無限の成層圏と煉獄騎士   作:ZZZ777

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今回で夏休みは終了です!
そして、100話!
実はプロローグと設定集で30話使ってるので本編70話。

今回もお楽しみください!


夏休みも終わり

三人称side

 

 

「クソ!クソォ!何でだよ!何でなんだよぉ!」

 

 

IS学園生徒寮、深夜の部屋で。

部屋の主である深夜はそうブツブツと呟きながらベッドに座り、ベッドの事を殴っていた。

 

 

「夏休みイベントが、全部潰れてるじゃねえか!」

 

 

そうして、最後に思いっきりベッドを殴った後肩で息をしていた。

 

 

深夜は、臨海学校の次の日からの自室謹慎に加え、夏休み初日から奉仕作業を毎日行っていた。

臨海学校で一夏の事を刺したのだ。

これくらいは当然、いや寧ろこれくらいで済んでいる事に感謝しないといけないのだが、深夜は納得していなかった。

 

 

「謹慎になったとしても、何か軽くイベントはあるんじゃないのかよ!クソ、今まで本当に何もなかったぞ!学園ものの主人公が夏休みになにも出来ないだなんて、そんな事ある訳無いだろ!」

 

 

深夜はそう言って、今度は壁を殴る。

だが、その後直ぐに殴った方の拳を反対側の手で撫でる。

みっともない姿をさらしているが、この場には深夜しかいない。

だから誰かに見られるという事が無かっただけマシだろう。

 

 

「何でだよ...何で俺は今まで1回も活躍出来て無いんだよ!」

 

 

深夜は、自身の入学してからこれまでを思い出して、またイラつく。

だが、今度は壁では無くまたベッドを殴っていた。

 

 

深夜は、入学してから今まで活躍という活躍をしてこなかった。

強いて言うなら、クラス代表決定戦ではセシリアに勝っているが、その後の一夏のインパクトでそれも薄れてしまっている。

その後のクラス対抗戦では襲撃者に立ち向かっていったがあっけなくやられ、罰を与えられた。

学年別タッグトーナメントでは1回戦でラウラと静寐のタッグに負けた。

そして臨海学校、そこでも活躍どころか違反行為を起こし、今に至る。

 

 

この状況に対して、深夜は納得していない。

だが、こうなっているのは当然である。

深夜は神様から専用機などの転生特典を貰った転生者である。

当然ながら、このISの世界の原作の知識がある。

だが、知識があるからといって活躍出来るとは限らない。

ISは実際に動かして訓練しないと使いこなせない。

だけれども、深夜は原作知識と自身が転生者であるという事で調子に乗り、特に訓練などしてこなかった。

それがこの結果である。

 

それに、入学式の日。

あの日の一夏の自己紹介が原作と違ったのだから、原作知識など役に立たない。

その事に未だに気付いていない時点で、活躍など出来ない。

 

 

「主人公が活躍できない物語が何処にあるんだよ!」

 

 

深夜は、イライラしたまま再びベッドを殴る。

未だに自分が主人公だと思っている深夜。

 

 

「まだだ、まだ物語はある!2学期には学園祭とか、キャノンボールがある!俺がそこで活躍するんだ!」

 

 

深夜は笑みを浮かべながらそう言葉を零す。

 

 

「俺は主人公だ!ハーレムを作るんだ!」

 

 

この期に及んで、深夜は未だにそんな事を考えている。

 

 

「俺が活躍して、俺が主人公だと!」

 

 

深夜は、そんな言葉を何度も何度も繰り返す。

一種の狂気すら感じるが、自分が主人公だと信じているのならば、この考えを変える事は、無いだろう...

 

 

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マドカside

 

 

夏休みも、今日を含めて後2日。

そんな日に私は織斑家にいた。

この場には、私以外にもお兄ちゃんと橘深夜を除く専用機持ちが全員集合していた。

チョッと狭い。

 

 

何で今日ここで全員重合しているかというと、楯無先輩が

 

 

「夏休みの最後に、みんなで集まりましょう!」

 

 

と集合を掛けたからだ。

会場が家である理由は、寮とか夏休みじゃなくても行けるところはつまらないとの事で、学園とはあまり関係が無くて直ぐに行けるところ。

専用機持ちのみんなの家は日本にはないし、楯無先輩と簪さんの家も直ぐに行けないらしいので、消去法で家になった。

お姉ちゃんとお兄ちゃんという家の主人2人がいない中で大人数集合という状況だけど...大丈夫かな?

