知られることのない話   作:まるイワ

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2-2 結果発表

 

 

 

 

勧誘するって決めてから、少し日にちが経った。その頃には気まずさだってとっくに消えて、またいつも通り。今日は勧誘の成果を含めて、家で話し合い。

 

 

「さて…誰かチームにお誘いすると決めて、行動に移したわけですが」

 

「まぁ、プラン自体は上手くいったよな。結界で戦ってる子に助太刀して、その後に声かけて」

 

「でも、肝心の結果が…」

 

「……」

 

 

押し黙るしかない。そうなんだよなぁ…そこがなぁ…。

 

 

「だーれも首、縦に振ってくれなかったな…。てか、既にチーム組んでる子がほとんどだったし」

 

「ええ。第一皆さん、私達が助けに入るまでもないくらい強かったですし…」

 

 

しかも見るからに仲良いし。そこに、「私達のチームに入りませんか」っつって、初対面のやつが二人も擦り寄って来たら、そりゃNOとしか言わねえだろ…。割り込む余地がねえんだよそもそも!

 

 

『すいません。アタシら、もうチーム組んじゃってて』

 

 

ある時に出会った3人組には、代表らしき人にこう言われた。シンプルに断られたとあっちゃ、それ以上はどうしようもない。挨拶して引き上げた。「あちし」なんて、珍しい一人称の子が居たのが、印象に残った。

 

 

『うーん…ごめんね、せっかく声掛けてくれたのに。でも、こればっかりは…』

 

『はい。私達の一存で決めちゃいけないと思いますから…』

 

 

ある時に遭遇した二人組は、こう言ってた。ていうか、普段は四人組らしい。リーダーへ紹介しようかとも言ってくれたけど、時間を取らせるのも気が引けて、勧誘はこっちから白紙にさせてもらった。…そういや二人の内、緑髪の子の方は、いつだったか、花屋かどっかで見かけたような…?

 

 

『おぉー!まさかの新メンバー加入!?ユニット結成かぁー!?』

 

『違うでしょ…。ごめん、この子の言ってることは気にしないで…』

 

 

ある時に誘った二人は、何か…一人だけやたら元気だった。漫才がどうだの言ってて、何か盛大に勘違いしてたのは間違いない。もう一人の、物静かな雰囲気の子曰く、別にチームってわけではないらしいけど。こっちが困惑させられて、勧誘どころじゃなかったな…。

 

 

他にも色んな子、色んなチームに会った。やっぱ神浜ってとにかく人が多いから、その分魔法少女も多いんだなぁってのが、改めて分かった。まぁ、チームメンバーは、一人として増えなかったんだけどさ…。

 

 

「…何かもう、結果が察せられるからアレなんですけど、その…学校での声かけは」

 

「うん…。はい…」

 

「そうですか…。私の方も同様の結果でしたわよ…」

 

 

ですよねー。私の方は、東のボスって呼ばれる凄い魔法少女に会いに行った。上級生だっていうから少し緊張したけど、実際は結構話せる人だった。こんな人が仲間になってくれたら心強いだろうなって、思ったんだけど…

 

 

(普段はバイトで忙しいみたいだしなー)

 

 

授業が終われば帰るだけの私達とは違う。こっちの都合に合わせて下さいなんて言えないし。その後、他にも何人か魔法少女を見つけて話してはみたけど、良い返事は貰えなかった。

 

 

「先輩は?ダメだったっつっても、話しかけてはみたんだろ」

 

「ええ。先輩、後輩、中等部の子…まぁ色々と」

 

 

ひのふのと指折り数える先輩。聞けば、モデルをやってる人、家が道場をやってる人、美術館でアルバイトしてる人、キノコの人、生徒会役員で、カジノのディーラーの衣装が似合いそうな人…等々。

 

…いや、待ってくれよ。キノコ?キノコってなんだ。それは人を端的に表す言葉として正しいのか?そっちもだけど、生徒会の役員がディーラーの衣装って…。詳しく聞けば、本人は優しく丁寧な物腰で、お嬢様って感じの人らしい。

 

 

「そんな人に、ギャンブルの世界の衣装なんて似合うわけないだろ…。あんたの勝手なイメージだよ、それは」

 

「それは私も思いましたけど…。でも何でか、そう思ってしまったんですわよね」

 

 

「慣れないことをしたせいで、疲れてしまったからかもしれません」なんて言いながら、肩を揉む先輩。慣れないってのは同感。私も先輩も、特に社交的ってわけじゃないしなぁ。

 

 

 

 

 

 

「しかし、これで振り出しかぁ…」

 

「次の手を考えるべきかもしれませんわね」

 

 

つっても、すぐには何も思い付かないぞ。頼れる伝手があれば、まだ違ったのかな。

 

 

「先輩、誰か居ないのかぁ?魔法少女の友達とか」

 

「そういう貴女こそ。仲の良い方に頼んでみるとか出来ませんの?」

 

「居ねーよ、そんなやつ。つーか、今まで友達なんて出来たことないし」

 

「自信満々に言うことじゃなくてよ…」

 

「うるさいな…。で、あんたは?一人くらい居るだろ」

 

「………」

 

 

頭を抱えて黙った。居ないのか…。私より長くこの街に住んでて、学生生活も長いだろうに…。

 

 

「一人ぼっちの、哀れで可哀想な先輩のことはともかくとして」

 

「突っ込みませんわよ、私は」

 

 

ノリが悪いこと。まぁ、それはいい。

 

 

「最悪、今まで通り、二人でやっていくことも考えなきゃならんかも。もちろん、他の勧誘の仕方も考えてみたいけど」

 

「それは…はい。でも、最後にもう一日だけ、今の方法でやってみません?それでダメなら、スッパリ切り替えましょ」

 

「だな」

 

 

そう決めて、今回の話し合いはお開き。望み薄かもしれないけど、決めた以上は、やれるだけやってみたいと思った。

 

 





マギレコ本編の出来事

・絶交宣言をしたレナとかえでが何日も仲直りしない中、ももこが痺れを切らし始める。
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