仮面ライダーシング   作:放仮ご百物語

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どうも、放仮ごです。またまたお久です。この間のガッチャード(レジェンド回)、映画並みですごかったですね。やる気がすごい湧いた。

VSロケットノイザー。楽しんでいただけたら幸いです。


第19テンポゥ!タイマン、斬れぬものなし!

「さあ、レッツ!フェスタイムだ!」

 

「本日二度目の~!仮面ライダー、残響(ザンキョウ)。あっ、推参~!」

 

「まとめてタイマン張らさせてもらうぜ!」

 

「お手並み拝見させていただきますわ!」

 

 

 空中で高速で激突する残響とロケットノイザーの真下で、エクスギタリバーとテープを束ねたサーベルをぶつけ合うシングとガゼッド・ブーデ。そのまま横に移動しながら剣をぶつけ合っていき、ガゼッド・ブーデは距離を取って大量のテープを伸ばしシングを四方八方から雁字搦めに拘束する。

 

 

「動けなければなにもできませんわ!ロケットノイザー!」

 

「ジャイアントフットォ…!ハンドォオ……!」

 

 

 ガゼッドの呼びかけに、両手のロケットで飛翔しながら右足を振るって巨大な手型の空気の塊を出現させて残響を拘束、空中に投げ飛ばしてからロケット腕を組んで両サイドから炎を発し、グルグルグル!と高速回転しながらシングに突き進むロケットノイザー。

 

 

「チェンソォオ!スパイクゥウ!シザースゥウ!ガトリングゥウウ!クロォオオオ!!ジャイロォオオオ!!」

 

 

 そして全身凶器と化しながら真っすぐ突撃してくるロケットノイザーに、シングは拘束されたまま仮面の下で笑った。

 

 

「ああ、そうだなガゼッド。だがそれは……」

 

ベベベベンッベンッベンッベベベベン!!

 

「俺が一人だった場合だ」

 

 

 瞬間、投げ飛ばされながら高速で演奏して充電し終えて抜刀した残響が、鞘である霹靂万来を足場にして蹴りつけ、加速。逆手に持った刀をすれ違いざまに高速で振り回してテープを斬り裂き、解放されたシングを掴んで地面まで退避してロケットノイザーの突撃を回避。そのまま残響はシングを放すと、その勢いのまま霹靂万来の落下地点まで移動して順手に持ち替えた刀を落ちてきた霹靂万来に突き刺すようにして納刀。構えなおした霹靂万来を再び演奏して身構える残響。

 

 

「無事ですかい、シング!」

 

「ああ、助かった。ここからはシェケナベイベにやってやるぜ!」

 

 

 シングは手にしたままだったエクスギタリバーを、その場で狂ったように何度も何度も地面に叩きつけ、ギャイーン!ギュイーン!ギュイーン!とロックな音色を響かせ、残響は再び加速。エクスギタリバーから衝撃波を放ってガゼッドの放つテープをすべて吹き飛ばし、レコードライバーのレコード針型のレバーを上げて、レコードリル【フェスタ】を取り外すとレバーを上げたまま、エクスギタリバーのくぼみに装填して橙色に合わせると蓋を閉じて指でかき鳴らし、その隙を潰すように残響がロケットノイザーとガゼッドに斬撃を叩き込む。

 

 

《ブギウギ!テンポゥ!PROGRESSIVE(プログレッシブ)!ROCK》

 

 

 エクスギタリバーが二つに分割したプログレッシブモードに変形、素早い動きで襲い来るテープを斬り裂きながら地を駆け抜け突進、ロケットノイザーに殴りかかるも、盾に変形した左腕のロケットで防がれる。

 

 

「シールドォ……からのチェーンアレイ、ハンマァアアア!!」

 

 

 さらにロケットノイザーが分離して伸びた鎖で繋がった右手のロケットがブースターから炎を噴射して加速、振るわれた急降下の勢いと共に襲い掛かり、しかしそれは雷速の斬撃で鎖が斬り砕かれたことですっぽ抜けて川辺に突き刺さる。残響だ。それを確認したシングは、隙を窺っていたガゼッドに斬りかかった。