まぁ、お姉ちゃんとお兄ちゃんにはメッセージを送っておいたし、大丈夫だよね?

お姉ちゃんとお兄ちゃんは仕事で今は家にいない。

お姉ちゃんはともかく、お兄ちゃんは本当に倒れないか心配だよ...

 

 

そして、今はみんなでボードゲームだったりカードゲームをしている。

10人という大人数だけど、これならみんなで同時に遊べる。

 

 

「あ、じゃあ、ポイント!これで8ポイントを...」

 

 

「お姉ちゃん、ゾンビは?」

 

 

「あ!?」

 

 

「じゃあ、楯無は敗北っスね」

 

 

ここで、楯無先輩が負けた。

ボードゲームをやり始めてからそこそこな時間が経っているのだが、簪さんと鈴さんが強い。

鈴さんはテレビゲームではボロ負けしてたのに、急に勝つようになってきた。

そして、簪さんは...ね。

元々ゲームが好きらしいけど、テレビゲームもアナログゲームも強い。

それ以外にも、シャルさんやラウラさんは安定してるし、セシリアさんは、負ける事が多いけど勝つときは結構ぶっちぎる。

先輩方もハイレベルな戦いを繰り広げてる。

頭脳ゲームとかをすると、かなりのじかんが1ターンにかかるけど、見てるだけで面白いほどの読み合いをしてる。

そうやってみんなでゲームを続けていって、

 

 

「私の勝ち!」

 

 

このゲームは簪さんの1人勝ちで終わった。

 

 

「簪さんは強いですわね」

 

 

「それもそうだが、このゲームは本当にタイトル通りの可能性があるな...」

 

 

そんな簪さんにセシリアさんは称賛の声を掛け、ラウラさんはパッケージを手に取り眉をひそめながらそう言葉を発する。

確かに、このゲーム唐突に、そして理不尽に敗北が決定するからね。

タイトル通りで間違いない気がする。

そこから、またみんなでワイワイとゲームをする。

お兄ちゃんもいたらもっと楽しいだろうな...

お兄ちゃん、サラッと色んなゲームで勝ちそうだし、カードゲームは簪さんをも凌駕しそう。

バディファイトが凄いからね...

 

 

「じゃあ、次!もう1回やりましょう!」

 

 

楯無先輩がそう言いながら今使ったカードを回収してシャッフルする。

そして、全員に再び手札を配り、順番を決めるためにじゃんけんをしようとした時

 

 

「フム、やはり賑やかだな」

 

 

という声がリビングに鳴り響く。

 

 

「あ、お姉ちゃん!お帰りなさい」

 

 

「ああ。ただいま、マドカ」

 

 

その声を発した人物は、お姉ちゃんだった。

私はそのままお姉ちゃんの側に近寄り、鞄を受け取る。

 

 

「一夏は如何した?」

 

 

「お兄ちゃんはまだお仕事で会社にいるよ」

 

 

お姉ちゃんはそう聞いてきたので、私はそのまま伝える。

すると、お姉ちゃんはため息をつく。

 

 

「アイツ、何時か倒れるぞ...」

 

 

「うん、そういう気はしてる」

 

 

お姉ちゃんもお兄ちゃんの事が心配みたいだ。

それはそうか。

大事な家族があんなに働いてるんだから、心配しない方がおかしい。

...それにしても。

 

 

「何でみんな黙ってるんですか?」

 

 

私は視線をお姉ちゃんからみんなの方に移しながらそう言う。

さっきまで賑やかだったのに、みんな急に黙ってしまった。

特にサラ先輩なんか、一目見て緊張してるのが分かる。

 

 

「いや、その...織斑先生に急に会って、緊張しない訳が...」

 

 

私の疑問に、シャルさんがそう返答する。

それを聞いたお姉ちゃんは軽く息を吐いて

 

 

「なんだデュノア。学園では担任だぞ。今更担任に緊張するのか?」

 

 

微笑を浮かべながらそう言った。

言われたシャルさんや他の人達は呆気に取られたような表情を浮かべている。

その事に私は笑いながらキッチンに移動し、冷えた麦茶を用意する。

 

 

「えっと...ふ、普段と雰囲気が違いますね」

 

 

「今はプライベートだからな。そこまで厳格にはしないさ」

 

