仮面ライダーシング   作:放仮ご百物語

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どうも、放仮ごです。漠然と考えていた二号ライダーの案がどんどん浮かび上がって早いところ出したい今日この頃。

今回はシングVSジャオーン。楽しんでいただけたら幸いです。


第10テンポゥ!譲れぬ信念!シングVSジャオーン!

 スピードテンポで加速したソードランペットを振るうシングと、フルートランザーLとクラリネスティンガーの二刀流で渡り合うジャオーン。幹部のノイザーすら翻弄し続けてきた速度に互角に渡り合っているジャオーンに押され気味のシング。単純な技量ではジャオーンが上回っていた。

 

 

「戦うなんて面倒な事はしたくないけどさ。天才の私の方が、センスが上なのは当然だよね」

 

《ヘイ!ヘイ!ヘイヘイヘイ!》

 

「ならこいつでどうだ!」

 

《アップテン・ポゥ!》

 

 

 ならばとバックルの左側面の三つあるスイッチのうち上から二番目を押し込み、ジャオーンの突き出したクラリネスティンガーを紙一重で避けつつ右側面を五回リズムよく叩く。するとレコードリルは高速で回転しだす。

 

 

「速く!速く!行くぜ、行くぜ、行くぜ!」

 

 

 早送りのクラシックが鳴り響いてジャオーンの動きがスローモーションになり、クラリネスティンガーを払いのけ三連撃で胴体に斬撃を叩き込んで前蹴りで蹴り飛ばすシング。蹴り飛ばされたジャオーンはフルートランザーLを地面に突き刺して急ブレーキ、そのまま体を捻ってフルートランザーLを握りながら宙返り、クラリネスティンガーをしまうとサックスナイパーを展開して上空から連射しながら急降下する。同時にアップテンポが終わり元のスピードに戻るシング。

 

 

《サックスナイパー!》

 

「ふーん、速いね?でも、物理的に届かない距離なら、意味ないよ」

 

「なめるな!」

 

《ガッキ・ウェポン!2!マラカスショット!》

《フレー!フレー!》

 

 

 左側面の一番下のスイッチを押しこみ、二回右側面を叩くとレコードリルからマラカスショットが飛び出して右手で握り、左手で逆手に持ったソードランペットを振り回し弾丸の雨を避けながらリズミカルに振って振って振りまくり弾丸を装填するシング。そして乱射。圧倒的な量の弾幕で光弾を無理矢理相殺し、急降下してきたジャオーンの蹴りとシングの拳が激突。

 

 

「隙あり」

 

「ぐあっ…」

 

 

 弾かれてながらもサックスナイパーを撃ってシングの胸部に炸裂させながら着地し、距離を取ると踏み込んでフルートランザーLを両手に握り斬撃を叩きこむジャオーン。怯んでいたシングはまともに受けてソードランペットを手放しながらゴロゴロと転がっていく。

 

 

《フレー!フレー!パワー・テンポゥ!》

 

 

 しかし転がりながらもマラカスショットのグリップ底のボタンを押し、受け身をとって立ち上がりながらリズミカルに振るって弾を装填。エネルギーを溜めて両手で構えて引き金を引き、複数に分裂する特大の光弾を発射する。

 

 

《ヘイ!コンモート・ブレイク!》

 

動きを付けて(con moto)?文字通りの動く光弾だね……でも、効かないよ」

 

 

 ジャオーンはそれに対し、両手に握ったフルートランザーLをくるりと回して口元に添え、吹き奏でる。するとジャオーンの前に障壁が出現、光弾を次々と受け止め爆ぜていくがジャオーンには傷一つつかない。

 

 

《ガッキ・ウェポン!3!ドラムハンマー!》

 

《ガッキ・ウェポン!4!シンバルシールド!》

 

「嘘でしょ……!?」

 

 