 

 

「タイマンの邪魔をするなあ!」

 

「お前の狙いはおいらだったんじゃなかったんで!?」

 

「タイマンできれば、誰でもいいんだよお!ウォータァアアア、エレキ!」

 

 

 ひとりでに飛んで右手にくっついたロケットのブースターを向け、そこから水流を発射し電気を流すロケットノイザー。それは両手にテープを束ねて二刀のサーベルにしたガゼッドと斬り合っているシングの背後から当たりそうだったので、残響は高速で抜刀と納刀を繰り返して水を斬り裂き電気を吸収して防いでいく。

 

 

「電気はおいらの力になるだけ、意味がありやせん。お前さん、力はただ使うだけじゃ意味がないんでい!存分に使いこなしてこそ、道具には意味がある…!」

 

「うるっ…さい!俺に応えなかった道具(自転車)なんて、どうでもいい!友情、努力、勝利?そんなもの、意味がないんだよおお!マグネットォオオオッ!」

 

「タイマンで勝ちたい相手がいるから、タイマンにこだわってんでしょうよ!」

 

ベベベベンッベンッベンッベベベベン!!

 

 

 両腕を突き出したロケットの先端から、赤と青の磁力砲を放つロケットノイザー。残響は高速で霹靂万来を演奏し、一瞬で帯電するとその場から姿を消し、目にも留まらぬ速度で次々と斬撃をロケットノイザーに与えていく。

 

 

「ファイヤァアアアッ!!」

 

「ぬうっ!?」

 

 

 するとロケットノイザーは両手を上に向けて、下に向けられた肘のブースターから業火を放って残響を迎撃。そのままブースターで加速して殴りかかろうとしたのを、銃撃で防がれる。

 

 

「なんでもありかよロケット野郎。こっちもそうだ!」

 

《ブギウギ!テンポゥ!JAZZ(ジャズ)!ROCK》

 

 

 そこには変形し刃の部分が消えて柄も斜めに折れ曲がり、ジャズモードとなったエクスギタリバーを構えたシングが。ガゼッドが背後からテープのサーベルを振るうも、すぐさま大剣モードにして受け止め弾き返す。

 

 

「助かりやした!ここはとっておきを使うと致しやしょう!」

 

《しばらぁく!しばらくぅ!》

 

 

 襷掛けにした金色の縄を象ったアーマーの背に霹靂万来をかけると、ラジカセドライバーの、以前「残響一撃」を使った時の横、右から二番目のスイッチを入れてスピーカー部分を何度も叩いていく残響の姿を確認するロケットノイザー。

 

 

《ア、ソーレ!ア、ソレー!ア、ソレソレソレソレ!》

 

 

 合いの手が上がっていき、太鼓と笛の根が合わさった祭囃子の様なメロディーが鳴り響いて雷雲がロケットノイザーと残響の間で立ち込めて不規則に輝き、残響は霹靂万来を構えなおすとバチを一度外してから再度連結。ググググッ、と腰を低く足をかがめ前傾の居合の構えをとった。

 

 

《いざ!いざ!万雷の喝采を!》

 

 

 まるで拍手の様な絶え間ない雷鳴が轟く雷雲の中に斜め下から飛び込んだ残響に対し、ロケットノイザーはロケット形態になるとドリルの如く回転して突撃して迎え撃つ。

 

 

「ロケットォオ!ドリルゥウウウ!」

 

《絶世かな絶世かな!残響一閃(ざんきょういっせん)!斬れぬものなしィ!》

 

 

 瞬間、雷雲が爆発したかのような雷が龍の如く天を駆けてロケットノイザーを貫き、遅れて巨大な雷鳴が轟くと同時に爆裂。雷速の居合斬りが叩き込まれ、ロケットノイザーは縦一文字に雷を帯びた切り傷を作って墜落。

