『( )年 キリスト教伝来』
霧島翔子の答え
「1549年」
教師のコメント
「正解。特にコメントはありません」
坂本雄二の答え
「雪の降り積もる中、寒さに震える君の手を握った 1993」
教師のコメント
「ロマンチックな表現をしても間違いは間違いです 」
雑賀佳史のコメント
「お前本当にどうしようもねぇな」
~球技大会翌日~
「…まずは皆に礼を言いたい。周りの連中には不可 能だと言われていたにも関わらずここまで来れたの は他でもない皆の協力があってのことだ。感謝して いる」
雄二がいつものように教壇に上がり、突然礼を言っ た
「ゆ、雄二、どうしたのさ。らしくないよ?…後何 でそんなにやつれてるの?佳史も」
「ああ、自分でもそう思う。だがこれは偽らざる俺 の気持ちだ。…後そっちには触れてくれるな。頼む から」
「思い出したくもない…」
あの後優勝賞品のペアチケットは霧島と優子の手に 渡り、俺達が互いに押し付けあって、一悶着あった んだ
…結局女子側が話し合いで決めるとか言い出したか ら気が気でない
ああ、ヤバい
「と、とにかく!ここまで来た以上、絶対にAクラ スにも勝ちたい。勝って、生き残るには勉強すれば いいってもんじゃないという現実を教師共に突きつ けるんだ!」
雄二の言葉に一斉に湧くクラスメイト達
…なんかこういう一体感も嫌いじゃないな
「皆ありがとう。そしてAクラス戦だが、これは一 騎打ちで決着を着けたいと思っている」
ザワザワザワザワ…
流石にこの話は予想していなかったのか、ざわめく 面々
『どういうことだ?』 『誰と誰が一騎打ちするんだ?』 『それで本当に勝てるのか』
「落ち着いてくれ。それを今から説明する…やるの は当然俺と翔子だ」
まあ、クラス間の戦争の一騎打ちだからな。妥当だ ろう
でもなぁ…
「「バカの雄二が勝てるわけなぁぁぁ!?」」
偶然ハモった俺と明久にカッターが飛んでくる
俺はなんとか避けたが、明久には少しかすったよう で血がでている
…いくら何でも戦友を殺そうとは…
「次は耳だ」
どうやら俺達は他人以上知り合い未満らしい
「まぁ、明久の言うとおり確かに翔子は強い。まと もにやりあえば勝ち目は無いかもしれない」
じゃあキレんなよ
「しかしそれはDクラス戦もBクラス戦も同じだっ たはずだ。まともにやりあえば俺達に勝ち目は無か った。今回だって同じだ。俺は翔子に勝ち、Fクラ スはAクラスを手に入れる。俺達の勝ちは揺るがな い!」
…不思議だな。他の奴がこんな事を言ってもバカに されて終わりだろうが、雄二が言うと本当にやれそ うな気がする
「俺を信じて任せてくれ。過去に神童とまで言われ た力を、今皆に見せてやる」
『おおおぉーっ!!』
「…だが雄二、どうやって霧島に勝つつもりだ?正 直言ってあいつに弱点なんざねぇだろ?」
霧島はAクラスの代表。つまりは学年主席
二年で一番成績がいい奴だ
「大丈夫だ。ちゃんと作戦はある」
ほうほう
「今回の一騎打ちではフィールドを限定する。そし てその教科は…日本史だ」
「日本史?」
「ああ。ただし内容は限定する。レベルは小学生程 度、方式は百点満点の上限あり。召喚獣勝負じゃな く、純粋な点数勝負とする」
満点前提の注意力勝負?何か雄二らしくない作戦だ な…
「でも同点だったらきっと延長戦だよ?そうなると ブランクのある雄二には厳しくない?」
