フォロワーファンタジー ー小豆味ー   作:ニャル太郎

16 / 30
戦闘描写をもっと上手く書きたい

突然アーマードライダーガウリュの足元が崩れ、地面から二体のサメが襲いかかってきた。

 

「「ガウリュさん!」」

 

しかしそれをものともせず、片方のサメを踏み、その勢いで空に舞いもう片方のサメの頭上に踵を落とす。

 

蹴り落とされたサメは地面に埋まっていたサメとぶつかり、爆発した。

 

「さすがプロはちげえや……」

 

「かっこいいですわ……」

 

感心の声を漏らす二人の方に振り返り、「その先へ、怪我人がいますので手当をお願いします」と森の方に指を差した。

 

「え、あ、ありがとうございます!」

 

「この御恩は忘れませんわ!」

 

二人が森の奥に行ったのを確認し、数体のサメの群を見る。

 

「全部で十二体、さっさと片付けてしまいましょう」

 

二本の棍棒、通称ウリボウを取り出し、構える。

 

息を整え、駆け出す。

 

ロケットのように飛んできたサメを棍棒で打ち返し、背後に迫るサメをかわし叩き割っていく。

 

「!」

 

横に何かが飛んできる気配を感じ、咄嗟の判断で打ち返した。

 

バラバラと砕け落ちたそれは、直径一メートルほどの岩。

 

「さすがロックシャーク、特殊個体がすでに存在しているとは」

 

ロックシャーク、ここ最近急激に増えた岩のモンスター。

 

斬撃系の攻撃は効きにくい代わりに、打撃系の攻撃に非常に弱い。

 

通常個体は七体、うち三体は特殊個体、多くはないが厄介。

 

持っている二本のウリボウを合わせ、弓の形に変形させる。

 

直後、地面から飛び出てきたサメに押し上げられ、空を舞う。

 

大きな口を開け、ガウリュを飲み込もうとした。

 

「大きな的で助かります」

 

冷静沈着。今の彼女に最も似合う言葉である。

 

弓に矢尻の部分がゴーヤの先端に似た矢、通称ゴー矢を装填。

 

弦を限界まで引き絞り、放つ。

 

放った瞬間、緑色の光が口の中に入り爆発した。

 

素早くゴー矢を五本装填し、狙いを定める。

 

何かを察知したガンロックシャークが口から岩を射出。

 

弾丸のように放たれた岩を体を捻らせかわし、弦を離す。

 

地面に着弾と同時に、七体のロックシャークに爆風を浴びせた。

 

剥がれた岩の鱗から体の内側が露出、そこにすかさずゴー矢を放つ。

 

ゴー矢は弱点部分に向かって吸い込まれるように直撃し、爆発。

 

着地をし、一旦息を整える。

 

残り五体、うち二体がガンロックシャーク。

 

弓の形を解除し二刀流のウリボウに持ちかえ、地面を蹴り上げる。

 

負けじと五体のロックシャークが突撃し、二体のガンロックシャークは岩を発射。

 

撃たれた岩を砕き、突撃してくるロックシャークを叩き落とす。

 

「これでトドメにしましょうか」

 

戦極ドライバーに手をやり、カッティングブレードを降ろす。

 

〈ソイヤッ!〉

 

やたらテンションが高い声が響き渡ると同時に、ウリボウが緑色に輝く。

 

〈ゴーヤースパーキング!〉

 

「うおおおおゴーヤーを食らえええ!!!」

 

ウリボウを握りしめ、目にも止まらない速さで全てのロックシャークを殴る。

 

殴られたロックシャークは一瞬痙攣したのち、ゴーヤに包まれ爆発した。

 

「ふう、一応全員倒したはず」と当たりを見渡す。

 

所々にロックシャークの残骸が落ちているが、姿は見えない。

 

「しかしこれほど討伐しているのにもかかわらず、目撃情報が減らないのはなぜでしょうか」

 

ウリボウを腰にしまい、例の怪我人達の元に足を運ぶ。

 

直後、激しい揺れが起きた。

 

「この揺れ……!」

 

顔をあげると、少し先のところから鳥達が逃げているのが見える。

 