 しかしそれは囮。光弾の爆発で見えなくなり、攻撃が止んで障壁を解いたところに、爆炎を斬り裂くようにして現れたシンバルシールドが胴体に突き刺さり、初めて苦悶の声を上げて吹き飛ぶジャオーン。

 

 

「まともな戦闘したことないってことはダメージを受けるのも初めてか?」

 

《ドン!ドンタッタ!ドン!ドンタッタ!》

 

《ジャン!ジャジャン!ジャンジャンジャン!》

 

「当たり前じゃん。私、負け知らずだから」

 

 

 戻ってきたシンバルシールドをドラムハンマーで打ち鳴らし、互いに音が集束しリズムに合わせて鼓動を鳴らすシングの挑発的な声に、ジャオーンはフルートランザーLを肩に担いで持ち手のマウスピースめいた装飾を回し、内蔵されたレコードリル【ジャオーン】が回転してジャズを思わせるメロディーが鳴り響き、溢れたエネルギーを刀身に集束させていく。

 

 

《ファイナル・チューニング!》

 

「レクイエム・カデンツァー」

 

《ガードテン・ポゥ!》

 

「こいつで最終楽章だ」

 

《ヘイ!ソステヌート・ブレイク!》

 

 

 そして一閃、放たれた音の斬撃波に、シングは音を集束して宙に浮かび高速で回転するシンバルシールドを何度も何度もドラムハンマーで叩いて音を集束させていき、光り輝く光の円刃と化したシンバルシールドを、両手で持ったフルスイングさせたドラムハンマーで打ち出した。

 

 

「ぐあああっ!?」

 

「くぅっ……!?」

 

 

 それらは激突することなくすれ違い、それぞれ必殺技を繰り出して無防備だったシングとジャオーンに炸裂。爆発と共に吹き飛び、変身が解けて蹲る両者。レコードライバーやフルートランザーLは火花が散り、共に傷だらけで満身創痍なのは目に見えた。

 

 

「まさかここまで上手くいくとはな」

 

 

そこに歩み寄るのは、いつの間にか姿を消していた仮面ライダーノイズだった。その手にはジョワユーズノイザーの右手を構成していた赤い剣が握られている。

 

 

「…なん、だと?」

 

「どういう、事……?」

 

「私がノイザーを倒されるのを見過ごすと思ったか?彼女…ジョワユーズノイザーの目的を果たすために一芝居打たせてもらっただけだ」

 

 

 そう言って放り投げた赤い剣が光り輝き、右手の赤い長剣を中心に左手の水色の槍、胴体のオレンジの大剣、顔の緑の手裏剣と紫のフランペルジェ、右足の青い長剣、左足の黄色い長剣、右腕の銀の片手剣、左腕の茶色のサーベル、両肩の桃色の銃剣が出現して組み合わさり、ジョワユーズノイザーが再び現れる。

 

【挿絵表示】

 

 

 

「邪魔者のシングと、社長の頭痛の種であるジャオーンを始末する、と同時にノイザーの欲望を満たす。ガゼッド様の作戦だったが上手くいったようだな。どうだ、お気に召したか?」

 

「はい、はい!私の死んだふりに迂闊にも騙されて、味方であるはずの仮面ライダーと殺し合い疲弊する律調歌音…!その姿が見たかったァ……!あなたの無様なそ・の・す・が・たがぁ!ヒャハハハハハハァァ!!」

 

 

 汚い笑い声をあげるジョワユーズノイザーから奏でられる不気味で不快なメロディー、悪意の音色。自分が騙されていたのだと悟ったカケルは悔しげな顔を浮かべ、カノンは無言でジョワユーズノイザーを見ると口を開いた。

 

 

「で?」

 

「ハハハハハッ……なに?」

 

「君の気持ちなんて、私にはまったく関係ないって事。私が、この位で終わる訳ないじゃん」

 

「そうだな……この程度で、終わるかよ」

 

「その様でなにができる?死にぞこない共が…!」

 

