気分はニチアサでございます
―全日本ユース 宿舎―
三上「さて、改めて大会に関して話すぞ」
三上が大会に関して解説している。以前、何回勝てばいいのか分からない選手がいたので、それを説明するところだ。
三上「今回のユニバーサル・ユース参加国は、我ら全日本を含め、64カ国が参加しておる。つまり、優勝のためには6回勝利するのだ」
千歌「6回…」
若林「つまり次に勝てば折り返し地点だな。もっとも…相手はどんどん強くなっていくんだ。半分走り切ったと思わないことだな」
翼「そうだね。ところで、次の対戦相手は…」
三上「イタリアユースかイギリスユースだ。試合は明日行われる」
千歌「イタリアユース…サウソンちゃんやメガルちゃんがいる。絶対に強い!」
果南「おっと千歌、イギリスユースも忘れちゃいけないよ?」
ダイヤ「そうですわね。最強の鉄壁のDFといわれる、ロブソンがいますので」
曜「そういえば果南ちゃんはそのロブソンって選手のディフェンスを学びたくてイギリスに行ったんだっけ?」
果南「そうだよ。本当に彼はすごいよ…おそらくメガルのシュートでも止めると思う」
千歌「そんなにすごいんだ…」
三上「見逃すことのできん1戦となりそうだな…明日は観戦にいくぞ」
こうして観戦に向かうことにした全日本。
―ユニバーサル・ユーススタジアム―
イギリスユースvsイタリアユースの試合が始まろうとしている。選手はポジションにつく。
千歌「えっ!なにあれ!」
曜「FWが5人もいる…」
松山「対してDFはたった2人…これは守備を捨てた超攻撃的フォーメーションだな」
イタリアユースはFW5人というすごいフォーメーションをとっていたのだ。ランピオン、サウソン、メガル、メガレ、ズノアが全員出ている。
鞠莉「ママもすごいことするわね…といっても、どういう意図かアンダスタンドデース!」
石崎「あ、あん?」
すっごく読みにくい英字変換をする鞠莉。とにかく、監督の鞠莉ママの意図が試合が進むことで分かりそうだ。
そして試合が始まる。イギリスユースからキックオフで、どんどん攻め上がっていくが…
ロリマー「バウンドショット!」ドガァ!
ボフン!ボフン!ボフン!ボールはバウンドしてイタリアゴールに襲い掛かる。並のキーパーであればとらえるのは困難だが、ゴールを守っているのは…
ヘルナンデス「はああっ!」ガチィ!!
キーパーはヘルナンデス。バウンドショットをいとも簡単に右腕でキャッチした。
翼「ヘルナンデス…相変わらずのセービングだ!」
聖良「世界でも5本の指に入るパーフェクト・ゴールキーパー…おそらく次の試合でも大きなカベとなりますね」
若島津「そうだな。ゴールを奪うのはかなり厳しいだろうな。せめて日向さんがいれば…」
花丸「…」
ふとした事から日向の話になり、空気が重くなってしまう。
新田「へっ!大丈夫ですよ!今の俺の実力で、ヘルナンデスからもゴールをもぎ取ってやりますよ!」
理亜「そうよ。エースストライカーは日向さんだけじゃないから」
三上「うむ。おらん奴のことを考えても仕方がないぞ。ほら、あれを見ろ!」
三上が選手の意識をスタジアムに向けさせる。何が起こったのか、ヘルナンデスがパスをまわすところから見てみよう。
ヘルナンデス「さあいくぞ!」パスっ!
ボールを取ったヘルナンデスはパスをまわす。パス先はターハンだ。
ターハン「よしっ!こっから反撃開始だよ!」
イタリアユースはMFとFWを全速前進させて反撃開始。FWが5人、MFが3人。この攻め手の多さが意味するものは…
ロブソン「こ、これは!まずい!誰をマークすればいい!」
そう、攻め手が多いゆえに、誰をマークすればよいのか分からないのである。いくらロブソンが強くても、3~5人のFWで攻められたらカバーしきれない。
ロブソン「ひとまずメガルをマークだ!」
ロブソンは自らの知識をフル活用して、もっとも強そうなメガルをマークする。
ターハン「かしこいね…でも、残念!」パスっ!
