□ベヘモット視点
何時ものようにベヘモットは起き主を起こすためゲージから出てベッドに昇る。ベヘモットはこのときのみは短い手足を呪うが小動物として雫や香織、主に可愛がられているので文句はない。
針を下にしてゴロゴロ転がる。流石の主もこの痛みには違和感を持つようで簡単に起きる。
「ふぁ……おはようございます。ベヘモット」
ベヘモットは毎朝恒例の撫でられタイムを堪能し満足したのでご飯を食べるためにゲージに戻る。主は残り物の野菜炒めを皿においてくれたので美味しく頂く。
その間に十秒で飲めるゼリーを飲み干し顔を洗い制服に着替える。主は化粧などは好まずスッピンらしい。まあ、雑食ではないハリネズミ(正確には神獣だが)に適当にご飯与えてる時点でかなりの適当さなのだが。
「……ベヘモットも来ますか?」
主の学校生活に悪い虫が付かないように毎日バックにこっそり入っていたのだが今は主から入るか聞かれるようになってしまった。私は観念して学生バックに入り寝る。
……そう言えば、今日は魔力がおかしな動きをしてるな?
□まふゆ視点
遅くまでオンラインゲームしてました。がっつり寝坊です。異論は認めん(事実なので覆しようがない)
まあ、今まで遅刻ギリギリはあっても遅刻は無いので大丈夫なのですがね。
そんな、我ながら誰に弁解してるんだろうと思うような事を考えながら歩いているとハジメさんが眠そうに歩いていた。
「おはようございます。ハジメさん」
「あっおはようございます。如月さん」
ハジメさんとはとあるオンラインゲームで知り合った。私と同じ時間帯にログインしているギルドメンバーがたまたまハジメさんしか居なかったからと言う理由もあるのだがよくクエストに同行して貰ったし昨日の深夜だって確率一%が中々越えられず大変だった。物欲センサーって本当にあるのですかね?
「すみません。昨日は夜遅くまで。よかったらこれ飲んでください」
「……うちの三大美女の上、毎回学年一位の一人ががっつりオタクでカフェイン中毒者だって知ったらどうなることやら」
「あっお先に失礼します。一緒に登校したら香織からのヘイトを稼いでしまいますから」
「……香織さんはモンスターじゃないよ?」
そうして、ハジメさんより早く着くように少し走った。
そして、しばらく経って
「よぉ、キモオタ! また、徹夜でゲームか? どうせエロゲでもしてたんだろ?」
「うわっ、キモ~。エロゲで徹夜とかマジキモイじゃん~」
……馬鹿なのでしょうか? ヘタレ……紳士なハジメさんがエロゲに手を出す勇気は無いでしょう。……言っておいて香織があの鈍感野郎に恋してると思うと実るのはいつになるの事やら。
そんなことを考えていると香織さんがハジメさんに声をかけた。するとあらゆる怨嗟の視線がハジメさんに襲いかかる。
この光景を見るとここに三大美女を同じクラスにしたことから間違えてるのでは? と考えてしまう。
「南雲君。おはよう。毎日大変ね」
「香織、また彼の世話を焼いているのか? 全く、本当に香織は優しいな」
「全くだぜ、そんなやる気ないヤツにゃあ何を言っても無駄と思うけどなぁ」
そんな中、他のリア充も参戦する。上から雫ちゃん。天之河光輝、坂上龍太郎と言った形だ。え? 何でフルネームで呼び捨てか? ……二人とも何度も試合で勝ってるし負けたことが無いから正直舐めています。
「二人とも。そんなことを言うなら相手の考えと立場を考えて発音しましょうね?」
二人の背後に忍び寄り警告する。
「っ! 流石だな」
「助言はしたからね」
意味に気づかない馬鹿二人は気にしないでおこう。
そのまま、居眠りを私は始めた。
そのまま昼(社会の意地悪な先生が問題出してきたりしたが)になったので十秒でチャージできるゼリーを一気飲みする。
……ハジメさんと全く同じ行動なのは我ながら呆れてますが許してください。
そのまま、面倒な目にあっているハジメさんをほっといてそのまま二度寝を始めようとすると──
強力な悪寒を感じた。この場に隕石が落ちてきたような悪意の塊の気配を。
まず、大切なベヘモットを放す訳にはいかず学生バックごとがっちり掴む。そして、クラスに居た全員が光に飲み込まれた。