 

お姉ちゃんは軽く身体を伸ばしながらその疑問に答える。

そんなお姉ちゃんに私は麦茶を差し出す。

お姉ちゃんはそれを受け取るとそのまま麦茶を飲み干す。

 

 

「ふぅ、暑い外から戻ってきた後の冷えた水分は美味しいな」

 

 

「そりゃそうだよ」

 

 

私がそう言うと、お姉ちゃんは笑ってから麦茶をシンクに持っていく。

 

 

「じゃあ、お姉ちゃんもゲームする?」

 

 

「そうだな...今日はこの後予定が無いからな。混ざらせてもらおう」

 

 

こうして、お姉ちゃんも混ざってゲームをする事になった。

みんなは最初の方は若干ぎこちなかったけど、何回もゲームを繰り返すと少しは馴染んだみたいだ。

私やお兄ちゃんにとっては教師と言うより姉の印象の方が強いけど、みんなにとっては教師で、ブリュンヒルデの印象が強いみたいだ。

お兄ちゃんと唯一昔から関わりがある鈴さんでさえ、やっぱりそっちの印象が強いんだろう。

まぁ、お兄ちゃんと鈴さんが関わっていたのは小学校5年生から、中学校1年生の途中までらしい。

その間はお姉ちゃんは忙しかったので、鈴さんと関わる事は無かっただろうからそれも仕方が無いか。

...当時のお姉ちゃんと今のお兄ちゃん、どっちが忙しいんだろう?

私の予想では、お兄ちゃん。

あんな過労死が見えてくるように働いてる男子高校生、他にいないよ。

 

 

そうしてみんなでゲームをしていると、もう6時半を過ぎていた。

 

 

「もうそろそろ夕ご飯の時間だな」

 

 

ここで、ダリル先輩が壁にかかってる時計を見ながらそういう。

 

 

「夕ご飯、如何する?」

 

 

鈴さんがそう言うと、みんなでどうしようか考える。

まぁ、今から買い物に行って作るか、出来合いのお弁当を買うか、何処かの飲食店に行くか。

このどれかだろう。

如何しようかみんなで話し合おうとした時、

 

ガチャ

 

と玄関を開ける音が響く。

私達が一斉にリビングの扉に視線を向けると、その扉も開き

 

 

「多っ」

 

 

といいながら、お兄ちゃんが入って来た。

半袖Yシャツのスーツに、暗めの青のネクタイに腕時計。

黒のリュックに、両手には大きめの買い物袋。

何処から如何見てもただのサラリーマンだ。

 

 

「お兄ちゃん!お帰りなさい!」

 

 

「おう、ただいま」

 

 

お兄ちゃんは買い物袋をキッチンに運びながら挨拶を返してくれる。

 

 

「飯は食べたか?」

 

 

ここで、お兄ちゃんは私達の方を見ながらそんな質問をしてくる。

 

 

「いや、これから如何しようか考えるところだったけど...」

 

 

私がそう答えると、お兄ちゃんは

 

 

「やっぱりな。俺が今から作るわ」

 

 

ネクタイを緩めながらそう言ってくれる。

 

 

「え、そ、それは...お兄ちゃん疲れてるだろうし、いいよ」

 

 

「わざわざ材料買ってきたんだが?」

 

 

私が断ると、お兄ちゃんはさっきまで手に持っていた買い物袋を持ち上げながらそういう。

私がその袋を覗き込むと、確かに結構な量の食材が入っていた。

 

 

「良く私達がここまで残ってるって分かったわね」

 

 

「分かるわ。お前と何回遊んだと思ってる」

 

 

鈴さんとお兄ちゃんはそう会話して小さく笑い合う。

 

 

「それに、料理は俺にとって息抜きなんだ。料理させろ」

 

 

「...じゃあ、お願いしようかな?」

 

 

「お願いされました」

 

 

お兄ちゃんは笑いながらそう言うと、

 

 

「ここで1つ、重大な事案が存在する」

 

 

急に真剣な顔になって、そんな事を呟く。

な、何?

