今回もお楽しみください!
三人称side
一夏、クラリッサ、チェルシーの関係が千冬に認められ、ついでにマドカにもバレた翌日。
新聞部の策略により関係性が学園中にバレた3人は専用機持ちや過激派の生徒達からの逃走劇を繰り広げ、朝のSHRの開始により何とか助かったのであった。
そうして、その日の昼休み。
『説明して!!』
「はいはい」
一夏は自分の席に座っており、その隣にはクラリッサとチェルシーがいる。
そうして3人を囲むように深夜を除く専用機持ちが立っており、その周りにはガヤの生徒達が集まっていた。
「まぁ、説明するといっても...まぁ、あの新聞に書いてあったことは事実だよ。俺はクラリッサとチェルシーの2人と同時に付き合ってる」
もうバレて隠す必要が無くなったからだろう。
一夏は普通にクラリッサとチェルシーの事を名前で呼び捨てにしている。
「何時から!?」
「前にもなんか言った気がするけど、タッグトーナメントの後...というか、最終日だ。2人が告白してくれて、付き合う事にした」
簪に詰め寄られた一夏は付き合う日の出来事を簡単に説明した。
まぁ、正確にいうのなら一夏が自分の生まれの説明したりしたのだがそこは説明しなくて大丈夫だろう。
「クラリッサ...何故この事を黙っていた」
「チェルシーもですわ!なんでこんなに重要な事を黙っていましたの!!」
ラウラはクラリッサに鋭い視線を向けながら、セシリアはチェルシーに詰め寄りながらそう問い詰める。
「隊長、いくら部下の私でもプライベートがありますので」
「お嬢様、従者の私にもプライベートがあると以前仰っていたでは無いですか。それに、もう旦那様や奥様、エクシアは知っているのでてっきりお嬢様も知られてるかと」
それに対し、クラリッサとチェルシーはあくまでも冷静にそう返答する。
そうして、2人は笑みを浮かべながら一夏に抱き着く。
抱き着かれた一夏は驚いたような表情を浮かべるも、直ぐに笑みを浮かべる。
それを見たガヤの生徒達は黄色い歓声を上げ、専用機持ち達は奥歯を噛み締める。
「まぁまぁみなさん、いったん落ち着いて下さい」
「そうだぜ、取り敢えず落ち着け」
「落ち着かないと何も始まらないっスよ」
マドカとダリルとフォルテは興奮している人たちを抑える。
マドカは前日に聞いているし、ダリルとフォルテは恋人同士なのでそこまで衝撃を受けていないのである。
「一夏君、なんで2人同時に付き合ってるの!?」
「無国籍ですし、全員で納得しているので」
楯無の質問に一夏はすぐさまそう返答する。
(昨日千冬姉に同じ様な事を言ったんだよなぁ...)
「...一夏、1つ良い?」
「どうした、鈴」
一夏が内心で昨日の夜の出来事を思い返していると、鈴が一夏にそう声を掛ける。
一夏がそれに返答すると、
「アンタ、ハルフォーフさんとブランケットさんのどこが好きなのよ!」
と、鈴は一夏に向かって言った。
その瞬間、一夏に抱き着いていたクラリッサとチェルシーは動きを固め、周りの人達も動きを止め一夏に視線を向ける。
そして、視線を向けられた一夏は1度深呼吸をすると
「先ず可愛い。とにかく可愛いところ。そして俺の事もしっかりと想ってくれているところ。自分の仕事を最後まで成し遂げるところ。自分で判断してから行動出来るところ...」
2人の好きなところをつらつらと話し始めた。
話を聞いているクラリッサとチェルシーはもう顔を真っ赤にしている。
1分、5分、10分、20分、30分と、一夏の話は止まる事を知らない。
クラリッサとチェルシーは真っ赤を通り越してもう良く分からない感じに沸騰してしまっているし、話を聞いている専用機持ち達やガヤの生徒達も話を聞いているだけで顔を真っ赤にしていく。
「それに、少し照れた時のふにゃっとした表情が「一夏!もういい!もう良いから!」ん?」
まだまだ話しそうな勢いの一夏に対して、もう恥ずかしすぎて涙目になっているチェルシーがストップを掛ける。
「恥ずかしくて私達が限界だ!もう話さなくて良いから!」
「あと30分は魅力について語って、その後2時間ずつくらいクラリッサとチェルシー個人の魅力を語ろうとしてたのに?」
「「もう話さなくていい!!」」
「...しょうがないなぁ。これくらいで勘弁してやろう」
クラリッサとチェルシーの必死のお願いで一夏の話は終了した。
因みに一夏は涙目の2人を見て
(可愛い...可愛いなぁ...最高だなぁ...)
