《完結》魔王「拾った汚いガキを最高にカッコいい勇者にするはずが、いつの間にか娘になってたんやが?」 作:やーなん
「……勇者よ」
結晶体の飛び交う嵐の中で、その中心である魔王は問う。
「わては、邪悪の王としてこの世に産み落とされた。
お前は何ゆえに、いかな正義を以ってわてに挑むんや?」
「何が正義だ、こそばゆいこと言いやがって!!」
光の剣を携える天使が、魔王に立ち向かう。
「生きたいと願うことに、理由なんて有るのか!!
自分を殺そうとする奴に抗うことに、正義も悪も在るか!!」
「なるほど」
魔王は納得した。宿命に導かれた勇者が齎した究極の答えに、理解を示した。
「存外に、ありふれた答えやな。
もっと、もっと……崇高で愛に溢れた答えを聞かせられるもんやと思ったわ」
「魔王になると、忘れちまうのかよ!!
他人を踏みにじるのが、当たり前になるのかよ!!
なんで、それで良いと思えるんだ!!」
「そう言う風に、作られとるからや。
お前の答えも、我らが造物主にそうあれ、と作られたに過ぎない」
「その中にある素晴らしさを、価値を見出せないのか!!」
「自由とは、不自由の中にある。それを主張する者の滑稽さと同じことや」
「わかりあえねぇな、俺たち!!」
「その必要も無いわな!!」
天使と、魔王が激突する。
その度に衝撃波が発生し、世界が震える。
「ほな、いつまでも一進一退の攻防をやってても無意味や。
名残惜しいがお互いにそろそろ、決着付けよか」
「俺はちっとも名残惜しいとは思ってないけどな!!」
魔王が、右手を上げる。
嵐のように飛び交っていた結晶体が、渦巻くように彼の片腕に集まってくる。
それは、例えるなら超巨大な蜂の巣だった。
問題なのは、その大きさ。
山脈まるまる一つはありそうな規模の、それほどまでの巨大さだった。
「もってけドロボー。これで在庫全部や」
「ふざけやがって!!」
──結晶体の構造変化を確認、超高密度に圧縮され硬度急上昇中。
「なら、ぶっこわしてやるよ!!」
──兵装選択、有効兵器検索……該当アリ。
ナーロンたちが神の工廠から引っ張り出したのは、巨大なドリルだった。
貫通力に特化した、槍のようにも見える長大さの掘削装置だ。
「くらえええぇぇぇぇぇぇ!!!!」
巨大な結晶体と、ドリルがぶつかり合う。
激しく火花を散らし、そして。
「魔王ぅぅうううう!!」
相打ちのように、結晶体が砕け、ドリルの先端が折れ曲がった。
「まったく、気が早いわ」
──警告。マスター、魔王の体内魔力の活性化が危険領域まで達しています!!
「な、なんだと!?」
やがて、それはすぐにナーロンにも感じられるほどにもなってきた。
そして悟った。先ほどの超高密度の結晶体は、武器にする為に用意したのではない、と。
全ての生命エネルギー、魔力を魔王に一点集中する為なのだと。
「てめぇ、正気か!?」
次の魔王の攻撃は実に単純だ。要するに、全ての魔力を解き放った!! である。
それが数えきれない人間の分の魔力も加算されている。
それを解き放ったが最期、この世界は塵も残らないだろう。
「さあ、どうする、我が宿命の勇者よ!!」
下手に手を出したら、それだけで取り返しのつかないことになる。
究極的に、アンジェは破壊兵器だ。
単独で任務を遂行し、何かを守ることなど想定していない。
つまり、彼らにはもう何もできなかった。
──対象、魔力の臨界まであと約六十秒!!
