《完結》魔王「拾った汚いガキを最高にカッコいい勇者にするはずが、いつの間にか娘になってたんやが?」   作:やーなん

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魔王「この悪路を越えてみよ」

 

 

 

 我が祖国、聖樹教国は世界一美しい国だった。

 そう、美しい国だったのだ……。

 

 あの日、魔王が現れるまでは。

 

 

 我が国を始めとした主要国家三国は、世界樹の麓に首都が建てられている。

 別々の国の首都が同じ場所に建てられて成り立つのか、と思われるだろうが、それは世界樹の巨大さを知らぬ世界の果ての人間だけだろう。

 

 世界樹の外周は、一周するだけで馬車で数日を要する。

 その枝葉は天空に延び、麓に日陰を作らぬほどだ。

 

 首都の外部は広大な穀物地帯になっており、我が国の食物を支えていた。

 世界樹の恩恵に根差されたこの国の美しい黄金の小麦畑は、世界樹に少し登れば見渡せる絶景であった。

 

 巨大な根を大地に張る世界樹の雄大さは、われらに永遠の恵みを授けてくださることを確信するものだった。

 

 

 ────その世界樹が、魔王の手によって引き裂かれた。

 

 

 その日の、地獄のような光景を私は忘れられない。

 魔王の一撃によって、根元まで割かれた世界樹は炎上し、その巨大な樹皮が周囲に四散した。

 世界樹の根元に住まう我らにとっては、岩石が降り注ぐようなものだ。

 それどころか、燃える無数の枝葉が地上に降り注ぎ、町中が火災で手が回らなくなった。

 

 町中のどこもかしこも、煙であふれていた。

 住居が樹皮で押しつぶされ、泣き叫ぶ子供や火傷に苦しむ民衆、煙を吸って喘ぐ者たちが路上に転がっていた。

 美しかった小麦畑は、ほぼ全焼。

 

 我が国の首都は、たった一晩で煤と瓦礫の町と化した。

 死者の数は、ひと月経っても正確な数がでない有様だった。

 なにせ、男手どころか人手まで不足している。

 

 どれだけの被害が出て、どれだけの死人が出たのか。

 瓦礫をひっくり返し、押しつぶされた死者を数える日々が続いた。

 

 世界樹を外敵から守る、という名目で根元に国を構えた三国すべて、似たような有様だった。

 元々、我が国は世界樹をこの世界に植えて創造したという神を崇めていた。

 その世界樹を焼き尽くした魔王は、当人が言った通りこの世界を滅ぼさんとする邪悪であった。

 

 しかし、今更どうしようと言うのだ。

 十年後に魔王は世界を滅ぼすという。では、世界樹無きこの世界は、滅んでいないとでもいうのだろうか。

 

 火災を免れた作物は限られている。食料の備蓄も、その殆どが燃えてしまった。

 我々は絶望し、途方に暮れていた。

 

 だが、希望は潰えてはいなかった。

 

「世界樹はまだ、枯れてはいません」

 

 世界樹に、創世の時より住まうという精霊が我らの下に現れたのだ。

 人間とは思えぬ端正な美しさと永遠の若さを持つかの者は、めったに人前に現れないというのに自ら姿を現した。

 

 世界樹の枝から聖剣を生み出し、勇者の秘密をかつての王族に伝えたという彼女は、我々に言った。

 

「新たに勇者を生み出すことは適いませんが、力を供給することは可能です。

 ですが、猶予はあまり残されていません。

 ────魔王を倒すのです。さすれば、世界樹が蘇り、この大地を再び恵みで満たすでしょう」

 

 ……私たちは、その言葉を信じるほかなかったのだ。

 

 

 

 私たちは、魔王の打倒を希望に、苦難を乗り越えようと祈るように首都の復興に勤しんでいた。

 

 だが、ある時、北のルートシア帝国から逃亡者が現れるようになった。

 彼らはこの首都の有様に絶望しながらも、自分たちの祖国で起こったことを語った。

 

