ラスト・ナンバー 101人目のアタシ『最高に美味しいイチゴのケーキのプレゼント!』(2022年式波・アスカ・ラングレーの誕生日記念LAS短編) 作:朝陽晴空
新NERVでシンジと結婚した碇アスカは女の子を妊娠し寿退職。
4歳の碇ミライは幼稚園で『ひなまツリー』を作って来た。
豪華なちらし寿司を料理したアスカは膝枕でシンジの耳掃除をしながら平和を語る。
『2011年 耳の日&ひな祭り記念LAS小説短編 大和撫子』
http://haruhizora.web.fc2.com/mastar/ss/32.html
の内容に不満を感じたので、そのリベンジ作品です。
萌えとか感動とか色々と勢いでぶち込んでみました。
今回の話は強烈で賛否両論あると思います。
今後の書いていく話の展開について御意見をお聞かせください。
「シンジ、ミライ、お帰り!」
コンフォート17に居を構える碇家の玄関では、すっかり専業主婦の姿が板に着いた碇アスカがシンジを出迎えた。
彼女の着けている水色のエプロンは、シンジから譲り受けたものだ。
「ほら早く、ただいまの合図」
アスカがそう言って自分の唇を指差すと、シンジは娘のミライの手を引いたまま、アスカに顔を近づけてキスをする。
「パパ、ずるい! ママともう5秒もキスしてる! ミライもママとキスしたい!」
幼稚園の制服と制帽を着たミライがぴょんぴょんと飛び跳ねて抗議すると、シンジはミライを両手で持ち上げてアスカの顔に近づけた。
「ごめんねミライ、その代わり、たっぷりしてあげるね」
アスカは10秒ほど、ミライと長いキスを交わした。
キスを終えてシンジがミライを降ろすと、アスカはミライが右手に持っている不思議な物を見て首を傾げた。
ミライが持っているものは小さなクリスマスツリーのようなものだった。
よく見ると、ツリーに飾られているのは色とりどりの折り紙で作られた花びらだった。
桃の花や、桜の花を表現しているのだろうか、飾りの中にはひし形をしたものもあった。
「ミライ、それってなあに?」
「ひなまツリー、みんなが作ったんだよ!」
ミライは自慢気にアスカに見せつけた。
折り紙で雛人形を作るのは難しいが、これなら4歳の不器用な園児でも簡単に作る事が出来る。
なるほど、上手いアイディアを思い付いたものだとアスカは感心した。
「ママも頑張ってちらし寿司を作ったのよ!」
アスカも腰に手を当てて胸を張ってシンジとミライに、食卓のテーブルの上に置かれた海の幸満載のちらし寿司を見せつけた。
サヨリに甲イカ、クルマエビにシャコ、干しシイタケとタケノコ、さやえんどう、酢飯の下には錦糸卵が敷き詰められていて、2段重ねとなっている超大作だ。
そして添えられたハマグリのお吸い物。
「タケノコにはミライがスクスク育つように、ハマグリはシンジと生涯寄り添う事が出来るように願って作ったのよ」
「ママ、凄ーい!」
ミライは両手を上げて万歳してアスカの料理を称える。
「もしかして、委員長に手伝って貰ったの?」
「失礼ね、ヒカリは無理して豪華なちらし寿司にする必要は無いってあきれてたわよ」
シンジがちょっと冗談めかした口調で尋ねると、アスカは腕組みをして頬を膨れさせてそう答えた。
「それでシンジ、アタシの料理の腕の方はどうよ!?」
「うん、僕が本気を出してもアスカには勝てないと思う」
シンジの敗北宣言を聞いたアスカは、ミライと同じように飛び跳ねて喜んだ。
大人が飛び跳ねたら下の階の人に迷惑になるだろうとシンジは言いかけて止めた。
新妻となったアスカはシンジに料理を習い、ミライを身籠って専業主婦となると決めた時にシンジからエプロンを渡された。
ついに師匠のシンジを超える料理を作れたと、アスカの喜びはひとしおだ。
豪華なちらし寿司を作った動機はそれだったのかとシンジは思った。
「でもこんなにたくさんのお寿司、食べきれるの?」
ミライにくりくりとした目で尋ねられて、アスカは自分の失敗に気が付いた。
とても家族3人で食べきれる量では無かったからだ。
「トウジ達も呼ぼうか?」
「ダメっ、アタシの料理を食べていいのはシンジとミライだけよ! それに、ちらし寿司は家族のための料理なんだから!」
シンジの提案にそう答えたアスカはハッとなった。
自分たちの家族にはミライの祖父母に当たる両親が居ない。
碇ゲンドウも使徒リリスの展開した黒い結界に飲み込まれて生死不明だ。
セカンドインパクトの起こらなかった平穏な世に生まれていれば、今頃は両親や親戚が集まって賑やかな食事会が出来ていたかもしれないのに。
「よしっ、頑張って僕が食べるよ!」
「アタシも食べるわよ、お腹に居る赤ちゃんの分まで!」
シンジに続いてアスカがそう宣言すると、シンジは目を丸くした。
「えっ、アスカ、それって……」
「今夜から頑張るのよ」
順序が逆じゃないかとシンジは呆れながら、アスカと協力してちらし寿司を平らげた。
ハマグリのお吸い物もアスカの願いが込められているので飲み干した。
「ふう……お腹がパンパンだよ」
「頑張ったね、パパ。いい子、いい子」
そう言ってミライはシンジの頭を撫でた。
アスカが食べたのは普通の量。
胃袋がはち切れそうなくらい食べたのはシンジだった。
