Minecraft   作:ソンジョウ・オーム

2 / 3
1話 日常的な作業

……ぅ、わぅっ!……くぅーン……。

 

 

ガブっ!

 

 

 

「痛ったあああぁぁああぁぁぁ!!」

 

心地よい夢から痛みで引き剥がされ、飛び起きる。

ジンジンと痛む腕を見ると、腕の一部が赤く染まり、横で飼い犬が面白そうに見ていた。

くそっ……。

 

この犬は少し前森で出会ったのだが、私が偶然持っていた骨に興味がある様子だったから与えてみると、驚く程に懐かれた。

そのまま家にまで着いてきて、仕方なく飼い始めたのだ。

 

狩りに出かけると、牛や豚を追いかけるだけじゃなく、私を襲おうとするゾンビたちを追っ払ってくれるが、朝はこうして噛みつかれる……。

名前はないから相棒って呼んでもいいのだが、相棒なら朝は優しくして欲しい。

 

「まったく。」

犬を軽くつき飛ばそうとすると、ゴロンと寝転がり、腹を見せた。

犬の鼻先を少しつまみ、ここで大人しくしてろ、と言うと、伝わったかは分からないがその場で座り込んだ。

こういう所は従順なものだ。

 

 

 

さて、私は今、少し大きなことをやっている。

 

この家の近くには村があるのだが、そこの村人たちがまるで知能がないみたいに振る舞うのだ。

話は通じるが、もっぱら商談に持ち込もうとする。

中には、話しかけても無視をする者までいるが。

 

戦うすべもなく、リッチーな肉付きは夜に彷徨くゾンビ共には格好の獲物だ。

それに、その村の立地も悪いせいで防壁を建設するのも難しい。

ほっといてもいいが、武器を作ってくれる人もいるから、保護をしたいってことで、家の近くに私が村を作ることにした。

私が放置をしても安全なように、頑丈にだ。

 

そのために、まずは大量の木材を作らないといけない。

 

 

部屋の隅にあるラージチェストを開き、中を覗く。

リンゴや石でできた剣、鉄製のピッケルなど、色んなものがごった返しに保存されてる。

その中から鉄の斧を引っ張り出すと、弾みでイカスミが床に落ち、黒いシミになった。

 

……ここはあとで何とかしよう。

 

 

斧を担いで外へ出ると、日がゾンビを焼いていた。

これくらいは日常茶飯事だから、気にする事はないのだが、怖いのはあの緑色の生物。

歪な体で、人間の胴体の下部から、4つの小さな足が生えたような容姿だ。

顔は可愛いが、それにつられて近寄ると、奴らは爆発する。

 

意図は分からないが、とにかく私に近寄ってきては、自爆するのだ。

名前は、「クリーパー」と名付けた。

 

 

 

クリーパーやスケルトン、ゾンビを避けながら森へ行き、原木を採集し、木材に加工する。

ここの所、この作業しかやってなくて、そろそろ飽きてくる。

近いうちに1度、旅に出たい、と考えているのだが、有用な村人を失う訳にもいかない。

まぁ、最低限の設備は完成しているから大丈夫だとは思うが、念には念を入れねば。

 

 

 

 

……さて、こうして作業に没頭すると、1日なんてあっという間だ。

空は赤く、日は沈みかけている。

今日もかなり木材を入手出来たし、素材調達としては成功だろう。

明日は、人口村の不備を改善し、テストで二三人のニートを迎え入れることにしている。

 

 

多分大丈夫だろうが、一応ニートだ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。