無限の成層圏と煉獄騎士   作:ZZZ777

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この子たちの事、忘れてた訳ではありませんよ!
今後の出番は怪しいですが...

今回もお楽しみください!


旧友との再会

一夏side

 

 

8月も後半になって来て、もう直ぐ夏休みが終わるというある日。

俺は物凄い珍しく会社以外の所に向かっていた。

本当に、最近はIS学園か『PurgatoryKnights』にしかいなかったから本当に久しぶりだ。

 

 

「それに、これから会う奴らも久しぶりだからな...」

 

 

そう、俺が今日向かっているところ。

そこは俺の友人、五反田弾の実家の定食屋、五反田食堂だ。

中1の途中である第2回モンド・グロッソの後日本を離れてから、1回も会って無いどころか連絡すら取っていない。

だから、今日会いに行くために半分無理矢理予定を開けた。

まぁ、14:00からは『PurgatoryKnights』で会議があるから昼飯を食べたら直ぐに会社に行かないといけないから、俺の服装はスーツだけど。

 

 

因みに今日俺が行く事は伝えていない。

鈴に頼んで集めてもらったのだが、その際に俺の事を言っていなかったらしい。

だから、弾たちは普通に鈴が来ると思っているらしい。

その鈴は今日元々マドカ達と遊ぶ予定があったらしく、今日はいない。

俺もそっちに参加しても良かったが、今日は弾たちと会うために予定を開けたから当初の予定通りこっちに来ることにした。

 

 

「もう直ぐで着くな...」

 

 

[マスター、嬉しそうだね]

 

 

俺がそう呟くと、白式が話し掛けて来る。

 

 

(まぁな。中1から会って無かったからな。凄い楽しみだ)

 

 

[確か、5人と合う予定なんですよね]

 

 

(そうだよ)

 

 

弾、数馬の友人2人。

そして弾の妹の蘭と祖父の厳さんと母親の蓮さん。

この5人が集まっている...らしい。

そこら辺は全部鈴がしてくれたから話を聞いただけなので良く分からない。

さてさて、如何いう反応をされるかな...

 

 

(っていうか、俺中学時代の友人3人って少なすぎ...)

 

 

[いやいや、ネットにはリアルでの友達がいない人がいますし、マシでは無いですか?]

 

 

白騎士にそう言われ、俺は少し考える。

確かに、そう考えると3人だけだけどしっかり友達と呼ばれる人たちがいたのは良かったのかもしれない。

特に当時は千冬姉と比べられてあまり味方がいなかった時期だからな...

そんな俺が、IS学園にもドイツ軍IS部隊にもイギリス貴族家にも仲のいい友人が出来て、この上ないほど大好きな恋人も出来た。

変わったな...

 

 

そんな事を考えていると、五反田食堂の前に着いた。

おお、懐かしい...

良くここでご飯食べてたな。

鈴の実家の定食屋と同じくらいの頻度で来てた。

っていうか、俺の中学時代の友人の3分の2は定食屋の子供なのか。

なんか不思議な対人関係。

俺はそんな事を考えながら、そのまま五反田食堂の扉を開ける。

 

 

「あ、すみません。今日は営業して無くて...」

 

 

「おいおい、久しぶりに遊びに来た友達にそれは無いんじゃないか?」

 

 

扉を開けた瞬間にそう言われたので、俺は思わず苦笑いを浮かべながらそういう。

その瞬間に店の中にいた人間全員が一斉に振り返り、俺の事を見て衝撃の表情を浮かべる。

 

 

「い、一夏...」

 

 

その中で、赤みがかった茶髪で頭にバンダナを巻いている男子...弾が、そう言葉を零す。

その隣では、数馬、蘭、厳さん、蓮さんが口を開けて固まっている。

 

 

「おう、久しぶり」

 

 

俺は笑顔でそう言う。

すると、

 

 

「「一夏ぁ!!」」

 

 

と、弾と数馬が突っ込んで来た。

ったく、あぶねえな!