私達全員がお兄ちゃんの事を見ると、お兄ちゃんは

 

 

「俺ってさ...ウェルキン先輩と初めましてなんだよね」

 

 

と、サラ先輩の事を見ながらそう言う。

その事に思わず私達は拍子抜けしてしまうが、そんな私達の事を放ってお兄ちゃんはサラ先輩に話し掛ける。

 

 

「すみません、初対面でこんな感じで。織斑一夏です、よろしくお願いします」

 

 

「あ...イギリス代表候補生のサラ・ウェルキンです。よろしくね、織斑君」

 

 

「一夏で良いですよ」

 

 

「あ、なら、私の事もサラで良いわよ」

 

 

「分かりました、サラ先輩。それとも、サラさんの方が良いですかね?」

 

 

「っ!で、出来れば、さんの方で...」

 

 

「?...分かりました」

 

 

サラ先輩が急に表情を変えたことにお兄ちゃんは疑問を感じていたけど、そのまま流した。

まぁ、お兄ちゃんには分からないだろうけど、お兄ちゃんと仲がいいっていうのはもう一種のステータスみたいなのもだからね。

そんな中で先輩じゃなくてさん呼びなら、少しテンションは上がっちゃう。

ステータス以外にも、お兄ちゃんは本当にカッコイイ男子だから仲良くなって正解だと思う。

っていうか、お兄ちゃんって恋愛出来るのかな?

今物凄く忙しいから恋愛だなんて出来てなさそう...

でも、お兄ちゃんの恋人になれたら、それは凄いと思う。

いったい誰がなるんだろうな...

 

 

「じゃあ、俺は取り敢えず着替えて荷物置いてくる。ディミオス、準備頼んだ」

 

 

《了解した》

 

 

お兄ちゃんの声に応じて、ディミオスソードがスーツの胸ポケットから出て来た。

そうして、お兄ちゃんはいったんリビングを出て部屋に向かい、ディミオスソードはキッチンの棚からお皿を取り出し、そしてもう1個何かを取り出す。

その何かとは...

 

 

「ホットプレート?」

 

 

簪さんがそう呟く。

そう、ディミオスソードが取り出したのは、少し大きめのホットプレートだった。

 

 

「懐かしいな。まだとってあったのか」

 

 

お姉ちゃんはそう呟く。

そこそこ長く使ってるものらしい。

ディミオスソードはそのままホットプレートを机の上に置いて、プラグをコンセントに繋ぐ。

そうして、今度は大皿3つを取り出してホットプレートの隣に置く。

何で3つも?

私達がそう疑問を感じると、丁度そのタイミングでお兄ちゃんが戻って来た。

さっきまでのスーツとは異なり、落ち着いた色がメインのシンプルな服。

 

 

「ディミオス、ありがとさん。ここからは俺がする」

 

 

《分かった》

 

 

そうして、ディミオスソードとバトンタッチしたお兄ちゃんは、

 

 

「明日の朝飯の食材を冷蔵庫に入れてなかった」

 

 

と呟き、袋から取り出した豆腐とかを持って冷蔵庫の扉を開ける。

 

 

「おい千冬姉!何で冷蔵庫の中が酒だけなんだよ!」

 

 

そうして、お兄ちゃんは若干怒気を含んだ声でそうお姉ちゃんに言う。

冷蔵庫の中を覗くと、本当にお酒がぎっしりだった。

私達は一斉にお姉ちゃんの事を見る。

すると、お姉ちゃんは気まずそうに視線を逸らす。

 

 

「おい駄目姉!本気で酒禁止にするぞ!アンタ酒飲み過ぎだ!」

 

 

「そ、それだけは...!!」

 

 

お姉ちゃんは素早くお兄ちゃんに頭を下げる。

その珍しい光景に、みんな驚いたような表情でお姉ちゃんの事を見ている。

 

 

「安い謝罪だ...」

 

 

お兄ちゃんはそう言いながら冷蔵庫の中を整理して豆腐とかを入れる。

そうして、冷蔵庫の整理を終えたお兄ちゃんは、エプロンを身に着けてからお姉ちゃんに缶チューハイを渡す。

 

 

「冷蔵庫に入りきらん。飲め。今日は許す」

 

 

「は、はい!」

 

 

「...完全に、一夏の方が立場が上に感じる」

 

 

その光景に、ラウラさんが思わずそんな事を呟く。

 

 

「何言ってんだラウラ。学園での関係が特殊なだけで、普段からこんなんだぞ」

 

 

「それを言うな!」

 

 

「あ?普段からしっかりしろこの駄目姉!」

 

 

「すみません!!」

 

 

