ラストプレー、ご覧ください!
ラブライバーズが5点目を決め、現在5-2。デストラクチャーズのボールで試合再開だ。
アスタ「…」パスっ!
アスタがボールを蹴る。パスはフラエルにまわった。
フラエル「こうなったら貴様ら全員二度と戦えぬ身体にしてくれる!!」
魔王「お前たち全員を試合続行不能にすればたとえ点数で負けてても俺達の勝ちよ!!」
3点差になって後半も残りわずか。勝ち目がないと踏んだ魔王とフラエルはラブライバーズを試合続行不能状態にしようと襲いかかる。
日向「ふざけるな!これ以上津島や国木田の身体で見苦しいことするんじゃねェぞ!!」
フラエル「黙れぇぇぇ!!」ドガアァっ!!
その行為に激怒してフラエルに向かう日向。フラエルはそんな日向めがけてボールを蹴り込んだ。
日向「フッ!」ドゴッ!
しかし日向はそれに反応して飛んできたボールを蹴り上げる。そして浮いたボールをトラップしてフラエルからボールを奪う形に。
フラエル「な、なんだと!」
日向「バカなことすんじゃねぇ!その身体のラフプレーじゃ女相手には威張れてもオレ達には通用しねえぞ」
フラエルは女神であるが、その魂の拠り所は花丸。女神の力で強くなっているため同じ女性相手なら痛めつけることも可能だろうが、男性相手の場合…ましてや特に鍛えている日向や龍也、竜太を痛めつけるのは厳しい。
フラエル「おのれ…!」
日向「そんなことより、オレはそっちの国木田にどうしても言いてえことがあるんだ!国木田の身体からどけっ!」
フラエル「断る!」
日向「そうかよ!おい!国木田!意識が少しでもあるなら聞け!!」
フラエルの話をほぼ受け流してその宿主である花丸に語り掛ける日向。彼にはどうしても花丸に伝えたいことがあるようだ。
日向「今のお前は牙の抜けた虎だ!周りに自分よりずっと強いヤツがいるなんてこと当たり前だ!そこで諦めちまうから仲間が離れていくんだ!」
フラエル「……」
日向「本当にサッカーが大好きなら、たとえそんなカベにぶち当たっても諦めたりなんかしねぇ!お前のサッカーは…そんなことで戦う気を失くすくらいのものだったのか!」
フラエル「…黙れ」
日向「お前の大切な仲間とまたサッカーがしたいなら、お前自身が仲間に並べるように努力するしかないんだ!一人でひっそり諦めちまうなんて、優しさでもなんでもねえぞ!!」
フラエル「黙れ黙れ黙れ黙れ!!!!!!」
ただでさえ相手に負けている状況で、厳密には自分に向けてではないとはいえ日向に説教じみたことを言われるフラエル。魔王ほどではないが取り乱している状態だ。
フラエル「お前の言葉はとても不快だ!!!!心を殴られたような感覚…虫唾が走る…絶対に許さんぞ!!!!」
そう言って日向を威嚇して潰しにかかるフラエル。
日向「っ…!それがお前の答えかよ!」
その様子を見て何かを決意する日向。まずはフラエルが潰しにかかるのをどうにかしなければならない。
フラエル「許さんぞぉぉ!!」
日向「フンッ!!」ドゴっ!!
フラエル「ぐわああっ!?」
フラエルは日向のどてっぱら目掛けて突撃するがやはり日向は動じない。それどころか強引なドリブルの要領で出された腕払いで逆に吹っ飛んでしまう。
フラエル「よくも!…っ!?」
吹っ飛ばされたことに苛立ちながら立ち上がるフラエル。そこで驚きの光景を目にする。
日向「くらえっ!」
なんと日向はシュート体勢に入っていた。しかし狙うはゴールではない。…フラエルだ。
フラエル「何をする!?」
日向「国木田…お前のサッカーへの想いはそんなものなんだな…!だったら今ここでオレがトドメを刺してやる!それでやめる言い訳がつくだろ!」
先程のフラエルの激昂から花丸に自分の声が届いていると判断した日向。しかし結果は「そんな言葉聞きたくない」と言わんばかりの強い拒絶。日向は花丸が本当に諦めてしまったと判断したようだ。
日向「くらえっ!タイガーショットだァ!!」ドガァっ!!
日向は自身の必殺シュートをフラエル目掛けて放つ。最強技ではないとはいえ日向の必殺シュート。まともに喰らえばただではすまない。
フラエル「…!うわああーーっ!?」
ボールと共に猛虎がフラエルに迫る。当たったらケガは免れない。日向を潰そうとした女神は、逆に潰されようとしている。後で女神の力で治癒出来るが、そんな問題ではない。心がなんとなくそう言っている感覚がした。
ドゴっ!!