俺はそう考えながらその場でジャンプをし、2人の頭に手を置いて空中で1回転しながら避ける。

 

 

「あぶねえよ!」

 

 

「うるせぇ!心配かけさせやがって!」

 

 

「そうだ!お前、今まで何処にいた!」

 

 

俺が振り返ってそう言うと、心なしかさっきよりかはゆっくりめの速度で2人は突っ込みながらそう言ってきた。

今度は避けずに2人の頭を軽く叩いて止める。

 

 

「取り敢えず突っ込んで来るのを止めろ」

 

 

俺はため息をつきながらそう言うと、2人は一応落ち着いた。

それを確認してから、未だに驚いた表情のままだった3人に声を掛ける。

 

 

「蘭、厳さん、蓮さん、お久しぶりです」

 

 

そうして、その3人に声を掛ける。

すると、

 

 

「一夏さん!」

 

 

「一夏!」

 

 

「一夏君!」

 

 

と、3人が駆け寄ってくれる。

馬鹿2人と違って突っ込んでこないあたり、ちゃんと良識を持っている。

 

 

「一夏さん!お久しぶりです!」

 

 

「ああ、久しぶり」

 

 

「お前、何処ほっつき歩いてた!」

 

 

「厳さん!?お玉持ちながらは止めてください!」

 

 

厳さんにお玉で叩かれると痛いんだから!

何でお玉をあんな威力で武器に出来るのかが分からない。

もう既に年齢が80を超えているとは思えない程元気でいらっしゃる。

今の俺はこのまま働いていたら80を迎えるころにはもう既に介護必須になってると思う。

 

 

(そう考えると、俺って働き過ぎ?)

 

 

[そう考えなくても、マスターは働き過ぎです」

 

 

[いつか倒れちゃいますよ]

 

 

(そうは言ってもなぁ...日本政府と国際IS委員会と女性権利団体が...)

 

 

もうその3つよ。

その3つの仕事が無ければ、俺は臨海学校で海にも行けたし、もう少し長くドイツとイギリスにいれたんだ!

いや、まぁ、そこ以外からも当然書類は送られてくるのだが、かなりマシになる。

 

 

「一夏君...本当に久しぶりね」

 

 

「はい、お久ぶりです」

 

 

蓮さんは若干涙目になりながらそう言ってくれる。

蓮さんは優しいなぁ...

そもそも、いったい何歳なんだろうか。

いや、こういう事を考えるのはデリカシーが無いのだが気になる。

蓮さんは見た目で年齢のあたりが付けられない程見た目が若い。

俺はこのまま行くと絶対に実年齢より老けて見えてしまう。

それはチョッと...

クラリッサとチェルシーに嫌われる!

 

 

(そうなったら、俺は耐えられない!)

 

 

[いや、それは無いと思うよ。マスターの恋人さん、マスターの事を本気で愛してるっていうのは、私達にも伝わって来てますし]

 

 

[マスターが恋人さんを愛してるのと同じくらい、恋人さんもマスターを愛してるんだと思いますよ]

 

 

(それだと良いんだけどなぁ...)

 

 

そうだと信じよう。

それはそうと。

 

 

「本当に、久しぶり!!」

 

 

「「ああ、久しぶり!」」

 

 

「はい!お久しぶりです!」

 

 

「おう、久しぶり」

 

 

「フフ、久しぶりね!」

 

 

俺は笑顔でそう言うと、5人同時にそう返してくれた。

ハハハ、やっぱり友人と会うのは、楽しいなぁ...