いやな予感が胸をよぎり、すぐさま三人の元へと駆け出した。

 

──遡ること少し前。

 

「はぁ……はぁ……むりぃ……」

 

移動中にシノタロスが倒れると言うハプニングに見舞われながらも、無事ニャル太郎がいる場所に着く。

 

ニャル太郎はというと木の根元に寄りかかって寝かされていた。

 

「お〜いニャル太郎〜ニャル子〜ニャル公目覚ませ〜」

 

返事はない、気を失っているようだけのようだ。

 

「ったく、今度はどんな無茶したんだよこいつ」

 

隣にシノタロスを降ろし、一息つく。

 

「う、ぐぅっ」

 

全身が痛む、さっきの戦いが響いているようだ。

 

立っているだけで足が折れそうになり、息を吸うだけで肺に痛む。

 

「早く手当、しないと」

 

突然、背後からドカーンッッッッッッ!と破壊音が響く。

 

背骨を鳴らしながら振り返ると、そこには全長二十メートルほどの顔のついた動く岩が地面から這い上がっていた。

 

「んだよサメじゃねえのかよ、サメじゃねえなら用はねえ、帰んな」

 

追い払うような仕草をし、手当をしようとする。

 

直後、背後から殺意を感じた。

 

すぐさま二人を抱え、その場を離れる。

 

その瞬間、先程までいた場所に五メートルの岩が飛んできた。

 

犯人は言うまでもなく、さっき現れた岩野郎。

 

左腕の岩を投げ飛ばしてきた。

 

「用はねえつってんだろ!帰れ!」

 

耳がないのためなのかはたまた聞く気がないのか、地面に左側を突っ込み新たな左腕を形成する。

 

形成された左腕は元の丸みを帯びた腕ではなく鋭く尖った腕になっていた。

 

そして口を大きく開き、中から見覚えのある生き物を吐き出す。

 

「…………きっつ」

 

五体のロックシャークが現れ、東雲に迫る。

 

二人を抱えて逃げるのはまず無理、かといって置いて行くわけにもいかない。

 

そろそろ変身が解ける、即興で決めなければ例の魔法で再び変身し、戦闘することになる。

 

(とりま二人を安全な場所に……)

 

突然視界が歪み、思わず膝をついた。

 

逃さんとばかりに、五体のロックシャークが飛びかかってきた。

 

(やっべ……!?)

 

目の前の五体が、爆発した。

 

「はぁ、間に合った」

 

声の方を見るとニガボウを構えたガウリュが立っていた。

 

「ガウリュさん!」

 

「!、ぼさっとしないで避けて!」

 

「うおっと!?」

 

東雲の頭上に向かって、左腕を振り降ろしてきた。

 

巧みなステップを決め、ガウリュの近くまで下がる。

 

「助かりました!ありがとうござますガウリュさん!」

 

「お礼は後、今はこいつを仕留めます」

 

「あ、はい!」

 

二人を降ろし、軽くストレッチをして「よし!」と顔を叩く。

 

「そうだ!あいつ口からさっきのサメ出してきたんですよ」

 

「それは本当ですか?」

 

「はい、吐いてたの見ちゃいました!」

 

「なるほど、ロックシャークの(ネスト)ですか」

 

「ろ、え、なんて?」

 

「ロックシャークの(ネスト)、あれの名称です」

 

「へ、へぇ」

 

いやロックシャークってなんだよ、とツッコミたい気持ちを抑え戦闘に集中する。

 

「魔力の核を破壊すれば(ネスト)は力を失います、口を開けた時何か見えませんでしたか?」

 

「……そういえば奥の方ちょっと光ってたような」

 

「おそらくそれ魔力の核でしょう、ロックシャークを作る瞬間を狙います」

 

「了解です!援護は得意なんで!」

 

サムズアップをし、(ネスト)を見た。

 

ゆっくりと、こちらに歩み寄りながら口を開け始める。

 

それと同時に二人が走り出す。

 

ガウリュは走りながらゴーヤロックシードをニガボウに装填した。

 

〈ロック、オン!〉

 

地面を蹴り上げ、見下ろすほどの高さまで飛ぶ。

 

