アメリカユースと韓国ユースの試合が始まる。全日本のメンバーは、観戦していた。
石崎「あっ!やっぱり出やがったぜ!」
声を上げる石崎。その視線の先には、遠征の際に試合をし、全日本にインパクトを残したあの男がいた。
ミハエル「フフン。今日も美しいボクのサッカーを見せてあげましょう」
アメリカ代表なのに、ベルサイユに出てきそうな美形の男、ミハエルの登場だ!
千歌「ところで韓国ユースにめぼしい選手は…」
三上「もちろんおるぞ。キムとシャという選手が、連携プレーを得意とする」
そして試合が始まる。まずはアメリカのボールだが…
ミハエル「おーっほっほっほ!」
シャ「こ、こいつ!」
キム「なんだこの動きはー!?」
ミハエルの奇妙なドリブルに翻弄される韓国ユース。あっという間にゴール前に行かれてしまう。
ミハエル「ここでボク1人踊っても美しくない…オリビア!」パスっ!
ミハエルは高い浮き球でオリビアにパス。
オリビア「くらえー!ガンショット!!」
ビュオオォォン!!ボールは鋭く細いドリルの形状となり、韓国ゴールに襲い掛かる。
ハン「うわーっ!」
韓国キーパーはあっけなく吹っ飛ぶ。どうやら必殺技を持っていないみたいだ。
バシュウン!当然シュートはゴールに突き刺さった。
シャ「負けてたまるかー!」
シャは強引なドリブルを繰り出す。これでアメリカディフェンス陣を抜き去る。
キム シャ「ツインシュート!!」
ドがァァ!!翼などが使用するツインシュート。韓国のエースも連携で使えるようだ。シュートはブレブレの軌道を描いてアメリカゴールに襲い掛かる。
メル「ムダよ…はああー!」
ヒュン!ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!メルは赤黒い線を何本も繰り出して、それを全部実体化。すると、映画でよく見るビームトラップが完成した!
メル「シュートラップ!」
ボオォォン!!シュートが赤黒い線に触れた途端、爆発が起こり、無力化される。
キム「なん…だと」
その後もこの流れを維持して、点差を広げたアメリカユース。4-0で勝利した。
翼「あれがミハエルの実力か!」
岬「そういえば翼くんと鞠莉さんはミハエルとは戦ってなかったね」
石崎「あんな風に気持ち悪い動きして、こっちのペースを狂わせるんだ。おっかないぜ」
三上「うーーむ…」
三杉「監督?」
松山「大丈夫ですか!?」
三上「おう、すまんな。考え事をしていたのだ。実はワシが聞いたウワサの選手がおるのだが、今回の試合では出場していなくてな」
三杉「ウワサの選手…」
三上「そうだ。フィールドの魔術師が不死鳥のごとく舞い戻ったようだ」
松山「監督…津島のクセでも移りましたか?」
三上「こら!失礼だぞ。ワシはふざけてなどおらん。本当にアメリカにミハエルと同等のエースが来たとのウワサを聞いたのだ!」
三杉「監督、ひょっとしてそれは一ノ瀬和哉(イチノセカズヤ)という選手のことでしょうか?」
三上「そうだ!三杉は知っているようだな」
松山「三杉…誰だそいつは」
三杉「僕たちと同い年のサッカー選手さ。でも、交通事故にあって死亡したらしいんだ」
松山「死亡だって!想像より重い話じゃないか!」
三杉「でも、実はアメリカに行ってリハビリしていたらしい。そして…そのリハビリを兼ねて、今大会に出場出来るようになったらしいんだ」
三上「さらにそのイチノセという男は、翼や全日本ユースに激しい対抗心を燃やしているらしい」
松山「さすがにそれは憶測だと思いますが…」
三杉「とはいえ、可能性は十分にあると思う。もしジコにあっていなければ、全国中学生サッカー大会やJrユースで翼くんやボク達と戦っていたかもしれない。その対決が、ようやく実現されるんだ」
松山「確かに、それならとってもワクワクするだろうな」
一ノ瀬和哉という選手について話が出た。ひとまず、このことは今回のアメリカの試合結果含めてミーティングの場に持ち越しだ。
ー全日本ユース 宿舎ー
ミーティング中だ。アメリカの情報についてまとめて話している。
三上「というわけだ。エースはミハエルだけとは限らんぞ!」
翼「一ノ瀬和哉か。一体、どんな選手なんだ」
ダイヤ「全く分からない相手程、怖いものはありませんわね…」
石崎「とりあえず、まずはミハエルだ!あいつにはぜってぇ勝ってやるぜ!」
三上「そうだな。一ノ瀬だけを気にしているわけにもいかん。それに、今回はキーパーも厄介な存在になりそうだ」
千歌「アクション映画に出てきそうな線でボールを止めてた…」
三上「そうだ。大人のお姉さんなら華麗にすり抜けるが、ボールはそうはいかん」
早田「基本一直線…よくてカーブをかけられるが、それじゃあのトラップをかいくぐるのは無理そうやな…」
岬「ツインシュートのようにブレブレな軌道のシュートは、確実に止められるだろうね…」
実際、ツインシュートを武器にする韓国はそれで完封された。
新田「へっ!簡単な話ですよ。線に触れた時の爆発をものともしない力強いシュートを撃つか、線が反応しないくらい速いシュートを撃てばいい」
若林「まるで俺にはそれが出来ると言わんばかりの口ぶりだな」
新田「そうだ!俺だって花丸と同じようにストライカーになるために特訓したんだ!力強くて、速いシュートを見せてやるぜ!」
若林「分かった…なら、任せたぜ」
三上「さて、アメリカ戦に向けた特訓だが、ミハエル、そして出場するかもしれないイチノセを止めることがカギとなりそうだ」
三上「よって、ディフェンス練習を徹底して行う。DF陣はもちろん、MF、FWもミハエルのドリブルを止められるようにしろ!」
全員「はいっ!」
ーアメリカユース 宿舎ー
ウワサになっているイチノセと、ミハエルとアメリカユースの監督が話し合っていた。
ミハエル「イチノセ!次の試合、最初から出場するのは本当デスかー!?」
イチノセ「ああ。そのつもりだよ。監督、相手はあの全日本です!最初から全力で当たらせてください!」
監督「お前は復活したことをまだ世界中に知らせていないのだ。出来れば温存しておきたいが…」
イチノセ「全日本ユースは強敵です。Jrユースやワールドユースを優勝したことが何よりもの証明なんです。全日本はもうダークホースじゃない…立派な優勝候補なんです!」
監督「確かに…」
ミハエル「ワタシも遠征の時は完敗してしまいました…よし、イチノセ、一緒にサルザキと全日本を倒しましょう!」
イチノセ「さ、サルザキ…?」
どうやら向こうはやる気満々のようだ。果たしてこの2人を凌げるか…?
ボク、一ノ瀬はゲームでもとてもお世話になって、大好きなんです
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