無限の成層圏と煉獄騎士   作:ZZZ777

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サブタイそのまま。
戦闘前のワンクッションです。

作者の私生活が7月いっぱいまでありえないくらい忙しくなるので、更新頻度が下がったり下がらなかったりします。

今回もお楽しみください!


いざ京都へ行こう

三人称side

 

 

IS学園の警備力強化の目的でナターシャとイーリスがやって来てから少し経った。

とうとう亡国企業へのアジトへの攻撃作戦決行の日がやって来た。

 

 

あの後学園に戻った一夏達6人。

マドカとシャルロットは自分達の部屋に戻り、ナターシャとイーリスは真耶に連れられ職員室に向かって行った。

 

 

そうして残った一夏はクラリッサとチェルシーと合流。

授業が終わり放課後になるのを待ってから千冬を捕え、3時間に及ぶ説教を行った。

二日酔いで授業が出来ないという滑稽すぎる事をしでかしたのだ。

一夏は本当なら後6時間ぐらい説教したい気持ちがあるのだが、流石に自分の仕事もあるため不可能。

その為遂に千冬に1年間の禁酒を言い渡した。

 

 

千冬はなるべく抗おうとしたのだが、怒気と殺気を全開にした一夏の圧力と迫力に勝つことは出来ず、受け入れざるを得なかった。

寮長室の冷蔵庫にギッシリ詰まっていた酒はクラリッサとチェルシーが教員や警備員の人に配っていた。

 

 

そんなこんなで週末には一夏を除く1年生専用機持ちが買い物に行ったり、一夏が必死こいて仕事を前倒しで進め作戦中の予定を完璧にフリーにしたりと準備をしていく。

そうして、今。

時刻は6:10。

IS学園の正門前には大きな荷物を持った12人と、そんな12人を見送るよう為に立っている6人。

 

 

「それでは、行ってきますね」

 

 

これから京都に向かう12人を代表して一夏がそう言う。

その表情は、まさしく戦場に向かう騎士のように覚悟の決まっているものだった。

一夏だけではない。

千冬を始めとした他の11人も、覚悟の決まったような表情を浮かべている。

 

 

「一夏さん、みなさん、行ってらっしゃい」

 

 

「頑張って来い!」

 

 

「結果出して来いよ!」

 

 

「頑張って来るっス!」

 

 

「みんななら大丈夫だから!」

 

 

ナターシャ、イーリス、ダリル、フォルテ、サラの順番で一夏達に声を掛けていく。

1人1人の言葉に、一夏達はしっかりと頷いて行く。

そして6人目…最後に、十蔵が全員の目をジッと見まわしてから言葉を発する。

 

 

「みなさん、今回相当に酷な事をお願いしているのは理解しています。ですが、これはみなさんにしか頼めない事なのです。ですから、みなさんやり遂げてください。そして……」

 

 

十蔵はここでいったん大きく息を吸い、吐く。

 

 

「全員無事で帰って来てください」

 

 

『……はいっ!!』

 

 

一夏達は全員頷く。

そうして、しっかりとした足取りで歩いていきモノレールに乗り込む。

東京駅で新幹線に乗り込み、京都に向かって行くのだった。

 

 


 

 

新幹線に乗り込んでから約1時間。

東京から京都までは約3時間ほどなので約3分の1が過ぎたところである。

一夏達が座っているのはグリーン車。

しかも貸し切りである。

座り方は

 

一夏とマドカ

クラリッサとチェルシー

ラウラとシャルロット

セシリアと鈴

簪と楯無

千冬と真耶

 

である。

 

 

一夏とマドカは座っている席を180度回転させクラリッサとチェルシーと向き合っている。

一夏とクラリッサとチェルシーは普通に会話しているのだが、マドカだけが少し気まずそうに視線を泳がせていた。

 

 

「マドカ、どうかしたか?」

 

 

「えっ?い、いや、あの、その~~」

 

 

一夏に尋ねられ、マドカはしどろもどろになりながら言葉を発する。

 

 

「私ってそこまでハルフォーフさんとブランケットさんと仲良くないから気まずいな~って」

 

 

「なんだ、そんな事か」

 

 

マドカの言葉に思わず苦笑しながら一夏がそう返す。

 

 

「そんな事ってなに!?私結構気にしてたんだよ!?」

 

 