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

「クソ!この!」

 

 

「弾...お前弱くね?」

 

 

「うるせぇぞ一夏ぁ!って、あ!」

 

 

「はい、俺の勝ち」

 

 

あの後、俺は弾たちに今まで何をやっていたのかの説明をした。

バディワールドの説明をする訳にもいかなかったので、普通に鈴たちにした説明と同じようにモンド・グロッソの後に日本を離れて世界を旅していたという事だけを説明した。

その事で、一応全員が納得してくれた。

 

 

そして今は弾の部屋で男3人でゲームをしていた。

普通に格ゲーをしていたのだが...何故か非常に弾が弱い。

あれ、おかしい。

これは弾のゲームのはずなんだがなぁ...

 

 

「クソ、また負けたぁ!」

 

 

「弾、お前...暫くゲームで遊んでなかった一夏に負けるってヤバいぞ」

 

 

「うるせえ!大体数馬も一夏に負けてんじゃねえかよ!」

 

 

「お前が全敗なのに対して、俺は8戦4敗だ。お前よりはマシだろ」

 

 

「確かに。数馬の方がまだマシだな」

 

 

俺と数馬がそう言うと、弾はへなへなと力を抜きその場に倒れこむ。

 

 

「良くゲームでそこまでショック受けれるな」

 

 

いや、まぁ、俺もバディファイトで負けるとショック受けるけど、ほら、ねぇ。

俺の場合は掛けてる思いが違うからセーフ。

 

 

「うるせえ!勉強も出来ない、スポーツも出来ない、ならゲームぐらいでしか活躍できないんだよぉ!」

 

 

「あれ?なんか音楽同好会入ってるんじゃなかったのか」

 

 

「まぁ、『私設・楽器を弾けるようになりたい同好会』だからな。因みに、創立理由はモテたいからだ」

 

 

「お前ら...」

 

 

モテないからって...

 

 

「そういう事してるからモテないんじゃないのか?」

 

 

「「うっ!?」」

 

 

俺がそう言うと、2人同時に胸元を抑えその場で蹲った。

 

 

「お前は良いよなぁ!IS学園とかいう女の園に入ってよぉ!」

 

 

「そうだそうだ!」

 

 

さっきまで俺の味方だった数馬も弾側に寝返り、俺に嫉妬の視線を向けて来ていた。

如何やら恋愛は人を変えるらしい。

俺の恋愛はあまり一般常識とは異なるものだから良く分からん。

まぁ、俺にはクラリッサとチェルシーがいればそれで良いからな。

 

 

「ISの訓練は死ぬ可能性があるぞ」

 

 

「「な、ならいいや...」」

 

 

俺がそう言うと、2人とも先程までの勢いを収め、露骨に視線を逸らした。

分かればいいんだ、分かれば。

 

 

「っていうか、鈴がいれば完璧だったな」

 

 

「仕方ないだろ。鈴は今日予定があるっていうからな。サプライズの為に予定だけ組んでもらった」

 

 

確かに、ここに鈴がいたら中学時代の友人全員が揃う事になる。

まぁ、男だけっていうのもいいじゃん。

基本周りの友人が今女子しかいないから男子とつるみたかったんだよ。

 

 

「そろそろ12:00だな」

 

 

俺は腕時計を見ながらそう呟く。

 

 

「昼飯食いたい」

 

 

「ならうちで食ってけ!じいちゃんも腕によりを掛けて飯作ってるぜ!」

 

 

「マジ?なら食おうかな」

 

 

厳さんのご飯を食べるのは久しぶりだな。

俺の料理の和食はここの飯をトレースして俺流にアレンジしたものも多いからな。

本当に中1の頃はお世話になってた。

俺はそう考えながら弾と数馬と共に部屋を出て、1階に戻る。

 

 

「じいちゃん、飯お願い」

 

 

「分かってる!今作ってるからチョッと待て!」

 

 

そうして弾が厨房にいる厳さんに声を掛けると、その様な声が帰って来る。

見ると、厳さんが鍋を2つ同時に振るって炒めていた。

スゲェ。

俺はそう思いながら席に座る。

さて、ここからは食事マナーに気を付けないとな。

厳さんが飛ばしてくるお玉はシャレにならんほど痛いんだ。

今の俺ならキャッチできるかもしれないが、わざわざ当たりに行こうとは思わない。

 

 

「おまちどうさん」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

厳さんは、五反田食堂名物の業火野菜炒め定食を3人分出してくれる。

 

 

「さて、いただきます」

 

 

「「いただきます!」」

 

 

俺と弾と数馬はしっかりと挨拶をして、野菜炒めを食べ始める。

うん、美味しい!

