この前のクラリッサの時のように、今回はチェルシー視点しかありません。
イギリスに来てからずっとチェルシーメインとか言っちゃダメ。
そんなこんなで、今回もお楽しみください!
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チェルシーside
今日はエクシアの退院の日です。
私は再びエクシアが入院している病院に向かっています。
ですが、今回は私と一夏の二人だけで、お嬢様達やディミオスソードは屋敷におられます。
二人きりということで、私は一夏にため口で喋っていますが、心の中では敬語で問題ないですよね?
...私は誰に言い訳したんでしょうか?
そんなこんなで病院に着きました。
それにしても、よく一週間で退院できましたね。
病院の医者も驚いていました。
まぁ自分たちが、直せなかった人が急に元気になったんですからね。
それは驚くに決まっています。
「チェルシーさん、急に立ち止まって如何しましたか?」
私は知らず知らずのうちに立ち止まっていたようです。
一夏が私の顔を覗き込みながら確認してきました。
ち、近い...!
近くで見ると、やっぱりかっこいいですね...
って、取り敢えず返事しないと!
「だ、大丈夫だよ」
「本当ですか?体調が悪くなったら言って下さいね」
一夏は笑顔でそう言うと、前に向き直りました。
...今の笑顔も素敵だったなぁ。
私はそんなことを考えながら私は一夏の後を追い、病院の受付に行く。
そして受付に話しをし、エアクシアの病室に来た。
私達はノックをし、病室に入っていく。
「エクシア、入るよ」
「あ、お兄様!お姉様!来てくれたんですね!」
エクシアは元気に返事をしてくれた。
...本当に、何で一夏の事を『お兄様』と呼ぶんでしょう?
「なぁ、エクシア。何で俺がお兄様なんだ?」
一夏も同じ事を考えていたのか、エクシアに質問をします。
すると、エクシアは元気いっぱいの笑顔で答えます。
「勿論、お兄様はお兄様だからですよ!!」
「...いや、説明になってないんだが」
「良いじゃないですか。私の自由でしょう?」
「そう言われたらそうなんだが...」
一夏の質問は、究極の答え『個人の自由』の前には勝てなかった。
でも、何かしらの理由はありそうですね...
しかも、さっきからチラチラとこちらを見てきてるので、後で聞けば答えてくれそうですね。
「取り敢えず退院の準備をしちゃいなさい、エクシア」
「そうですね、お姉様」
私の言葉に素直に応じ、エクシアは退院の準備をし始めました。
一夏は何処か納得してない表情を浮かべていたが、追及しても無駄だと思ったのか、手伝いをしています。
エクシアの入院は長期だったが、エクシアの私物は殆どないので、準備もすぐ終わりました。
「正式に退院したら、オルコット家の屋敷に行けばいいのか?」
「そうね、屋敷にお嬢様達もおられるから、この後は屋敷に行きましょう」
「お姉様の主っていう事は、私の主でもあるってことですよね?緊張するな...」
「大丈夫よ、エクシア。お嬢様も旦那様も奥様も、良い主よ」
「お姉様がそういうんでしたら、そうなんでしょうね」
エクシアがお嬢様達にお会いするのに緊張していたので、私は出来るだけ緊張が解けるような言葉を掛けました。
実際にお嬢様も旦那様も奥様も、エクシアの退院に喜んでいたので問題は無いでしょう。
それから暫くして、退院の時間がやって来ました。
エクシアは病院の方々にお礼を言いました。
そして、エクシアは久しぶりに自身の足で、病院の外に出ました...
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それから三日が経ちました。
エクシアはまだメイドにはなっていないのですが、リハビリを兼ねて、見習い研修をやってもらってます。
私が中心となって指導しているのですが、他のメイドや一夏も手伝ってくれます。
一夏は、普通に私達と共に働けるくらい家事力があります。
...いえ、一夏にメイド服を着て欲しいわけじゃないですよ?
あ、でも、執事服なら似合うだろうなぁ。
一夏カッコいいし...
って、今それは関係ない!
まだ三日ですが、エクシアは着々と成長しています。
特に料理は、まだ初めて三日とは思えない出来です。
もしかしたら、私と同じくらいの出来なのでは...?
エクシアに料理を教えるのは一夏が担当してるので、それ程まで一夏の料理の腕が凄いという事なのでしょうか。
...自信がなくなっていきます...
私も一夏に料理を教わりましょうか?
いや、私にそんな時間なかったですね...
