「身長190の筋肉モリモリのマッチョマンだ」 作:ジャックマン
ある日の雄英高校
今日この日、生徒達はそわそわとして落ち着きが無くなっていた。
理由は一つ、今日は授業参観の日だからだ。
雄英高校は教師こそプロヒーローではあるが果たして彼等がマトモな授業を行えるか解らない物だ。
例えばオールマイト、彼は世界一のヒーローと呼べる程偉大な男ではあるが教師としては如何せん疑問符がついてしまう。
そう、一流の選手が監督になったからと言って一流のチームになるかは解らないのだ。
親としては子供の願いは聞き入れたいが危険な事はなるべくさせたくない。
その不安を拭うために設けられたのが今日この日なのだッッッ!
「お、あれが爆豪の母ちゃんか」
「ゲッ!?ババア来やがったのかよ!」
一時限目の前だと言うのに既に何人かの親は教室に来ている。
その内の一人、ツンツンとした金髪が特徴的な美人は爆豪さんの母である光己。
その姿は確かにそっくりであり、性格もかなり似ているので爆豪さんを女にした姿なんて言われる程だ。
ちなみに出久さんの初恋の人でもある。
「アッチは轟君の……お父さん?」
「っ!?」
「焦凍ー!!!頑張れよー!!!」
「な……なんでアイツが……」
ナンバーツーヒーロー、いやオールマイトが引退した今はナンバーワンヒーロー。
轟の父の名はエンデヴァー、炎の個性を扱う非常に強力な男だ。
ちなみに轟本人は非常に嫌っており今日この日絶体来ないようにあの手この手を用いたのに来てしまった。
非常にどうでも良い余談だが、轟本人は五歳の時に父の力を越えており家庭環境は普通に良好だとか。
色々とありエンデヴァーは超子煩悩親父としてテレビに引っ張りだこと言うことも追記しておこう。
「お茶子~来たわよ~」
「お母ちゃん!?」
麗日の母、他にも上鳴の母や葉隠の両親等、授業参観なのに殆どの生徒の家族が見に来ている素晴らしい状況だった。
何故『殆ど』かと言うと、出久さんの母が来ていないからだ。
何か理由が有るのだろうか、
授業前の穏やかな時間
オールマイト筆頭に授業の無い教師や校長は談笑をして楽しく過ごしている。
そんな時間は急に終わりを告げた。
異質、恐怖、絶望、全ての負の気配が高校を包んだのだ。
生徒達は怯えて体を震わせ、一部の教師も過呼吸や胃痛を引き起こしてしまった。
まさか悪が!?しかもこの気配、オールマイトは似たようなのを知っている。
(ま、まさかオールフォーワン!?
奴は昔、緑谷少年が倒したはず……何故だ!?)
ズンズンと近づく恐怖に動ける教師は身構え、悪(仮定)への攻撃準備をした。
そして……ノックされてドアが開くなりすぐに攻撃した。
「なんなんだぁ、今のは?」
プロヒーロー、それもトップクラスの攻撃を受けて一ミリも微動だにしていない化け物。
あのオールマイトの一撃さえ効いていないのだ。
まさに絶望、化け物はプロヒーロー『プレゼントマイク』の首を掴むなり近くの壁に叩き付け埋め込んでしまった。
「へあっ!?またやっちゃった……ごめんなさい」
「はっ!?」
突然ペコペコと頭を下げ始める化け物。
何が何だか解らなくなり、体制を崩してしまう皆。
「一年A組に所属する緑谷出久の母なのですが……教室は何処でしょうか?」
「み、緑谷少年の?」
首=ごんぶと
腕=丸太
脚=重機
存在感=デデーン
これ程血の繋がりを感じられる親子も少ないだろう。
その言葉を疑わず(と言うかそうであって欲しいからか)オールマイトは朗らかに笑いながら、丁寧に教室にエスコートするのだった。
(うむ、緑谷少年と画風こそ違えど化け物だな)
(出久大丈夫かしら?あの子、昔から大人しいし優しいからなぁ……)
驚天動地ッッッ!
出久さんの母にとって彼はただの子供にしか見えないのだッッッ!
例えるなら身長は百五十と少々の大人しく弱々しい少年ッッッ!
これが母から見た子なのだッッッ!
出久さん母
昔はめっちゃ美人だったのに何を狂ったか育児ストレスでドマッチョになってしまった人
この母有りてこの子有り