《ノイズ…スタッフェスゥ…10(テェン)

 

「私の真の力を見せてやる…!」

 

 

 ドライバーを10回叩いてノイズタッフを10体出現させ取り囲む仮面ライダーノイズと、それぞれに召喚した己のパーツである剣を持たせて武装させるジョワユーズノイザーに、カケルはカノンの方を向いて一瞬考えてから、声をかける。

 

 

「……行くぞ」

 

「……私に存在するなとか、言ってなかった?」

 

「そう思ってるのは変わらないが、ここで二人纏めて潰されるのは違うだろ」

 

「フフッ…その通り」

 

 

 レバーが上げられたレコードライバーから半分だけ外れていたレコードリル【シング】を再装填してレバーを下げ、バックルの右側面を叩くとレコードリルが回り出してクラシックの音楽と共に音声が鳴り響くと足元にレコード盤が出現して回り出し、一回転しながらステップを踏むカケル。

 レコードリル【ジャオーン】を、フルートランザーLの歌口部分から展開したスロットに装填、閉じるとジャズ風の待機音が鳴り響き、大きく円を描く様に回すとフルート演奏の様な構えを取るカノン。

 

 

《レッツ・ミュージック!》

 

《DO・IN!》

 

《ヘイ!ヘイ!ヘイヘイ!ヘンシーン!》

 

 

 そしてそれぞれ、カケルはベルトを叩いて鳴らしていき、カノンはフルートランザーLを大きく振るい、その言葉を唱える。

 

 

「変身」

 

「奏音」

 

 

 そしてレコード盤の様なエネルギーが下から上にカケルを包み込み、カノンの全身に青い五線譜と金色の木管楽器風のラインが全身を走り、二人は変身を完了した。

 

 

《シング!シング!シーング!》

 

《MAD・GUN・JAZZ・KILL! ジャ・オーン……!》

 

「ば、馬鹿な…!」

 

 

 怖気付き、後退するジョワユーズノイザー。信じられないとばかりに狼狽える仮面ライダーノイズに、シングとジャオーンは指先と剣先を突きつけ宣言する。

 

 

「仮面ライダーシング。さあ、レッツ!パーリータイムだ!」

 

「魔楽奏者ジャオーン。私の演奏は……億千万だ」




・コンモート・ブレイク
 スポーツカーノイザー戦では不発に終わったマラカスショットの必殺技。複数に分裂し誘導する高威力の光弾の弾幕を発射する。

・ガードテンポ
 シンバルシールド専用テンポ。音を集束させて浮かび上がり、防御壁の防御力を高める他、ソスヌテート・ブレイクの威力を上昇させる。

・ソスヌテート・ブレイク
 マシンシングラーと合体なしでのドラムハンマーとシンバルシールドでの必殺技。音を集束させ光り輝く光の円刃と化したシンバルシールドをフルスイングで打ち出す高威力の技。

・レクイエム・カデンツァー
 ジャオーンの必殺技。蹴りを叩き込んだあとに斬撃を叩き込むのと、肩に担いでから斬撃波を発射する二種類が存在する。フルートランザーLともどもモチーフはキョウリュウジャーのデスリュウジャーで、魔楽章デーボスフィニッシュ。

・ジョワユーズ・ノイザー
 スーツアクターが入れない系の怪人。能力は分身と分裂。人型の剣の集合体であり、人間だった頃の感覚で人のかたちをしている。右腕を構成しているのが本体で、分身を操る他、ここを叩かないと不死身。味方に己の一部を武器にして渡せる。目的はカノンの無様な姿を見て己を満足させること。作成者はガゼッド。

・仮面ライダーノイズ
 ノイザーの目的を達すると同時に、前回ドラグーンノイザーの活動を邪魔したカノンをシングともども始末して別の人間をレギオンの社長にすることで傀儡にする計画をガゼッドから授けられていた。社長第一なので即決で頷いた模様。

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