「ごめんごめん。でもさマドカ、将来の義姉さんなんだから仲良くしないと」

 

 

「「っ!?///」」

 

 

サラッと一夏が言った言葉に、クラリッサとチェルシーは同時に顔を真っ赤にする。

マドカにとっての『将来の義姉さん』という事は、まぁつまりそう言う事だ。

 

 

「い、一夏?その、あんまりそういう事を言うのは…」

 

 

チェルシーが恥ずかしさで動揺しながらそう言うと、一夏は不安そうな表情になる。

 

 

「……嫌いになった?」

 

 

性別で決めつけるのはよろしくない事なのだが、古来からのイメージとしてあまり男側が言うものではないセリフ。

それを聞きクラリッサとチェルシーは慌て始める。

 

 

「い、いやいや!そ、そういう訳ではないんだ!ただ、急に言われたから驚いただけで…!!」

 

 

「私達が一夏の事を嫌いになる訳が無いじゃない!私達は、一夏の事をずっと愛し…」

 

 

ここまで言って漸く気が付いた。

一夏の表情がもう既に嬉しそうなものに変わっている事に。

 

 

「良い答えが聞けた♪」

 

 

「「っ~~/////」」

 

 

2人は更に顔を真っ赤にする。

 

 

(本当に可愛いんだから)

 

 

「そういう訳でマドカ、2人もノリノリだから仲良くしてくれ」

 

 

「えっと…どういうところから距離を詰めよう?」

 

 

「呼び方とか?」

 

 

一夏はそう言うと、未だに顔が真っ赤の2人に再び視線を向ける。

 

 

「クラリッサ、チェルシー、マドカと仲良くなってくれないか?」

 

 

「え、ええ!勿論!」

 

 

「ああ、好きに呼んでくれて構わないぞ」

 

 

2人からの許可が出た為、マドカはしばし考えるように顎に手を置く。

そうして大体3分後。

 

 

「…クラ姉さんとチェル姉さんは?」

 

 

「「っ!?!?」」

 

 

「お、いいじゃんいいじゃん」

 

 

好きに呼んでいいとは言ったもののまさかそう呼ばれるとは思っていなかったのだろう。

クラリッサとチェルシーは驚きの表情を浮かべ、反対に一夏はうんうんと頷く。

暫くの間驚いた表情を浮かべていた2人だが、なんだかんだで気に入ったのだろう。

次第に嬉しそうな表情になっていく。

 

 

「改めて、これからよろしくお願いしますね!クラ姉さん!チェル姉さん!」

 

 

「…ああ、よろしく、マドカ」

 

 

「よろしくね、マドカ」

 

 

マドカに合わせるように、クラリッサとチェルシーもマドカの事を呼び捨てで呼ぶ。

そうして3人は笑い合う。

無事自身の恋人と妹の距離が1歩近づいた事を確認した一夏も笑みを浮かべると鞄からさっき駅のコンビニで購入したエナジードリンクを取り出しプルタブを開けようとする。

 

 

「「「ストップ!」」」

 

 

3人に同時にそう言われ、なんならマドカに腕を掴まれその動きを阻害される。

 

 

「なんだよ」

 

 

「お兄ちゃん、最近エナドリ飲み過ぎじゃない?」

 

 

「……確かに」

 

 

「一夏、今は仕事無いんだし普通の飲み物で良いんじゃないか?」

 

 

「確かに!なんで俺さっきわざわざエナドリ買ったんだ?普通に甘い炭酸飲みたかったらコーラとかサイダーで良いじゃん」

 

 

「一夏、自分の身体を大事にしてね」

 

 

「はい」

 

 

3人に注意され、一夏は鞄にエナドリを仕舞う。

賞味期限はまだまだ先なので帰ってから冷やし直して飲もうと一夏は考えている。

そうして、そこから一夏達恋人3人が甘々な会話をし始め、至近距離で聞いているマドカが砂糖を吐きそうになる。

 

 

「「「「「「「「…………」」」」」」」」

 

 

そんな一夏達に、同じ車両内から向けられる8人分の視線。

無論、貸し切りなので他のメンバーである。

全員が全員思っている事。

それは

 

 

(まーたやってるよ…)

 

 

