無限の成層圏と煉獄騎士   作:ZZZ777

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イベントなのに事件が無いと違和感がある。
いや、これが普通なんだけどね。

今回もお楽しみください!


穏やかな昼休み

三人称side

 

 

IS学園で行われている体育大会も昼休みになった。

昼休みは当然ながら休憩時間であり、昼食の時間でもある。

 

 

「昼休み!」

 

 

「ここでしっかり休憩しないと」

 

 

昼休みになれば敵同士でも何時もの関係性に戻るという事で、1年生専用機持ち6人は集まっていた。

裏庭でベンチや地面に敷いたシートの上に座る。

 

 

「はぁ~~、疲れた」

 

 

「簪、疲れすぎじゃない?」

 

 

「みんなが元気過ぎるんだよ」

 

 

「だが、流石にもう少し体力を付けろ」

 

 

「それは分かってるけど…」

 

 

全員に言われ、簪はため息をつきながらそう言う。

因みに、簪の体力は以前に比べると確実に上昇しているのだが他の専用機持ち達も同じくらい上昇しているので相対的にまだ足りないように見えるだけである。

そんな会話をしながら全員がお弁当を取り出す。

 

 

「ん?シャルロット、マドカ、お弁当どうしたのよ」

 

 

そんな中、シャルロットとマドカだけだ弁当箱を取り出していなかったので鈴がそう尋ねる。

 

 

「ああ、4日前くらいかな?一夏からメールがあって」

 

 

「何でも、『体育大会弁当支給』らしくて…」

 

 

マドカがスマホを操作し一夏とのやり取りを表示させ画面を鈴達に見せながらそう言う。

すると、画面には確かに『体育大会は弁当支給。準備の必要なし』と書いてあった。

 

 

「弁当支給?アンタ達の会社弁当売り出すの?」

 

 

「いや、そんな話は何も…」

 

 

「だから、僕達も良く分からないんだよね。まだそのお弁当受け取ってないし」

 

 

「なるほどですわ」

 

 

シャルロットの説明にセシリアがそう頷く。

折角なので全員一緒に食べたいと、お弁当が来るまで雑談を繰り広げる。

そうして大体2分後。

 

 

「マドカ、シャル、此処にいたか」

 

 

「あ、お兄ちゃん!」

 

 

鞄を持った一夏がやって来た。

 

 

「遅くなってごめん。ちょっと野暮用があって」

 

 

「野暮用?」

 

 

「ああ、馬鹿会長を優秀な会計の人に差し出してきた。これでしっかりと反省してくれる事を願う」

 

 

一夏のその言葉を聞いたマドカ達はポカンとしていたが、簪だけはまるで頭痛がしているかのようにおでこを押さえため息をついていた。

虚に怒られる楯無が簡単に想像できたからだろう。

 

 

「おっといけない、本来の目的を忘れるところだった」

 

 

一夏はそう呟くと鞄を開け中から綺麗にバンダナに包まれたお弁当箱を2つ取り出すとマドカとシャルロットに手渡す。

渡された2人は暫くの間そのままお弁当箱を見つめていたが、やがてこれが意味する事を理解し驚きの表情を浮かべる。

 

 

「え!?一夏、これって!?」

 

 

「手作り弁当だが?」

 

 

その言葉を聞いた他の4人も驚きの表情を浮かべる。

 

 

「弁当支給って、お兄ちゃん手作りのを支給って事だったの!?」

 

 

「逆に俺以外どこから支給が来るんだよ」

 

 

「え、いや~…会社から?」

 

 

「うちの会社弁当作って無いだろ」

 

 

一夏は苦笑いを浮かべながらそう言う。

 

 

「はぁ~、一夏、アンタが他人にご飯作るなんて珍しいわね」

 

 

「他人て…マドカは妹だし、シャルも部下だから身内だろ」

 

 

鈴の言葉に半眼を作りながら反論する。

 

 

「それじゃ、俺はクラリッサとチェルシーと食べる約束だから。弁当箱は後で回収するからその時にでも感想聞かせてくれ。午後も頑張れよ!!」

 

