アニレコ2期2話で貴重なブチギレやっちゃんが見られたので初投稿です。
翌日。学校が終わって、予め決めてた集合場所に急いだ。家からも近いってことで、栄区で活動することになってる。こういう時、大東通いだと少し不便。
「ごめん、待たせた!」
「赤さん」
先に来てた先輩に声をかけた。よく見ると口元に食べカスか何かついてる。愛用の買い物袋も持ってるし、買い食いでもしたか。
「いきなりで申し訳ありませんが、近くに魔法少女の反応があります。早速行きましょ。時間がありません」
「わかってる」
言われて、走り出す先輩についていく。ただでさえ放課後で、日が暮れる時間も近い。一分一秒でも惜しいからな。
「それと、これ」
先輩が走りながら、小さい紙に包まれたものを私にくれる。暖かくて柔らかくて、美味しそうな香りがする。肉まんだこれ。
「これは」
「さっきコンビニで買いましたの。小腹が空いてるのでしたら、食べておいて」
「……ありがと」
自分の分だけじゃなかったのか。私のことも考えてくれてる。そう思うと少し嬉しくなったけど、何かむず痒い。とりあえずお礼は言っておく。
何かお返ししなきゃって思って、先輩には何がいいか考える。これは単に、義理とか礼儀とかそういうのであって、先輩に何かしてやりたいとか、お返しすることで、自分が感じた嬉しさを彼女と共有できたらとか、そういうことじゃない。ないったらない。
(大体、優しさとかそんなん、私には似合わないんだっつーの…)
照れ臭くなって、自分の素直な気持ちに、また蓋をしてしまった。「今はそんな場合じゃないだろ」って自分に言い聞かせて、魔女の元に急いだ。
「助けてくれてありがとう。チームには入ってあげられないけど…。とにかく、ありがとうね!」
そう言って手を振りながら去っていく、さっきまで一緒に、魔女と戦っていた女の子。私達も小さく手を振って、彼女を見送った。
「またダメでしたわね…」
「やっぱ無理なんかね。私達が幾らやっても」
思わず溜息が出た。あれから、戦ってる魔法少女を見つけて、戦いが終われば話して、勧誘してってのを繰り返した。でも結果は相変わらず。
ここまで上手くいかないと、なんかもう私達だからダメで、私達だから失敗するんじゃ…とか、そんな風に思っちまう。
いや、ダメだな、こんなネガティブなこと考えちゃ。人間、失敗続きだと、腐っていくもんなんだなってのがわかる。成功した経験が無いって、結構辛いんだなぁ。
「自分一人でやってみたい、か」
「良く言えばチャレンジャー。悪く言えば無謀…ですかね」
去っていった女の子のことを話す。神浜の魔女や使い魔は、他の街のそれよりも強いって聞いたことがある。だから神浜の魔法少女には、チームを組んで、多人数で戦っている子が多い。
今まで勧誘した人達が、既にチームを組んでいるって子ばっかりだったのも、考えてみれば当然のことだった。でもそんな中で、一人の力でどこまでやれるのか試したいって、あの子は考えているみたい。
(ベテラン達みたいに強くなるのか、魔女にやられちまうのか…)
所詮は一時的に共闘しただけの、お互いに見も知らない他人同士。でもせめて、彼女の無事くらいは祈っておこうと思った。
「どうする。もう夕暮れも近いぞ。切り上げるか?」
「いえ…あと一回。あともう一回だけ!それで本当に最後にしましょう」
先輩が、少し焦った顔をしながらそう言う。気持ちはわかる。折角戦力を増やすチャンスなのに、それを掴めないで、時間だけが過ぎてく。何日かっていう時間を費やしたんだから、それを無駄にして終わりたくないって思う。
「分かった。じゃ、改めて魔法少女の反応を…」
「…!いえ、大丈夫です!」
先輩が、何かに気付いたみたいに頭を動かす。私にも分かった。結構近くに、魔法少女が居る。
「しかも魔女の反応と重なってますわね…。急ぎましょう!」
「これが最後だ。何が何でも加入してもらうくらいで行かねえとな…!」
それこそ、恩を売って揺さぶってでも。我ながら嫌なヤツだって思うけど、最後に一回くらいはやってみてもいいだろ。私の印象は悪くなるだろうけど。
反応がある方角に向けて、急いで脚を動かす。にしても、栄区だけでもこんなに魔女が出るなんてなぁ。神浜っていう街がどういう所かってのを、また一つ思い知った気がした。
マギレコ本編の出来事
・いろはが二人の仲直りを手伝うことを決める。鉢合わせ作戦開始。