と呑気に考えているのだった。
「あ、アンタの本気度は伝わったわ...」
「伝わってくれないと困る!俺は本気でクラリッサとチェルシーの愛して「「わぁああああ!!恥ずかしいからもうやめてぇぇ!!」」はーい」
鈴の言葉に返事をした一夏の言葉は、もう限界に達しているクラリッサとチェルシーの言葉によって遮られた。
そんな2人を見た一夏は愛しいものを見るかのように口元に笑みを浮かべる。
(そんな表情見せられたら、もう応援するしか無いじゃない)
(...何だ、悔しいとも思えないじゃないか)
(この3人の幸せを願えないと、罰が当たりそうですわ)
(幸せそう。応援しないとなんか損しそう)
(全くもう、応援しないといけないじゃ無いの)
「...一夏、おめでとう」
鈴、ラウラ、セシリア、簪、楯無は心の中で、シャルロットは小声でそう呟いた。
そんな6人にマドカ、ダリル、フォルテの3人は見守るような視線を向けていた。
「一夏」
「ん?どうした、シャル」
シャルロットが一夏に声を掛け、一夏はシャルロットに視線を向けながらそう返答する。
「お幸せにね!」
「......ああ!!」
シャルロットにそう言われ、一夏は笑顔でそう返答した。
そんな一夏のニッコリとした笑顔を見て、限界を超えていたクラリッサとチェルシーも少し落ち着き、笑顔を浮かべた。
「そう言えばさぁ、1つ言いたいんだけど」
「お兄ちゃん、どうしたの?」
ここで、一夏が唐突にそう言いマドカがそれに反応する。
「もう直ぐ、チャイムなるよ?」
一夏のその言葉に、全員が固まった。
そう、一夏は先程クラリッサとチェルシーの2人の好きなところを30分語っていた。
つまり、もう直ぐ昼休みが終了するのである。
『もっと早く言ってぇ~!!』
全員が一斉にそう叫ぶと続々と自分のクラスや席に戻っていく。
「ほら、クラリッサ、チェルシー、持ち場に戻らないと」
「はっ!?そ、そうだった」
「はやく行かないと...」
「ああ......続きはまた後で言ってあげる♪」
「「/////!?!?!?!?」」
一夏の最後の攻撃でノックアウトされた2人は顔を真っ赤にしながら逃げるように教室から出て行った。
そうしてそんな2人を見ていた一夏は
「......可愛いなぁ、もう」
幸せそうな表情を浮かべながら、そう言葉を零すのだった。
「うぐぐぐぐぐぐ...いっくんがあんな幸せそうな表情を浮かべるだなんてぇ...!!」
そんな学園でのドタバタを超小型カメラを使用し監視していた束は、一夏の惚気を聞いて顔を真っ赤にしながらそう唸った。
「ちーちゃんはああ言ってたけど、束さんはまだ認めてないぞぉ...!!」
束は画面を見ながら、そう言葉を零した。
そう、束が一夏の事を監視している理由。
それは未だにクラリッサとチェルシーの事を認めていないからだ。
姉である千冬が認めているのにも関わらず、だ。
「こうなったらぁ...実力行使だぁ!!」
束はそう言うと、早速何かの準備をし始めるのだった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「なぁ、オルコス」
《なんだ、一夏》
「......如何してこうなった?」