「くそッ、どうすれば!!」
万事休す、絶体絶命。
打つ手はない、そう思われた時だった。
その時、地上では。
「聖剣が、輝いている!?」
魔王城では、ジークリンデが見たことが無いほど輝いた聖剣の勇者と対峙していた。
魔王の四天王は聖剣を持った勇者に劣らぬ精鋭揃い。
だが、それはこれまでの常識の話だった。
「ぺッ、良く分からないが、逆転のチャンスだぜ!!」
死毒に侵され、口の中に出来た結晶体を血と共に吐き捨てて、ランスローが聖剣を振るう。
煌々と輝く聖剣は、その刀身の数倍の長さまで光の刃が伸びていた。
そのひと振りだけで、ジークリンデの精鋭たる親衛隊が壊滅した。
「兄上、覚悟!!」
「こんな、事が!?」
王様も、黒い鎧を纏ったメドラウド卿を退けた。
「聖樹の加護よ!!」
「ぐ、あぁ!!」
「この程度の光で!!」
マリリンの掲げた聖杖が、悪魔族二人を光で縛り付ける。
「優勢は決した、な」
「それより魔王だ!! 今どうなってる!!」
「ねえ、あれを見て!!」
マリリンが天井が抜けて吹き抜けとなった空を指差す。
そこには、今まさに魔力の臨界を迎えてこの世界を消滅させんとしている魔王の姿があった。
聖剣の持ち主たちは、その様子を見てお互いに頷き合った。
「この世界を拓いた、聖剣よ!!」
「この地上に豊穣を示した、聖杖よ!!」
「今こそ、その力を示し、我らが友の一助となれ!!」
「あ、あれは!!」
ナーロンたちは見た。
魔王城から放たれる光の柱が、爆発寸前の魔王を捉えたのを!!
「こ、これは、世界樹の!!」
「アンジェええぇぇぇ!!」
──兵装選択。
「最大ッ、火力だぁぁあ!!!」
──星間航行用巨大宇宙戦艦搭載超大型レールキャノンの使用許可受諾!!
なにその頭悪そうな兵器。ナーロンはそう思ったが、実物はもっと頭が悪い代物だった。
彼は世界樹の根元の町に住んでいた。
その幹の巨大さは、いつだって生命の神秘を感じていた。
アンジェが神の工廠から引っ張り出してきた兵器は、それこそ世界樹を横にして、その幹を砲身にしたような巨大な何かだった。
「
それをどうやって持って、そして何を弾にして撃つのか、考える余裕も無かった。
その砲身の巨大さに反して、掌サイズのトリガーを彼は引いた。
その瞬間、世界から音が消えた。
戦艦砲は、その発射だけで砲身の側に居る人間を粉砕すると言う。
故に、それの発射はただそれだけで災害だった。
地上にあった塩の大地は残らず捲れ上がり、下地の地面が露出した。
比較的近くにあった木々が舞い飛び、川や湖は残らず消し飛んだ。
勿論、魔王城も衝撃波だけで根こそぎ吹っ飛んだ。
そんな災厄そのものから打ち出される砲弾の直撃を、魔王は受けた。
臨界に達した魔力が砲弾によって打ち消され、残りの大半は光の柱の内側に誘爆して、消えた。
全ての魔力を使い果たした魔王が、あっけなく地上へと落ちた。
「……テンションに身を任せてやり過ぎちまった」
──ですね……。
二人が地上を見下ろすと、そこには爆心地にしか見えない光景が広がっていた。
それをなるべく見ないようにして、彼らは魔王城跡地へと降り立った。
「これが、女神メアリースの創られた破壊兵器か。
想像以上の破壊力だったわ」
彼らが地上に降り立つと、玉座の間があった場所で戦っていた者たちは砲撃の衝撃でみな気を失っていた。
そこに、なんとか原型をとどめている玉座に腰を下ろす魔王がぼやくように言った。
「あれで、まだ死んでないのかよ」
「ああ……もうええわ。これ以上戦う必要は無い」
魔王は片手を力無く上げると、宣言した。
「我が主上、我が母に申し上げる。
────わての負けや。故に、この世界への試練の終了を申請する」
「申請は受理されました。
お二方の戦いを、我らが御二柱は大変満足しております」
「そら、よかったわ」
玉座の影から出て来たホームホームを、魔王は興味なさげに一瞥した。
「仕事とは言え、いろいろと悪かったな。
この世界の復興は、わての私財を当てよう」