お兄ちゃんはため息をつきながら、棚からホットプレートの交換用のパーツと、袋から材料を取り出す。

その交換用パーツを見て、私達はお兄ちゃんが何を作るのか一瞬で分かった。

 

 

『たこ焼き?』

 

 

「正解」

 

 

お兄ちゃんは交換しながらそう答える。

そうして、タコ焼きプレートとなったプレートに油を塗る。

 

 

「たこ焼きをこの人数分って、時間かかるんじゃ...」

 

 

「まぁまぁ、見てろ簪」

 

 

お兄ちゃんはそう言うと、材料を全てボウルに移してプレートの横に置き、竹串を2本取り出す。

 

 

「未門流、たこ焼きづくり!」

 

 

そうして、お兄ちゃんはそう言うと物凄い勢いでたこ焼きを作っていく。

私達が呆気に取られていると、何時の間にやら大皿3つにたこ焼きの山が出来上がっていた。

 

 

「完成!」

 

 

お兄ちゃんは誇らしげにそう言うと、たこ焼きの1つに爪楊枝を刺して、そのまま食べる。

 

 

「うん、味もばっちり」

 

 

出来立てのたこ焼きを1口で食べて良く熱がらないな...

私がそんな事を考えていると、お兄ちゃんは割りばしを人数分取り出してさっきディミオスソードが出したお皿と一緒にみんなに配る。

 

 

「席に座って食べろ」

 

 

お兄ちゃんはそう言いながらエプロンを脱ぐ。

その指示に従って、私達は椅子に座る。

ただ、椅子が足りないのでキッチンから座れるものを何個か持ってきたりしたけど。

そんな私達を見たお兄ちゃんは微笑むと、買い物袋からパン2袋とブラックコーヒーとエナジードリンクを取り出す。

...いやな予感!

 

 

「じゃあ、俺は仕事しながらこれ食うからもう食べていいぞ」

 

 

『やっぱり!』

 

 

お兄ちゃんがそう言った瞬間、私達は一斉にそう言葉を発する。

みんな考える事は同じだったようだ。

 

 

「お兄ちゃん、こういう時くらい食べようよ!」

 

 

「仕方ないだろ。文句は俺じゃなくて日本政府と国際IS委員会と女性権利団体に言ってくれ」

 

 

お兄ちゃんはそう言葉を零すと、リビングの入り口に向かう。

 

 

「ディミオスはここにいていいぞ。みんな、飯食ったら帰れよ。時間も時間だし、家には客用の布団が無いからな」

 

 

「えー...まぁ、仕方が無いわね。一夏君の寝顔写真撮ろうとしたのに...」

 

 

「声が漏れてるんですよ、楯無さん」

 

 

お兄ちゃんはジト目で楯無さんの事を見ている。

楯無さんは見られて視線を横に逸らす。

 

 

「そもそも俺の寝顔はレアですよ」

 

 

「何で?」

 

 

「睡眠時間が短いからな!」

 

 

「誇っていう事じゃないよ!」

 

 

何の自慢にもならないよ!

 

 

「マドカ、風呂は仕事終わったらシャワー浴びるからそのままでいいぞ」

 

 

「分かった」

 

 

「じゃあ、みんなしっかり食べてね~~」

 

 

お兄ちゃんはそう言うと自分の部屋に戻ってしまった。

 

 

「...本当に、直ぐに倒れちゃうよ.....」

 

 

シャルさんがそう心配そうに言葉を漏らす。

お兄ちゃん、大丈夫かな...

 

 

「取り敢えず、折角お兄ちゃんが作ってくれたんですし、食べましょう」

 

 

「そうだね」

 

 

そうして、私達はお兄ちゃんの事を心配しながらも、たこ焼きを食べる事にした。

 

 

『熱っ!!』

 

 

忘れてた!!

 

 

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一夏side

 

 

夏休み最終日の夜。

俺はIS学園の教員寮の自室で明日の準備をしていた。

 

 

「明日は...普通に始業式と、授業か」

 

 

初日から授業あるのはしんどい。

でも、仕方が無いか。

 

 

「明日からは、夏休みに比べればゆっくりできるだろ」

 

 

《普通は逆なんだがな》

 

 

俺の呟きにディミオスがツッコミを入れる。

まぁ、普通は夏休みの方がゆっくり出来るに決まってる。

名前にも休みって入ってるくらいなんだから。

でも、俺の場合は違う。

授業の時間には、当然ながら授業しかできない。

だから仕事をする事は無いのだ。

授業と仕事、どっちが辛いかといわれると、それは仕事だ。

だからこそ、休みの日じゃない方が俺はゆっくり出来る。

 

 

「2学期には、学園祭とかがあるな...俺、参加できるだろうか?」

 

 

《このままのペースで行くと、確実に準備への参加は出来ないな。本番には...分からないな。出来るかもしれないし、出来ないかもしれない》

 

 

参加してぇよ!