 魔王の配下が襲来し、帝都を占拠。

 人間たちを捕まえては、奴隷のように働かされているのだという。

 邪法を用いて魔界の残飯を食べさせ、野山を切り崩して森を破壊しているとか。

 そんなどこまで本当かわからないような、話ばかりだった。

 

 ただひとつ、言えることは帝国が魔王の手に落ちた。それだけだった。

 そして、その魔の手は我が国にも迫っているということ。

 

「せ、聖騎士様ぁ、ま、魔物の群れがぁ!?」

 

 魔王は、魔物を配下として操るという。

 そうして、帝国は陥落したのは本当らしい。

 

 どうやら、野山や森を切り崩して住処を追われた魔物どもを手懐け、先兵として使っているのだろう。

 残虐非道の魔王ならば、それくらいしてもおかしくはない。

 

 私たちは、聖騎士の同胞と話し合って、帝国の首都へ攻撃することを決めた。

 もはや国民感情が、魔王憎しの一色で染まっていたからだ。

 

 王も、私たちの判断を支持した。

 だが王は、帝都攻略に聖騎士を一人、残りは魔物に備えて待機という指示を出された。

 

 これを戦力の逐次投入や臆病というのは簡単だ。

 だがそもそも、我ら聖騎士、ひいては勇者という存在の真価は防衛にて発揮される。

 

 伝承から勇者は超人だが、その力は無尽蔵ではない。

 我らは世界樹と感応し、力の供給を必要とする。世界樹から離れれば当然その力は弱まるし、世界樹を使用されている聖剣からだけでは心許ない。

 裏技がないでもないが、それを今回使う余裕はない。

 

 魔王が、帝国のように攻めてこないとも限らない。

 奴は本当に、この世界を滅ぼすつもりなのだから。

 

 

 

 §§§

 

 

 ルートシア帝国。

 枯れた広大な大地に建国された、侵略国家だ。

 

 歴史上、ここ百年近くだけでも、何度も国境の諸侯が独立と称した侵攻に我が国は頭を悩ませている。

 その後、帝国側があっさりと平定して見せるのが、白々しい。

 奪った領地を返還する名目で我々から食料をせびるその物乞いのごとき卑しさも、腹立たしい。

 

 だが、結局その彼らも魔王の手に落ち、その浅ましさの代償を支払う羽目になった。

 哀れなことだと。そう思った。

 

 私は周囲の反対を押し切り、使者として宣戦布告を告げに言った。

 あなたは真面目過ぎる、と部下に言われてしまった。

 魔物相手にわざわざ宣戦布告など、と。だが、我々まで畜生に堕ちる必要はない。

 

 そして予定の時刻から、砦に侵攻を開始した。

 だが、奴らの邪法なのか、射程外のハズの大砲を我々に命中させてきたのだ。

 私が引き連れてきた部隊は混乱し、被害が増していく。

 

 こうなっては、私が大砲を破壊しなければならない。

 私は一気に距離を詰めて、砦の攻略に取り掛かる。

 

 強力な魔法の障壁を感じたが、それも強引に突破する。

 いよいよ勝敗は決したと、そう思った時だった。

 

 私の目の前に、一人の少女が現れた。

 彼女は、帝国側の勇者だった。

 

 魔王はこんな少女にも戦わせるのかと、憤りを覚えた。

 同時に、こんな子供を斬らねばならないことに遣る瀬無い思いだった。

 

 だが、彼女にトドメを刺そうとした、その時だった。

 

「────ほう」

 

 空間を割いて出てくるように、ぬるりとかの者は現れた。

 

「居るではないか。

 この我に挑むに足る、心技体を極めた勇者が」

 

 渾身の一撃が、手の甲に受け止められた。

 

「貴様は、魔王ッ!!」

 

 私は距離を取り、魔王を睨んだ。

 私の胸中に、怒りとも憎悪とも取れない感情が湧き出てくる。

 

 奴は少女に声を掛け、頭を撫でると私の前に向き直った。

 三メートル近い巨体の威圧感は、対峙した者にしかわからないだろう。

 

 だが、それでは説明のできない、圧迫感が私に伸し掛かる。

 

「勇者よ、名を名乗れ」

「貴様に名乗る名前はない!!」

「そうか」

 

 魔王は両手を広げてその表情の分かりにくい竜の顔に、凶暴なまでに壮絶な笑みを浮かべて頷いた。

 

「ならば、己の墓標に刻む名もないまま朽ちるがいい」

「ほざけ!!」

 

 先手必勝、その首を落とす!! 

