倉谷桃子は、妹の撫子を優しく起こした。
「撫子ちゃん、朝ですよ!起きて―!」
と、耳元で囁いた。
「うぅ…あっ!今日は、臨海学校だった!」
「やっと、起きたね、朝食の用意出来たから、
早く歯を磨いて、支度してね!」
「うん!わかった、お姉ちゃん!」
桃子と撫子は、一緒に朝食を食べるのであった。
「美味しい?今日の朝ごはん!」
「美味しい!お姉ちゃん!
お姉ちゃんの朝ごはん、最高だよ!」
「じゃあ、もっと、これからも、頑張るね!」
「でも…臨海学校に行くから、
しばらく、お姉ちゃんと離れ離れになるの嫌だ…」
「私もよ!本当は撫子の事、近くで守ってやりたいのに…
ごめんね、こんな、お姉ちゃんで…」
「いいよ、お姉ちゃん、とっても、優しいね」
「撫子…じゃあ、お姉ちゃんが、食べさせてあげる!
あーんって、して!」
「お姉ちゃんは、
いつも、いつも、撫子に甘いんだから…」
「いいのよ!全ては撫子の為だから!」
「やっぱ、一人で食べる」
「そっか…そうだよね、お互い高校生なんだから、
そうだよね…お姉ちゃんが悪かった…」
(撫子に嫌われたのかしら…お姉ちゃんとして、情けない…)
と、桃子は思っていた。
桃子は撫子を、家の門まで、送るのであった。
そこに、志歩が待っていた。
「あっ、志歩ちゃん!」
「撫子、さぁ、行くよ」
「撫子…お姉ちゃんと離れるの、寂しい…嫌だよ…
お姉ちゃん!」
「私もよ!」
「撫子…死んじゃうかもしれない…
だから、最後に、お姉ちゃんとキスがしたい…」
「うん、いいよ…撫子、こっちおいで」
桃子と撫子は、抱き合いながら、
優しくて、柔らくて、甘い、キスを落とした…
「朝から、何やっているの…この姉妹は!
シスコンなの?」
「私と撫子の関係を、シスコンで、片づけるなんて、
心外だよ!撫子は、私にとって、世界で一番可愛くて、
大切なお姫様だから!」
「か、可愛くなんか…ないよ?お姉ちゃん…」
「撫子も、十分にカワイイと思う」
「志歩ちゃんまで…」
「私なんか、お姉ちゃんに、ベタベタされて、
散々だったから!」
「雫ちゃんも、志歩ちゃんのこと、好きだからじゃないの?」
「…撫子、とにかく、行くよ!」
と、志歩は撫子の手を引っ張って、
宮益坂女子学園高等部へと、向かうのだった。
「あっ、行っちゃった…
不安だ、撫子は、ちゃんと、お友達と、
一緒に、臨海学校楽しめるかな?」
撫子と志歩は、宮益坂女子学園の高等部へと、やって来た。
「撫子の班は?」
「確か…志歩ちゃんと、一歌ちゃん、
それに、みのりちゃんと、同じ班!」
「じゃあ、それなら、私と一緒にいた方がいいよ」
「ありがとう…志歩ちゃん、優しいね…」
「あ、ありがとう…」
二人で、一歌ちゃんと、みのりちゃんの元へと向かうのだった。