知られることのない話   作:まるイワ

11 / 72


アニレコ2期1話のゲーム版プロローグの使い方にたまげたので初投稿です。





第2章:うわさの絶叫ロール…?
2-1 チーム結成に際して


 

 

 

バカバカしい死闘から数日。今日の晩飯は出前にしようってんで、先輩のお気に入りの店に電話した。それなりに待てば、私達と歳が近そうな店員さんが料理を届けてくれて、それは私達二人の空きっ腹に収まっていく。

 

 

「〜♪」

 

 

先輩が軽快に炒飯を口に運ぶ。何か嬉しそう。私も同じように炒飯を食べはするけど、あんな風に笑顔にはなれない。

 

 

「あら、どうかしまして赤さん。何だかいつもより倍増しでシケたような顔して」

 

「あれ、喧嘩売られてんのかこれ?…ま、いいや。」

 

「そうですよ、折角の美味しいご飯。細かいことなんて気にしちゃ、不味くなりますわ」

 

 

煽ったかもとは思ってんのか…。つーか、美味しいご飯ね…美味しい…。

 

 

「なぁ」

 

「も?」

 

「食いながら返事しなくていいから…。美味いか?」

 

「んぐっ…はい、美味しいですけど」

 

「そうなんだ…」

 

 

不思議そうな顔する先輩。いや、不味くはないんだけどなぁ…。なんつーのかな…可もなく不可もなくっていうか。そうだなぁ…言葉にするなら…

 

 

「50点」

 

「料理が?」

 

「そう。50点」

 

 

味の好みは人それぞれなのは分かるし、先輩には悪いと思ったけど、そんなニコニコ顔になるような味でもないと思ったのも事実。はっきり言わせてもらった。

 

 

「なぁに言ってますのよ!」

 

 

あ、怒らせたかな。

 

 

「それが良いんですわよ!」

 

 

良いんだ…。この、どう足掻いても100に届かない、半分な味が…。

 

 

「良くもない、悪くもない。美味しいかと聞かれたらNO。でも不味いかと言われたら否。100にも0にもなり切れない、50点」

 

「そんな摩訶不思議な料理が毎回食べられるんですから、それはクセになろうというものですわ」

 

「わからない…この人のことが…」

 

 

B級映画ばかりを好んで見る人も居るって聞くけど、この人のこれも、それと同じようなもんなのか…?いや、それは失礼か。映画にも、愛好家にも…。

 

軽く溜息を吐いて、晩飯に集中する。何処まで行っても50点な味わいのまま、腹が満たされていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご馳走様」

 

「はい、ご馳走様でした」

 

 

しばらくして、晩飯は終わりを告げた。食卓には、皿だけしか残ってない。文字通り完食だ。

 

 

「食べ終わった直後で悪いんですが、赤さん」

 

 

先輩が話しかけてくる。出される話題には、まぁ予想はついた。

 

 

「なに。あぁ、この間の魔女を狙ってたやつらが居て、獲物を取られた礼をしに来るかもっていう…」

 

「それはもういいっ」

 

 

不機嫌そうな顔で怒られた。結局、私達のそんな不安は、いつまで経っても現実になることはなかったけど、お陰でこの数日間は、少し用心しながら過ごしてた。

 

 

「そうじゃなくて、チーム結成のことでしょう!」

 

「分かってますって」

 

「んもー…」

 

 

結成するって決めた時から、特に何も話し合ってなかったし、いい頃合いだな。とりあえずは…

 

 

「人数を増やすということでよろしいですか?」

 

「うん。やっぱそこかなって」

 

「この間みたいなことが、またあっては困りますものね…」

 

「あれは私が悪いってのもあるから…」

 

 

もういい加減にあんな真似はしないようにって思ってはいるけど、絶対しないって自信もない。考えたかないけど、人が多ければ、そんな時にフォローもしやすいだろうし。

 

 

「単純に手数が増えるってのもあるしな」

 

「ええ。それで、人員を増やすのはいいんですけれど、それはどうやって」

 

「んー…。まぁ、声掛けるしかねえだろなぁ…」

 

「魔法少女に話しかけることが出来る場所、といいますと…」

 

 

学校か、もしくは調整屋とか?ただ、学校っつっても、自分の通ってるとこくらいしか無理だろうけど。調整屋にしても、基本的に待ちの姿勢になるから、あまり得策とは言えない気が。調整屋さんも困るだろ。

 

 

「魔女の結界で助けに入るとか?」

 

「やっぱそれだよな…。ピンチに割って入れば恩も売れるし」

 

「言い方なんとかなりませんのそれ…?」

 

 

部活動、生徒会活動、バイト等々で帰宅時間は変わりそうだけど、どの学校も、放課後になる時間にそこまで違いはない…かも。だったら、そこからは魔法少女を発見するのは難しくはないはず。

 

 

「じゃ、やってみっか。とりあえず3〜4日くらいで」

 

「ええ」

 

 

方針が決まった。どうなるかは分からんけど、動かなきゃ始まらないんだし、せめて前向きに考えておくか。

 

そう思った時、懐にしまってあるスマホから音が鳴った。メッセージかなにか来たらしい。しかも今の音は、あの人からの連絡に対して設定したもの。ってことは…

 

 

「…………」

 

 

見る気になれない。あの人がどうとかじゃない。私の気持ちの問題。嫌ったら嫌。

 

 

「…連絡かなにかですか?確認いたしませんの?」

 

「いいよ、別に…。知らん」

 

「そういう言い方なくてよ、貴女。何か大事な用かもしれませんし、お返事の一つも」

 

「あーうるさいうるさい。関係ねーってあんたにゃ」

 

「なんですのそれ。そりゃそうでしょうけど、それにしたって…」

 

「風呂洗ってくる」

 

「ちょっと、赤さん」

 

 

先輩の言葉から逃げて、風呂場に行く。浴槽は洗われて綺麗になっていくのに対して、私の心はモヤモヤとしたもので曇ってしまった。

 

その後は私も先輩もいつも通りに過ごして、いつも通りに眠った。風呂上がりにリビングであれこれ駄弁りもしたけど、やっぱりっていうか、お互い気まずい雰囲気になっちまった。

 

先輩は、メッセージのことを、追求してこなかった。

 





マギレコ本編の出来事

・第2章【うわさの絶交ルール】開始。いろはがうわさの情報を聞きに、調整屋を訪れた。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。