ネタの枯渇、リアルの多忙などでなかなか手がつけられない状況でした。
申し訳ありません。並びにちょくちょくと覗いてくれておりました方々へのお礼を。今後もよろしくお願いいたします。
ま、まぁ、不定期更新だけど……
大抵の無理だろ、流石にないわって感じのことでも溺愛王のギル様だとなんかやってのけそうですよね。不思議!
受けが良かった場合はこの続きを書きます。
さほどって感じでしたらまた別のギャグテイストな感じの小話を書いていきます。
え? 子ギル? ギル様の方が書いててたのしいかry
「我、復活っ!」
ある日の昼下がり、前に服用した若返りの薬の効果が切れギルガメッシュは見事復活した。
もちろん全裸である。
「おぉ、おおおおおおぉ! なんとも懐かしい感覚よな! やはりこうでなくてはな!」
ギルガメッシュは全裸で手をなんども握っては開いてを繰り返す。
体の感覚を確かめているようではあるが、そんな必要はない。
気持ち的な部分が大きいのだろう。
「さぁ、恭介! 久しぶりに我にお前を抱かせるのだ! ……恭介?」
声に答える者はなく
辺りを見渡すが、探し人は見つからない。
「恭介ぇえええええ! どこだ!? どこにおるのだ!?」
目に見えて取り乱しだしたギルガメッシュは目にも止まらぬ速さで城の中を探し回る。
彼が通り過ぎた場所は見事なまでに荒れている。
「ええぃ、無駄に広くしたのは間違いだったか!? だがこの程度で広いなどとは……きょ、恭介ぇええええええええ! どこだ、どこにおるのだ!?」
その後1時間の捜索の末、紙を見つける。
どうやら幼稚園から恭介がもって帰ってきたものらしい。
「遠足のおしらせ、とな?」
恭介は幼稚園の遠足に出かけていたらしい。
誘拐の可能性までをも考え、犯人をどのように惨たらしく消すかを考えていたギルガメッシュだったが杞憂で済んだらしい。
ここは親らしく子の帰りを待ち、あたたかく迎え入れるのが普通であろう。
「……みてみたい。いくか」
そうはならないのがギルガメッシュである。
彼を普通という枠で縛ることなどできないのだ。
恭介にとっては悩みの種である。
「しかし、今頃は帰りの電車か……」
紙には朝の8時から昼の3時までと書かれていた。
3時まではもう30分もない。
「宝具を使うか。なに、時間跳躍など我にかかれば造作もないわ! ふははは!」
ギルガメッシュは中庭へと足を向けると、宝物庫より巨大な船を取り出した。
天翔る王の御座(ヴィマーナ)である。
「ふむ……これ単体では無理か。まぁ、よい」
取り出した船をあれやこれやと宝具を使用して魔改造していく。
見た目こそ変わっていないものの秘めたる力は計り知れない。
「船自体を霊子化、その後データを少し前へと送り続ければ行けるか? いや、座標の問題もある……ふふふ、我の恭介パワーが唸っておるぞ! ここまでの手間をかけるのだ、さぞや素晴らしい光景を見ることができようぞ! ふははははは!」
結果だけ述べると、ギルガメッシュの試みは成功する。
宝物庫の1割にみたない程度の宝具を使ったとは彼の弁である。
彼を突き動かしているのはただただ遠足を楽しむ恭介の姿である。
親とは時に盲目なのである。
「ふはははははは! さぁ、いくぞ! 待っていおれ、我の可愛い恭介よ!」
高笑いとともにギルガメッシュは船へと飛び乗った。
まもなく船が巨大な光に包まれると、その光が収まった時にはもうそこには誰もいなかった。
「……成功か。当たり前だ」
中庭に設置されている巨大な塔をイメージした時計を確認する。
時刻は7時30分。今頃は子ギルが恭介を送りに行っていることだろう。
「長いあいだ恭介との生活を楽しみおって……流石に我とはいえ、腹ただしい」
怒りがこみ上げてくるが、これからのことを想像すると彼の頬は緩むのだった。
最新鋭のカメラとビデオを宝物庫から取り出し確認すると、彼は城を後にした。
「最高級の電車を貸切で用意しろ」
「はぁ?」
駅に着くなり駅員に無茶苦茶な要求を突きつける。
駅員は素っ頓狂な声を上げ、ギルガメッシュを見た。
「2度は言わん。今すぐやれ。その首が飛ばんうちにな」
「……あんた、人を舐めるのも-------」
「拾え」
駅員が言い終わるより前にギルガメッシュは目の前に札束をばらまいた。
あまりの出来事に駅員の喉から声は発せられず、代わりに空気が漏れた。
「ば、ばかか、お前!? いくら金があったって無理だ、無理! 電車は公共のものだから一人の都合じゃどうにもならねーよ。それに電車を一時間止めるだけで1500万とかの借金が末代先まで残るってのに、一番豪華な電車で貸切なんざそれこそ億単位の金が---------」
「兆で足りるか? 我はめんどくさいことは嫌いだ。できるのか、この世から消えるかだ」
駅員の前に先程とは比較にならない量の札束が転がる。
心底つまらなそうにギルガメッシュはそういうのであった。
「……チップとかは?」
「好きなだけくれてやる」
「その言葉忘れんなよ!」
30分後、恭介たち幼稚園遠足組み一行は駅のままならない事情により、本来なら都心ですら走ることのない意味のわからないほど豪華な電車で田舎方面へハイキングへと向かった。
「ふん。及第点といったところか」
その一番後ろの車両でワイン煽りながら超高画質の車内に設定された防犯カメラの映像を観ていた。
「おおぉぉぉぉ! 恭介! 我だ、こっちのカメラを向くのだ!」
懸命に画面の向こうの恭介に話しかけるギルガメッシュの表情は輝いていた。
この防犯カメラはリアルタイムで恭介周辺だけを映し、そのデータはギルガメッシュのいる車両のモニターに映し出されると同時に、ギルガメッシュの自宅のスーパーコンピュータ以上の性能を持つノートパソコンへと送られる。完全にオーバーテクノロジーである。
「これだけの豪華な電車であれば防犯カメラの20や30……我ながら完璧なカモフラージュだ! ふっはははははは!」
ギルガメッシュは高笑いをしたあと、ワインを喉へと流し込み、再び恭介の観察へと戻るのであった。
ふふふ、巨大モニターで見る恭介を肴に飲むワインがここまで格別とはな。
安酒であろうとも銘酒になろうぞ。
さて、今日は日記をつける余裕はなさそうだ。
だが途中で投げるのは我のプライドに反する。
よって車内にて日記を記す。
今夜は撮った映像や写真の編集に忙しくなりそうだ……
ふはは、嬉しい悲鳴というやつだな!