フラエル「!!…?」
日向「…」
タイガーショットが激突する音がする。しかしフラエルは無傷だった。ボールはフラエルの頭上…にあるきな粉餅の上にあった。
フラエル「こ、これは…?身体が勝手に動いたのか…」
日向「そうか…お前も翼に負けない程、サッカーが好きなんだな…」
何が起こったのかというと、日向のシュートを花丸が自分の技と自分の意志でブロックしたのだ。彼女がサッカーを諦めたくない。その意志が確かに現れた瞬間だ。
フラエル「…人間が、まだ精神を保っていたか」
日向「ソイツはそれだけサッカーが大好きってことだ。…絶対に勝って元の世界に戻してやる!うおおおっ!」
フラエル「っ…!?」
花丸の想いが伝わった日向は、女神という憑き物の牙を花丸から抜くために気合を入れる。その後、素早くディフェンスに入りフラエルからボールを奪った。
翼「いいぞ!日向くん!こっちだ!」
日向「翼…!いけェ!!」パスっ!
日向は翼にパスをまわす。
翼「いくぞ!デストラクチャーズ!これがオレ達のサッカーだ!」
アスタ(アームド&?mix)「させるか!」
グラウンド中央でトラップした翼にアスタが迫る。今度はこの2人の戦いだ。
翼「…サッカーは自由だ」
アスタ(アームド&?mix)「なんだと!?」
翼「アスタ…キミはいろんな世界からサッカー選手を呼んできた。それはつまりその世界の数だけサッカーが愛され親しまれているんだ。それはどうしてだと思う?」
アスタ(アームド&?mix)「戦いを楽しむ奴らの考えることなんて知るか!」
翼「…」バッ!
翼の問いを無視して翼に突撃するアスタ。しかし翼はそれをかわして語り続ける。
翼「それはサッカーがもっとも単純で、もっとも自由なスポーツだからだと思う。グラウンドに立てば、監督からのサインなどなにもない。自分で考え、自分でプレイする。何にも縛られることなく、他の10人の仲間たちとただ一つのボールを目指し戦うスポーツ、サッカー」
翼「このグラウンドの中央で、今オレはボールを持っている…何をしてもいいんだ。ドリブルしても。パスしても。シュートしても。こうして何もしないで止まっていたって良い」
アスタ(アームド&?mix)「舐めるな!」
翼「それは違う…!オレはこうして君に、サッカーが自由で楽しいスポーツだと、伝えたいんだ」
アスタのチャージをかわしながらサッカーがどんなスポーツかを伝える翼。それ以外で彼が止まっているのは、アスタの近くでそれを伝えたいからに他ならない。
翼「アスタ…サッカーは自由だ。オレはそんなサッカーが大好きだ。キミにも…ここにいる皆にも…その楽しさを愛して欲しい」
アスタ(アームド&?mix)「戦いを…愛せだと?」
天馬(アーサーmix)「アスタ…これがサッカーなんだ。こうして自由なサッカーをやっていく中で、心と心をぶつけ合う…そんな戦いだってあるんだ!」
翼が語る中で天馬もアスタに語り掛ける。自由なサッカーの中で心と心をぶつけ合う…それは国や世界が違おうと出来る。現に、ラブライバーズのメンバーはそうしてサッカーを通して仲良くなり、絆を紡いできた。
翼「彼方ちゃん!」パスっ!
アスタ(アームド&?mix)「なにィ」
ここで翼は後ろにパス。アスタは意表を突かれた。彼の言う通り、本当に自由にボールを動かしている。
彼方「竜太~!」パスっ!
パスを受け取った彼方はそのままボールを前に蹴る。パスはデストラクチャーズのディフェンスの穴を突き、宣言通り竜太にまわった。
竜太(ジオウmix)「《オーラミックス:沖田》!!」
ボールを受け取った竜太はオーラミックスを発動。沖田総司の力をプラスしてスピードに磨きをかける。
ヨシコ「なによそれ」
竜太(ジオウ・沖田)「仲間が手に入れた他の人間の力を使っているんだ」
ヨシコ「人間の力をいくら重ねたって無駄…!」
竜太(ジオウ・沖田)「…!」ギュンっ!!
ヨシコ「なっ!」
遅いなぁ人間…とはとても言えない速さで抜き去られるヨシコ。電光石火のスピードを得た竜太に追いつけなくなった。
ヘンク「大海龍也の息子!覚悟しなさい!」
竜太(ジオウ・沖田)「《オーラミックス:ビッグ》!!」
もうDFラインまで走った竜太。ヘンクが止めにかかるところで、竜太はオーラミックス先を変更。
ヘンク「デーモンカット!!」ケケェーー!!
竜太(ジオウ・ビッグ)「はあああっ!!」ドガァアア!!
