甘雨とほのぼのするだけ   作:ゆき。。

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そろそろR15タグつけるべきでは?



甘雨とキスをするだけ

 

 

 

「そういえば今日はキスの日...らしいです」

甘雨と朝食を食べていたある朝のこと。突然甘雨がそんなことを言い出した。

 

「へぇ、そうなんだ...キスの日、ねぇ」

「なので...その、後でひとつお願いしてもいいですか?」

 

俯きがちに言ってくる彼女に、大方内容を察しながらも頷く。

 

 

「今日も朝から美味しいご飯、ごちそうさまです。それで、その...」

食事が終わってすぐに甘雨が話しかけてくる。

「き、今日は...沢山、キスをして欲しい...です」

頬を赤らめながらも確固たる意志を持って僕に向かって願いをぶつけてくる。

 

「わかったよ、とりあえずこっち、来て」

僕の向かいに座ってた甘雨を隣に呼び寄せる。そしておもむろに立ち上がり、彼女のほうを見る。

「甘雨、目を瞑って」

「は、はいっ...」

 

緊張したように僕の前で目をぎゅっと瞑っている彼女の顎に軽く手を添える。華奢な方がビクッと軽く跳ねる。

そしてそんな彼女に心奪われた僕はだんだんと近づいていき──

 

 

ふーっ、と甘雨の耳元に息を吹きかける。

「ひゃっ!?も、もう、何ですか!」

可愛らしい声を上げた後、鋭い目線で見上げてくる。

「もう、あなたなんて知りません、仕事いってきます。」

 

ぷいっと僕に背中を向け、食器を片付け始めた甘雨を呼び止める。

「ごめんって、なんかいつもやられっぱなしだからたまには反撃しようかとおもって、、」

「もう...キスに期待してたのに...」

 

すねたように顔を俯かせる様子に罪悪感を覚えた僕はお詫びも込めて提案をする。

「明日もたくさんキスしてあげるから、許して、ね?」

それを聞いた甘雨が嬉しそうに顔を上げ、にこやかに返事をしてくる。

「ふふっ、そこまで言うなら許してあげます。」

 

あれ、今のもしかして演技だったのでは、、なんてことを考えてる僕に対し、甘雨が目を瞑ってこちらを見上げてくる。キスをしろ、ということらしい。

「仰せのままに」

さっきと同じように、しかししっかりと唇に向け軽いキスを落とす。

「ふふっ、満足です。仕事、行ってきますね。」

花が咲くような愛らしい笑みを浮かべ、彼女がキッチンを後にする。

 

 

荷物をもって外まで見送る。

「はい、いってらっしゃい。頑張ってね、今日は仕事といっても午前中は蛍さんの手伝いなんでしょ?」

「そうですね、どうやら私の力が必要みたいで...」

最近蛍さんは僕に気を使ってかめったに甘雨に声をかけないが、どうやら今回は難敵らしい。

「じゃぁ猶更気を付けてね。」

「では、改めて行ってきますね。」

「あ、ちょっとまって」

そういうと僕は彼女に近づき、キスをする。

「はい、おまじないね。行ってらっしゃい」

「は、はい...行ってきます...」

すたすたと足早に歩いていく彼女の耳がほんのり赤くなってるのを僕は見逃さなかった。

 

 

 

「ただいま戻りました。」

夕刻、甘雨が帰ってくる。

その声が聞こえた僕は急ぎ足で玄関まで行き、何も言わずにキスをする。

「おかえり、甘雨」

「えっ、あ、はい、ただいま、です」

ほんのり赤みが差した頬で僕に向け微笑んでくる。

「可愛い...」

「もう、またそういうこといって...」

どうやら思ったことが口から出てしまったみたいだ。

 

少し恥ずかしくなった僕は、甘雨の荷物を床に置き、彼女を抱きしめようとする。

「あ、あの...最近暑くなってきたうえに午前中は外で戦ってたので汗かいてしまったんですけど...」

身じろぎして抵抗してくるが、無視して抱きしめる。

「大丈夫、僕は気にしないよ」

「私が気にするんです...」

と言いつつも僕の背中に手をまわしてくる。

 

「無事に帰ってきてくれてよかった」

彼女の耳元でぽしょりとつぶやく。

「心配してたんですか?大丈夫です、どこにも行きませんよ」

「まぁ、そうだけどさ...と、とにかく夕飯食べよう夕飯」

抱きしめる前よりも恥ずかしくなった僕は急いでリビングへと戻り、夕飯を食卓に並べるのだった。

 

 

夜、布団に入って甘雨から今日のことを聞く。

「層岩巨淵の奥深くまで行ってたのか...そこで蛇みたいな敵と戦った、と。昼頃に街で蛍さんと会ったし本当に午前中に終わったんだ...すごいな」

「えぇ、とはいえマッピングも終わってましたし、ワープして戦うだけだったので」

「あぁ、あの不思議な力か...」

 

「そんなことより、昼に蛍さんと会ったってどういうことですか」

この前みたいに若干ハイライトの消えた目で甘雨が聞いてくる。

「いやいや、街中ですれ違ったときに少ししゃべっただけだよ。甘雨さんが今日いつもより張り切ってたけどなにかあったのかって聞かれたんだけど」

「あぁ...えっと、それはですね」

もぞもぞと僕のほうに近づき、こう言ってくる。

「今日頑張ればご褒美にキスをおねだりしようと思いまして...」

そんな可愛らしい理由に思わず頬が緩む。

 

「甘雨、おいで」

彼女のことを抱きしめ、キスをする。

「んっ...ちゅ...はむっ、んんっ...」

お互いを強く求めあうような深いキスを何度も繰り返す。

 

「あの、朝に言ってた明日もたくさんキスしてくれるっていう約束、変えてもいいですか?」

ゼロ距離で見つめあいながら、甘雨が言ってくる。

「ん?別にいいし、なんならお願いとかじゃなくても毎日キスしたいけど」

「ま、まぁキスのことは置いておいてですね...その...あなたと一つになりたい、で...んんっ」

言い切る前に彼女の口を塞ぐ。先ほどのキスよりも長く、深く求めあい...

月明かりが僕らの影を映し出し、その影は何度も身体を重ねあい...お互いが眠りにつくのは空が白んできたころだった。

 

 

 




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