「帰ってきたウルトラマンって作品があるんだけどさ……俺はあれよりセブンのが好きだったな……」
さて、それはそれ……これはこれ。と、いうわけで話を続けよう。
「どうも、橘 零です……ん、てか言わなくてもわかるんじゃね?」
数ヵ月前にも俺居たわけだし……ココに。
「確かにそうですけど……そういう問題じゃないのです……橘チャン」
「あぁ……んと、様式美ってやつ?」
「へ?あ、そうですよ?」
どうやら俺をバカだと思っているらしい……転校生の挨拶は様式美、これ一般常識。これくらいわきまえている。
「じゃあ、続けるぞ……どうも、カミバナのツいてない方です……」
「おい、その自己紹介はないだろ……」
と、立ち上がったのは特徴的なツンツン頭……
何を隠そう……俺が以前この学校に通っていた頃に俺と同じ不運青年として定評があり、いつの間にやらカミバナとコンビ結成させられていた相方である。
ちなみにあちらは不幸の上条……俺はツいてない橘。
「この場合、この挨拶が最適じゃないか?ほら、青ピもツッチーも頷いてるしさ……」
「橘ンは案外ピュアやからねぇ……」
「邪推ってやつがないんだにゃ~」
「俺がピュア?邪推?ナイナイ……それはナイ。てか何の話してるんだよ」
そんなこんなで話は進み……俺は再びこの学校の一員となった訳である。
まあ、それなりに気のいい奴等が集まってる高校なので……それなりに気に入っている。
唐突だが、俺の能力って奴を教えておこう。
エネルギー……あるだろ?
運動エネルギーでも良いし、反発しちゃうエネルギー、この際熱エネルギーとかでも良い。とりあえずエネルギー的なモノだ。奇跡エネルギーとか、一見無さそうなエネルギーでも良い。
で、そのエネルギーがどうしたのかと言うとだ、俺の能力はそのエネルギー自体を吸収できちゃったりする代物で……
例えば誰かが俺を殴るか蹴るかしてきたとしよう……この際能力でも魔術でも……いや、今のは聞かないでおいてくれ。
とにかくだ……そうだな……俺の相方の得意な老若男女平等パンチが飛んできたとする。
アイツは異能を消す能力を持っているだとか言ったが……そんなのは知らん、今まで俺と喧嘩して発動した試しがない。
飛んできたパンチは運動エネルギーな訳で……吸収して相方にターゲット絞って放出すれば結果相方は空高く吹き飛ぶ訳だ。
あくまでエネルギーを変換して吸収orエネルギーを変換せずにそのまま吸収したりできるって内容の能力なので、俺も色々とツッコミたい現象も多々あるのだか、あくまでほら、俺はボケ役なので黙っておいた。
例えば……そう、吸収したエネルギーを放出する場合どれくらい放出するか調整できない……とか。
「おい、これ以上の電撃はやめてくれ……マジで大変なことになるから……」
「やめるわけないでしょ!!!!」
なので、これ……この状況の場合……結構危なかったりする。
この場合電気をそのまま吸収しちゃってる感じなので、放出するとかなりヤバい。
そうだな……この都市全体の約四割程度の電化製品がパーになるな。
なら放出しても無害なエネルギーに変換すれば良いと……そう思うだろうがそれができないから困っている。
ツッコミどころその1、能力系エネルギーは変換できない……つまり変換できないエネルギーもあるってことだ。
全部変換できりゃいいのに……しかしそうはいかない。面倒くさい。
「逃げれば良い……成程……俺を空高く弾けばなんとかなるか?」
必要な材料はひとつ、俺に飛んできていて変換可能なエネルギーだけ。
どう調達するか…………おや、あんなところに大きな岩が……持ち上げて足に落とすのはできなさそうだからタックルするしかないね。
「チェスト~……アベシッ」
あえて言っておこう。
俺は岩に物凄い勢いで衝突したが、痛くも痒くもない。
アベシッってのはその場のノリで言っただけだ。
まぁ、これで必要なエネルギーはゲットできた。
足元に向けて凝縮して放出すれば……?
地面に大穴があき、ついでに俺は空高く舞い上がり……どうなる?
おっと、俺史上最大の凡ミス……どうするよこれ……
「まぁ……どうにでもなるさ……」
『レイさ~ん~!!!』
「ほらね……」
『いないと思ったらあんな変な女と一緒に……ブツブツ』
「部屋から出るなと言っておいた筈だが?」
『はっ!?そ、それは……変な感じがして……心配だったからでして……め、命令を破っちゃったのは……その……』
「…………まぁ、助かったから良しとするが」
コイツはタチコマ……そこらにいる掃除ロボと然程変わらないサイズの多脚式戦車である。
基本装備は俺特注のチェーンガン、ヘビペネ(ネイルガン)、レーザー照射マニピュレーター……etc...
水陸空オールクリアの抜群性能流石俺~な我が愛機である。
ちなみにAI搭載で喋れる。
プログラムを搭載した覚えはないのだが自己進化までする……おかげで性格(?)に難有り。
そこら辺の掃除ロボならものの数秒で十機程鉄の山にすることができる。
「ほれ、天然オイルだ……」
『い、良いんですか~!?』
「ああ、助かったからな……」
『やた~!!!』
そしてコイツは……可愛い。
「まぁ……どこぞの警備ロボに負けないようにしてくれや……」
『わ、わっかりましたぁ???』
クラッキングの腕もそこらの路地裏研究員にゃ負けねぇ、俺仕込み……ウィルス対策もバッチリ……
色々俺仕様の特注でコストがヤバいんで一機しか開発できてないが……まぁ、別にこれ以上必要とは思っていない。
ちなみにオイルで動くので天然でなければお財布にも優しい。(合成オイルは勿論、オリーブオイルだとか、サラダオイルでもおk)
普通に本当の意味で寝るし、電気羊の夢見るし、寝言まで言いやがる。
人間より人間なんだよな……
『レイさ~ん……どこ~?』
『レイさ~ん……』
『レイさん……』
『レイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさんレイさん…………レイさん』
「どうした、そんなに俺の名前小声で連呼しやがって……お前……」
『レイさん!?』
『レイさんどこ行っていたんですか!?』
『心配したんですよレイさん!?』
『起きたらレイさんいなくてビックリしました……』
『部屋が真っ暗で……』
『置いてっちゃったのかなって……大型ロボット処理センター行きなのかなって……』
「…………そりゃお前、考えすぎだ……コンビニ行くって言ったろ?」
『へ?こ……コ ン ビ ニ ?』
『コンビニ?』
「お前、返事したろ?」
『あれ?』
タチコマ……ヤンデ…レ?……なのだが……ヌけているのであまり……ソレっぽくない。