「身長190の筋肉モリモリのマッチョマンだ」 作:ジャックマン
出久は一人ある学校の校門の前で立ち尽くしていた。
雄英高校
名門と名高いこの高校はヒーローになるための登竜門と呼ばれるほどに難関であり、また出久が憧れているヒーローになるための第一歩。
今日はその試験日なのだが…いかんせん人が少ない。
それもその筈だ、校門の前には殺気立った大男が「エフッッッエフッッッ」なんて笑いながらニタァと効果音を着けて居るからだ。
制服は入らなかったので父の使っていた黒の胴着を、手には筆記用具を詰めた鞄が有るが握力のせいで鞄の形が歪に変化している。
「雄英高校………絶対に合格してやる!」
無個性でもヒーローになれる、自分を小さい時に救ってくれたあの人の様に!
強い信念を持っては居るが力を込めた際に胴着の上は弾け、鍛え抜かれた上半身が露になってしまった。
『あんたか、あの日の事を聞きたいって奴は』
よろしくお願いします
私は今日、あの日の出来事を知る人物を訪ねていた。
『なんて言うのかね~…雑コラ?
顔は年相応って言うのか、俺達と歳が近いって解るんだよ
でも体がなぁ……』
体?
『ボディービルダーって居るだろ、あれは見せるために作ったって一目で解るじゃん
そりゃそうさ、あの筋肉は実践を体験してないから素人ですら解る
じゃあ逆は有ると思わない?』
つまり?
『見せる為じゃない、ただ何度も実践を繰り返して鍛え抜いた『鬼』の宿る筋肉
聞いた話しだけど彼って無個性なんでしょ
今の時代だと無個性ってだけでいじめの対象になるの、でも個性持ちかどうかってだけでさステージが違うの
車で言えば自転車とスポーツカー、格闘で言えばボクシングのチャンピオンと初心者
勝てる訳が無いってのが普通ね
でも、アイツは………緑谷出久はそれを跳ね返して来たんだよ!』
お、落ち着いてください!
突然怯えた様にガタガタと震え出す少年。
『雄英の試験は筆記と実技があるんだ
んで実技は敵を倒したら加点ってルール、一応お邪魔キャラで加点されない厄介な奴が居るんだ
調子乗って挑んだバカな受験生がドンドン返り討ちにあってさ、その姿を見た出久……出久さんが怒ったんだ』
『強くなる為に喰わせてもらうぜッッッ!!!』
『構えって言うのかな、上半身脱いで両手をスリークォーター位に上げたんだ
そしたらな背中に居たんだよ……
鬼が』
その後の彼の表情を見ていると大体の事が察した。
破壊したのだろうッッッ!人類初ッッッ!無個性が個性を越えた瞬間ッッッ!
驚天動地ッッッ!
彼は無個性なのか?否ッッッ!己の肉体と言う
『後から聞いた話し、もう一人お邪魔を破壊した奴が居たんだ
爆豪って言うんだけど……出久さんとは正反対なんだ
柳、枯木、渇いた砂……上手い言い方は解らないんだけど凄いんだよ!』
凄い?
『あぁ……合気道と何かを合わせた技を使うんだけどお邪魔が本気で攻撃してきたんだけど……』
当たらないのですか?
『いや当たるんだ、でもダメージが無いんだよ
こう……ティッシュを広げたまま宙に投げて殴るだろ、でも破れない
その動きに似てるんだよ』
『でな、爆豪の奴は手に汗を浮かべてお邪魔に向かって投げたんだ
超高速で顔面を打ち抜いて更に爆発、気付けば愉快な破片になってたんだ』
それを見聞きして貴方は入学を辞めたのですか?
『そりゃそうだろ、片方は無個性なのに個性を越えてくる化け物でもう片方はダメージが全く無い化け物
比べるられるなんて事はしたくないさ』
今年の雄英はどうやら地獄の様な場所になるらしい。
私は外に出ると今後の事に頭を悩ませるのだった。
出久さん
無個性なのに個性を越える男
エフッッッ!エフッッッ!なんて変な笑い声を出してしまいよく幼馴染みに殴られる
爆豪さん
個性を持っているのに個性をあまり使わない漢
自分の倍以上の巨大な物すら投げられる達人