だ。

ここ最近かなりの頻度で人前にも関わらずイチャイチャし周囲の人間に砂糖を吐かしている一夏達。

そんな感情を抱くのも仕方が無い。

だが、それと同時に殆どの人が微笑ましいものを見るような表情を浮かべていた。

それもこれも、会話がそこまで鮮明に聞こえないからだろう。

ガッツリ聞こえていたら、多分マドカのように砂糖を吐き出すだけのマシーンに成り下がっていた。

 

 

しかしそんな中で、唯一違った視線を3人に…もっと言うのならば、一夏に向けている人が1人。

 

 

「一夏…」

 

 

「あれ、織斑先生、どうかしましたか?」

 

 

千冬である。

隣に座っている真耶が思わずそんな声を掛けてしまうくらい、今の千冬の雰囲気は違った。

千冬は真耶に大きな声を出さないように注意をしてから、自身も小声で話し始める。

 

 

「いや、一夏の事なんだがな…」

 

 

「織斑君ですか?」

 

 

「ああ」

 

 

真耶は思わず一夏の事をジッと見る。

しかし、一夏に特に変わった様子は見られず普通にクラリッサとチェルシーと会話していた。

 

 

「変なところでもありますかね?私には特段変わりない織斑君に見えますが…」

 

 

「そうだ、一夏は特に変わりないんだ。今は、な」

 

 

「と言いますと?」

 

 

千冬は一夏に向けていた視線を前に戻し、息を吐く。

それに伴い真耶も視線を元に戻す。

 

 

「正直に言うと、私もふわっとしてるんだが…何というか、あの2人のどちらとも一緒に居ない一夏は、何処か辛そうなんだ」

 

 

「織斑君が…ですか?」

 

 

「ああ。2人のどちらかと一緒に居る時は特に問題が無さそう…というより、楽しそうで幸せそうなんだがな…」

 

 

「辛そう、というのは具体的に言うとどんな感じなんですか?」

 

 

「言葉にしにくいんだが…こう…なにかに耐えているというか…そんな感じがするんだ」

 

 

「何かに耐えている、ですか…」

 

 

真耶は再び一夏に視線を向け、暫く考え込むが昔から一緒に居る千冬でも分からない事を只の副担任である自分が分かる訳無いと思考を止める。

 

 

「やっぱり、心配ですか?」

 

 

「……心配、ですね…一夏は、今までかなりの負担を背負ってきましたから。今は前までみたいに仕事が異常って訳では無いようですが、やっぱり…」

 

 

千冬にしては珍しく心配を隠さなかったので、真耶は意外そうな表情を浮かべる。

以前までの千冬は身内の話を持ち出されるとイライラしていたのだが、今は自分から話しだしているし心配を隠していない。

千冬が現役のころから関わりがある真耶としては、やはり驚くのだろう。

 

 

『まもなく京都に到着いたします。乗り換えのご案内をいたします……』

 

 

ここで到着アナウンスが新幹線内に流れ始める。

千冬と真耶も会話を中断し、降車の準備を始めるのだった。

 

 


 

 

新幹線は無事京都に付き、一夏達は今回宿泊する旅館に向かっていた。

 

 

京都駅では特徴的な長い階段で写真を撮ると綺麗かなという話題から、一夏がかつて千冬に買ってもらったカメラを天武とネグロバルスの喧嘩の衝撃で落としてしまい綺麗にぶっ壊れた事を今更ながら周囲に聞こえないように千冬に報告して千冬がショックを受けたりしてた。

 

 

「さて諸君、此処が本日我々の拠点となる温泉旅館『霞荘』だ」

 

 

そんなこんなで旅館に着いた一夏達。

かなり大きく綺麗で豪華な旅館に楯無と簪以外は思わず感嘆の息を漏らす。

 

 

「かなり大きな旅館ですね」

 

 

「しかも、今回は目的が目的の為貸し切りだ」

 

 

「ただ、働いていらっしゃる方の人数も今日は限りなく少ないですけどね」

 

 

一夏、マドカ、真耶がそう会話すると全員早速旅館の中に入る。

そうして受付で手続きを済ませ使用する部屋に向かって行く。

今回使用させてもらえるのは5部屋。

その内1部屋は作戦会議などを行ったり機材が用意してある指令室になっている為、泊まるのは4部屋。

メンバーは12人なので単純計算一部屋3人、一夏が1人部屋だとしても4人部屋が2つ、3人部屋が1つになるだけである。

従業員の人数が少ない為案内も無しに進むこと数分。

 