 

「くくく……」

「なッ」

 

 我が一撃が、空振りに終わった。

 目測を誤るなど、ありえない。

 

「素振りとは余裕であるな」

 

 魔王は、動かない。

 だが、次の斬撃も魔王には届かない。

 魔王はただただ笑っている。余裕の笑みで!! 

 

「どうした、私を倒すのではないのか?」

 

 ッ、そういうことか!! 

 私は、全力で魔王に踏み込んだ。

 

 彼我の距離は、十歩も無いはずだった。

 だが、私は全力で大地を蹴り、距離にして百メートルは踏み込んだ。

 

「くく、気づいたか」

 

 魔王が、悠々と我が一撃を腕で受けた。

 先ほどの言葉と違い、声にタイムラグが無い、

 空間が、歪んでいるのだ。傍から見れば目の前に居るのに、実際に魔王に到達するにはずっと距離がある。

 

「いかなる攻撃も、魔法も。射程というものが存在する。

 距離の伸縮を自在に操る我が能力(スキル)を前に、ひれ伏すのだ」

 

 それをわざわざ明かすのは、余裕の表れなのか、面白がっているのか。

 

「そら。魔王 の 攻撃 だぞッ!!」

 

 万物を粉砕する魔王の剛腕が、振り下ろされる。

 遅い、躱してと言わんばかりだ!! 

 

 空間の歪みは一方通行なのか、離れる場合はすぐに距離が離れた。

 だがそれを気にしている余裕はない、魔王の一撃が空振り、大地に振り下ろされた。

 

 ただそれだけで、大地が蜘蛛の巣状に砕ける。

 あまりの衝撃に、砕けた地面が弾け飛ぶ。まるで大爆発だった。

 こんなもの、人間が直撃すれば一溜りもない。

 だが、遅い。あんな攻撃当たらない。

 

「とろい攻撃だと、そう思ったな? くくく」

 

 私は言葉を返さず、魔王に斬りこんだ。

 だが、その踏み込みの二歩目で違和感を抱いて、咄嗟に後ずさる。

 

 その直後だった。その場が、爆発し土柱が上ったのは。

 

「ほう、初見で躱すとは見事だ。

 マジックマインという、使いづらいが威力は折り紙付きの魔法なのだが、それを我が周囲に無作為にばらまいた。

 本来は軍勢相手に使うのだが、私は好んで扱っている」

 

 ぱちぱち、と魔王は手を叩いて挑戦者たる私を称賛する。

 私の背筋に、いやな汗が流れた。私は今、地雷原の中心に立たされているのだ。

 

「己の状況は理解できたな? 

 では踊って見せろ」

 

 魔王の五指から魔力の光が灯り、魔法の矢が放たれる。

 大きく弧を描いて、私を狙って殺到する。

 

「くッ!!」

 

 四方八方から誘導性能のある魔法の矢が、飛来する。

 撃ち落とすのも物理的に不可能な数が魔王の手によって放たれる。

 

 必然、避けるしかない。

 そこで気づいた、乾いたこの不毛の大地が、泥でぬかるんでいることに。

 

 世界樹の力は大地に根差している。

 だから気づけた、先ほどの魔法地雷のように。ぬかるみに隠されて、底なし沼がそこら中に出来上がっているのだ!! 