《如何してこうなったんだろうな》
10月最初の日曜日。
主任である束に『PurgatoryKnights』の会議室まで呼び出された一夏とオルコスはそんな会話をしていた。
だが、それは仕方が無いだろう。
何故ならば。
「「........」」
「ムムムムム...!!!」
目の前で、クラリッサとチェルシーが束と睨み合っていたからだ。
「はぁ...」
一夏はため息をついてから、言葉を発する。
「主任、如何いう状況ですか?俺を呼んだ理由は?」
「これ!」
「これですか?この、クラリッサとチェルシーが主任と睨み合ってるのを見せるために呼んだんですか?」
「うん!」
「.......駄目だ、理解できたのに状況の理解が出来ない。クラリッサ、チェルシー、説明をしてくれ」
束の説明を聞いた一夏だが、それだけで全てが理解できたわけでは無かった。
一夏がクラリッサとチェルシーの方向に視線を向けながらそう言うと、2人は説明を開始する。
「金曜日の夜に私達に篠ノ之博士の声で音声メッセージが届いたんだ」
「今日、この時間に『PurgatoryKnights』まで来るようにって」
「そのメッセージ通りに来たの?」
「いや、怪しいから行かないようにしたんだ。したら...」
「したら?」
「......さっき急に篠ノ之博士がやって来て、気が付いたら此処にいたの」
それを聞いた一夏はギロリと束に視線を向ける。
「アンタ俺の恋人を拉致したのか?」
「え!?あ~、まぁ...うん」
「死ね」
一夏は殺気を全開にするとダークコアデッキケースを取り出す。
「ま、待って!いっくん待って待って!!す、ステイステイ!!」
「あ?大事な恋人を拉致した相手を許すわけ無いだろ?例え拉致先が所属企業の本社ビルだったとしても」
「取り敢えず無事だったから良いじゃん!落ち着こう!ね!!」
「はぁ...さっさと分かりやすく説明しろ」
一夏の鋭い視線を向けられた束はアワアワしながら説明を開始する。
「だって!いっくんに恋人がいる事が認められないんだもん!だからいっくんに相応しい女かどうか直接確かめようしただけだもん!!」
「開き直るんじゃねぇ!!なんで千冬姉が認めてんのにアンタが認めねぇんだ!!関係ないだろ!!」
「うううううう.......!!」
一夏のあまりにもな怒りっぷりに会議室が震える。
《一夏、落ち着け。そう興奮していては冷静な判断が出来ない。バディファイターから判断力を取ったら破滅だ》
「っ!そうだな。ふぅ......落ち着いた」
オルコスに言われ、一夏はいったん冷静になる。
言われて直ぐに切り替えられるあたり、流石である。
「あの、一夏?1つ聞きたい事があるんだけど?」
「ん?どうしたチェルシー」
チェルシーの言葉に対して一夏は視線を向けながらそう返答する。
「あの、篠ノ之博士はなんで此処に私達を呼んだの?此処って一夏の所属企業の本社よね?」
チェルシーの言葉にクラリッサが同調する様に頷いている。
それを見た一夏は一瞬視線を束の方に向けるとそのまま視線を元に戻す。
「他言無用で頼むが、このアホ兎は『PurgatoryKnights』の開発担当主任だからな。融通が利く此処にしたんだろう」