(ネスト)は上空に飛んだガウリュに向かって左腕を投げてきた。

 

「させる、かぁ!!!」

 

右腕を構え、撃つ。

 

撃ち放たれた右腕(弾丸)(ネスト)の左腕を撃ち砕いた。

 

砕かれた痛みなのか、(ネスト)は咆哮をあげる。

 

〈ゴーヤ、スカッシュ!〉

 

作られた隙を無駄にはしない。

 

力強く引いた弦を離し、十本のゴー矢が口に吸い込まれるように入った。

 

しばらく動かなくなった後、シャークロックの(ネスト)は大爆発。

 

「よし、討伐完了」

 

「やったー!おーつかれー!」

 

二人は変身を解いた。

 

「……ん?」

 

ガウリュの姿は白い着物に黒い帯、黒いマフラー。

 

桜色の髪に、トゲトゲの何かが刺さっている可愛らしい女性。

 

東雲はどこかで見たことある気がした。

 

「……えっと」

 

「なんでしょうか?」と戦極ドライバーとゴーヤロックシードをしまい、こちらを見る。

 

「もしかして、苦瓜さんでしょうか」

 

「えっ!?なぜわかったんです!?」

 

「そりゃあ、わかりやすい見た目だったから」

 

「そうでしょうか、ってあの、なぜ土下座を?」

 

「なんか、その頭下げないといけない気がして」

 

「えっいや、頭をあげてください!怖いです!」

 

「あ、はい」

 

立ち上がった瞬間、地響きが鳴る。

 

「な、今度は何!?」

 

「なんだろう、この地響き、今までのとちょっと違う気が」

 

二人はなんとなく爆発跡に目を向けた、瞬間。

 

水が吹き出した。

 

「あっつ!?!?」

 

「これ、水じゃない!ここから離れましょう!」

 

嬉しくない熱いシャワーを浴びながら、気絶しているニャル太郎とシノタロスのとこまで走った二人。

 

「この匂い……」

 

鼻につく卵が腐ったような匂いが周りに立ち込める。

 

「もしかして、温泉?いやまさかそんな」

 

「間違い無いと思います、元々ここは温泉があったようですけど数十年前に枯れてしまったみたいなんです」

 

「そうだった、のか」

 

「ロックシャーク達が掘り進めていった結果、源泉に当たり先程の爆発で奇跡的に繋がったようですね」

 

「いやそんな奇跡あるんですか?」

 

「実際に起きたんですから」

 

「そう、ですねぇ」

 

「でもまさか発掘してしまうとは、ギルドに報告することが増えましたね」

 

「ん?ギルド?」

 

「はい、ここから二時間くらいの場所に白い塔があるんですけど」

 

「……苦瓜さん、一昨日あたりギルドにいました?」

 

「丁度この依頼を受けてる最中でしたけど、それが何か?」

 

「いえ……ちょっと確率が嫌いになっただけで……」

 

「?」

 

おのれ確率許さんぞ、と内心思いながら苦瓜の方を向く。

 

「でも助けてくださってありがとうございます」

 

「いえいえ、困ったらお互い様ですので」と微笑む苦瓜。

 

爆発した穴が徐々に温泉で満たされていった。

 

「夕方ごろには収まりそうですね」

 

「入れるのかなぁ」

 

「問題ないと思いますよ、まあまずは手当ですね」

 

怪我人に近づき、手当を始める。

 

「ところでこの女性、誰なんです?それとこのイマジン?」

 

「あ、その白髪ボクでニャル太郎って言うんですよ、そっちのイマジンはシノタロスって言います」

 

「へえ、え?」

 

「なんかボクら分裂しちゃったんですよね、シノタロスは同時変身の時にあったんですけど」

 

「普通分裂します?」

 

「異世界だし、するんじゃないかな」

 

「なるほど、私は一つ賢くなった」

 

「じゃあボク、二人が起きた時のために食料とか探してきます!」

 

「あ、お願いします」

 

何はともあれ無事ロックシャークを討伐し、温泉も見つけた二人。

 

夕方が楽しみになってきたな、と思う東雲であった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。