 

 

「斬り捨てごめん、でございやす」

 

「ぐああああああっ!?」

 

 

 スタッと背後に着地した残響がカチン、と鯉口の音を立てて納刀すると同時、ロケットノイザーは爆散。元の少年に戻り、力なく崩れ落ち涙を流す。

 

 

「俺は、タイマンでアイツに……」

 

「友情、ちゃんとあるなら大事にすることでい」

 

「なっ……馬鹿な!?ありとあらゆる才能を有した、素晴らしいノイザーでしたのに!?」

 

「次はお前の番だ。ガゼッド・ブーデ」

 

《ブギウギ!テンポゥ!ロックンロール!》

 

 

 ロケットノイザーが撃破されたことに動揺して隙を見せたガゼッドに対し、エクスギタリバーのレコードリル【フェスタ】を赤に合わせ、弾き鳴らしてから振り上げ、赤い稲妻が迸ると共に膨大なエネルギーが刃に集束させていくシング。ガゼッドは狼狽えるも、もう遅い。

 

 

《FUNK!クロスオーヴァーブレイク!》

 

「こいつで最終楽章だ!」

 

《イエーイ!センキュー!》

 

 

 そして必殺の斬撃が叩き込まれようとした、その時だった。ガゼッドとシングの間に何者かが飛び出し、音を集束させた斬撃であるそれを片手で受け止めてしまうと、なんと斬撃はかき消えてしまい、空ぶった手ごたえと共に地面に突き刺さるエクスギタリバーに仮面の下で目を丸くするシング。

 

 

「なに!?」

 

「危ないところだった……ね」

 

 

 それは、首元が金色のラッパの様な襟巻の様な形状になっていて口元を隠した装甲を有した下は燕尾服の様な姿の、鍔が丸く頭頂部が茶色い四角いものになっている帽子を深々と被った一見老紳士のような姿をした怪人だった。ガゼッドの無事を確認したそれは、シングと残響に向き直ると、シーッと人差し指を立てて口元に当てた。

 

 

「死にたくなけれ……ば、静かに逃げること……だ。なにかした……ら、安全は保障でき……ない」

 

「なっ、チキチキ・オング……!?」

 

「あいつが…!?」

 

 

 霹靂万来を構えた残響の口から語られた第四の幹部であるテックエンジニアの名前に驚愕するシングだが、動けない。ロックンロールフェスタであっても、勝てない。そう思わせる、魔王ノイザーに似た圧があった。

 

 

「じゃ、帰ろう……か。ガゼッド」

 

「あ、はいですわ!」

 

 

 オングに促され、慌ててテープを広げてオングごと包み込むようにしてその場から逃走するガゼッド。オングとガゼッドが消え、シングと残響は圧から解放されて、肩で息をする。

 

 

「なんなんだ……あいつは」

 

「その説明を忘れておりやした……チキチキ・オングは、スタジオノイズ社長の側近、社長に最も近い力を持った幹部でございやす。奴が能力を開放した場に居合わせた者は全員殺されており、その力は幹部すらも知らない……そういう、得体のしれないやつでい」

 

「……いがみ合っている場合じゃないかもな」

 

 

 シングの脳裏には、敵なのか味方なのかはっきりしない女社長の顔が浮かんでいた。




・ガゼッド・ブーデ
テープをサーベルにしたり、自在に伸ばしたり出色々できる万能タイプの幹部。力押しに弱い。

・ロケットノイザー
モチーフがコズミックステイツな上にモジュールという概念がないので40の武器を備え、それを組み合わせてくるなんでもあり。ロケットとは。

・残響一閃
上から下への蹴りである残響一撃と異なり、下から上へ飛び上がるように居合斬りを叩き込む残響の必殺技の一つ。某呼吸の壱の型ではない。

・チキチキ・オング
謎に包まれた第四の幹部。ロックンロールフェスタの一撃をかき消す謎の力を持つ。モチーフは……?

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