フルーツ農園にて。
「よしっ!みんな!虫よけスプレーは持っているな!」
「はいっ!お兄ちゃん!」
「はーい!」
「えぇ」
「うん」
「は、はい…」
「いざ、ブドウ狩り、だぁぁー!」
と、司が叫ぶのだった。
「この農園のブドウを、迷惑にならない程度に、
採って、楽しみ食べようではないか!
その味を堪能しようではないか!」
「司くん!とっても元気ね!」
「何で、わざわざ叫んだの?」
「ブドウって、スーパーや果実屋さんで売っているんじゃ…」
「ちっちっちっ!志歩ちゃん!甘いよ!
お菓子のように甘い!」
「あぁ!ただ、食べるだけが、ブドウ狩りではない!
仕方ない。ブドウ狩りマスターの俺たちが、
極意を教えてやる!」
「ブドウ狩りマスター?」
と、雫が瞳をキラキラと輝かせた。
「ズバリ!ブドウ狩りは、自らの手でブドウを採る事に、
大変重要な意義があるのだ!」
「あるのだー!」
と、司の言い分に咲希が加わる。
「なに、これ…」
「えぇ…」
と、桃子と志歩が言いだす。
撫子はクエスチョンマークを頭に浮かべて、ボーッっとしていた。
「まずは、農家さんから美味しいブドウの特徴を聞く!
そして、それを己の目で選び抜く!」
「それで、これだ!って思うブドウを採って、
食べて見た時に、本当に美味しかったら、
すーっごく、美味しいんだよ!
美味しくて!嬉しくて!幸せ!
これが、ブドウ狩りの極意なのです!」
と、咲希が言いだす。
「まぁ!そうなのね!じゃあ、思いっきり楽しみましょう!
でも、どうして、二人はブドウ狩りに詳しいかしら?」
「実は小さい時に、家族でブドウ狩りに行って、
色々と学び調べて、研究したのだ!」
「お兄ちゃんが、肩車して、絶対に甘くて美味しいのが、
上にあって、アタシが採ったんだよ!」
「二人で力を合わせて採った、ブドウは最高に美味しかった!
途中でフラフラしていたが、咲希と美味しいブドウの為に、
頑張ったんだ!
その時、食べたブドウは、達成感もあって、
非常に美味しかった!とても美味かった!」
「うんうん!それでね、そのブドウだけで、
なんか、満足しちゃって…大事に抱えて、
家で食べたんだよね!」
「司くんと咲希ちゃんの仲の良さがわかる。
ステキな思い出ね!」
と、雫が感心する。
「それで、ブドウ狩りマスターに…」
「細かい事は気にするな!
それでは、二手に分かれて、ブドウ狩り開始だ!」
「6人一斉だと、探しにくいからね!」
「わかった」
司、桃子、雫の、兄姉チームと、
咲希、撫子、志歩の妹チームに分かれて、
ブドウ狩りを行うのだった。