一夏の言葉を聞いたクラリッサとチェルシーは驚愕の表情を浮かべる。
「そうなのか!?なるほど、だから『PurgatoryKnights』は設立から何年も経っている訳でも無いのにここまで巨大な企業なのか...」
「いや、あのアホ兎だけのお陰じゃないさ。社長を始めとした上司の方々と、実際に働いている労働者の方々、全員の努力と頑張りの上に会社は成り立ってるからな」
一夏のその言葉に、クラリッサとチェルシーは納得した。
会社は、組織は1人では成り立たない。
全員の協力があってこそ初めて成り立つものだ。
いくら1人の大天才がいても、組織は上手くいかない。
「ちょっといっくん!何時までもアホ兎は酷いんじゃない!?」
「なんだ?ゴミの方が良かったか?」
「もっと酷いじゃん!!」
「じゃあなにかこの評価を覆す行動をするんだな」
一夏はそう言うと、そのまま会議室の扉の前に移動する。
「じゃあもう帰る。クラリッサ、チェルシー、行くぞ」
「「一夏、待って」」
「どうした?」
そうしてそのまま帰ろうとした一夏だが、クラリッサとチェルシーに呼び止められる。
一夏が振り返ると、2人は覚悟の決まった表情を浮かべていた。
「篠ノ之博士が認めていないのなら、私達は認めさせてみせる。何故なら、私達は一夏の事を愛しているから」
「だから、篠ノ之博士を今、この場で認めさせてみせるわ。だから...篠ノ之博士、受けてたちます」
そうして、クラリッサとチェルシーは束の事を見ながらそう言い切った。
それを聞いた束はがばっと立ち上がるとそのまま2人の方に視線を向けた。
「フフン!良い気になるのも今の内だよ!」
「...何をする気なんだ?」
「そりゃあもう、いっくんの恋人に相応しいかどうかテストするのさ!!」
「はぁ...」
束の自身満々な表情を見た一夏は、思わずため息をついた。
だが、直ぐに頭を振って意識を切り替えるとクラリッサとチェルシーに近付く。
「2人がやるって決めたなら俺は止めない。だから」
一夏はそう言うと、2人に顔を近付ける。
そして
ちゅ
と、それぞれの頬にキスをした。
キスされた瞬間にクラリッサとチェルシーの顔は赤くなっていく。
「頑張ってのおまじないって事で♪」
そんな2人に一夏は笑みを浮かべながらそう言った。
「...ありがとう、一夏。これで百人力...いや、万人力だな!」
「ええ、絶対に認めさせます!」
「うぐぐぐぐぐぐぐぐ......!!」
そんな3人のやり取りを見て束は悔しそうな表情を浮かべる。
そうして、束によるクラリッサとチェルシーのテストが始まった。
~TEST1 料理~
「こっちは出来たぞ!」
「後3分!お皿の準備を!」
「任せろ!」
『PurgatoryKnights』、社員食堂。
日曜日の為営業していなかったそこを借りてクラリッサとチェルシーは料理をしていた。
食堂の席には束と一夏とオルコスが並んで座っていた。
「うぐぐ...なんて良い手際なんだ...!!」
《それに、2人の連携も申し分ない》
そんな2人を見て、束とオルコスはそんな感想を漏らす。
そして一夏は
(2人並んだエプロン姿...良い...結婚出来たらこうなるのかな?)
