仮面ライダーシング   作:放仮ご百物語

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どうも、放仮ごです。エクスギタリバーのコンセプトは玩具じゃ表現できないロマン武器。楽しんでいただけたら幸いです。


第14テンポゥ!ロックでフェスタなパーリナイ!

「さあ、レッツ!フェスタイムだ!」

 

 

 カナデを守るようにエクスギタリバーを両手で構え、振り回して切っ先を突きつけ宣言するのは、仮面ライダーシング ロックンロールフェスタ。存在を知らないレコードリル【フェスタ】の存在に狼狽えていたもののすぐに敵を見据えて正気を取り戻したセロ・ドゥエスはローカストノイザーの背をどついて無理矢理向かわせ、胸に片手を当てもう片手を広げて重低音の歌声を響かせる。

 

 

「出てこいや、ノイズタッフ!La~!La~!Lala~!」

 

 

 するとどす黒い紫色に可視化された衝撃波が発生し、それに触れた辺り一帯の噴水や自動車など生活音が聞こえてくる場所からノイズタッフが大量に現れ、ローカストノイザーと共にシングとカナデを取り囲む。

 

 

「どんなに姿を変えようと力には勝てないことを教えてやる!」

 

「ああ、俺は絶対に勝てない力との差を知った。だけど、差を埋めていくことぐらいはできるぞ」

 

 

 脚をグググッと縮ませ、跳躍して突撃してきたローカストノイザーに対し、エクスギタリバーを勢いよく振り下ろすシング。ただそれだけで一刀両断されたローカストノイザーはたまらず蝗の群れに分離して空中に逃れる。

 

 

「かかれ、ノイズタッフ!」

 

 

 その威力に戦慄したセロ・ドゥエスはノイズタッフに突撃を指示。槍を手に一斉に突進してくる大量のノイズタッフ相手に、背後のノイズタッフを横に振るったエクスギタリバーで薙ぎ倒したシングはカエデに背後、少し離れた場所に下がらせ、まるで狂ったように何度も何度もエクスギタリバーを地面に叩きつける。

 

 

「気でも狂ったか?…!?」

 

「シェケナベイベにやってやるぜ!」

 

 

 するとギャイーン!ギュイーン!ギュイーン!とロックな音色を響かせたエクスギタリバーから衝撃波が放たれ、ノイズタッフを纏めて薙ぎ払っていく。ローカストノイザーも吹き飛ばされまるで近づけないそれはギターパフォーマンスを彷彿させた。

 

 

「む、無駄だ!La~!La~!Lala~!ノイズタッフは永遠に生み出される!」

 

「なら何度でも吹き飛ばして……ん?」

 

 

 歌ってノイズタッフを補充するセロ・ドゥエスにもう一度エクスギタリバーを振りかぶろうとしたシングだったが、エクスギタリバーの柄の部分、ツインネックギターの中心部分にギターの弦の様になっている蓋で隠れていたくぼみがあるのを見つけて考える。

 

 

「こう、か?」

 

 

 レコードライバーのレコード針型のレバーを上げて、レコードリル【フェスタ】を取り外すとレバーを上げたまま、エクスギタリバーのくぼみに装填して蓋を閉じる。レコードリル【フェスタ】の青い部分のみがクリアパーツの蓋で露出し、まるで中心のみが青色の弦の様になっているエクスギタリバーのツインネックギターで、中心部分と合わせて三つ並んでいる形となった弦をエレキギターの如く指でかき鳴らす。

 

 

《ブギウギ!テンポゥ!JAZZ(ジャズ)!ROCK》

 

 

 するとそんな音声と共に、エクスギタリバーが変形し刃の部分が消えて柄も斜めに折れ曲がり、ツインネックギターの間が砲身になっているジャズモードに変形。直感的にシングが弦を引き鳴らすと雷撃の様に炸裂すると撃ち抜いて貫通するレーザーを乱射。さらにその状態でパフォーマンスでもしているかの如く振りまわし、レーザーの雨に撃ち抜かれたノイズタッフを瞬く間に消滅させていく。その殲滅力はジャオーンを思わせた。