野菜炒めなのにご飯が進む!

如何にかトレース出来ないかな...

 

 

[マスター、今仕事で忙しいのにそういう事も考えるの?]

 

 

(良いか白式、俺にとって料理っていうのは一種の息抜きだ。今はな)

 

 

[今はって...不穏なんですが]

 

 

(今後もしかしたらそんな事も言ってられんほど仕事が来るかもしれん)

 

 

それは本当に俺には分からない。

仕事を送って来るのは日本政府や国際IS委員会や女性権利団体だからな...

俺はそう考えながら黙って食べ進み、完食する。

 

 

「ご馳走様でした」

 

 

俺はしっかりと両手を合わせながらそういう。

ふぅ、美味しかった。

 

 

「一夏...早くねえか?」

 

 

すると、弾が驚いた表情を浮かべながらこっちの方を見てくる。

 

 

「最近飯食う時間が無くなって来たからな。早食い出来るようになった」

 

 

「飯食う時間ねぇって...お前どんな生活してんだよ?」

 

 

「うるせぇ!」

 

 

「危ない」

 

 

「「いてぇ!!」」

 

 

こんな流れるような会話の後。

俺の手にはお玉が握られており、弾と数馬の頭にはたんこぶが出来ていた。

 

 

「一夏...お前...何でぇ...」

 

 

弾は蹲りながらそんな事を言ってくる。

 

 

「まぁ、ねぇ。鍛えてるから」

 

 

俺は弾から視線を厨房の中の厳さんに向ける。

すると、厳さんも驚いた表情を浮かべていた。

 

 

「厳さん!お返しします!」

 

 

俺はそう言ってお玉を投げ返す。

お玉はそのまま洗い場に綺麗に収まる。

 

 

「ナイス!」

 

 

上手くいったぜ。

 

 

「一夏...お前...やるようになったな」

 

 

「流石に人間成長しますよ」

 

 

そう言って、俺と厳さんは笑い合う。

 

 

「お前らさっさと食べたら?」

 

 

「...そうする」

 

 

俺がそう言うと、弾と数馬は食事を再開する。

そうして、俺が食器を厳さんに返して2人の食事を眺めていると、

 

 

「一夏君はこの後どうするの?」

 

 

と、店の奥で何か作業していた蓮さんがこっちに来ながらそう質問してきた。

 

 

「この後会社での会議が14:00からあるので、そろそろお暇します」

 

 

「あら、そうなの」

 

 

俺がそう返答すると、蓮さんは少し驚いたような表情を浮かべる。

 

 

「一夏君は学生でしょ?大変ね~」

 

 

「まぁ、学生ではありますが、『PurgatoryKnights』所属IS操縦者纏め役でもありますから。これくらいは普通です」

 

 

俺がそう蓮さんに言うと、漸く食べ終わった弾と数馬が俺の事を見てくる。

 

 

「お前、だからスーツだったのか!」

 

 

「最初に気付け」

 

 

この後会議の予定が無かったら私服で来てるわ。

何でわざわざ弾たちに会うのにスーツがいるんだ。

いや、厳さんに会うならいるかもしれないが、弾と数馬だけだったら確実に要らない。

 

 

「あ、あの...一夏さん。帰られる前に折り入ってお願いが...」

 

 

ここで、蓮さんと同じように店の奥で作業をしていた蘭がそう声を掛けて来る。

 

 

「ん?如何した?取り敢えず言ってみろ」

 

 

