甘雨とほのぼのするだけ   作:ゆき。。

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6月の第1日曜日はプロポーズの日らしいので、この2人の少し先のお話を...。


甘雨と泡沫夢幻の夢

 

 

 

 

 

 

「甘雨...甘雨さん、僕と結婚してください」

新月軒で食事を終えた後に、緊張したような震え声の彼から紡ぎ出された言葉は、私が長らく待ち望んだ一言でした。

 

「......っ!よ、喜んで」

歓喜のあまり涙が出そうな私がなんとか言葉を繋ぎ、OKの返事を返します。

そして愛しの彼から差し出される指輪。時期的に何となく予想はしてましたけど、本当にプロポーズされるとは思いませんでした。

 

彼に告白されたのは、月が綺麗な日の事だったのを今でも覚えています。一緒に食事をした帰りに、月の話をして、その去り際に──。

 

そんな思い出が頭の中を一瞬で駆け回るほど、幸せに包まれてしまいます。夢見心地な私に向かって、彼が話しかけてきます。

 

「甘雨が僕のこと大好きって信じてたし、でも少し怖かったんだよね」

そんな可愛らしい彼の言葉に思わずにやけそうになってしまいます。

 

「ふふ、大丈夫ですよ、私はどこにも行きません」

私の身体は彼だけのものです。彼も私だけのもの...その照れたような微笑みも、料理をしている真剣な横顔も、全部私が独占しています。

 

彼が渡してくれた指輪を見て、ニヤニヤしている私に対して、彼が話しかけてきます。

 

「気に入ってくれたみたいでよかったよ。甘雨の誕生石であるターコイズを選んだんだ。石言葉は成功、繁栄。璃月を支えてきた甘雨にピッタリかなって」

少し得意げに話してくる可愛らしい彼を見つつ、その言葉に耳を傾けます。

 

「私、肌身離さずつけてます。本当に嬉しいです。」

幸せに包まれていた私ですが、気づいたら結婚式の日になっていました。

 

私としたことが、ここ数日の記憶が全くありません...。他の方に何も言われなかったので問題はなかったと思うんですけど...。

神父さん...煙緋さん?、よく見たら周りは知ってる人だらけですし、留雲借風真君も出席されています...。

 

「それでは、誓いのキスを...」

 

え、結婚式ってこんなハイテンポでしたっけ!?あれ???

「甘雨、キスするね」

緊張した顔の彼が近づいてきて、私の唇を...

 

 

 

 

 

 

「─よ、──風邪ひくよ、甘雨そんなとこで寝てたら...って、起きたねおはよう」

「あ、おはようございます...あれ、キス、は?」

 

式場に居たはずのにいつの間にか家にいます...左手に指輪が...ない、落とした、、?

 

「あの、私の指輪、見てませんか?」

私の問いかけに対し、彼が頭に?を浮かべたような顔をしてきます。

「指輪?いつの間につけてたの?」

「え、結婚指輪...なんですけど」

そう言うと彼はとても泣きそうな顔をして言ってきます。

「え、甘雨...誰と、、結婚」

「もちろん、あなたとですけど...もしかして、夢...」

その言葉を聞いた彼は微笑みながら私に言ってきます。

 

「ふーん、僕と結婚する夢見てたんだ?」

「う、だって...結婚の話最近たくさん耳に入って...それで...あなたとの結婚生活を考えてることが多くて...」

夢だったことに落胆してしまいますが、夢の中よりもかっこいい彼にドキドキしてしまいます。

 

 

 

どうやら僕と結婚した夢を見ていたらしい寝起きの甘雨に対し、返事をする。

「僕との結婚生活、ね...」

一瞬彼女の口から結婚指輪の話が出た時にはドキっとしたが、どうやらそんな可愛らしい夢を見ていたらしい。

「前から言っていたけど、今日の夕飯は新月軒に予約とってあるから準備しておいてね」

「はい、もう準備はできていますよ」

 

 

「いやー、美味しかったね。たまには外食ってのもいいね。」

美味しい料理に舌鼓を打った後、のんびりした時間を過ごす。

「確かに美味しかったですけど、やっぱりあなたの料理の方が美味しいと思います」

「へぇ、嬉しいこと言ってくれるね。ありがと」

 

食べ終わった食器を下げてもらった後、背筋を伸ばして甘雨と向い合う。

「えっと…甘雨…甘雨さん、僕と結婚してください。」

そう言って僕はプロポーズの言葉と共に結婚指輪を渡そうとする。

 

感極まったように目を潤ませ、口を両手で覆い隠した甘雨から出てきた言葉は

「……っ!よ、喜んで」

 

 

僕たちの将来を約束する、そんな返事だった。




泡沫夢幻は儚い、とかそういう意味です。
でもこれ二重言葉では...?(今更)
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