 

「此処だな」

 

 

「…なんか、無駄に豪華…」

 

 

部屋の前に付いたマドカが思わずそんな感想を漏らす。

だが、それも仕方が無いだろう。

目の前にある4部屋はそれぞれ『朱雀の間』だったり『玄武の間』だったり…つまり、四聖獣の名前が付いていたのである。

 

 

「四聖獣…ドラグーン、ドライガー、ドラシエル、ドランザー」

 

 

「簪?どうかしたのか?」

 

 

「いや、なんでも」

 

 

簪がなにやら意味深な事を呟いた。

ラウラが首を捻ったが簪は誤魔化す。

 

 

「それで織斑先生、部屋割りはどんな感じなんですか?」

 

 

シャルロットが千冬にそう質問すると、全員の視線が千冬に集まる。

 

 

「決まってない」

 

 

『……はっ?』

 

 

千冬の発した衝撃的な言葉に、一夏達は思わずそんな反応をしてしまう。

しかし、やがて事態を理解した一夏は

 

 

 

「なんで決めてねーんだよ!!」

 

 

キレた。

その怒気にあおられ、マドカ達は若干恐怖を感じる。

 

 

「時間が無かったんだ」

 

 

「でも決めとけこの駄姉!」

 

 

「い、一夏ぁ…」

 

 

一夏に切り捨てられ千冬は涙目に見える表情を浮かべる。

そんな千冬を放っておいて一夏達は話し合いを始める。

 

 

「うちの駄姉がすまん」

 

 

「ごめんなさい」

 

 

「き、気にしないでって言って良いのかなぁ?」

 

 

取り敢えず謝罪から入った一夏とマドカにシャルロットが苦笑いを浮かべながらそう反応する。

 

 

「で、どうする?具体的には俺をどうする?」

 

 

「確かに、この場に男の子は一夏君だけだもんね」

 

 

「まぁ、1人部屋かクラリッサとチェルシーと同部屋かの2択なんだが」

 

 

一夏の言葉と同時に、2人に視線が向けられる。

一夏と同部屋。

その甘美な想像をした2人はほんのりと頬を染めていたところに視線を向けられた為少し動揺する。

 

 

「2人的に、俺と同部屋はOK?俺はそっちの方が嬉しいんだけど…」

 

 

「わ、私もそっちの方が嬉しいな…」

 

 

「私も、一夏と一緒の方が…」

 

 

「可愛い。良し、じゃあ俺達はそんな感じで」

 

 

そうして1番考えなくてはならない一夏の部屋割りがスムーズに決定した。

残りの9人の部屋割りも決定した為、各々が自分の部屋に入っていく。

 

 

朱雀の間 マドカ、千冬、真耶

 

 

「なんで私は少し気まずい人と一緒になるんだろう」

 

 

「なんだ織斑妹、私と一緒が気まずいか?」

 

 

マドカの呟いた言葉に、織斑先生になった千冬がそう反応する。

 

 

「そういう訳では無くてですね、私は3組なので山田先生とほぼ関わりが無いと言っても過言では無いので…」

 

 

「確かに、私は織斑さんとはしっかりと会話した事すらないかもですね」

 

 

荷物を置きながらそう説明をすると、真耶は納得したように頷いた。

 

 

「まだ作戦開始までは時間がありますし、少しお話しましょうか」

 

 

「そうですね!」

 

 

真耶とマドカがたわいもない談笑を始める。

そんな2人の様子を見ながら千冬は

 

 

「…私も会話能力を上げないといけないのか?」

 

 

と1人悩むのだった。

 

 

白虎の間 シャルロット、簪、セシリア

 

 

「なんか、珍しいメンバー?」

 

 

「確かにそうかも」

 

 

「そうですわね」

 

 

荷物から取り敢えず今日使うものを出しながらシャルロットがそう呟く。

 

 

「そもそも、私達は一夏が居なかったら仲良くならなかった。だから、中心に一夏がいないから珍しく感じるのかも」

 

 

「最近は別行動の方が多いような気もしますがね…」

 

 

「最近一夏は基本イチャイチャしかしてないもんね」

 

 

シャルロットが苦笑いしながらそう言うと、セシリアと簪も苦笑いを浮かべる。

 

 

「でもまぁ、学園祭の時は辛そうだったし今が幸せそうで良かった」

 

 

「そうだね」

 