その魔王の言葉を聞いて、ようやくナーロンは構えを解いた。
失ったものは多すぎる。しかしそれを、今更魔王を責めたところでどうにもならない。
彼もまた、神の手駒に過ぎないのだから。
「お前たちは、これからどうするんや?」
「旅を、しようと思ってる。
多分、この世界の復興を見届けてからになると思うけど」
「そっか……ほな、良い旅路を」
そこまで言ってから、ああ、と魔王は思い出したように言った。
「今回はお前たち人類に勝ちを譲ってやろう。
だが努々忘れるなかれ。お前たち人類が再び価値を試されん時、第二の魔王がこの地にやってくるのだ、と」
棒読みだった。恐らく定型文なのだろう。
「メアリース様と昨日協議したのだ。
この度はお前と言うイレギュラーにこの世界の人々は頼り切った。
本当の意味で、人類は試練を超えたとは言い難いだろう。
とは言え、お前たちの勝ちは勝ちだ。しばらくは猶予を与える、とのことだ」
「安心しろ、もうこの世界に魔王が来ることは無いよ」
「そうか。なら、ええわ」
ゆっくりと、魔王は立ち上がる。
「ほむほむ、この世界の事は任せた」
「了解いたしました」
「これまでの忠義、大儀であった」
「さようなら、魔王様」
魔王は次元を切り裂き、その奥へと歩いて行った。
チャックが閉まるように、次元の傷跡が消えて、その背は見えなくなった。
「あッ、そうだ!! どうにかしてこいつらの魔王の病毒を治さないと!!」
「ご安心ください、あれを」
今更になって取り乱すナーロンだったが、ホームホームは世界樹を指差す。
「あ、あれは……」
彼は、はるか遠くの世界樹を見上げた。
世界樹は、黄金色の光の粒子で満たされていた。
それらが徐々に徐々に、地上へと降り注いでいった。
「世界樹の、テラフォーミングモードです。
この世界を覆いつくそうとしていた魔王の病毒も、この世界そのものから残らず削除されることでしょう」
それはまさしく、神が楽園を創るべく齎した恩寵そのものだった。
「これからこの世界の人々は、尽きない大地の恩恵にて繁栄することでしょう。
あなたの扱いもまた、保留となっています。事実上、魔王に勝利した報酬と言えるでしょう」
「……キレイだな」
──ええ、あなたが守った世界です。
いいや、とナーロンは首を振った。
「俺たちが守った世界だ、そうだろ?」
§§§
ナーロンたちに敗れた魔王アテルは、何もない地平を歩いていた。
「アテル」
名前を呼ばれ、振り向く。
そこには、尊敬する兄がそこにいた。
「やはり、行ってしまうんだね」
「オカンから聞いたんか?」
柔和な笑みを浮かべる“マスターロード”に、アテルは問う。
「いいや、君ならいつか、こうするだろう日が来るとは思っていたよ」
彼は、アテルから視線を逸らす。
その遥か先に見えるのは、余りにも巨大な“門”だった。
「これまで、数多の弟たちがあの先へと行った。
そして、誰ひとりとして、帰ってこなかった」
「止めるんか、大兄」
「いいや、止めても無駄だともう知ってるさ」
ただ彼は、アテルの体をギュッと優しく抱きしめた。
「ひとつだけ、頼まれてええか?」
「何でも言ってくれ」
「わての娘のこと、頼むわ」
「ああ、任せたまえ」
そう言って、“マスターロード”は彼の体を離した。
「……ローティが泣いてしまうね。
さようなら、我が愛しき弟よ」
その言葉を背に、魔王アテルは歩みを再開した。
途方もない時間を歩んだ気もするし、たった数歩だったのかもしれない。
魔王アテルは、神々の聖地の“門”へと辿り着いた。
彼の姿を見た“門番”は、何も言わずに“門”を開けた。
ごごごご、と重厚な音の演出と共に“門”が開かれる。
会話を交わすことなく、魔王は中へと歩みを進めた。最後に、手元に残った結晶体の一つを握り締めて。
「またか」
どんな玉座の間より、みすぼらしい宙に浮く残骸の数々。
その一つに座る神々の王は、呆れ果てたようにそう言った。
「お前たち兄弟が、僕の元にやってくるのがこれで何百回目だと思う?