 

「泥が鎧の中の衣服に付着し、衣擦れにて擦過傷ができる。

 泥の中の細菌が、破傷風を引き起こす。

 地雷、底なし沼、誘導弾、泥、一つ一つは些細な物だが、積み重なれば無視できなくなる。

 ──故に、こんなとろい攻撃も脅威になる」

 

 私は、魔王の目の前に逃げるように、誘い込まれていた。

 目の前に、大地を砕く魔王の腕が迫っている。

 

 咄嗟に、私は聖剣で反撃した。

 魔力のこもった一撃と、魔王の剛腕が激突して衝撃が走る。

 

 だが、力負けしたのは私の方だった。

 

「がはッ!?」

 

 地面に投げ出され、私は泥の中に背中から倒れた。

 そして、そこは運悪く、魔法地雷のある場所だった。

 

 直後、爆音と衝撃で私の五感は滅茶苦茶になった。

 

「破壊力に満ちた攻撃、強大な魔力に裏打ちされた魔法、それをもって敵対者を粉砕するのが魔王たる者の戦い方だろう。

 だが、我はこうした相手に不利を押し付ける戦い方を好んでいる。

 我に挑む者は、必然数多の悪路を踏破せねばならない」

 

 ────故に、“悪路王”。

 

「我に挑めるは、我が与える悪路を全て超える勇者のみ。

 それで、どうだ? 我に挑む者よ。我が悪路に怖気づき、逃げ出すか?」

 

 遊んでいる、弄ばれている。

 本気を出せば、こんな小技などで甚振らずに戦えるくせに、こんな変則的な戦いを好んでいる。

 性格が悪いにもほどがある。子供がアリの進路を妨害して遊んでいるのと同じだ。

 

「人間を、舐めるなぁああああ!!!」

 

 だが、ここで逃げ帰るなどもってのほか。

 真の勇者は戦場を選ばない。倒すべき怨敵が目の前に居る、これ以上の幸運など無い。

 

 爆発でボロボロになった鎧を脱ぎ捨てる。

 聖剣を手に、私は魔王討伐という未踏の旅路へと歩みだす。

 

 地雷を避ける、底なし沼に沈む前に前に進む、誘導弾は脅威度が低いから被弾を覚悟し無視する。

 服に入った泥の衣擦れが、痛みを訴えるが無視をする。

 

 魔王は最初に現れた位置から動かない。私の攻撃を避ける気もない。それこそが魔王であるとでも言うように。

 だが。

 

 私が魔王にたどり着く寸前で、目の前が爆発した。

 

「これはステルスエアマインと言ってだな、……ああ、もう聞こえていないか」

 

 今度は運よく、底なし沼に落ちた私は満身創痍だった。

 体がどんどんと、泥の沼に沈んでいく。

 

 走馬灯のように、我が半生が脳裏に浮かぶ。

 

 

 

『お前など、産まれてこなければよかったのに』

 

 王族の末端でしかない実家で、類まれなる勇者の資質を示した私によって、母親の不貞が暴かれた。

 先王との不倫によって出来た私は、騎士になることでしか国家に貢献できないと考えた。

 

 私の一生は、戦いばかりであった。

 魔物や人間同士の小競り合いに駆り出され、一番に駆けつけた。

 

 そうしているうちに、私は最年長の聖騎士としてその席を預かっていた。

 いつの間にか同胞たちに頼られるようになり、現王にも信任を得られた。

 

 戦いばかりしか能のない私に、王は近縁の貴族の娘を妻にと紹介してくれた。

 彼女とは、一人のかわいい娘を儲けた。

 先ほど戦った、帝国の勇者と同じくらいの年齢だ。

 

『ごほごほッ、お願いお父さん、生きて帰ってきてね』

 

 元々体の弱かった娘は、あの世界樹の炎上で煙を吸い、いつも苦しそうに咳き込むようになってしまった。

 あの災厄を生きていただけ運が良かったのかもしれない。

 だが、苦しむ娘の姿を見るたびに、己の無力さに苛まれる。

 

 私にできることは、戦うことだけだ。

 そして、目の前には娘を、知人たちを、守るべき国民を不幸のどん底に堕とした憎き邪悪がいる。

 

 

「ぉ、お、おおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 こんなところで、死ねるか!! 

