りを見回す。すると戦艦の後方から、1体の巨神獣が巨大な翼を羽ばたかせ現れた。

 

 

天馬

「セイリュウさん!?」

 

レックス

「じっちゃん!?」

 

 

セイリュウは上空を旋回し、レックスの元へ向かう。

 

 

セイリュウ

「乗るんじゃレックス!!」

 

天馬

「レーックス!!」

 

 

更にセイリュウと並走する形で、天馬が船体を駆け降りていた。

 

 

天馬

「ハアアアアアア!!」

 

 

天馬は全身に目映いオーラを纏い、自身を黄金の鬣を持つ白いペガサスへ変身させた。

 

 

ペガサス(天馬)

「レックス、来い!!」

 

レックス

「分かった!!」

 

 

レックスはタイミングを見計らい、ニアと共にペガサスの背中に飛び乗る。更にペガサスはセイリュウの背中に、同時にビャッコとホムラもセイリュウの背中に飛び乗った。セイリュウは古代船の上部甲板に目を向け、シンをメツを見る。

 

 

セイリュウ

(シンよ、お前はまだ………アレは、メツか!?)

 

シン

「セイリュウ………」

 

メツ

「逃がすな!撃て!」

 

 

メツの指示で、戦艦は全ての砲台をセイリュウに向ける。

 

 

カリバー(クリス)

「させるか!」

 

 

カリバーは古代船から戦艦に飛び移り、月闇にジャアクドラゴンワンダーライドブックを翳す。

 

 

『必殺リード!ジャアクドラゴン!』

 

 

そしてトリガーを押し、月闇を甲板に突き刺す。

 

 

『月闇必殺撃!習得一閃!』

 

 

突き刺した途端、甲板下から紫の炎が吹き出し全ての砲台を破壊。砲台が破壊された事を確認すると、カリバーはタイミングを合わせセイリュウの背中に飛び乗った。

 

 

セイリュウ

「行くぞ、落ちるなよ!」

 

 

セイリュウは力を振り絞り、夜空の彼方へと飛び去った。

 

 

メツ

「チッ、奴ら逃げ切りやがった………」

 

シン

「戻るぞ、メツ。」

 

メツ

「追わないのか?」

 

シン

「目覚めたのなら、それで十分だ。後はヨシツネに探らせる。」

 

メツ

「フンッ、そうかい………」

 

 

古代船に残されたメツは1人、セイリュウが飛び去った方角の景色を眺めていた。

 

 

メツ

「にしても仮面ライダーか………コイツは、久し振りに面白くなりどうだぜ?」

 

 

To Be Continued…

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。