ここで直ぐに承認しないのがテクニック。

いや、蘭は仲いいしこういう事しなくても良いかもだが念には念を入れて。

 

 

「分かりました!その、チョッと待っててください!」

 

 

蘭はそう言うと、そのまま2階に向かっていった。

何か取って来るものが必要なんだろう。

俺はそう思っていると、弾と数馬は食器を厳さんに返していた。

 

 

「厳さん、会計お願いします。この馬鹿2人分の会計は別で」

 

 

「「おい!」」

 

 

俺の言った事に弾と数馬はなんか言ってきたが気にしない。

 

 

「別に要らねえよ。今度もっかい顔見せたらな」

 

 

「...!はい、分かりました」

 

 

厳さんがそう言ってくれたので、俺は笑顔でそう返す。

そのまま暫く待っていると蘭が戻って来た。

その手には、何か書類を持っている。

蘭はそのまま俺の隣の席に座ってから、

 

 

「私、IS学園を受験しようと思ってるんです!」

 

 

と言ってくる。

俺は思わず驚いた表情を浮かべてしまう。

そのままなんか弾がギャーギャー言ってたが、再び厳さんのお玉アタックでその場に蹲った。

なんか反対的な事を言ってた...気がする。

 

 

「IS学園に入るには、IS適正が必要なんじゃなかったか?」

 

 

「そうだぞ。いくら優秀でも適性が無かったら合格しない」

 

 

数馬がそう疑問を口にしたので、俺は肯定する。

あの篠ノ之とかいう元生徒はIS適正はCだが束さんの妹という事でなんか入っていたが、それは例外中の例外だ。

まぁ、男子という異常が言う事ではないかもしれない。

 

 

「それなら問題ないです!」

 

 

蘭はそう言うと、手に持っている書類を俺に見せている。

そこに書かれていたのは...

 

 

「IS適正、A...」

 

 

IS適正診断テスト結果表の文の下に、そう書いてあった。

 

 

「なるほど、これなら問題ないな」

 

 

「そうですよね!だから、私がIS学園に入ったときには、是非一夏さんに指導を...」

 

 

お願いの内容はそれかぁ...

なんかまたギャーギャー弾が騒いでいるが、またお玉アタックを喰らっていた。

アイツは学習が出来ないのか。

そんな事を考えていると、俺に視線が集まっているのが分かった。

俺は軽く息を吐いてから蘭に視線を向ける。

 

 

「.....蘭。これはお前の知り合いじゃなくて、『PurgatoryKnights』所属IS操縦者として話す。しっかり聞いておいてくれ」

 

 

俺がそう言うと、この場の空気が少しピリッとしたものに変わる。

蘭は息をのんだ後、しっかりと頷いた。

俺はそれを確認してから、しっかりと話し始める。

 

 

「俺の意見としては、IS学園への受験は考え直した方が良い」

 

 

「っ!」

 

 

俺がそう言うと、蘭は驚いたような表情を浮かべる。

 

 

「弾たちにはさっき軽く話したが、ISの訓練は普通に命の危険がある。死ぬ可能性もあるし、足や腕に障害をおう可能性もある」

 

 

その言葉を聞いて、厳さんは顔をこわばらせる。

実際に蘭がそうなってしまった場合の事を想像して怖くなってしまったんだろう。

 

 

「確かに、IS操縦者が世の中の女性の憧れなのは理解してる。でも、それに伴う危険を理解するのは、入学してISに触ってからだ。実際に教本を見ると危険性も書いてあるが、実際に触ってみないと心のどこかで安全だと考えてしまう」

 

 

「.....」

 

 

蘭は黙ってしっかりと俺の話を聞いている。

 

 

「それでもなお、IS操縦者を目指すっていう選択も全然いい。でも、その選択をした場合、ISに人生の殆どを使う事になる。だからこそ、それ相応の覚悟が必要だ」

 

 

「それ相応の、覚悟」

 

 

俺の言葉を、蘭は噛み締めるように繰り返す。

 