と笑みを浮かべながらそんな事を考えていた。
「「出来ました!!」」
そうして完成した3人分の料理を持ってきた。
「「「いただきます」」」
一夏とオルコスと束はクラリッサとチェルシーの料理を食べ始める。
「うん、美味しい!!」
「うぐっ!?なんて完成度だ...!?」
《フム、美味しいではないか》
3人はそれぞれの感想を言いながらガツガツと食べ始める。
「「「ご馳走様でした」」」
食べ終わった一夏はクラリッサとチェルシーに視線を向ける。
「クラリッサ、チェルシー、美味しかったよ!!」
「そう言ってくれると嬉しいな」
「一夏に褒められると自身が付くわ」
「うぐぐぐぐ......これは、料理は認めるしかない...!!合格...!!」
束の合格の声を聞いた2人はハイタッチする。
「次!!」
~TEST2 掃除~
「此処の汚れしつこい!!」
「ほら、メラミンスポンジだ!」
「ありがとうございます!」
『PurgatoryKnights』、開発主任専用研究室。
束が開発主任であるという事は知られていない為、束は自分のラボにいないときは基本此処にいて、生活してるのである。
「おいアホ兎。なんでこんなに汚いんだよ」
そして、何故此処でクラリッサとチェルシーが掃除のテストをしているのかというと、単純に此処が滅茶苦茶散らかってるし汚れているからである。
「だって、束さんは掃除苦手なんだもーん」
「...クロエさんは?」
「最初の方は掃除してくれてたんだけど、なんか途中からしてくれなくなったんだよねぇ~」
「まぁ、その気持ちは分かるな。俺だって掃除したくねぇ」
一夏はそう言った後、帰る前にクロエに顔を出してから帰ろうと考えるのであった。
そうして十分後。
「「終わりました!!」」
クラリッサとチェルシーは掃除を終了した。
「おお...あんなに散らかってて汚れていたのに...」
《まるで引っ越したてのようだ》
一夏とオルコスは綺麗になった室内を見てそう感想を漏らした。
十数分前までもう半分ゴミ屋敷だったのに、もう完璧に綺麗になっていた。
「1時間も掛かって無いのに綺麗になるだなんて...合格...!!」
「その前に折角2人が綺麗にしてくれたんだから汚さないように!!」
「はい!!」
法覚の判断を下した束に一夏は半分怒りながらそう声を発し、束はそれに元気よく返事をする。
「取り敢えず次!!」
~TEST3 洗濯~
「...なんで全部同じ服なんだ?」
「さぁ...?」
『PurgatoryKnights』、社内寝泊まり室の近く。
名前の通りどうしても会社に寝泊まりをして仕事をしないといけない人の為の宿泊部屋であり、シャワー室等も近くにあるこの部屋の近くには洗濯機が大量に置いてあるのだ。
そうして、その洗濯機を使いクラリッサとチェルシーは束の服(全てがアリス風エプロンドレス)を洗濯しているのである。
「おいこらアホ兎。アンタもしかして洗濯面倒くさいからクラリッサとチェルシーに押し付けたのか?」
「そ、そんな訳無いじゃん!!」
《その反応は肯定だぞ》
「うっ!?」
「はぁ...まぁもう良いけどさ...」
束の反応に一夏はため息をつきながらそう返答する。
そうして大体数十分後。
「...何処に干せばいいんだ?」
「それならシャワー室の隣に乾燥室があるからそれ使ってくれ。アホ兎、回収は自分でしろよ」
「それくらいは分かってるよ!!」
全てのエプロンドレスの洗濯が終わった2人は一夏の案内で乾燥室に1つ1つ干していき、乾燥室のスイッチを入れる。
「手際は完璧だったな」
《ああ。それにエプロンドレスにダメージが入らないようにしていたぞ》
「うぐぅ...合格だよぉ!!次で最後!!」
~LAST TEST 組み手~
「ふっ!」
「はぁ!」
「とぁああ!!」
「......何で3人が組み手をしているんだ?」
《我に聞くな》
『PurgatoryKnights』の運動場。
此処は社員の人達が自由に使用できる場所であり、運動不足に悩んでいる人が結構な頻度で利用しているのである。
そんなこの場所で、クラリッサとチェルシーは束と組み手をしていた。