ターハンはパスをまわす。ペナルティエリア内に高いボールを打ち上げた。
ランピオン「今だ!ロケットヘッド!」
ドグウゥゥン!!ランピオンの必殺ヘディングがイギリスゴールに襲い掛かる。
レディ「ガラティーン!!」
レディは右腕から光の剣を伸ばして、シュートに斬りかかる!
ボゴォ!
レディ「ああっ!」
チャーリー「レディちゃん
ふっとんだ~!!」
バシュゥン!!
三杉「イタリアユースはFWの数を多くすることで、ロブソンがカバーしきれないようにしていたんだ」
果南「あちゃー…こりゃロブソン一人じゃどうにもならないね…」
松山「メガルはもちろんだが、ランピオンもサウソンのシュート力もかなりのものだ。この豊富な攻撃陣が可能とする戦術だな」
岬「戦術もそうだけど、そもそも選手層が違い過ぎる。イタリアはヘルナンデスの圧倒的セービングに加えてメガルをはじめとした高い攻撃力を持っているけど…」
若林「イギリスはロブソン以外特筆する選手がいない…少なくともヘルナンデスからゴールを奪えない以上、勝ち目はないな」
試合を分析して、イタリアユースが圧倒的に有利であることを読み取る全日本。予想通り、6-0で試合はイタリアユースの勝利で終わった。
ロブソン「ば、バカな…」
ヘルナンデス「これが、地上最強女子イレブンを加えたイタリアユースの力さ」
ロブソン「地上最強…だと」
ヘルナンデス「彼女たちこそ、今この男女混合サッカー大会を開くきっかけとなった女性選手たちさ」
ヘルナンデス「そして…我らイタリアユースはこの大会で優勝し、現代サッカーの起源として名を刻むのさ…!」
ロブソン「くそぉ…サッカーの起源である我らイギリス、現代サッカーに完全に取り残されたというのか!」
同じヨーロッパでありながら、ここまで大差がついてしまった。キャプテンであるロブソンは悔しさと動揺を隠せなかった…
―全日本ユース 宿舎―
観戦から帰ってきた全日本。早速イタリアユースの対策を立てる。
三上「と言いたいところじゃが…やることが多いな」
三杉「ヘルナンデスの対策はもちろん、メガル、メガレ、サウソン、ランピオンを止めるディフェンス練習…それ以外にもターハンなど、油断ならない強敵揃いですからね…」
松山「相手がタレントの数で攻めるなら、こちらも数を揃えるだけだ。フォーメーション・スプリングで数の攻めを防ぎ、数でヘルナンデスを揺さぶる!」
翼「待ってくれ松山くん。今回の試合、オレにやらせてくれ」
松山「翼…」
翼「松山くんの考えたフォーメーションは攻めと守りを両方やるから、体力の消耗が激しいという難点がある。彼女達を相手にするなら、常に全力であたらないといけないんだ!」
松山「お、おい翼…どうしたんだ?」
翼の態度に違和感を感じる松山。どうにも、翼は焦っているように見える。
三杉「松山くん、翼くんの言う通りだ。それに、前の試合で見せた戦法だ。対策している可能性が高いと思う」
松山「あ、ああそれもそうだな…」
三杉(ゴメンね、翼くんの焦りはボクも感じている。でも、ここで揉めるのはよろしくない)
三杉は松山に目配せした。彼の言う通り、焦っている翼と揉め事は起こすべきではない。
三杉「ひとまず、ヘルナンデスから点を取れるシュート…決定打をもっと増やした方が良いと思います」
三上「やはり最も警戒するべきはヘルナンデスか」
三杉「そして相手の攻撃ですが、あの攻撃層の厚さをDFでカバーするには限界があります。GKの特訓に力を入れて、そこだけは抜かれないようにしましょう」
三上「うむ!キーパーさえ抜かれなければ絶対に負けんからな!ワシがアイツらの練習をしっかり見てやる!」
三杉「ということで…シュート・セービング練習を主体にしよう。特にキーパーは何度もみんなのシュートを受けて、しっかり鍛えないとね」
こうしてイタリア戦に向けた練習が始まる。相手は今までより数段強そうだ。この練習を通して勝つための技を身に着けられるか…
ここからクライマックス突入。今までより数段超次元な戦いになりますぞ!
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