甘雨とほのぼのするだけ   作:ゆき。。

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1周年おめでとうございます!
意外とミーハーな留雲借風真君、可愛い。
食料調達、こんな裏話があったらいいなと妄想しました。


甘雨の仕事について行くだけ ※月逐い祭ネタバレ注意

 

 

 

月逐い祭の開催まで後少しとなったある秋の日。僕は甘雨と共に軽策荘に来ていた。今日は仕事の手伝いだ。

 

「それで、何を探せばいいんだ?」

横を歩く彼女に問いかける。

「タケノコです。それも飛びっきり上品質な」

「タケノコ、ねぇ...。この近辺はタケノコの産地だけど見える範囲はあらかたもうダメになってるだろうなぁ...」

竹になりつつあるタケノコたちを横目に竹林を進んでいく。

「それにしても、僕が着いてきても良かったの?重要事項とかうっかり聞いちゃったりしない?」

「大丈夫ですよ、ある方からの個人的なお仕事なので。」

のんびりと竹林を進みながら、楽しそうな彼女と共にそんなことを話しつつ、さらに奥へと進んでいく。

 

竹林の奥の方から何やら声が聞こえてくる。

「気をつけてください、宝盗団です。」

僕を庇うように矢を番えた彼女がそう言ってくる。

「僕は足でまといだろうし、少し下がってるよ」

少し後ろに下がった後、彼女の氷の矢が放たれる。

 

 

「ふぅ...ひとまず片付きましたね。」

苦戦のくの字も無いまま宝盗団たちを片付けてしまった甘雨に一層の愛を感じつつ彼女に近づく。

「さすが甘雨、見てて惚れ惚れしちゃったよ。いつ見ても美しいなぁ」

「そ、そんなに褒めないでください...」

さっきまでの凛々しさとは一転、頬をあからめる彼女の手を握り、タケノコ探しへと戻る。

「さっきので甘雨のこと、もっと好きになっちゃった。見る機会が無い方がいいのは分かるけど、やっぱりあの背中がいいよなぁ」

美しい背中のラインに思いを馳せて話しかける。恥ずかしさからなのか、強めに手を握り返してきた彼女は無言のまま僕を引っ張って歩いていく。

 

「これとかいいんじゃない?」

あれから数刻後、やっとのことで見つけた上質なタケノコを前にテンションが上がる。

「サイズも色もいいですね...!これにします!」

彼女も嬉しさからか、普段より大きめの声で返事をする。

「じゃあこれをゲットしたら昼食にしようか。さっきあそこに生えてるスイートフラワーを見つめてたでしょ」

少し遠いところに群生してるスイートフラワーを指さしながら甘雨を揶揄う。

「み、見てたんですか!?恥ずかしいです...どうしてもお腹がすいちゃって...でもあなたの昼食があるから、って我慢してたんです」

「嬉しいことを言ってくれるね...それじゃ、掘ろうか」

 

昼食後、近くに生えてた木の幹に寄りかかりながら甘雨と食後ののんびりした時間を過ごす。

「大丈夫ならでいいんだけど、誰からの依頼だったの?」

「うーん...まあ多分問題は無いと思うので教えますけど、あまり言わないでくださいね。留雲借風真君からの依頼です。」

少しだけ小声になった彼女が予想以上のビッグネームの名前をあげる。

「それ、、こんなところでゆっくりしてていいのかな?一刻も早く届けるべきなんじゃ...」

不安になる僕に対し、彼女は何気ない顔でこう返してくる。

「多分大丈夫です。月逐い祭までもう少しありますし、とりあえず用意するだけでいいと言われているので...それよりも、すこし昼寝をしてもいいでしょうか...」

秋の陽射しと食後の眠気でうとうとし始めた彼女に肩を貸しながら、こんなこともあろうかと持ってきておいた娯楽小説を読み始める。

 

「『モンドのメイド騎士』ねぇ、甘雨の例もあるし案外本当にいるんじゃないか...?」

人々に囁かれる様々な噂をまとめた本を読みつつ、やや傾いてきた日を見て、彼女を起こす。

 

「甘雨、そろそろ行くよ。。ちょっと日も傾いてきたし」

「ふぁ...はぃ......。って、かなり長いこと寝てしまいました...。いつもはこんなに寝ることないんですけど、寝心地が良くて...」

眠そうな目を擦りながら立ち上がる彼女に手を貸しながらさっきまで読んでいた本の話をする。

 

「メイド騎士、、ですか...またほかの女の人の話ですか?」

「あ、あくまで都市伝説だから、ほら、ね?いると思う?っていうはなしをしたいだけだよ」

若干の悪寒を感じつつ、彼女はちゃんと返事を返してくれる。

「メイド騎士、心当たりがありますよ。蛍さんとたまに冒険をしています。頑丈なシールドと巨大な剣を振り回して戦うんです。」

まさかの知り合いという事実に、自分の愛する彼女が普通の人ではなかったことを思い出す。

「な、なるほど...これはあんまり他の人には言えないな...」

 

望舒旅館に着く頃にはすっかり夕方になっていた。今日はここで1泊することにした僕達だが、甘雨は仙人さまのところにタケノコを届けにいってしまった。

すぐ戻ります、と言ったのでのんびり部屋で待つことにする。

 

少し離れただけで寂しさを感じ始めた僕自身に若干の嫌悪感を抱きつつ、今夜は彼女に甘えようと思うのだった。




こんなものを書いておきながら推しCPは甘刻なんですけどね。
甘雨が刻晴のことをさん付けで呼ぶのか、って驚いたのと同時に公式からの供給過多で語彙力を失うオタクになっていた、、。
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