「それにそもそも面倒臭がりのお前が確実に満点を 取れるのか?」
「おいおい、あまり俺を舐めるなよ?いくら何でも そこまで運に頼り切ったやり方を作戦と言うものか 。後佳史。喧嘩なら買うぞ?」
いや、純粋に心配してんだが…
「つーか霧島なら気を抜いても小学生レベルなら楽 勝だろ?」
「だろうな」
「あっさり認めるのう…」
「何なのお前!?バカなの?死ぬの?」
「よし、お前後で体育館裏来い!…俺がこのやり方 を取った理由は一つ。“ある問題”が出ればアイツは 確実に間違えるからだ」
『ある問題?』
「雄二よ、勿体ぶらずに言ってくれんかの?」
ついに秀吉がしびれを切らした
「その問題は…“大化の改新”」
大化の改新で小学生レベルとすると…
「何年に起きたか、とか?」
「お、ビンゴだ島田。その問題が出れば俺達の勝ち だ」
「…明久、大化の改新は?」
「あまり僕をバカにしないでよ。『鳴くよウグイス 大化の改新』だから794年だよ!!」
その時、確かに時が止まった
「明久、大化の改新は645年じゃ」
「バカだバカだとは思ってたが…まさかここまで酷 いとは…」
「見ないで!そんな目で僕を見ないで!(泣)」
無理ッス。
「…こんな問題は明久くらいしか間違えない。…だ が翔子は間違える。そうなれば俺達の机は…」
『システムデスクだ!!』
ま、雄二がちゃんと復習すれば問題ないか
「あの、坂本君」
ん?瑞希が意見なんて珍しいな
「何だ姫路?」
「霧島さんとはその…仲がいいんですか?」
…さて、逃げるか
「ああ、アイツとは幼なじみだ」
「総員狙えぇっ!」
バカだな雄二。Fクラス(こいつら)の前でそんな 事言えば即処刑に決まってんだろ
「なっ!?何故明久の号令で一斉に構える!?」
後少しで脱出できる…!
「黙れ男の敵!!Aクラスの前にキサマを殺す!! 」
「俺が一体何をしたと!?」
ヤバい。ついに明久達から障気的なものが漏れ出し た!
「遺言はそれだけか?…待つんだ須川くん。靴下は まだ早い」
とことん容赦ねぇな
「待て!それを言うなら佳史も木下優子の幼なじみ だぞ!」
『殺せぇぇぇっ!!』
「なっ!?クソ雄二!俺まで巻き込むな!!」
「うるせぇ!こうなったら道連れだ!」
『秀吉と幼なじみと言うだけでも許し難いのに、あ まつさえその姉とも幼なじみだと!?』
まず秀吉と幼なじみと言う時点で気付けよ!
くっ!仕方ない!
「戦略的てったうおおぉぉぉぉっ!?」
「……逃がさない」
扉が康太の投げた文房具で悲惨な事に…
「ま、待て康太!話せばわかぬおおぉぉぉっ!?」
「……問答無用!お命頂戴!」
…程なく、俺は捕まり、雄二のように磔にされた
カンッ
「これより、異端審問会を開始する」
「離せ須川!話せばわかる!」 「そうだ!暴力では何も解決しない!」
俺と雄二が
リアルに 必死で須川に解放を求めるが…
「とりあえず、被告の罪を」
「「無視か!?」」
こうなります
「はっ!被告、坂本雄二と雑賀佳史(以下、甲と孔 とする)は、Aクラスの霧島翔子と木下優子(以下 乙と劉)とそれぞれ不純異性交友を…」
「長い。要点だけまとめて報告したまえ」
「美人と幼なじみと言うのが羨ましいであります! 」
「よろしい!判決!死刑!」
「理不尽な!」 「横暴だ!」
「黙れ異端者!ええい、灯油はまだか!?」
灯油!?燃やす気か!?魔女狩りを現代でやるつも りか!?
「まぁまぁ、皆の衆。落ち着くのじゃ」
ナイスだ秀吉!
