都立、神山高校全日制では、二学期末のテストに追われていた。
倉谷桃子は、白石杏、東雲彰人、小岩井よつばに対して、
テスト勉強を教えていた。
「やっぱ、倉谷先輩は、頼りになるなー!」
「よつば、喜ぶのは今の内だ。
倉谷先輩は鬼の風紀委員だし、勉強会でも鬼だぞ?
他のメンツは、他の奴等にしごかれているし」
と、桃子は彰人の足を踏んだ。
「痛てぇな」
「文句を言う暇があったら、テスト勉強を進めて頂戴」
「倉谷先輩の言葉は一理はあるけど…頑張りますか…」
「よーし!よつばも頑張るぞー!」
倉谷桃子は学年でも、五本指に入りかけるほど頭がよく、
6位か7位をキープしている。
「真凛と直志。大丈夫かな…」
「彰人!よつばがいるから、大丈夫だ!」
「そう言う問題じゃない」
すると、チョークが飛んできて、彰人とよつばの顔に命中した!
「痛い!」
「痛てぇな!」
「私語は慎みなさい。他の人たちの心配をするより、
自分達の方を心配した方が良いですよ?」
「鬼ってる…」
と、杏は苦言を言いだすのだった。
「東雲さんも、小岩井さんも、五教科ともダメで、
学年でも、東雲さんが100位、小岩井さんが97位、
白石さんは98位ですね」
(それも、1年生、全員の中の成績である)
桃子は三人のテスト勉強を見る事になり、
基礎的な事から、付きっきりで教える事になった。
「難しくない分、教えやすいですね。
渡されたプリントの範囲を勉強した方が効率が良いですので、
そこをしてみましょうか」
杏は国語が全般的に(特に古文と読解問題)
彰人とよつばは数学が全体的に点数が悪い模様。
「あー古文や文章の意味がわからないな…」
「杏!よつばもだぞ!」
「同調している暇はねぇだろ…倉谷先輩に怒られるぞ?」
杏は眠たそうに古文や漢文の問題を、桃子と解いていた。
杏は思わず叫んだ…
「こはね!助けて―!」
「何で、小豆沢に…」
「だってー全然、頭に入らないよー!」
と、杏はギャン泣き。
「撫子も白石さんと同じことを言っていましたわ」
「えっ?そうなんですか?」
「よく、妹の勉強を見てもらうことが多いので、
それじゃあ、連想するキーワードを教えますね…
この古文だと、夕焼けの空。ですね」
「夕焼けの空?」
「何を想像しますか?」
「えっと…あっ、歌の練習が終わって疲れたーって感じです!」
「季節の単語もありますね。
春夏秋冬、これは、秋の単語ですね」
桃子は杏に対して、秋の七草を教えていた。
秋の野に咲く代表的な七種の草花。はぎ・おばな(=すすき)・
くず・なでしこ・おみなえし・ふじばかま・ききょうをいう。
「七草」とも。
と、杏に教えるのだった。
一方で彰人とよつばは…
平面図形と空間図形の勉強に一切、手を出していなかった。
「平行移動に回転移動か…」
「計算問題なら、多少は出来るけど、
これは出来ねぇな…」
「…」
桃子は平行図形と空間図形の基礎を、よつばと彰人の頭に叩き込ますのだった。