00 ワールドエンド
星の導きは祝福と同時に影を生み出した
その影は人知れず世界を蝕む……
「待て!今度こそ逃がさないぞ!」
電脳世界《GBN》を一機の青いMSが光る粒子を撒き散らしながら駆け抜ける
『全く、あなたもしつこいわね…!』
その先を駆ける黒と紫の機体は漆黒の影のように周囲の空間を蝕んでいく
まさしく世界の終焉、空は割れ、地面は0と1へと帰す
「オルタナティブ!今度こそお前を倒してGBNを守ってみせる…!
行くぞ!グリッター!」
青いMS、ダブルオーグリッターはその一角を開き、ロードモードへと覚醒する
ユニコーンガンダムのデストロイモードとも違うその雄々しき姿に思わず目の前の黒い影は気圧される。
GN粒子とサイコフレーム、緑に輝くそれらの力を纏い、真っ直ぐに飛び立つダブルオーグリッター
『無駄よ、この私《オルタナティブ》は誰にも止められない…!』
オルタナティブ、そう呼ばれた黒き機体はその羽をはためかせ、ダブルオーグリッターを迎え撃つ。
両者がぶつかり合うのはこれが初めてではない、これまで幾度となく、この電脳世界を巡り争ってきた
電脳世界を破壊し無に帰す究極の"ノイズ"であるオルタナティブ
電脳世界を守護するために立ち上がった"虹"を纏うもの、"グリッター"
両者は相反する存在であり、何度もぶつかり合い、そして、それは幾度もの出会いと別れを生んだ。
しかし、その争いも今、終焉を迎えようとしている。
「耐えてくれ、グリッター…!
ここで俺達が諦める訳にはいかないんだ!」
『何度も言わせないで、この私がいる限り、なにをしても無駄なのよ
既に絶望の種はばら蒔かれた、あなたがなにをしようと…』
その翼から霧を、いや、世界を破壊するノイズを撒き散らすオルタナティブ、その姿はまさしく絶望
「…だとしても!!」
だが、ダブルオーグリッターは、ユウキ・レックスは、その絶望を祓うべく、一歩前へ踏み出す。
確かに彼は今まではオルタナティブに負け続けていた、それでも尚、何度も立ち上がり、仲間達とともにここまできたのだ。
ならばこそ、こんな所では立ち止まれない。
その思いに応えるかのように、ダブルオーグリッターは、その身を更なる光を纏わせ、一直線に突っ込む。
それは絶望を書き消す希望の光
『バカな…この光は…!?』
「これが人の輝き!
お前にはないものだ!」
その光を最後に残ったGNソードへと纏わせ、オルタナティブへと振り下ろす。
圧倒的な光の奔流の呑まれるオルタナティブ。
ありえない…
彼女《オルタナティブ》はそう思う
全ては完璧だった、計画に狂いは一つもなかったはず、このままGBNを我が物とするはずが…
『認めない…そんなも…!
私は…!』
「なっ…!?」
光を受け崩壊しかけてたオルタナティブを動かしたのは彼女の執念だった
力を使いつくしたダブルオーグリッターに肉薄し、剣を突きつける
「この…!」
しかし、ユウキとてその執念は負けてなかった
最後の力を振り絞り拳を振り上げるとオルタナティブの剣を叩き砕く
『残念ね、これで…!』
「しまっ…!?」
だが、彼女の狙いはそれではなかった
剣を離し、ダブルオーグリッターに抱きつくと、その身を光に変え爆ぜる
そして9つ流星が電脳世界へと降り注いだ……
ブツリ、とディスプレイに流れてた映像が一方的に切られる
それを見つめていたヘッドホンをかけた一人の少年は、暫く経ってようやくその重い口を開く
「…で、今のコレが真実だと?」
「あぁ、勿論だとも
故に、キミはどうあがいた所でラスボスを倒す英雄にはなれはしない、だとしたらキミはどうするかい?」
少年の前に座る不思議な雰囲気の中性的な少女は退屈げにリモコンを弄りながら、少年に意地悪な笑みを浮かべる。
両者を隔てる机の上には黒く輝く一枚のカード、いや、"欠片"が鎮座している。
「だとしても俺の答えは変わらない」
少年は目の前に置かれたカードを手に取る。
それが、絶望を撒き散らすものだと知っても尚
「…そうかい
全く、ナインと言い、キミ達はとんだバカばかりだな」
諦めたかのようにため息をつくと、少女はその場を後にする
「まぁ、良いさ
せいぜいバカどもで、あの性悪女をぶっ潰そうじゃないか…」
GBNに表れた絶望を撒き散らす謎のノイズ、オルタナティブ、それは青き英雄、ダブルオーグリッターと、そのダイバー、ユウキ・レックスにより討伐され、電脳世界での戦いは幕を閉じた。
……かに見えたが、その絶望の欠片は形を変え、GBNへと飛び散った。
英雄の物語は幕を閉じた、これから始まるのは英雄になれなかったもの達の裏の戦いだ
今回登場したガンダムダブルオーダイバーと、ユウキ・レックスはRX-YUUKIさん@TAKO43045977 のガンプラとキャラをお借りしました。
これからも、他の人のガンプラやキャラが登場するかも?
お楽しみに