無限の成層圏と煉獄騎士   作:ZZZ777

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今回のサブタイは今までの雰囲気とちょっと違うなぁ。
そんな訳で今回はクラリッサメインです!
クラリッサ視点しかないです。


今回はクラリッサがヒロインしてます!作者的には!


そんな今回ですが、クオリティーはいつも通りですがあしからず。
楽しんでください!


プロローグ14 クラリッサの気持ち

クラリッサside

 

 

「俺は、ダークネスドラゴンWに行く」

 

 

今、一夏は何と言った...?

 

 

シュヴァルツェ・ハーゼのIS訓練場で、私は茫然とそんなことを考えていた。

いや、分かってるんだ。

現実逃避だってことくらいは。

 

 

一夏と異世界であるダークネスドラゴンWのモンスター、ディミオスソードは過去や一夏がチカラを手に入れた経緯を説明し終わった。

その後に、一夏がこの先どうするかの話になった。

一夏は男だがISに乗ることが出来る。

そのことを篠ノ乃博士が面白がり、一夏はIS学園に行くことになった。

私はIS学園に行くまで、此処で訓練を続けるかと誘った。

個人的には、そうして欲しかった。

だが、一夏はそれを断り、ダークネスドラゴンWに行くと言った。

 

 

《ほう、そう来るか...》

 

 

「い、いっくん!?な、何でそんな!?」

 

 

「そうだぞ一夏!クラリッサが言ったように此処で訓練すれば!!」

 

 

篠ノ乃博士や教官が一夏を止めようとする。

隊長や隊員達も騒然とする。

そんな中でも、私は声一つ出なかった。

聞いた話でもダークネスドラゴンWが、もっと言うならバディワールドが人間にとって危険な場所だというのは理解できた。

自分からそんな場所に行こうとする一夏を止めたいという思いもある。

だが、それよりも別の思いが思考を支配していた。

それはもっと単純なもので、

 

 

.....好きな人が離れて行って欲しくない。

 

 

それだけだった。

私は隊長よりも早く作られたアドヴァンスドで、今まで人を好きになることなんて無かった。

だから、初恋である一夏には離れて欲しくないのだ。

...一夏はアドヴァンスドだと分かってる隊長とも今は友好的だ。

でも、恋愛になるとそれは変わってくるかもしれない。

そんな私がそんなことを思ってもよかったんだろうか。

私がそんなことを考えていると、

 

 

「あーもう!落ち着けって言ってるでしょうが!!」

 

 

という一夏の声が聞こえた。

どうやら周りの人達はまだ騒いでいたらしい。

そんな声は全く認識してなかったのに、一夏の声は認識できるとは...

私がまた一人で考えていると、一夏が理由を話し出す。

 

 

「確かに、ダークネスドラゴンWは危険でしょうし、此処で訓練することも選択肢には全然あります」

 

 

「な、なら「ですが」」

 

 

教官が喋ろうとしたことを、一夏が上から重ねて喋り遮る。

 

 

「俺は決めたんです。ディミオス達煉獄騎士団と、償いの道を共に歩くと。それに、俺はまだまだこのチカラを使いこなせていません。なら、ダークネスドラゴンWで修行するべきです。それに俺はディミオスのバディなんですから」

 

 

一夏は教官や篠ノ乃博士、隊長や私のことを見ながらそう言い切った。

この覚悟はそう簡単に覆ることはないだろう。

私は思わず笑ってしまった。

そうだ、一夏は一度決めたことを最後まで貫くんじゃないか。

そんな姿勢も、私は好きなんだから。

教官や篠ノ乃博士も、同じような事を思ったらしく、笑みを浮かべていた。

 

 

「そうだったね。いっくんは昔から、一度決めたことは簡単に変えない子だったね」

 

 

「そうだな...一夏。絶対に、絶対に帰ってこいよ」

 

 

「ッ!分かってますよ!!IS学園にも行かなきゃなんでね!!」

 

 

「おや?なんだかんだでいっくんも乗り気じゃない~」

 

 

「行かなくていいなら行きたくないんですが?」

 

 

「アハハ、それじゃあつまんないからね~」

 

 

