同時に感想とお気に入りが一気に増えて困惑と喜びが半々といったところです。
日間ランキング、恐ろしい子……!
とりあえず、更新頑張ります!
「受肉っていうのは便利だねぇ……魔力供給がなくても存在できるし。まぁ、宝具を使うなら魔力は必要だけど、食事なんかでも効率は悪いけど魔力はストックできるし、そもそも使うだけなら魔力いらないものも多々とあるからなぁ。もっとも僕はアーチャーのクラスみたいだし、単独行動があるから受肉してなくても土地から魔力吸い上げることができたなら受肉してようがしてまいが大した差はないとは思うけど」
つぶやきながら子供のギルガメッシュ、もとい子ギルは手に持っている買い物かごへ次々と食品を放り込んでいく。
「難点があるとすれば、食事に睡眠なんかが必要になることかな。あとお風呂か」
肉、野菜、調味料……次々放り込むたびにかごの重さは増していく。
ついでに入浴剤もかごに入れ、レジを目指して歩き出す。
「まぁ、全部恭介と共有はできるから楽しむことはあっても困ることはないんだよね」
頭の中では夕飯の献立を考えながら何を作るか考える。
大人のギルガメッシュは高級な素材を使い豪華なディナーを作るのが基本らしい。
「高級な食材という点では同意だけど、たまには素朴なものもいいと思うんだよね」
一般人が手に出来るであろう最高品質のものを扱うデパートまで足を伸ばし、子ギルは食材を調達していた。
それでも彼には不満はあったが、最低ラインとおもい納得する。
「この食材だと……にくじゃが、いや、カレーにもできるなぁ……スパイスからこだわれば……」
大人の時よりも常識的かつ礼儀正しい彼も王には変わりない。
粗雑なものは口にしたくないし、気に食わないことは気に食わない。
カレールーなど愚の骨頂である。
「あ、恭介の三時のおやつも用意しないと」
まだ記憶の中でしか見たことのない恭介とどのように過ごそうかと考えながら子ギルは再び必要なものを買うため来た道を戻っていった。
荷物いっぱいのかごを両手に抱えている子供は周りから見るととてもおかしな、けれども微笑ましい光景だった。
「……ぎる?」
バスから降りるなりいつものように迎えに来ているであろうギルガメッシュに抱きつこうとした恭介はそこにいた子ギルをみて首をかしげる。
「そうだよー恭介。幼稚園は楽しかったかい?」
「たのしかった! ……?」
質問に元気よく答えたあと、見上げなくても目線が合うようになった子ギルを見て再び首をかしげる。
すぐにギルガメッシュであると理解したのは流石は恭介というところか。
ギルガメッシュであるということはわかるが、ぬぐい去れない違和感が彼の頭を渦巻いていた。
「あはは、帰ってゆっくり話をしようか」
「うー……」
笑いながら手を差し出す子ギルの手を恭介がつかみ、二人は城へと向かって歩き出した。
「三時のおやつを作ってあるから、一緒に食べようね、恭介」
「おやつ……」
恭介の頭にいつもの光景が浮かび上がる。
「恭介よ! 今日のおやつは異国の金平糖だ! これは砂糖ではないぞ? 一口食べればあまりの甘露な味に天にも登ると言われているものだ。なに、気にするな! これくらいお前を思えばたやすいこと。ふはは、ふーっはっはっは!」
食べた瞬間、恭介の口には宇宙が広がった。
そこから記憶がない。
「恭介よ! 前回はおかしなことになってしまった、お菓子だけにな! だが、今度は大丈夫だ! 今日はケーキだ! 前回はそもそも神々が作ったとされるものを持ってきたのが間違いだった。今度こそは人の手により作られたものだ。安心して食すが良い」
とても甘く美味しかったが胸焼けがすごく、夕食が食べれなくなり心配したギルガメッシュが騒ぎ、ひと波乱が巻き起こった。
「今度こそ大丈夫だ、恭介! カロリーや甘さの調整を度外視したものを用意したのが間違いだった! だが、今度は違うぞ、恭介! 異世界より入手したヴォンゲンドザッポーノだ! そもそも言語が違ったゆえ、手に入れるのは少々手こずったが些細なこと。恭介のためと、その一心のみが我を突き動かしたのだ!」
その不可思議な味を舌が感知し、脳が認識した瞬間、恭介の視界の世界は回転していた。
それ以降、ギルガメッシュは三時のおやつを廃止した。
何があったのかは恭介にはわからない。
「大丈夫、大丈夫。普通のホットケーキだから」
明らかに表情の暗くなる恭介に、すぐにフォローを入れる子ギル。
彼は大人のようなバカはやらないと固く心に誓っていた。
「えっ! ほんとっ!?」
「うん。わけのわからないものじゃないから」
パァッと表情が明るくなる恭介。
大人の自分に呆れながらも、おかげでこの表情を見れたことを感謝した。
まぁ、そのせいで恭介は不幸な目に3度もあっているのだが……
「たべるーっ!」
「先に手をあらってからだよ、恭介」
食堂へと向かって走り出す恭介に子ギルが言う。
手を洗わずにものを食べて、風邪でもひいたら大変だという考えからの発言だった。
すっかり保護者である。
「恭介には真人間に育ってもらわないと! なんで大人の僕はあんなになってしまったのか……全く理解でないなぁ……」
手を洗うためにバスルームへと走っていく恭介を見つめ、子ギルは決意を新たにした。
同時に未来への自分をおもいため息をついた。
通園バスを迎えに行ったのが僕でも恭介はすぐに僕がギルガメッシュだと理解してくれました。
記憶の中よりもいい子で、大人の僕、貴方が溺愛する気持ちもなんとなくわかります。
恭介はなんというか、独特の雰囲気を持っていますね。
おやつのホットケーキを食べる恭介は小動物みたいで可愛かったですよ。
今日は一緒にお風呂に入って一緒に寝ることにします。
そのくらいの役得はいいですよね。
まぁ、ダメだといってもしますけど。