 

「そうですわね」

 

 

3人は時間が来るまで談笑をするのだった。

 

 

玄武の間 楯無、鈴、ラウラ

 

 

「…話題が無い」

 

 

「話題が無いわね」

 

 

「そうね~」

 

 

ラウラ、鈴、楯無の順でそう言う。

何時もは他の人との会話が繰り広げられている時に乱入したりするのでこの3人も普通に会話しているのだが、いざこうやって3人だけになると話題が無いのだ。

 

 

「そう言えば、ラウラちゃんに聞きたいんだけど自分の部下が一夏君とイチャついてるのってどう思う?」

 

 

「あ、それは気になる気になる」

 

 

2人に視線を向けられて、ラウラは少し考えるようなそぶりを見せる。

 

 

「どう思う、か…あの2人は以前から仲はかなり良かったからな。付き合っていると聞いたときは驚いたが、まぁ納得もしたな。だから、末永く幸せにいて欲しいものだ」

 

 

「良い上司じゃない」

 

 

「私は隊長だからな。部下のことくらい考えれるさ」

 

 

(あれ?なんだろう?なんか罪悪感が…もっとお仕事頑張ろう)

 

 

ラウラの言葉を聞いて、もっと仕事を頑張ろうと決意する楯無だった。

 

 

青龍の間 一夏、クラリッサ、チェルシー

 

 

「なんか、これから戦闘だっていうのに随分と気が楽だな」

 

 

「まぁまぁ、最初っからピリピリしているよりはマシなんじゃない?」

 

 

「最初から気を張り詰めすぎると、何時かパンクする。大事な作戦前こそ、気分を落ち着かせる時間が必要だ」

 

 

「確かにな。それに全員別に気が抜けている訳では無いし」

 

 

荷物を置き、一夏を挟む形で床に座っている3人。

3人の距離はかなり近く、ぎゅっとくっ付いていた。

 

 

「チェルシー」

 

 

「どうかし…っ//////」

 

 

一夏の言葉に反応しようとしたチェルシーの言葉は、そこで途切れた。

その唇を、一夏が自分の唇で塞いだからだ。

 

 

「ん、んぁ…ん、んんん……!!」

 

 

その事を認識したチェルシーは急速に顔を真っ赤にするも、一夏の身体を両手で抱きしめる。

一夏の事を離さない。

離したくない。

そんな感情が簡単に分かった。

それに応えるように、一夏もチェルシーの事を抱きしめる。

もう何分経ったか分からないくらい唾液が絡み合う音を発しながらキスをし続ける。

 

 

「んぁ…」

 

 

「んぅ…」

 

 

唇を離すと、唾液と唾液の橋が架かる。

一夏は笑みを浮かべると、チェルシーの頭を撫でた後にクラリッサにキスをする。

 

 

「ん、んぅ…あぁん…ふぁ、んんちゅう…」

 

 

クラリッサとも同じように抱き着き合いながらキスをする。

互いの温かさを感じながら、舌を絡ませ唾液の音を響かせる。

 

 

「ふぅ…」

 

 

「あぁ…」

 

 

クラリッサの唇を離し、唾液の橋が架かる。

それはプツリと空中で途切れると互いの口元に付着する。

 

 

「チェルシー、クラリッサ、無事でいてくれ。これは、俺からのおまじないって事で」

 

 

一夏は片目をパチリと閉じ口元に笑みを浮かべながらそう言う。

2人は顔を赤くするも、直ぐに笑みを浮かべ返す。

 

 

「ありがとう一夏。一夏のおまじないなら絶対に効果があるわ」

 

 

「でも、一夏も無事でいてくれないと、もしかしたら効果が無くなってしまうかもしれないな」

 

 

「それは大変だ。ならば絶対俺も無事に帰って来よう」

 

 

3人はそう言い合うと、再びイチャイチャし始める。

そうして、各々自由な時間を過ごす。

 

 

時間は流れ、とうとう作戦ミーティングの時間がやって来た……

 

 

 




登場する人数が多いと空気になるキャラが多くなってしまう。
空気になると後の出番で

「え、コイツいたのか!?」

ってならないかが心配だ。
今一度確認しますが、メンバーは1年生専用機持ちと楯無とクラリッサとチェルシーと千冬と真耶です。

次回も何時になるか分かりませんが、楽しみにしていてください!

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