一夏と教官と篠ノ乃博士が会話をする。

全員が笑顔だった。

 

 

「まぁ、今日出発じゃないですけどね」

 

 

「え、何でなの?」

 

 

《この世界に戻ってきた時IS学園に行くための準備だろう》

 

 

「流石ディミオス、俺のバディ」

 

 

確かに一夏は半年程私達と行動してたが、ISとは関わってない。

それなのに準備もせず異世界には行けないか。

 

 

「それに、約束もありますしね」

 

 

一夏は私を見ながら笑顔でそんな事を言う。

...照れちゃうじゃないか。

 

 

「まぁいっくん!IS関係の知識については束さんに任せんさい!!二日で完璧な教本を作り上げてあげようじゃないか!!」

 

 

「...アイツの暴力から守ってくれた時以外で初めて束さんが頼もしく感じる」

 

 

「ちょっといっくん!?いっくんは束さんの事どう思ってるの!?」

 

 

「天災駄目兎ですかね...」

 

 

「うわぁぁん!ちーちゃん!いっくんが、いっくんがイジメてくるよぉ~~!!」

 

 

「束、お前という人間を完璧に表せる言葉じゃないか」

 

 

「ち、ちーちゃんまでぇ!」

 

 

三人が騒いでいる所を、私達は笑いながら見ている。

すると、隊長が語り掛けてくる。

 

 

「なぁ、クラリッサ」

 

 

「何でしょう隊長?」

 

 

「いや、何。一夏の旅立ちはしっかり見送ってやろうと思ってな」

 

 

「そうですね隊長。一夏のことは、しっかりと見送りましょう」

 

 

その前に、私はこの後一夏と話をするんですけどね。

...決めた。私もアドヴァンスドだという事を一夏にちゃんと言おう。

言わないと、何も変わらないから.....

 

 

---------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

私は部屋で一夏が来るのを待っていた。

時刻は午後九時。

そろそろ来る頃だろう。

そう思うと、さっきの覚悟が少し揺らいでくる。

だが、私は決めたんだ。

一夏に、私もアドヴァンスドだと伝える。

どうなるかは分からないが、そうしないと何も変わらないから。

 

 

その時、コンコン。と部屋のドアがノックされた。

 

 

「はい」

 

 

「クラリッサさん、一夏です。入っても大丈夫ですか?」

 

 

「ああ、大丈夫だ」

 

 

「お邪魔します」

 

 

一夏はそう言いながらドアを開け、部屋に入って来る。

訓練着以外を見るのは何気に初めてだ。

...私服もかっこいいなぁ。

 

 

「クラリッサさん、俺のことジッと見てますけど、何か付いてますか?」

 

 

「あ、い、いや、何でもないぞ。取り敢えず座ったらどうだ?」

 

 

「何もないなら良いですけど...」

 

 

一夏はそう言いながら私の向かいに座る。

 

 

「それでクラリッサさん。何の用ですか?」

 

 

「ああ、実は一夏に伝えたい事と相談事があるんだ」

 

 

「伝えたい事と相談したい事...ですか?」

 

 

一夏は首を傾げながら確認するように呟く。

...なんかかわいくていい。

ハッ!こんな事考えてる場合じゃなかった。

 

 

「そうだ。先ず、伝えたいことなんだが...」

 

 

「はい、何ですか?」

 

 

「隊長の事を説明するときに言ったアドヴァンスドは、覚えているか?」

 

 

「はい。遺伝子強化試験体の事ですよね.....ッ!まさか...」

 

 

「そのまさかだ。私も、アドヴァンスドなんだ」

 

 

一夏は目を見開く。

私までアドヴァンスドだとは思わなかった様だ。

 

 

「ラウラとはあまり似てるところが無いように見えますが...」

 

 

「私と隊長では製造された時期が違う。だから似てるところは少ない」

 

 

「な、なるほど...それで、何で今その事を俺に伝えたんですか?」

 

 

まぁ、そうなるな。

今まで隠してたことを急に言われたら誰だってそうなるだろう。

 

 

「それは、相談する事に関しては、その事を伝えないといけないからだ」

 

 

「はぁ、それで、その相談事とは?」

 

 