 

一夏はそう言うと手を振りながら走って行った。

表情が若干にやけ此処に来た時より足取りが軽やかなところを見るとかなり楽しみなのが察せられる。

 

 

「…取り敢えず食べるか」

 

 

ラウラのその言葉で取り敢えず全員各々の弁当箱を開ける。

その瞬間に分かる一夏の弁当の完成度。

若干プライドを抉られる。

 

 

「「「「「「いただきます」」」」」」

 

 

そうして全員が食べ始める。

 

 

「「美味し過ぎる!!」」

 

 

一口食べただけでそう叫んだマドカとシャルロット。

美味しいお弁当、そしてその後の談笑で6人全員午後への活力をチャージするのであった。

 

 


 

 

「お待たせ!」

 

 

「待ってないぞ」

 

 

「気にしないで」

 

 

IS学園教員寮の近くのベンチ。

今日は昼食を食べる場所が自由とはいえ生徒達はあまり教員寮に近付かないので、此処にベンチがあるという事すら知らないだろう。

だからこそ、一夏達は此処を昼食の場所に選んだ。

マドカとシャルロットにお弁当を渡した一夏はクラリッサとチェルシーの待つ此処に手に持つ鞄を揺らさないように走りながらやって来た。

 

 

「午後からも仕事あるし、早速食べようか」

 

 

2人の間に座りながら一夏は鞄から自分達用の弁当箱を取り出す。

このお弁当は、今朝一夏が主体となり3人で一緒に作った合作品。

因みに一夏がマドカとシャルロットの分を作っている間、チェルシーはセシリアの分を、クラリッサはラウラの分を作っていた。

 

 

「「「いただきます」」」

 

 

弁当箱を開け、3人で同時にそう言ってから食べ始める。

 

 

「ん…やっぱり一夏の料理は美味しいわ」

 

 

「ありがとう。でも、チェルシーの作った卵焼きも美味しいよ。ああ、勿論クラリッサが作った唐揚げもね」

 

 

「ありがとう。一夏にそう言って貰えると自信が付くな」

 

 

3人でお互いの料理への感想を言い合い、時には一夏がしれっと愛を囁きながら賑やかに昼食を食べていく。

 

 

「「「ご馳走様でした」」」

 

 

食べ終わり、一夏は弁当箱の蓋を閉じクラリッサとチェルシーの分の箸を受け取ってから自分の分も含め鞄に仕舞う。

 

 

「まだ時間はあるな」

 

 

「なら、もう少しゆっくりするとしよう」

 

 

「ここでゆっくりしないと、午後疲れちゃうから」

 

 

チェルシーのその言葉に、一夏とクラリッサは無言で頷く。

 

 

「……平和なのはいい事なのに、なんかソワソワするな」

 

 

「ここ最近はイベントのたびに襲撃があったからだな」

 

 

一夏が呟いた事に、クラリッサがそう反応する。

常に戦いっぱなしと言っても過言では無かったここ最近の反動を感じているようだ。

 

 

「ねぇ、一夏。最近仕事はどう?」

 

 

「ん?仕事?」

 

 

そんな一夏にチェルシーがそう質問する。

クラリッサも気になるといった表情で一夏を見る。

 

 

「あ~~~、まぁ普通…かな?」

 

 

そう言った瞬間、2人は心配そうな表情を浮かべる。

 

 

「一夏、絶対に無理はしないでね」

 

 

「一夏に何かあったら、私達どうなるか分からないからな」

 

 

2人にそう言われ、一夏は1度息を吸って吐いた。

そしてベンチから立ち2人を向き合うような体勢になる。

 

 

「大丈夫。仕事で無茶はしてないし、これから先するつもりもない。これ以上恋人に不安を掛けるなんてことしたくないからな」

 

 

笑顔を浮かべ、2人の事を同時に抱きしめる。

抱きしめられた2人は少しだけ顔を赤くしたものの、直ぐに一夏の事を抱きしめ返す。

互いの鼓動や熱、匂い等々を感じながら暫くの間抱きしめ合う。

 