「秀吉は雄二と佳史が憎くないの?」
「冷静になって考えて見るのじゃ。相手はあの霧島 翔子じゃぞ?男である雄二よりも、むしろ興味があ るとすれば…」
「…そうだね」
あるぇ?秀吉?俺のフォローは?
そして2寮の事情を知っている奴以外の視線が姫路 に集中する
「なっ、なんですか?もしかして私、何かしました か?」
『(君は何もしてないよ。してないけど何かされる 可能性が大なんだ)』 『(ごめん姫路。コイツら本当にバカなんだ)』
2寮と1、3寮の温度差がすげぇ
…そこから何だかんだで首脳陣全員でAクラスに宣 戦布告しに行く事になった
~side明久~
「一騎打ち?」
「ああ。Fクラスは試召戦争としてAクラス代表に 一騎打ちを申し込む」
相手の交渉人は木下優子さん。
ぐっ…秀吉の双子の姉なだけあってすごく可愛い… !でもこの子を認めると秀吉にも気があるという事 に…!
騙されるな吉井明久!秀吉は男秀吉は男秀吉は男秀 吉は男…よし!
「うーん…何が狙いなの?」
「もちろん俺達Fクラスの勝利が狙いだ」
…あれ?佳史が何か苦い顔をしている?
今のところ雄二は何もミスしてないはずだけど…
「だったら嫌だよ。一騎打ちはお断り」
「何!?」
「当たり前でしょ?そっちに佳史や姫路さんがいる のがわかってるのに受けるわけないよ」
「ぐっ…」
あの雄二が完全に言いくるめられてる…
流石『今孔明』の幼なじみ…!
「…でも、条件次第じゃ受けてもいいよ」
「条件?」
「うん。こっちが勝ったら私に佳史に一つお願いを 聞いてもらえる権利をくれて、五対五の3勝先取な らいいよ」
「交渉成立だな」 「だね♪」
「ストップ・ザ・お前ら」
雄二達がかなり勝手な条件で交渉を終えたけど、速 攻で佳史が止めにかかる
まぁそうだろうね。だって佳史にとってリスクしか ないからね
「何勝手に俺の人生賭け金にしてんだよ!」
「…佳史、諦めろ。これも運命だ」 「ちょうどいい機会だしね。逃がさないわよ」
「悪魔かお前らは!つーか雄二!何で負ける気満々 だ!!」
「佳史、泣きながら言わないで…」 「こっちまで悲しくなってくるのう…」
…いつもなら異端者は許さないけど、今回はそんな 気にならない
だってなんか佳史が哀れすぎるから…
「ただ、勝負の内容はこちらで決めさせてもらう。 そのくらいのハンデはあってもいいだろう?」
「え?うーん…」
「……受けてもいい」
うわっ!?びっくりした!
ムッツリーニ並みに気配が無かったぞ!
「……雄二の提案を受けてもいい」
「あれ?代表いいの?」
「……その代わり、追加条件」
「追加条件?」
「……うん。負けたら優子のとは別に何でも一つ言 うことを聞く」
こっ、これは姫路さんの貞操と人生観の危機!?ど うしよう!?もしそんな事になったら…
ドキドキして夜も眠れないよ!
「………っ!」カチャカチャ
「ってムッツリーニ!まだ撮影の準備は早いよ! というか負ける気満々じゃないか!!」
「………」ブンブン
くっ、これも計算のうちだったら…霧島翔子、恐る べし…!
「じゃ、こうしよう?勝負内容を3つはFクラスが 、2つはAクラスが決める。それでいいでしょ?」
「今度こそ交渉成立だな」
ちなみに佳史はさっきの傷をまだ引きずっている
だから反対意見は…
「雄二!まだ姫路さんが了承してないのにそんな勝 手な!」
僕のこれだけだ。
「心配すんな。絶対に姫路に迷惑はかけない」
「雄二…」
なんか心配なんだよなぁ…
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