知られることのない話   作:まるイワ

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2-5 三人目

 

 

 

 

結界が消えた。グリーフシードも落ちてるし、無事に魔女は倒されたらしい。変身を解いて、リラックスする。

 

 

「ほんとにやれちゃうとはね」

 

「前は一発だけでしたけど、今回は数発ですからね。おかしくはありませんわ」

 

「そういうもんか…」

 

 

前は手負いの魔女だから一発で倒せたんであって、あの時と全く同じことをやっても、さっきの魔女を倒せたかは分からない。そう考えると、数をブチ込んだのは正解だったのか。実際、魔女も使い魔も根こそぎ倒せたわけだし。

 

 

「でも、やっぱ魔力食うなぁ。何回も使える技じゃないわ、あれ…」

 

「それよりも赤さん」

 

「ん?」

 

「あの魔法少女は…」

 

「え、大丈夫だろ。私、避けろっつったし」

 

 

我ながら結構デカい声が出たと思ったし、あの魔法少女も、聴こえなかったってこたぁないだろ…ないよな?

 

 

「……………」

 

「あの……赤さん…?」

 

 

どうしよ…自信無くなってきた。物事に絶対は無いって言うし、実は私の大声はあの子には聴こえてなくて、あえなくあの爆発に巻き込まれたとか…?

 

 

「……やっべーこれ…」

 

「赤さぁん!?」

 

 

思わず頭を抱えて呟いた。そりゃ先輩も不安そうな声出すよ。

 

 

「やべーって。どうするこれ…!だって下手したら私達、人殺…」

 

「なになに、アタシの話?」

 

「あ、うん。お前の……」

 

「……はい?」

 

 

私が慌てそうになる中で、まるで何もなかったみたいに姿を見せた、知らない誰か。もとい、さっき逃げてた魔法少女。いつの間にか、すぐそばに居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー!も、マジヤバかったよさっき。ありがとねー」

 

「いや、違くて」

 

「え、助けてくれたんじゃないの?」

 

「ええ、まぁ…そうなんですけど…」

 

 

助けた魔法少女と話す。とりあえず無事でよかったけど、どうやって助かったのかくらいは知りたいところ。

 

 

「あ、やっぱそうなんじゃん!じゃ、ありがとうだね」

 

「や、だから…」

 

 

こっちの話を聞け。どうも、ペースが乱されるような感覚がある。やりづらいやつかも。

 

 

「あの…申し訳ないんですが私達、貴女が私達の攻撃を避けたところを見ていなくて…」

 

「あー。実はねー……固有魔法で何とかしちゃいました!」

 

「そうですの…」

 

 

一々元気がいい。その固有魔法が何なのかを特に聞きにいかない辺り、先輩も、こいつの相手は面倒かもって思ってるのかな。

 

 

「アタシだけじゃ無理ゲーって思ったからさー。ほんっと助かった!マジ命の恩人!」

 

「いえ、別にそんな」

 

「いやいや、ここまでして貰ったんだもん。こりゃあ、なんかお返ししなきゃならんでしょ。ってーことで!なんかない?」

 

「え、本当ですか?なら私達のチームに」

 

「先輩、ストップ」

 

 

迷いなく勧誘しようとする先輩を引き寄せて、助けた子に背を向ける。

 

 

「あれはねーだろ、あれは」

 

「でも、彼女、なんでもするって」

 

「言ってねーよ」

 

 

小声で話しながら突っ込む。聞き間違えたにしても、どんだけ切羽詰まってるんだ…。いや、その通りなんだけど…。

 

 

「別に、チームに誘うこと自体はいいんだよ。でもあいつは…なんつーか」

 

「…言いたいことはわかりますわ」

 

 

少し話してみて分かった。あいつは陽の者。何かと明るいし、元気もいい。多分、友達も多いだろうし、人当たりもよさそうだ。

 

黄色っぽい髪色。毛先が露骨に外側にカールした、ボリュームのあるツインテール。目も大きめでキラキラさせやがって。上半身側が白、下半身側が茶色で構成された制服は…確か栄の学校だったかな。

 

なんていうか色んな意味で、見るからにどっちかっていうと陰寄りな、私達とは違う。

 

 

「だからと言って、選り好みできる状況じゃなくてよ。赤さん、慣れですわよ慣れ。淀んだ所に、新しい風を吹き込むくらいの気持ちでなきゃ」

 

「淀んでるのか、私達。……分かったよ」

 

 

まぁ、言ってることはごもっとも。先輩の言う通りにしよう。内緒話は終わりにした。

 

 

「どったん?」

 

「や、なんでもない。待たせて悪い」

 

「それで、あの…お返しの話なんですが」

 

「あ、うんうん!」

 

「私達、チームを作ろうと思ってるんです。だから、よろしければ、あなたにも加入していただきたくて」

 

 

先輩がはっきり言った。後は目の前のこいつ次第だけど、どうかな…。恩返しがしたいっつっても、「他のことにして」なんて言われたらそれまでだし。

 

 

「チーム?もちOK!いいよー!」

 

 

いや、いいんかい。

 

 

「もうちょっと考えてもいいぞ」

 

「だって楽しそうじゃん!」

 

「あぁ、そう…」

 

 

すっげえあっさり決まった。問題が解決したんだから、いいと言えばいいんだけどさぁ…。

 

 

「では、これで晴れてチーム結成ですわね」

 

「マジぃ?おっしゃー!やったるぞー!」

 

「なんか素直に喜べねーんだけど」

 

 

こうしてめでたく、私達のチームが出来た。思ってたのと違うけど、まぁ現実ってそんなもんだろ…。

 

 

 

 

「あ、そうだ!ね、ね!」

 

「はい?」

 

 

私が理想と現実のギャップに苦しんでるところに、陽の者が唐突に声を上げた。

 

 

「チームになったんだから、皆で自己紹介しないと!」

 

「はぁ…。えっと、先輩って呼ばれてます」

 

「赤さん」

 

「へー!それってあだ名?」

 

「まぁ、うん」

 

「いいじゃあん、なんかマジで仲良しっぽい!じゃあアタシも、あだ名で呼んでもらおっかなぁー」

 

 

実際はそこまで仲良しでもないんだけど…。まぁいいや。

 

 

「別にいいけど…なんて?」

 

「マジ子!なにかとマジマジ言うからって、友達にそう呼ばれてんだー。これからよろしくー!」

 

 

 

 

 

 

こうして、二人だけだった私達に、三人目…もとい、マジ子っていう、新しいメンバーが加わった。

 

 





マギレコ本編の出来事

・レナを追って、いろはとかえでも外へ。かえでがレナの変身を見破り、レナに謝った。ウワサ結界が出現し、かえでがウワサに拐われてしまった。
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