 

(『仕事で無茶はしてない』…嘘はついてない。不安にさせたくないのも事実だ。でも……)

 

 

2人が胸元に顔を埋めていて表情が見られていない事を確認した一夏は奥歯を噛み締めながらそんな事を考える。

 

 

(俺は、俺は……)

 

 

一夏は思わず腕に力が入る。

 

 

「い、一夏?ちょっと苦し…」

 

 

「っ!?ご、ごめん!」

 

 

チェルシーに言われ、一夏は弾かれるように2人から手を離した。

2人は一瞬悲しそうな表情を浮かべたものの、直ぐに切り替える。

 

 

「一夏、急にどうしたんだ?」

 

 

クラリッサが一夏の顔を覗き込むようにしながらそう尋ねる。

一夏は考えるように視線を泳がせるも、直ぐに笑みを浮かべて言葉を発する。

 

 

「いやぁ、2人が可愛すぎて、つい……」

 

 

その言葉を聞いた瞬間に、クラリッサとチェルシーは顔を赤くする。

 

 

(本当に可愛いんだよなぁ…)

 

 

「そんな反応してくれるところが好き」

 

 

先程まで考えていた事をいったん忘れ、2人に愛を伝える一夏。

その表情は幸せそうな笑顔で、でも少し悲しそうで…なにか辛いものに耐えていると感じる事も出来るものだった。

 

 

「…私達も、一夏の事が大好きだ」

 

 

「これから先も、ずっと愛してる」

 

 

そんな一夏の様子にクラリッサとチェルシーは少し違和感を感じながらも笑顔で愛を伝え返す。

 

 

「っ!も~う、大好き!!」

 

 

良い返事を聞けた一夏は満面の笑みを浮かべると再び2人の事を抱きしめる。

抱きしめられた2人は感じる一夏の存在にやがて感じていた違和感を忘れ、一夏の事を抱きしめ返した。

そうして、3人は時間ギリギリまでイチャついているのだった。

 

 


 

 

『さぁ、体育大会午後の部が始まります!実況は私、黛薫子と!』

 

 

『……更識楯無と……』

 

 

『白式と!』

 

 

『白騎士です』

 

 

昼休みも終わり、午後の部がスタートした。

実況席にいるのは相変わらずの薫子と、ぐったりしながら椅子に座り込んでいる楯無、そして何故か白式と白騎士だった。

 

 

『元気よく始めたは良いものの…いくつか突っ込んでいい?』

 

 

薫子のその言葉に返って来るのは静寂。

生徒達や教員達も状況を理解できてないんだろう。

 

 

『えっと…じゃあたっちゃん、なんでそんなぐったりしてんの?』

 

 

『ちょっと…騎士に捕まって会計に引き渡され、そのままお説教された……』

 

 

楯無の説明の大部分はポカンとしていたが、要は怒られたんだと全員が理解した。

まぁ、なんで怒られたのかは理解出来なかったのだが。

 

 

『じゃあ、次に…織斑君は?』

 

 

『マスターは御手洗いですよ』

 

 

『この学園でマスターが使えるお手洗いは此処から遠い1ヶ所だけで、そこに行ってたら確実に遅れるので私達がお手伝いする事になりました』

 

 

白式と白騎士の説明を聞いた全員が一夏不在の理由を理解した。

それと同時に生活がしにくい一夏を可哀想に思った。

だが、薫子は頭を振って切り替えるとマイクに向かって話し始める。

 

 

『さて、では早速競技を開始しましょう!午後の部第一種目は組対抗変則大玉転がしです!』

 

 

『変則大玉転がし…いったいどんな競技ですか?』

 

 

『説明しましょう!』

 

 

急遽参加の白式と白騎士もかなり馴染んでいる。

そして違和感もなく薫子と未だ活力が復活していない楯無と共に競技の盛り上がりに貢献するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それと同時刻、IS学園で唯一の男子トイレ。

此処には白式と白騎士の説明通り一夏がいた。

 

 