ヘンク「なに…!?うわっ!」
必殺技で悪魔の壁を作り出したヘンク。しかし竜太は全く怯まず、ダイナミックパワーで壁をぶち抜いて突破。
イシガシ「行かせるかっ!!ジャッジメントレイ!!」
竜太(ジオウ・ビッグ)「《オーラミックス:信長》!!」
今度はレーザーの雨が竜太に降り注ぐ。竜太は再び姿を変えてこの技に対抗。
竜太(ジオウ・信長)「……」ギュンっ!ギュンっ!
イシガシ「馬鹿な!! 全て躱されている!?」
竜太は信長の洞察力を活かしてレーザーを見切り、次々にかわしていく。一発も当たらずイシガシを抜き去り、ゴール前に躍り出た。
竜平「来いっ!!《極魔神ガニメデビル・四式》!!アームド!」
竜平は化身アームド。竜太の放つシュートを迎え撃ちにかかる。
竜太(ジオウ・信長)「これが…オレ達の戦いだ!!」
竜太がシュート体勢に入ると、竜太の周囲にかすみ、しずく、璃奈、栞子、歩夢、愛、せつ菜、嵐珠、侑、ミア、果林、彼方、エマたち13人の少女のオーラが現れる。
そして、それぞれの女の子のオーラが、光の粒子に代わりボールに注ぎ込まれると、ボールは虹色に輝き、太陽の様に辺りを照らす。竜太は跳躍すると、その虹色に輝く光を、渾身の力でシュートした。
竜太「
ドゴォオオォオオオォオオオンッ!!!
竜太の仲間達の力も込められた、竜太の本当の最強のシュートがデストラクチャーズゴールに向かっていく…!
竜平(アームド)「ビーストファング・G5!!」
竜平は獣の牙の様に両腕を構える。後ろで獰猛な獣が吠え、その状態でシュートに噛みつくように両腕でボールに掴みかかった!
竜平(アームド)「うっ!この力…そして、この温かい光は!?うわあっ!!」
竜太のシュートに込められた想いはとても獣の牙で噛み砕ける代物ではなかった。竜平は難なく吹っ飛ぶ。
アスタ(アームド&?mix)「させるか…!させるかぁぁ!!」
ドゴオォォッ!!アスタはゴールに入る前にシュートに蹴りを入れる。
アスタ(アームド&?mix)「なんだ!?この溢れるばかりの光は…!どうやっても消えない!?」
アスタは竜太のシュートを止めるべく足掻くが、シュートは威力が収まる気配を見せない。溢れる光がいつまでも消えないのだ。
竜太(ジオウ・信長)「オレ達は仲間と共に時空や世界、星を超えて色んな所でサッカーをしてきた!そしてその度に天馬の言うように…そこにいる人達と心と心をぶつけ合ったんだ!」
竜太(ジオウ・信長)「そうやって生まれた絆は…離れていても、どれだけ時が経っても、ずっと楽しい思い出として残り続けるんだ!!」
アスタ(アームド&?mix)「それが…この力だって言うのか!」
竜太(ジオウ・信長)「その通りだ!行けぇええええっ!!」
アスタ(アームド&?mix)「くっ、うぁああぁあぁあああっ!?」
ついに竜太のシュートにふっ飛ばされたアスタ。
バシュウウゥゥゥゥンッ!!
そして、竜太のシュートは轟音と共にデストラクチャーズのゴールに突き刺さった。
ピッピッピーーッ!!
そして、ここで試合終了の笛が鳴った。
―観客席―
竜太の最後のシュートが突き刺さる瞬間は、渚達も見ていた。
メイ「すげえ…!虹ヶ咲のスクールアイドル達が一緒にシュートしてたぞ!!」
渚「竜太さんも、自分の世界の虹ヶ咲のみんなとかけがえのない日々を過ごしてきたって伝わって来たぜ…!なんだか、スクールアイドルのライブみたいだったな!」
四季「うん。何となく分かる…!」
竜太のシュートに感動していた渚達。スクールアイドルも、自分達の過ごしてきた軌跡を歌に乗せることがある。そういった意味ではOver・the・Rainbowは竜太の見せるライブ…なのかもしれない。
渚「サッカー…なんだか興味出てきたな。やってみようかな」
メイ「ま、待てナギ!マネージャーもバスケもやってるのにそれはキツイって!」
四季「でも…もしそうじゃなかったらサッカーやりたい」
メイ「それは…そうだよなぁ」
メイ(もしかしたら…私と四季がサッカーやってる世界もあるのかな…)
この試合を見てサッカーに興味を持つ渚達。メイは、この世界の千歌達のように、自分達がサッカーをしている可能性を夢見ていた…
ラブライバーズ 6
デストラクチャーズ 2
最初は4~5話で済ますつもりだったけど、なんだかんだドイツ戦と同じ尺になりました…
最近では評価バーに色もついて、本当に嬉しいです!
改めて、応援ありがとうございます!!