 

 

「ローカストノイザー!」

 

「ギギギャアアア!!」

 

「っ……こう、か?」

 

 

 セロ・ドゥエスの叫びに、蝗の群れとなってレーザーを全部避けながら接近するローカストノイザーに、シングは直感のままに大剣の形態に戻したエクスギタリバーの蓋を開いて、レコードリル【フェスタ】を回転。色の部分を緑色にずらすと再度蓋を閉め、弦を引き鳴らす。

 

 

《ブギウギ!テンポゥ!HARD(ハード)!ROCK》

 

 

 そして直感のままに刃を大地に突き刺したエクスギタリバーを中心にまるでジャオーンのフルートランザーLの防護壁の様な緑色の半球型のエネルギーが展開。それはバリアの役割を発揮し、ローカストノイザーの突撃を弾き飛ばす。たまらず人型に戻ったローカストノイザーは自らの身体で形成した片手剣を握ると蝗の膂力を以て斬りかかるが、バリアは何度斬撃を叩き込まれようとびくともしない。ただし、エクスギタリバーを大地に突き刺して大盾の様にしたハードモードを握っているシングも動けなかった。

 

 

「多分、この色だ!」

 

《ブギウギ!テンポゥ!PROGRESSIVE(プログレッシブ)!ROCK》

 

 

 今度は橙色に合わせて弾き鳴らし、エクスギタリバーを引き抜いたシングの手で、エクスギタリバーが変形して、二つに分割したプログレッシブモードになると、片刃のみエネルギーの刃が展開された二刀流でローカストノイザーの剣戟を斬り弾いていき、挟み込むようにしてローカストノイザーの刃を粉砕、乱舞を叩き込む。

 

 

「よくもカナデをボコボコにしてくれたなあ!」

 

「ギギギッ…!?」

 

 

 そして怒りのままに蹴り飛ばすと、ボロボロでダウンしたローカストノイザーを守るようにCD型のハルバードを握ったセロ・ドゥエスが立ちはだかる。

 

 

「これ以上うちの歌手を失うわけにはいかないんでな…!」

 

「いいぜ。決着を付けようか、セロ・ドゥエス!」

 

 

 自身の身体から巨大なCD型の刃を射出し、シングを切り刻まんとするセロ・ドゥエス。シングは分割したエクスギタリバーで斬り払い、エクスギタリバーを合体させるとレコードリル【フェスタ】を黄色にずらすと蓋を閉じ、引き鳴らすと黄色い稲妻が走り、周囲にエクスギタリバー型の黄色いエネルギーの分身が複数形成されるパンクモードに変わる。

 

 

《ブギウギ!テンポゥ!PUNK(パンク)!ROCK》

 

 

 そしてエクスギタリバーを激しい動きで振りまわすと、それに合わせてエクスギタリバーの分身も周囲を飛び交ってセロ・ドゥエスのCD型の刃を撃墜し、そのまま突撃したシングはエクスギタリバーを振るい、セロ・ドゥエスのハルバードと激突。何度も何度も振るい合い、ぶつけ合う。

 

 

「俺のパワーと互角だと……!?」

 

「うおおおおおおっ!」

 

 

 そして渾身の振り下ろしがセロ・ドゥエスのハルバードを粉砕して吹き飛ばし、セロ・ドゥエスがローカストノイザーの横で膝をついたのを確認すると、シングはレコードリル【フェスタ】を赤に合わせ、弾き鳴らして振り上げると、赤い稲妻が迸ると共に膨大なエネルギーが刃に集束していく。

 

 

《ブギウギ!テンポゥ!ロックンロール!》

 

 

 そして赤く輝く巨大なエネルギーの刃となったエクスギタリバーを振りかぶり、ローカストノイザーとセロ・ドゥエス目掛けて振り下ろすシング。あまりの規模に、セロ・ドゥエスは慌てて複数の巨大なCDに分裂するとその場を飛び立ち、残されたローカストノイザーは尻餅をついたままじたばたと手足を振り回すが、意味をなさない。