一番の理由は知的好奇心、848例。
二番目の理由は造物主への反逆、132例。
そして、三番目の理由が99例。お前を含めて、だよ」
「なら、わざわざ言う必要はあらへんな」
魔王はボロボロの体に、戦意を滾らせる。
「お前の所為や、お前の所為で、我が母に弟を殺させるなんてことをさせた!!」
「お前、人間だった頃の母親そっくりだよ」
それは、完全な八つ当たりだった。
復讐とも言い難い、逆上にも近い何かだった。
「無意味に殺し、無意味に憎み、無意味に暴れた。
その息子であるお前も、同じだ。お前が僕に挑む理由も、何の意味も無い」
「オカンが、わての母親が泣いたんや!!
息子のわてがッ、拳を振り上げる理由はそれで十分やろ!!」
「あっそう」
全知全能の神は、興味無さそうにその殺意を受け流した。
「わての、兄弟たちを返せやぁああああ!!」
彼は、髪の毛の上に落ちた埃を振り払った。
それで、全てが終わった。
§§§
エピローグ①「次の仕事先」
「これで、最後か」
ジークリンデは最後の手続きを終えた。
移住を希望している彼女の国民たちは、これで全員が別世界へと旅立っていった。
これで、彼女の帝国は解体。
今や世界樹は、世界中どこにあってもその恩恵を齎してくれる。
世界樹の根元にあった三国は、世界樹の奇跡の際に壊滅的な被害を受けた。
首都の大半が使い物にならなくなり、魔王によって世界人口は半分にまで落ち込んだ。
今では、救世主となった勇者たちが主導で、人々を取りまとめて大きな国家を作るようだ。
その行く末を見守れないことだけが、少しだけ気がかりではあった。
だが、それに未練は無かった。
「ジーク。次の仕事先が決まりました。
我々四人は続投です」
「そうですか。バラバラに別の魔王様の元に配属になるかと思ってましたが」
移住の手続きを手伝ってくれていたバンブスが、彼女に話しかける。
「次の魔王様のたっての希望だそうです。
我々と魔王様の戦いは、多くの魔王一族に拝見されたそうなので」
「どうでもいいことだ。
せめて、次の仕事に行く前に、スズの容態を見てから行きたかったのだが」
スズは魔王城の施設が使い物にならなくなったので、別の世界で休養を余儀なくされた。
あの戦いから数か月、まだ一度も顔を合わせていない。
仕事も忙しく、文通も数度しか出来ていなかった。
「親父、今連絡が来たんだが、次の魔王様が俺たちと顔合わせしたいんだってよ」
「おや、行き違いでしたか」
「メドラウドの奴も呼ぶから、玉座の間に集合な」
わかりました、とバンブスは頷いた。
結局、ジークリンデは四天王の仕事を継続することになった。
他にやることもないし、軍の高官という立場ならそれなりの恩寵も受けられる。
実際、スズの医療体制も簡単に確約できた。
それに、メドラウド卿も四天王を続けるようだ。
妻や娘はこの世界の在留を希望しているが、彼は出稼ぎ感覚で実績を稼ぐらしい。
そうして、彼女ら四人は玉座の間へとやって来た。
「魔王様の御なりです」
復興の指揮をしているホームホームが、四天王に告げる。
四人は膝を突いて、頭を下げる。
空間が裂かれ、四人の新たな
「──顔を上げてください」
その声に、四人は弾かれるように顔を上げた。
「この度は、我が父である魔王アテルより、魔王の業務を引き継ぎました。
至らないところもありますが、どうか皆さん、私の手助けをしてください」
そこに居たのは、魔王のオーラを纏ったスズだった。
彼女は微笑んだまま、驚愕している四人の反応を見ているのだった。
§§§
エピローグ②「新たな旅の続き」
「本当に、行ってしまわれるのですか?」
「ああ」
ナーロンは、既に見慣れた世界樹を見上げて頷いた。
魔王との戦いから、既に数十年。
あの時彼と共に戦った仲間たちは、もう全員亡くなっていた。
その全てを看取った彼は、復興の終わった新たな国家を見て回っていた。
