知られることのない話   作:まるイワ

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この作品のヒロインみたいな子が本格的に登場するので初投稿です。


2-8 正体不明

 

 

「…………は?」

 

 

頭で理解するのが追い付かなくて、そう言うのが精一杯だった。それくらい唐突で、訳が分からない。

 

女の子だ。知らない誰かが、私の両肩に手を置いて、優しそうに微笑んでる。女の私から見ても、結構な美少女だ。背は私と同じで低めだけど、プロポーションは良くて、美人ってよりも可愛い系。

 

 

「………」

 

 

私を見つめるだけで何も言わない、謎の美少女。よくよく見れば、制服のようなものを着てる。

 

変わったデザインだ。この子に似合っていて、可愛らしいんだけど、現実には中々無さそうっていうか…。何処の学校なんだ?

 

 

「あの…」

 

 

とりあえず、何処の誰なのかくらいは明かしてもらわなきゃならない。そう思って、女の子に話しかけようとした。

 

 

「赤ちん!!」

 

「!」

 

 

マジ子の声だ。ハッとして、背後を振り向くと、少し離れた場所に居た。先輩と二人して、警戒してるような雰囲気を感じる。

 

 

「どうした!」

 

「赤ちん…その子、なんか変だよ!」

 

「赤さんが叫んだ後、急にそこに現れたんです!普通ではありませんわ!」

 

「…!」

 

 

そう言われて、ようやく私も警戒心を抱く。ただの通りすがりで、出来心で悪戯しましたとか、そんな程度だと思い込んでた。でも違う。なら、一体この女の子は…?

 

 

「どぅお!?」

 

 

そう考えてると、いきなり頭に両手を添えられて、強制的に謎の女の子の方を向かされた。彼女は、その可愛らしい顔をむくれさせて、怒ったような表情をしてる。可愛い。いや、可愛いけど、なんで?

 

相手の両手が私の頭から頬に移動して、ガッチリ押さえられる。女の子は切なそうな顔に変わるから、ますます意味が分からない。

 

そう思っていると、女の子がだんだん顔を近付けてきた。え、なにそれ…。なんで目ぇ閉じたの?何する気なの、ねえ。何で顔赤らめてんの?ねぇ!

 

 

「いや、ちょっ……と!離せ!!」

 

 

無性に怖くなって、思わず全力を込めて、女の子を突き飛ばしてしまった。幸い、転んだりはしなかったけど、女の子はすごく悲しそうな顔になってた。申し訳なさがすごい。

 

 

「っ…ごめん、乱暴なことして。でも、あんただって悪いんだからさ。いきなりこんな…」

 

 

女の子に謝ってから、とにかくちゃんと話そうと思って、言葉を続けた。でも、その時…

 

 

「っ!なに!?」

 

「これは…!?」

 

 

何か起こったらしい。後ろに居る二人が声を上げる。私もすぐに気付いて、あちこちを見回した。何だ、これ…。

 

 

「結界か!?でもこれ…なんか…」

 

「うん…。いつものじゃない!」

 

「外の景色が見えていますわ…。魔女の持つ結界とは、なにか違う…!?」

 

 

魔女の結界とは違う。その言葉が、私の中の恐怖を掻き立てた気がした。いや、そもそも何で、いきなりこんなもんが…。魔女の気配も、魔力も、別に感じなかった。怪しいものも、おかしい何かも、何処にも見当たらな…

 

 

「!!」

 

 

気付いた。ある。おかしいもの。不自然なもの。いきなり湧いて出た、唐突なもの。それは、今も私のすぐ近くで、いきなり大きな魔力の反応を示すようになりながらも、そこに在る。

 

 

「……!」

 

 

完全に警戒心を剥き出しにして、そいつの顔を見る。そいつは、優しそうに笑っていた。

 

 

 

女の子の形をした何かが、笑っていた。

 





マギレコ本編の出来事

・ウワサ結界出現。戦闘開始。
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