「そうだシンジ、雛人形を片付けてくれない?」
「何で僕が? アスカもでしょ?」
「アタシは料理をしてクタクタに疲れちゃった。それにシンジはたくさん食べたからエネルギーが有り余っているはずよね?」
確かにアスカの料理は1人でこなすのはかなりの重労働だとシンジにも分かる。
だからと言って他の家事を疎かにしては主婦失格だよとシンジは心の中で呟いた。
せめて娘のために賑やかな雛祭りにしたいと、お殿様・お姫様・3人官女の合計5人の3段飾りを2人は選んだ。
15人の7段飾りほどではないが、雛人形を壊さないように仕舞う繊細な作業、箱を押入れに運び込む作業は骨が折れる。
「パパ、あたしも手伝う!」
ミライはそう言うが、4歳のヤンチャな子供の振る舞いは逆に心配事を増やして足を引っ張るだけだ。
雛人形を持ってドタドタと走り回る元気なミライを捕まえるのに一苦労。
ミライも満足したのか、笑顔のまま寝てしまった。
シンジはミライを起こさないようにそっと布団の中に寝かせた。
「お疲れ様、シンジ」
エプロンを取って、横縞柄のブラとパンツ姿になったアスカはシンジにお茶を淹れる。
「ありがとうアスカ、癒されるよ」
シンジはそう言ってお茶をすするが、目はアスカの胸の谷間に釘付けだ。
ミライを身籠ってから、前より大きくなった気がする。
「それならもっと癒してあげようか?」
アスカは椅子から立ち上がって、シンジをリビングへと手招きした。
シンジはゴクリと唾を飲んでアスカに近づいた。
「……なんだ、耳かきか」
「なにを期待していたの? ア・ナ・タ?」
シンジはアスカに膝枕をしてもらって、耳かきをされていた。
アスカの口元は、アスカのブラに支えられて盛り上がった胸に隠れて見えない。
これはこれで、そそるものがある。
シンジは幼い頃に母親のユイと生き別れになったので、耳かきをしてもらった経験が無い。
自分では見えない耳の穴をほじくるのは、怖くて深い所まで出来なかった。
「痛かったら言うのよ」
アスカはそう言って、シンジの耳かきを続ける。
自分も耳かきをしてもらった経験は無いが、娘のミライの耳かきを母親としてあげるために、アスカは頑張ったのだ。
「シンジ、女の子の健やかな成長を祝う雛祭りって、平和の象徴になってるって知ってた?」
「へえ、そうだったんだ」
「だからアタシ、ミサトに雛祭りを教えてもらうまで、3月3日は平和の日だと思っていたのよ」
「じゃあ、平和の日は日本が発祥なんだね」
「セカンドインパクトの直後の爆弾よりも50年以上前にも、日本は爆弾を2回も落とされたらしいわ」
「だから平和を願う気持ちが強いんだ……」
耳かきをしてもらいながらアスカと話しているうちに、シンジは気持ちが良くなって眠ってしまった。
「……シンジ、シンジ!」
「ごめんアスカ、寝ちゃったみたいだね」
「耳かきをしてあげると、いつも話の途中で寝ちゃうんだから」
アスカは優しい笑みでシンジを見つめていた。
「ミライが平和に暮らせる世界を守るために、シンジには新NERVで頑張ってもらわなくちゃ」
新NERVとは碇ゲンドウが消息不明となった後、ミサトがトップとなって立ち上げた組織だった。
シンジとアスカもエヴァのパイロットして新NERVでゼーレの残党と戦い、決着が着いた後も、シンジはミサトに継ぐナンバー2として世界の紛争を止めるために活動している。
「いずれシンジはミサトを乗り越えて、新NERVを引っ張って行く存在になるんだからね。アタシもミサトに負けないように努力したけど、結局勝てたのは胸とお尻のサイズ位だけだったわ」
アスカが腕で胸を寄せてそう話すと、シンジは気になっていた事をアスカに尋ねた。
「えっ、90以上あるって……?」
アスカから答えを聞いたシンジはそう呟いて鼻息を荒くした。
「そこも準備万端みたいね。さっきゆっくり寝たから疲れも取れたでしょ? 今夜から頑張るって約束したし、そろそろ愛の営みを始めましょ」
アスカはそう言うと、シンジを寝室へと連れ込んだ。
いつの間にか、布団で寝ていたはずのミライの姿は消えていた。
目を覚ましていたミライは、リビングに置かれていたアスカの携帯電話で、ヒカリとトウジの娘であるツバメと今日の出来事について話していた。
「もしもしツバメちゃん、ミライに弟が出来るかもしれないよ。今、パパとママが作ってるの!」
アスカとシンジの居る寝室をこっそりのぞきながら、ミライはツバメにそう話すのだった……。
Web拍手(下記のリンク)を押して応援して頂けると幸いです。
<a title="web拍手 by FC2" href="http://clap.fc2.com/post/clap01/?url=http%3A%2F%2Fncode.syosetu.com%2Fn1133l%2F&title=%E7%9F%AD%E7%B7%A8" target="_blank"><img alt="web拍手 by FC2" src="http://clap.fc2.com/images/button/blue/clap01?url=http%3A%2F%2Fncode.syosetu.com%2Fn1133l%2F&lang=ja" /></span></a>