 あのバケモノにニヤケ面のままでいさせてたまるものかッ!! 

 

 私は、娘の、家族の下に戻らないといけないのだぁ!! 

 

 

「……惜しい」

 

 どうやって、私は魔王の下へたどり着いたのかわからなかった。

 だが、結果だけ言えば、私は魔王の片腕によって首を締め上げられていた。

 

「あと十年、早くこの世界にやって来ていれば、体の衰えを知らぬ貴殿に出会えたというのに」

 

 なぜか魔王は、心底残念そうにそう言った。

 

「……本来我に挑めるのは、我が配下を乗り越え、四天王を打倒した者のみ。

 その悪路を踏破した者だけが、我が命に手が届く。貴殿にその資格があるか、試させてもらおう」

 

 魔王が、手を放す。

 私は襤褸のように、奴の足元に這いつくばるしかなかった。

 

「だが、負けは負けだ。ペナルティを与えよう」

 

 魔王は、私の手から聖剣を奪い取った。

 

「これが、勇者の聖剣……」

 

 魔王は私の聖剣を、掲げた。

 

「だが、我は魔王なり」

 

 すると、恐ろしいことに、私の聖剣が泡立つように黒く染まっていく。

 勇者の聖剣が、魔王の魔剣へと変貌してしまった。

 

「召喚魔法、百鬼夜行」

 

 空間が歪み、その奥から異形の軍勢が待ってましたとぞろぞろ現れる。

 

「この敗北者と、僅かな生き残りのみを祖国に送り返せ。

 我らの恐怖を知らしめよ。それ以外は、好きにしていい」

 

 邪悪な魔の軍勢に、魔王は告げる。

 その命令に、異形どもは歓喜を上げる。

 

「や、め……ろ……」

 

 私の目の前で、血に飢えたバケモノどもが、共に付いてきてくれた仲間たちに嬉々として襲い掛かっていく。

 血と、悲鳴と、死。真っ当に戦えば勝負になるはずなのに、私が破れ士気が下がった彼らは、オオカミの群れを前にした羊に過ぎなかった。

 

 私は踵を返してローブの裾を翻す魔王の背に手を伸ばした。

 私の手は、魔王の距離を操る力など無くとも、届くことはなかった。

 

 そして私は力尽き、気を失った。

 瞼が閉じるその瞬間まで、私は魔王の背だけを見ていた。

 

 

 

 §§§

 

 

 魔王様の圧倒的で揺るぎないその強さに、私たちは圧倒された。

 

 私も、私を介抱してくれた皇帝陛下も、砦で戦いを見守っていた兵士たちも、絶句していた。

 衰えていたとはいえ、聖樹教国でも有数の勇者を手玉に取り、ほぼ一方的に倒してしまった。

 

「スズ、これをお前にやろう。その聖剣は返しておけ」

「あ、あの魔王様、お怪我が」

 

 魔王様は私に魔剣と化した聖剣を渡してきたが、私は気が気でなかった。

 最後に、捨て身で特攻したメドラウド卿の一撃を、魔王様はその身で受けたのだ。

 なぜ魔王様が攻撃を避けないのか、私には理解できなかった。

 

「この程度、気にするな。処置も不要だ。

 我が神たる母がおわす限り、この身は不滅なり。

 故に、この傷の痛みをもうしばらく味わわせてもらおうか」

 

 魔王様は胸の袈裟懸けの傷を撫でる。

 その意味も私には理解が及ばない。魔王様はなぜそこまで敵に敬意を抱くのだろうか。

 

 敵の持っていたこの剣の重みは私に何も語ってはくれなった。

 

 

 

 




書き終えてから、この戦い盛り上がりに欠けてるのでは思わなくもない作者です。
魔王の能力は最初から決まっていたのですが、ちょっと変化球すぎたかもしれません。
でもまだお約束の第二形態もあるし(震え声

ではまた次回!

魔王様の戦い、誰の視点で見たい?

  • 魔王様の視点
  • 勇者スズの視点
  • 三人称視点
  • 敵勇者の視点
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