「う、おぇ!ぐぅ…ぐっ!?おぇ!」

 

 

《一夏!しっかりしろ!》

 

 

ただし、一夏は便座に向かって胃の中のものを吐いており、オルコスSDがその背中をさすっていた。

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…」

 

 

一先ず吐き出すものを全て吐き出した一夏は床に座り込み壁に全体重を預ける。

右手は心臓を、左手は口元を押さえる。

 

 

「頭が、痛い……身体が、ガクガクする……」

 

 

一夏のその言葉通り一夏の手や足、口元は震えており顔も真っ青だ。

 

 

《一夏!大丈夫か!?今水を…!!》

 

 

「ああ、たの…うっ!?」

 

 

オルコスが水を持ってこようとした時、一夏が震える身体を無視して再び便器に顔を近付ける。

 

 

「う、ゲホッ!ゴホッ!ガハッ!!」

 

 

ビチャ!!

 

 

トイレ内に漂う鉄の匂い。

そして、便器に付着する赤。

そう、血である。

 

 

「あ、あ、あ…」

 

 

一夏はそんなか弱い声を漏らすと床に倒れ込む。

汚いとは分かっていても、もう耐えられなかった。

 

 

《一夏!しっかりしろ!おい!》

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 

過呼吸になってしまっており、オルコスの言葉に応対が出来ていない。

以前一夏は吐血しても体力に支障がないと話していた。

だが、その時とは明らかに症状が違う。

倒れ込んでいる一夏の身体は震えており、表情は真っ青を通り越して半分死んでしまっているのではないのかと思う程だった。

 

 

《一夏!く、直ぐに人を…》

 

 

「ま、って…」

 

 

《一夏!無茶をするな!》

 

 

オルコスの制止を振り切り一夏は震える手でポケットからダークコアデッキケースを取り出し

 

 

「ディザ、スター、フォース、発動……」

 

 

煉獄騎士の鎧を展開する。

しかし、一夏の体力が限界を優に超えているからか展開されたのは左肘から先だけで、それと同時に一夏の髪が伸びる。

 

 

「キャスト…ダークネス、ヒーリング……」

 

 

一夏は以前エクシアの治療に使用した魔法を自分に使用する。

左腕の鎧の紫の瞳から粒子状のエネルギーが漏れ出し、一夏の全身を包み込む。

傍から見ると幻想的な光景。

 

 

「はぁ、はぁ、スゥー、ハァー」

 

 

その中央にいる一夏は、だんだんと呼吸や表情が穏やかなものになっていく。

 

 

《一夏!大丈夫か!?》

 

 

「ああ、取り敢えずな……」

 

 

オルコスに返答しながら、一夏は身体を起こし壁に身体を預ける。

 

 

「スゥー、ハァー、スゥー、ハァー」

 

 

深呼吸を繰り返し、呼吸を安定させていく。

そんな一夏の様子を見て、オルコスはいったん安堵したものの直ぐに思案を開始する。

 

 

(一先ずは無事で良かった…だが、以前体力に問題が無くなって来たと話し、何回か吐血してしまい良くも悪くも吐血慣れしている一夏があの極限状態の中で『魔法を使用しないとヤバい』と判断した…つまり、それ程までに症状が重いという事…)

 

 

「う、く、よいしょっと…」

 

 

《一夏!立って大丈夫か!?》

 

 

オルコスが思案していると、一夏が背中を壁に付けたまま立ち上がった。

慌ててオルコスが近寄ると、一夏はピラピラと手を振り弱々しい笑顔を浮かべる。

 

 

「まぁ、取り敢えずね」

 

 

《……一夏、魔法を使用しないといけないと判断したという事は》

 

 

「ああ……かなりヤバい。大分症状が進行してる。多分、もう半年も持たない」

 

 

オルコスの質問に、一夏は右手で心臓を押さえながらそう返す。

 

 

「取り敢えず、シャワー浴びよう。トイレに倒れたし、汗かいた。このままじゃ、2人に心配されちゃう…」

 

 