 

「俺は、男性IS操縦者として半強制的にIS学園に入った。だからこそ思うのは、しっかりと覚悟を決めるのが大事だという事だ」

 

 

俺はしっかりと蘭の事を見ながらそう言う。

蘭も俺の事をしっかりと見ながら話を聞いている。

 

 

「蘭がやりたい事が、本当にISなのか。そこをもう1回考えた方が良い。今はもう中3で、そこまで時間がある訳では無いかもしれない。でも、まだ夏休みだろ?まだ大丈夫だ。もう1回、自分のやりたい事をしっかり考えた方が良い。これは、蘭の人生だからな」

 

 

俺が最後に笑顔でそう言うと、蘭は

 

 

「...はい!もう1回しっかり考えたいと思います。ありがとうございます!」

 

 

と、笑顔で返してくれた。

良し、伝わって良かった。

蘭はそのまま書類を戻すと言って部屋に戻っていった。

 

 

「一夏...お前、何時からそんな重みのある言葉を言えるようになった?」

 

 

すると、厳さんがそんな事を聞いてきた。

 

 

「まぁ、これくらいは出来ないと『PurgatoryKnights』所属IS操縦者纏め役なんて出来ないですよ」

 

 

「...成長したな」

 

 

厳さんは口元に笑みを浮かべると、そのまま洗い物を開始した。

さて、そろそろ帰ろうかな?

俺がそう思うと

 

 

「一夏!お前に...1つ聞きたい事がある!」

 

 

と、やけに真剣な表情で弾が詰め寄って来た。

弾の後ろでは数馬も同じ様な表情を浮かべてる。

 

 

「な、何だよ」

 

 

俺が聞き返すと弾は覚悟を決めた表情を浮かべた。

 

 

「お前...彼女出来たか!?」

 

 

「出来たぞ」

 

 

そうして、弾がしてきた質問に速攻で返すと、2人は

 

 

「「な、何!?」」

 

 

と言って、俺の肩を掴んで来た。

そして俺の身体を前後に振りながら詰め寄って来る。

 

 

「い、何時だ!?」

 

 

「GWの少し後だ」

 

 

付き合ったのはそこだ。

だが、初デートはついこの間だ。

そう考えると、俺が駄目彼氏みたいに感じるが許して欲しい。

俺とクラリッサとチェルシーは全員立場が立場だから、簡単に会えないんだ。

住んでる国も違うからな。

 

 

「「そ、そんなぁ...」」

 

 

そうして、2人はそのままへなへなとその場に倒れる。

な、何だ何だ?

 

 

「蓮さん、こいつら如何しましょう?」

 

 

「あー、ほっといていいわよ」

 

 

蓮さんに許可を貰ったので、俺はそのまま2人を放置することにした。

すると、蘭が戻って来た。

 

 

「えっと...お兄と数馬さん、如何しました?」

 

 

「気にしない方が良い」

 

 

俺がそう言うと、蘭は苦笑いを浮かべていた。

何となく弾と数馬が何かしたという事を察したんだろう。

 

 

「それじゃ、そろそろ時間なのでお暇します」

 

 

俺はそう言うと、店の入り口に移動してから、振り返る。

 

 

「それじゃあ、今日はありがとうございました!」

 

 

「はい!私こそありがとうございました!」

 

 

「ええ、またご飯食べに来てねぇ!」

 

 

「おう、また来いよ」

 

 

「はい!」

 

 

俺は最後にそう挨拶をしてから、五反田食堂を出て『PurgatoryKnights』に向かう。

 

 

(楽しかったな)

 

 

[マスターが楽しそうにしていて、私達も嬉しかったです]

 

 

さぁ、仕事も頑張りますか!

 

 

 

 




珍しくディミオスが出てこなかった。
出すとごちゃごちゃしそうだったから出しませんでした。
ん?既にごちゃごちゃ?
...許して。

次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!

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