 

 

《FUNK!クロスオーヴァーブレイク!》

 

「こいつで最終楽章だ!」

 

《イエーイ!センキュー!》

 

 

 そして、極大の斬撃が炸裂。それをまともに受けたローカストノイザーは爆散し、気絶した浮浪者の男と、そしてセロ・ドゥエスが取りこぼしたレコードリル【シング】を残して、感謝の言葉と共に音楽祭(フェスタ)は幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……起きたか、カナデ」

 

 

 カナデが目を覚ますと見慣れた天井。楽器店「forte」にあてがわれた自室のベッドの上だとすぐに気付き、横を向くと椅子に座ったカケルが心底安心したような笑みを浮かべてそこにいた。

 

 

「カナデが無事で本当に良かった……もう、こんな無茶はやめてくれ」

 

「カケルこそ……戦わなくても、いいんだよ?私の都合で、傷つくことなんて、ない……」

 

 

 助けに来てくれたことこそ嬉しかったが、これ以上カケルを戦わせないために泣きそうになりながら拒絶しようとするカナデ。そんなカナデに、カケルは優しく微笑んで告げる。

 

 

「…簡単な事だった。カナデ、俺はお前のために戦いたいんだよ。お前の悲しむ顔を、傷つく姿を見たくないんだ」

 

「いい、の…?」

 

「お前のためならあの魔王だって倒す勇者になってみせるよ」

 

「!……えっと、よろしくお願いします…?」

 

 

 告白まがいの言葉に思わず顔が赤くなるカナデ。こうして後夜祭も終幕を迎えて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここまで使いこなすとは想定以上だ。やはりお前こそ……!期待に応えてくれよ?曲尾翔」

 

 

 魔王は嗤う。




・セロ・ドゥエスのノイズタッフ
幹部によって召喚する際の音色が異なる。ガゼッドは甲高い金切り声だったがセロ・ドゥエスの場合は重低音。本人の気力が続く限りは永遠に生み出せる。

・エクスギタリバー
複数のモードチェンジがあるロックンロールフェスタ専用ガッキウェポン。基本形態はツインネックギターの間からエネルギーの刃が展開された形態。パフォーマンスの様に大地に叩きつけることで衝撃波を発生させる。

・ブギウギ・テンポ
レコードライバーのレバーを上げたままにすることで変身を維持したまま、エクスギタリバーにレコードリル【フェスタ】を装填し弾き鳴らすことで使用できる六種類のモードチェンジ。

JAZZ(ジャズ) ROCK
レコードリル【フェスタ】を青に合わせることで発動。バルカン砲の様な形態ジャズモード。雷撃の様なレーザーを乱射する。開発コンセプトと言うかモチーフはジャオーン(ジャオーン自体ジャズがモチーフ)。

HARD(ハード) ROCK
レコードリル【フェスタ】を緑色に合わせることで発動。刃を大地に突き立てた大盾の様な形態ハードモード。緑色の半球型のエネルギーバリアを展開し、敵の攻撃を防ぎきる。その代わりこれを維持している間反撃は不可能。

PROGRESSIVE(プログレッシブ) ROCK
レコードリル【フェスタ】を橙色に合わせることで発動。二つに分割した二刀流形態プログレッシブモード。超接近戦形態であり手数で攻める。

PUNK(パンク) ROCK
レコードリル【フェスタ】を黄色に合わせることで発動。黄色いエネルギーの分身が複数形成された形態パンクモード。パンクロックの如く激しく振り回す動きに合わせて縦横無尽に飛び回って衛星の如くシングを守る。

・クロスオーヴァ―ブレイク
レコードリル【フェスタ】をドリル部分と同じ赤色に合わせることで発動。巨大なエネルギーの刃を展開して振り下ろす必殺技。モチーフは約束された勝利の剣。
《ブギウギ!テンポゥ!ロックンロール!》《FUNK!クロスオーヴァーブレイク!》《イエーイ!センキュー!》

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