「なぁ、一夏.....私は、人を愛することが、幸せになることが許されると思うか...?」

 

 

「えっ...」

 

 

一夏は先程よりも驚愕したような...いや、動揺したような表情をした。

急に重たい質問をされて戸惑っているんだろう。

 

 

 

「ど、どうして急にそんなことを?」

 

 

一夏がそう聞いてきた。

 

 

「私は、アドヴァンスドだ。...人工的に造られた存在なんだ。普通の人とは違う。そんな私だからこそ、思うんだ。私でも幸せになっていいのかって...」

 

 

「.....」

 

 

一夏は何も言わない。

いや、言えないんだろうか。

 

 

「私だって、幸せになりたい...幸せになりたいんだよ!!でもっ!私はそんなこと思っちゃいけないんじゃないかって、どうやっても思っちゃうんだよ!一夏や隊長達と過ごすのは、楽しかった!でも、でもぉ!私がアドヴァンスドだってことが頭をよぎるんだ...

私は、いったい、どうすれば.....」

 

 

私は、泣きながら一夏に自分の胸の内を明かした。

一夏に気持ちを打ち明けても、全然心は晴れず、むしろ涙が止まらなかった。

 

 

私が暫く泣いていると

 

 

「クラリッサさん...」

 

 

「え.....」

 

 

一夏に抱き締められた。

何時の間に…でも、あたたかい。

 

 

「クラリッサさん。あなたが人工的に造られた存在なんだとしても、あなたは幸せになりたいって思えてる。楽しいって思えてる。なら、あなたは心を持った人間だ。人間なら、全員幸せになっていいんです。クラリッサさんも、幸せになっていいんですよ」

 

 

「い、いぢがぁ...」

 

 

ああ、一夏は優しいなぁ…あったかいなぁ...

私は暫く一夏に抱き締められていた。

ここで、一夏に確認していないことがあったのを思い出した。

...というか私、人を愛することがって言ったなぁ。

告白したみたいじゃないか!?

これは、確認しないと...

 

 

「なぁ、一夏。確認したいことがあるんだが」

 

 

「何ですか、クラリッサさん?」

 

 

「隊長が暴走してしまった時、私のことを『大切な人』って言ったよな。あれっていったい、どういう事だ?」

 

 

「ああ、あれですか。あれは...」

 

 

一夏はここで一旦言葉を区切る。

好きな人だって言われたらどうしよう...

そうしたら私、恥ずかしくて死んじゃうかも...

 

 

「大切な、友人って意味ですよ!」

 

 

えっ..........

 

 

普通に友人って意味だったぁ~~~!!

私は抱き締められた状態から顔を少し離し、一夏の顔を見る。

 

 

「?」

 

 

顔を見られた一夏は首を傾けて私を見返す。

その表情もいいなぁ。じゃなくて!!

どうやら一夏はさっきの私の言葉が告白っぽいと思っていないらしい。

私は一人で盛り上がってただけ?

恥ずかしい///

でも、でも...

 

 

「どうしたんですか?クラリッサさん」

 

 

「いや、何でもないぞ」

 

 

お前がダークネスドラゴンWから帰ってきたら、私の事を友人から一人の女性として意識させてみせる!

 

 

「もう大丈夫そうですね」

 

 

「あっ...」

 

 

一夏はそう言い私のことを離す。

もうちょっとやって欲しかったなぁ。

...そうだ!

 

 

「じゃあ、俺は部屋に戻りますね」

 

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

 

 

「はい?まだ何かあるんですか?」

 

 

一夏はそう言うとドアに向けていた体の向きをこっちに向け直してくれる。

そう言うところもちゃんとしてるなぁ。

...そうじゃないんだ!

 

 

「その、今日は私と一緒に寝てくれないか...?」

 

 

私がそう言うと、一夏は固まってしまった。

 

 

 

 




IS二次創作でオリ主がいないと一夏の鈍感は治ってるものも多いですが、今作では鈍感なままです。
.....今は。


クラリッサはヒロインできてたでしょうか?
戦闘シーンは下手くそですが、こういう心理描写や恋愛に関しても自信がない...


あれ、何で投稿始めたの、私?


と、取り敢えず次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!


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