臨海学校の自由時間、俺仕事してたんだぞ!

学園祭も参加できなかったら、俺の青春はいったい何処に!?

 

 

[マスターは恋愛はしてるけど、それ以外に青春っぽい事何もしてないよね]

 

 

(そうなんだよ白式...)

 

 

俺って本当に高校生...だよな。

自分が心配になって来る。

 

 

「とうとうエナドリに手を出したしな」

 

 

《まだ2回しか飲んでいないから大丈夫だが、飲み過ぎは身体を壊すぞ》

 

 

「分かってるよ。仕事が減ったらな...」

 

 

そうやって会話していると、明日の準備は終わった。

俺はPCの電源を付け、起動するのを待つ間にサンドイッチを食べる。

そうして1つ食べ終わったら丁度起動した。

俺はそのまま作業用のソフトを起動する。

 

 

[マスター、ご飯それだけですか?]

 

 

(いや、もうちょっと食べるさ。仕事しながらな)

 

 

うーんと...やっぱり仕事が大量だな。

 

 

「夏休みに実験できたのはいいが、深夜のISに関しては何も進展しなかったな...」

 

 

《仕方が無い。我々が直接調べることなど出来ないのだからな》

 

 

そう、それだ。

深夜の専用機、マスター・コントローラー。

誰が開発したのか、誰が深夜に渡したのか、如何やってドイツの技術などを組み込んでいるのかなど、調べないといけない事が多い。

だが、1学期を含め今まで何も分かった事は無い。

如何するかな...

 

 

「っておい!何でこの仕事納期が明日なんだ!今日送って来ただろうが!」

 

 

ふざけんな!

はぁ...

 

 

「俺、頑バル!」

 

 

《頑張れ》

 

 

[[頑張って下さい!]]

 

 

さぁ、夏休みの思い出は、クラリッサとチェルシーと実験と弾たちと仕事だけだった。

取り敢えず、仕事をする!

そうして、明日からの2学期も頑バル!

 

 

 




夏休み終了記念!誰得か分からない作者の使用デッキ!(そこそこガチです)

デッキ名:ロストタイム
フラッグ:ゴッドクロック/真なる時の神 ジ・エンドルーラー・ドラゴン
バディ:タイムスカウト オメガ

フラッグ 2枚
ロストワールドx2

モンスター 15枚
時の神 タイムルーラー・ドラゴンx2
時を制する神 タイムルーラー・ドラゴンx1
タイムスカウト オメガx3
タイムジェネラル トゥボカスx3
タイムオブザーバー オクトx2
タイムスカウト ランゲx4

魔法 33枚
クロノス・ペリオx4
クロノス・アルメーテx4
クロノス・リヒトムーヴメントx4
クロノス・リバースx4
クロノス・バンテ・アージx2
クロノス・シン・エピタx2
クロノス・シン・ブロックエンドx2
クロノス・ヴァントx2
―エス―x3
―カストラ―x3
フューチャーカード バディファイトx3

ロストデッキ

モンスター 10枚
暁闇の騎士 ロストナイト:ギルト・ランスx4
アルアーロ・デリルレイx3
改過魔神竜 ヴァニティ・廻・デストロイヤーx2
凶乱魔神竜 ヴァニティ・刻・デストロイヤーx1

魔法 17枚
ディメンジョン・ドローx3
ディメンジョン・レストレントx3
デイ・オブ・デバステーションx2
ディメンジョン・ルインx2
ディメンジョン・スレイヤーx2
バトルオブヴァリアントx3
深淵と凶乱の侵略x2

アイテム 3枚
凶乱魔塵 ロストレス・ハイザーx2
凶乱魔装 ロストレス・ウォールx1

バディファイトのサービス終了まで使ってたデッキ。
そこそこ思い入れがあるが、身内での使用は友人から禁止されていた。

夏休みが終わりました!
一夏は休んでないし、現実の季節と真逆だけど。
次回からは2学期です!

次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!

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