こんな時でも考えるのはクラリッサとチェルシーの事。

そんな、自分を大事にしているのは自分の為ではなく2人の為なんじゃないかと思わせる一夏にオルコスは心配そうな表情を浮かべるが、直ぐに頭を振り切り替えると言葉を発する。

 

 

《今は白式と白騎士が場を繋いでいる。最悪どれだけ遅れても問題ない。だから、先ず自分の体調を整えろ。まぁ、言い訳は考えないといけないがな》

 

 

「ははは…そう、だな。オルコス、悪いけど後始末は……」

 

 

《任せろ。だが、お前が無事に実況席に行けてからだ》

 

 

「ん…任せた」

 

 

そうして、一夏はオルコスに支えられながらフラフラとした足取りで寮の自分の部屋に向かって行く。

シャワーを浴び、身体をしっかり洗ってから予備のジャージに着替える。

前のジャージを洗濯機に放り込んでから、実況席に向かう。

それを確認したオルコスは、先程一夏が吐いた胃液と血の後片付けに向かうのだった。

 

 


 

 

『それでは、結果を発表します!優勝は……』

 

 

あれから時間は流れ閉会式。

今現在は優勝組を発表する時間。

一夏はクラリッサとチェルシーと共に生徒達の列の後ろに立っていた。

 

 

あの後、遅れて実況席に合流した一夏は薫子と楯無にいろいろ言われたが、トイレが1ヶ所しかない辛さを訴える事によりなんとか窮地を脱した。

 

 

「一夏、大丈夫なの?」

 

 

「ああ、大丈夫だよ。それもこれもトイレが遠いのが悪い」

 

 

チェルシーが心配そうに一夏に質問をするも、一夏は笑顔を浮かべてそう返す。

因みに、今一夏のポケットにはオルコスと白式と白騎士はいない。

先程移動するとき一夏の身体の症状を説明する為オルコスが2人を連れ出したからだ。

 

 

『織斑マドカさん率いる、赤組!!』

 

 

『やったぁあああああああ!!』

 

 

薫子がマイクに向かってそう叫び、マドカ達が喜びの雄叫びを発する。

それと同時に他の組の生徒達や教員達が拍手を贈る。

一夏達3人も例にもれず拍手をする。

 

 

『優勝賞品贈呈!代表のマドカさん、前に!』

 

 

「はい!」

 

 

『優勝賞品の織斑君の厳正写真集のマスターデータです!後でコピーしたものを全員に送っておきます』

 

 

マドカは薫子からUSBを受け取る。

その光景を見て、一夏は表情を歪ませる。

 

 

「ったく…許可した覚えは無いんだけどなぁ。コピーが配布される前にチェックするか……」

 

 

「盗撮…ってこと?」

 

 

「可能性はある。はぁ…」

 

 

一夏は思いっ切りため息をつく。

 

 

「俺の写真を許可なくとっていいのはクラリッサとチェルシーだけだっつーのに」

 

 

「私達は良いのか?」

 

 

「2人なら絶対に悪用はしないし、何より恋人だからな」

 

 

一夏は片目を閉じながらそう言う。

その絵になる動作と自分たちは特別扱いされてるという事実に2人はほんのりと頬を赤くする。

 

 

『それでは、これでIS学園体育大会、閉会式を終了します。生徒のみなさんは自分の教室に向かって下さい』

 

 

「それじゃ、俺も一応生徒だし教室行ってくる。晩飯は俺が作るから後で部屋に来てくれ」

 

 

「分かった。一夏、ありがとう」

 

 

「行ってらっしゃい」

 

 

2人の返事を聞いた一夏は笑顔を浮かべると生徒達と共に教室に向かって行った。

そんな一夏を微笑みながら見ていたクラリッサとチェルシーは教員達と共に後片付けを開始した。

 

 

こうして、一夏の身体異常以外は特に大きな問題もなく体育大会は終了するのであった……

 

 

 




昼休み『は』平和でしたね。
さてさて、如何なってしまうのか。

次回も何時になるか分かりませんが、楽しみにしていてください!

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