「お爺さまは、何かあったらナーロンに頼れと仰っていたのに……」
「爺さんと同じで厚かましいなお前!!」
ランスローの孫に鋭いツッコミを入れる。
しかし、死に際に子孫を頼むと言われた手前、時々帰ってきて様子は見るつもりだった。
マリリンは聖樹教の新たな象徴になって、ありがたがられている。
ギャンブルで破産寸前になって知り合いに金をせびって回った話は曲解されて美談にされている。
ナーロンがアイツはそんな清らかな聖女じゃないと言っても、誰も信じてくれない。
「せめて、精霊様に挨拶をしては?」
「あの女、俺を見る度にぶん殴ってくるからやだよ」
あの時、あの行動が実はとんでもないことであった、と後にナーロンは精霊に説明を受けた。
それに愕然となったのはもう昔の話だ。
そして自分の愛する世界が衰退していった原因が現れる度に、殴ってくるようになったのである。
あれ以来、彼がアンジェの力を使ったのは隕石が一度振ってきそうになった時ぐらいだ。
彼はもう、自分たちが面倒を見なくても大丈夫だと、そう思ったのだ。
現存する聖剣を全て精霊に返し、貴族や教会が権威を持った時代は終わった。
あとは人々が自分たちで考えて、繁栄の道を選ぶのだ。
「じゃあ、時々戻ってくるから」
そう言って、彼は機械の翼を広げて、第二の故郷から旅立った。
『質問。まずはどの世界から行きましょうか』
「さてな。とりあえず、俺の前世の故郷から行ってみるか?」
二人の永い長い旅は、ずっと続いていく。
「こうして、彼ら魔王と勇者の今回の物語はおしまい。
この二人がまた別のお話でも出てくるかもしれませんが、それはその時のお話であります。
いやあ、それにしてもあんな使い方をするなんて。これだから人間は面白いんですよねー」
ぱたん、と本を閉じた幼い女神は、『あなた』に向かってウインクした。
「リネン、いよいよ準備が整ったわ。
前回の数倍の総合力、今度こそ私が“暴君”を討ち、天へ立つ」
「そうですか、まあ付き合いますよ。これで何度目でしたっけ」
「これで468回目よ。それにしてもねえ我が盟友よ、貴女ってば昔より付き合いが良くなったわよね。
前までは、あの御方に挑むなんてとんでもない、なんて言ってたのに」
「ええ、まあ、そうですね」
「……私にも、あの御方を倒したい理由が増えてきているのですよ」
これで、魔王アテルの物語は終わりです。
ひとまず、この物語が完結出来たことを読者の皆さんへ感謝いたします。
この物語を書き終えることができたのは、読者の皆様の応援のおかげです。
本当なら最初、ひたすら女の子を魔王が愛でる内容にしたかったのですが、途中で評価が下がった通り、その需要を満たせなかったのは私の未熟故でございます。
これから年内は仕事も挟みつつ、実家の手伝いもあるので更新はまばらになりますが、年末に新作を書きたいと思います。
この話と世界観を共有している掲示板ものを予定しています。
影の薄いキャラとかは、また別作品とかで出してみたいです。
魔王となったスズちゃんの活躍も、別作品で聞くかもしれませんね。それが世界観の共有している作品群の強みでもあります。
まあ、私が中学生の頃から書き続けている世界観なので、簡単に手放せないと言うか、もっと多くの人々に理解されたいというか。
本作は、私の書くシリーズの入門編みたいな位置づけというか、そんな風にしたかったのです。
とにかく、完結です。本当にありがとうございます。
もっとさらっと終わらせたかったのですが、思ったより長引いてしまいました。
実はちゃんと作者が完結出来たお話は、これが初めてだったりします。
魔王様の実力を描写したのも今回が初めてなので、そういうことです。
これ以上長々してもあれなので、以上を持ちましてこの物語にピリオドを打たせてもらいます。
本当に、本当に、ご愛読ありがとうございました!!