エボルト擬きが原作キャラ達にどう絡まって行くか、お楽しみください。
ではウンメイノー第1話の始まりです。(うわァァァァ!!)
七月二十日。夏休み初日
学生たちが、学校という名の鉄檻から解放される日だ。
「ふぅ·····昨日のうちにコンセント抜いて置いてよかったぜ··········」
昨夜、第七学区の一部に雷が落ちたらしく、今日の学園都市のネットニュースにトレンド入りしているのをスマホ片手に確認する石動。
『nascita』の周辺の建物も例外ではなく、電化製品が壊れる等の被害が出ているらしい。
最もこれらの被害を避けられたのは、石動が事前にこうなる事を知っている事もあっての話になるが、それは一旦置いておこう。昨夜の落雷より気になるニュースが上がっていた。
「少年院から脱獄・万丈龍我ねぇ··········」
石動が聞きなれた名前に目を見開く。
それもそのはず、本来この世界においては存在しない人間の名だからだ。
『
仮面ライダービルドに登場するキャラの一人であり、ビルドの相棒「仮面ライダークローズ」の変身者。
本編ではあまりの無知っぷりに、愛すべき馬鹿と呼び名が高い彼がなぜこの世界にいるのか。
石動という
「上条は後回しか·····」
スマホの電源を切り、石動は服装を整えるとnascitaを出る。
「はぁ··········はぁ···············」
第七学区の路地裏を息を切らしながら、一人の少年が路地裏を走り抜ける。服装は薄汚れてるTシャツに所々破けたジーンズという全体的に汚らしい格好をしていた。
彼の名は万丈龍我。今朝のニュースで話題になっていた逃亡犯。
「くそっ··········はぁ··········はぁ··········」
万丈はチラリと背後を振り返ってみる。
もうかれこれ三キロ近く走り回ってたおかげか、どうにか警備員や風紀委員をまけたと思った。
そう思った時だった。
「お待ちなさいな、逃亡犯・万丈龍我さん
刹那、ギクリと万丈の背筋が凍りついた。
先程まで目の前には何も無かったため、油断していたのだ。
万丈が走っている前から三メートル程先に、女の子が一人立っている。
半袖のブラウスにサマーセーターを着込み、灰色のプリーツスカートというこの学園都市では有名な常盤台中学の制服を着た女の子だ。
右腕の付けている風紀委員の腕章を付けている。
万丈は突然の出現に驚き、思わず拳を握りファイティングポーズを取る。
「なんだてめぇ、どっから現れやがった!!」
「素直に言うとでも?
それに貴方はまんまとこの場所に誘い込まれたのですのよ」
確かに不自然であった。
万丈を執拗に追っていた警備員達の追跡が減っていっていたのは薄々感じてはいた。
だが路地裏の道を全て塞ぐなんていう不合理な方法はいくら警備員であろうともし無いはず。
「私のパートナーにかかれば、貴方の逃走ルートを先読みする事など造作もありませんわ
さあ、大人しくお縄につきなさいな」
「くそっ!」
普段喧嘩に明け暮れ、戦い慣れしてる万丈も自分よりも年下の女の子を殴る事には抵抗はあったが、兎に角逃げるために必死である為、なりふり構わず女の子に拳を振り抜く。
が、その拳は空を切る。
「は?」
気絶させる程度の力を込めた自身の拳が空を切った事に、思わずはっと言う万丈。
次の瞬間、彼の視界がぶれる。
目の前には雲ひとつ無い綺麗な青空が見える。
なんで空を見上げているんだ。というなんで倒れてるんだと万丈は驚く。
あの女の子が仕業というのは分かる。だがほとんど触れずして自身が倒された事から、相手が能力者であるという考えに至る万丈。
「てめぇ··········
「その通りですわ
最も無能力者である貴方では私からは逃げられませんわ
殺人のみならず、少年院からの脱獄ともなれば学生とは言え、厳しい処分となるでしょう
これ以上罪を重ねる前に大人しくお縄につきなさいな」
女の子は万丈へ投降を呼びかける。
しかし万丈は、
「俺は誰も殺してねぇ!!」
路地裏に響く程の声量で無実を訴えた。
「少年院から脱獄するような人が言っても説得力がありませんわ
仮に貴方が殺人を犯していなくとも、素直に戻ればいいのでは?」
しかし女の子は万丈の言う事を真に受けず、軽く受け流す。
風紀委員としての活動期間は短いものであるが、取り締まった相手はこのような訴えをしてくることは珍しいものでもない
「ダメだ!!