束は細胞レベルでハイクオリティでハイスペック。
つまりは身体能力もかなり高い、高すぎるのである。
だが、クラリッサとチェルシーは2人同時とは言えそんな束と拮抗しているのである。
「ハァ!」
「甘い!」
「そっちもです!」
「ぐぅ...!?」
クラリッサと束が見合った時、束の意識から一瞬外れたチェルシーが束に肉薄しそのまま蹴りを入れる。
そうして衝撃で少し束の動きが止まってしまった瞬間
「ハァ!!」
「あがぁ...!?」
クラリッサが束の事を思いっ切り殴り束は少し吹き飛ぶ。
「おおお...アホ兎が少しとは言え吹き飛ぶ姿を見るだなんて......」
一夏はそう驚きの感想を漏らす。
幼少期から束の人外さを見ている一夏としてはとても衝撃だったのだろう。
そうして吹き飛んだ束の事をクラリッサとチェルシーが注意深く見ていると束は
「あ、あっはははははは!!」
と、大笑いをしながら立ち上がった。
急な事に一夏達が驚いていると、束はそのままクラリッサとチェルシーに近付いて行く。
「束さんを吹き飛ばせるくらいの実力があれば、いっくんを守ってあげられるね」
優しい笑顔を浮かべながら束がそう言った事で、3人は同時に驚いた表情を浮かべる。
「篠ノ之博士、まさか...」
「うん、言おうと思ってることであってると思うよ。束さんは、君たちにいっくんを守って欲しかったんだ」
「え...?」
束の言った事に一夏は呆気に取られたような声を発した。
そんな一夏に束は優しい視線を向けながら言葉を続ける。
「いっくんは無茶しがちだからねぇ。束さんは常にヒヤヒヤしてるよ。だから、いっくんの恋人さんにはいっくんを守れて、支えられる人じゃないと認められなかったんだよ」
「束さん...」
「だからね、
束は2人の事をあだ名で呼ぶとそのままニコッと笑みを浮かべた。
「いっくんの事、守ってあげてね?」
「「.......はい!!」」
束の言葉に、クラリッサとチェルシーはしっかりとした表情で頷いた。
「うんうん、これからは束さん事を名前で呼んで良いからねぇ!」
「...束さん」
「ん?どったのいっくん」
「......貴女の気持ちは伝わりました。さっきはすみませんでした」
「良いんだよいっくん。説明も無しに拉致したのは事実だし。それじゃあ、3人とも」
束はそう言うと、そのままぐるっと3人の表情を見回してから続きを話す。
「お幸せにね!!」
「「「...はい!!」」」
3人の笑顔を見た束は満足そうに頷いた。
「今日は急に呼び出してごめんね!」
「本当ですよ」
「チョッといっくん!?」
「アハハハハ!それじゃあもう帰りますね。今度は余裕があるときに読んでください。料理作ってあげます」
「本当!?それは楽しみ!!じゃあね!!」
「はい、また」
「では、また今度」
「また今度お会いしましょう」
一夏とクラリッサとチェルシーは3人で並ぶと、クロエに顔を見せるためにクロエがいるであろう研究室に歩いて行くのだった。
因みに、クロエと会ったクラリッサがかなり混乱していたのは余談である。
そうしてこの場に残った束は
「いっくん......やっぱりちょっと悔しいけど、それでもいっくんの幸せそうな笑顔が見れて束さんは満足だよ」
と、笑みを浮かべるのだった。
「あ、服回収しなきゃ!!」
ミッションカード “天災兎を説得せよ!”
ダンジョンW
魔法
ドロー/回復
■『設置』(このカードは場に置いて使う)
■君のモンスターが攻撃した時、君のデッキの上から1枚を、裏向きでこのカードのソウルに入れる。
■このカードのソウルが5枚以上になった時、このカードをドロップゾーンに置く。置いたら、君のライフを+2し、2枚引く!
フレーバーテキスト
天災兎に認められろ!そうしたら恋人との交際が許可されるぞ!
なんとなく作ったら微妙になってしまった。
多分採用するとしたら1~2枚。
これで遂に世紀の大天災にも認められたぜ!
これからお幸せにな!
次回も何時になるか分かりませんが、楽しみにしていてください!
評価や感想、誤字報告何時も本当にありがとうございます!!
今回も是非よろしくお願いします!!