戻ったら··········また奴らに··········」
「奴ら?」
万丈の尋常ではない態度に疑問を抱く女の子。奴らとは一体何か。
「どうせ言っても信じねぇだろう!!」
万丈は立ち上がり、再び女の子へと拳を振るう。
しかし動きを見きった女の子は能力を使わずして、軽い動作で避ける。
『バゴン!!』
「なっ!?」
万丈の拳は女の子の後ろにあったコンクリートの壁にめり込む。
あまりの突然の出来事に女の子は驚く。
それもそのはずだ。無能力者である万丈が能力を使わずして、拳一つでコンクリートを破壊したのだから。
「貴方·····本当に無能力者ですの?ただのおバカな類人猿かと思いましたが··········」
「バカってなんだよ!!筋肉つけろよ!!」
いやそこじゃないだろと女の子は心の中で突っ込む。
天然なのかわざとなのか分からないが、まあどちらにせよ馬鹿であることに変わりはないだろう。
万丈は再度逃げようと元来た道を戻ろうとする。
「お待ちなさい!!」
女の子も万丈を追おうとした時だった。
「うぉぉぉぉ!!」
突如、目の前にいた万丈を吹き飛ばされる。
否、何者かに殴り飛ばされたのだ。
「■■■■■◼◼◼◼◼!!」
路地裏に響く大きな唸り声。
耳を劈く大きな声に、思わず耳を塞ぐ女の子。
万丈が吹き飛ばされた方を見るとそこには何かが居る。
青を基調とした全身が硬い鋼鉄覆われた怪物。恐らく万丈を吹き飛ばしたのはあの怪物に間違いないだろう。
後方にいる万丈の安否を横目で確認しつつ、女の子は怪物への警戒を高める。
「(何処から現れましたの?
いやそれよりも··········あの怪物を野放しする訳には行きませんわ)」
現状、人間である万丈よりも正体不明の怪物の方が危険度は高い。この路地裏から人混みが多い道路などに出てしまえば、被害が出る恐れがあると予想した女の子は自身の能力を使い、怪物の背後に回る。
そしてそのまま落下の勢いと自身の体重を乗せたドロップキックを放つ。
がしかし·····
「■■◼■■◼◼◼◼◼!!」
怪物は女の子の攻撃をものともせず、そのまま脚をつかみコンクリートの壁へと叩きつける。
「かはぁ!」
女の子は叩きつけられた衝撃が全身に伝わる。
咄嗟に受身を取り、骨折などの重症は避けたがそれでも酷いダメージを受けていた。
痛みのあまり、演算に集中することも出来ない。
怪物が腕を振り上げ、女の子に襲いかかろうとした時だった。
「やめろォ!!」
万丈が怪物の腕を掴み、女の子を庇う。
「どうして··········私の事なんか放っておいて逃げればいいのに··········」
「馬鹿かてめぇは!!傷ついた女の子見捨てて逃げる奴があるかよ!!お前こそ早く逃げろ!!」
万丈は再び怪物へと挑む。
右ストレートを打ち込み、膝蹴りを食らわせ、素早い動きで怪物を翻弄する。
怪物も万丈の猛攻に押されるも、両腕で万丈を掴み地面に叩きつける。
「ぐぅ!がぁ!··········くそぉ··········!」
奮闘した万丈であったが、怪物との力に大きな差を覆すことは出来ず、ダメージを大きく受けて立ち上がれない。
「くそぉ··········また誰も守れねぇのかよ··········」
自身の力の無さを悔やみ、涙を流す万丈。
女の子を守りたいのに守れない。
怪物が万丈にトドメをさそうとしたその時であった。
「いいねぇ~女の子の為に体を張って戦うなんて泣かせるねぇ··········」
路地裏に響く一人の男の飄々とした声。
コツ·····コツ·····と靴裏が地面と擦り合う音を出しながら、誰かが奥から現れた。
「あとは任せろ」
白いシャツに黒の半袖のジャケットを羽織り、特徴的な赤チェックのリボンが入ったハットを被った男。
何処が安心できるような雰囲気を出し、その場にいた万丈は男を食い入るかのように見つめる。
「まあ、最も·····俺は正義の味方なんてものじゃないがね」
男は一言告げると懐から機械仕掛けの拳銃と蛇の絵が刻まれたボトルを取りだすと、銃のスロットへと挿入する。
『COBRA!』
男はそのまま、銃を頭上へと向け
「蒸血」
『MISTMATCH...!C・C・COBRA...! COBRA...
FIRE!!!』
血を連想させる深紅の煙から出てきたのは、あの怪物とはまた違う異形の存在。
コブラの意匠が随所に見られ、血のように赤いワインレッドを基調としたまるでダークヒーローのようだった。
「ブラッドスタークだ·····よろしく·····」
今日より始まりを告げる。
世界をも飲み込む赤い蛇の計画が。
エボルトを主役に描いた作品を見て勉強しましたが、ブラッドスタークでの描写って意外と少ないのが意外でした。
亀更新になりますが、これからもこの作品をお願いします。
登場して欲しいキャラは?
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名護さん
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檀黎斗
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氷室幻徳
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宝生永夢ゥ!