そして今、本日のメイド業務が全て終了したため、私は部屋で寛いでいます。
エクシアは、空きの部屋がなかったため私と一緒の部屋です。
というより、私の部屋が他の方の部屋より広いんですよね。
お嬢様の専属メイドなので、他のメイドよりも部屋は広めにしてあると旦那様がおっしゃっていたので、これは間違いないですね。
今まで姉妹のスキンシップも取れてなかったので、私としてもこれは嬉しいですね。
私とエクシアがお喋りをしていると、不意に部屋のドアがノックされ、
「チェルシーさん、エクシア、一夏ですけど、入っていいですか?」
という声が聞こえてきました。
こんな時間に一夏が訪ねてくるなんて珍しいですね。
いや、そもそも一夏がこの部屋を訪ねてくるほうが珍しかったですね。
私はそんなことを考えながら、一夏に声を返します。
「鍵は開いてるから入って大丈夫よ」
私はエクシアと一夏以外にはため口で話しません。
ですが、今この場にはため口で話している人しかいないので、私は一夏にため口で返しました。
「失礼します」
一夏はキチンと礼儀を守って部屋に入ってきました。
一夏もラフな格好ですが、それでも十分カッコいいですね。
「こんな時間にすみません」
「大丈夫よ。一夏」
「そうですよお兄様。それで、何か御用ですか?」
私もエクシアも、一夏が訪ねてきたことに驚きはしたものの、特に問題は無かったため一夏を招き入れました。
エクシアが訪ねていましたが、何の用何でしょうか?
私とエクシアは、一夏の言葉を待ちます。
「お二人に伝えたいことがありましてね」
「伝えたいこと?いったい何ですか?」
一夏は伝えたいことがあると言い、エクシアがそれに反応します。
私も声は出していませんが、とても気になります。
私とエクシアの好奇の視線を一夏に向けます。
そして一夏は、言葉を発します。
「俺は、もうすぐダークネスドラゴンWに戻ります」
「えっ...」
一夏が、ダークネスドラゴンWに帰る?
私は急に言われたことに混乱しました。
「そうですか...寂しいですね」
「俺も寂しいけどさ、何時までもここにいるわけにはいかないんだ。まぁ、あと三日くらいはいさせてもらうさ」
エクシアは寂しそうにしていますが私のように混乱している訳ではなさそうです。
何で混乱してないんでしょうか?
いや、何で私はここまで混乱してるんでしょうか?
...理由は、もう分かってたかもしれませんね。
前にディミオスソードにラブコメと言われたとき、私はそれを肯定しました。
だって、私は...
一夏の事が、好きだから...
だから、一夏がダークネスドラゴンWに帰ると言われて、軽く混乱したんですね...
私がそんなことをグルグルと考えていると、
「チェルシーさん?どうかしましたか?」
と言いながら、一夏が私の顔を覗き込んで来ました。
...やっぱり近くで見ても、一夏はカッコいいな...
って、今はそうじゃなくて...!
私は焦りながらも一夏に返事をします。
「な、何でもないわよ?」
「何故疑問形...なんでもないならいいですけど、何かあったら言って下さいね」
一夏はそういうとニコッと笑った。
この笑顔も素敵だなぁ。
私が一人一夏の笑顔に見惚れていると、エクシアが一夏に声を掛けます。
「それでお兄様、セシリア様達にはもう伝えたのですか?」
「いや、これからかな。取り敢えず最初にチェルシーさんとエクシアに伝えたかったから」
「そうですか。じゃあしっかりと伝えないとですね」
「そうだな。じゃあ、俺はこれで戻るよ。お邪魔しました」
一夏はそう言って部屋から出ていってしまった。
私は、一夏に声を掛けることも出来なかった...
私が一人放心していると、エクシアが声を掛けてくる。
「お姉様、ちょっといいですか?」
「な、何?エクシア?」
エクシアが改まって聞いてきたため、私は思わず身構えてしまう。
すると、エクシアは笑顔になりながら言葉を発する。
「お姉様って、お兄様の事が好きなんですよね?」
「えっ...?」
な、なな何でエクシアがそのことを!?
しかも、決めつけている感じの言い方だったし!?
私がさっきまでとは違う理由で混乱していると、エクシアが続きの言葉を口にする。
「お姉様、いくら何でも分かりますよ。セシリア様は気づいていないようでしたが、ロバート様とロザリー様も気づいておられますよ」
「そ、そんなに分かりやすかったかしら?」
「はい、それはもう。何でセシリア様とお兄様が気づいていないのが不思議なくらいには」
如何やら私の恋心は、結構分かりやすかったらしいですね...
でも、本人とお嬢様にバレてないならまだいいですね...
一夏にもバレていたら、私は恥ずかしくて死んじゃいますよ...
「お姉様、お兄様が帰られることでショックを受けたのは分かりますが、そのままでは何も変わりませんよ。告白とまではいかなくても、何か喋っておいたほうがいいんじゃないですか?」
私はエクシアに言われてハッとしました。
確かに、私はショックを受けて混乱しています。
それでも、一夏と話さない事には何も変わりません。
まさか、エクシアの言葉で気づかされるとは...
ふふっ、エクシアも成長したという事でしょうか。
「ありがとう、エクシア。ちゃんと一夏と喋ってみるわね」
「その意気です。頑張ってください、お姉様」
「ええ、もちろん」
そうだ、一夏が帰るというなら、それがしっかりと一夏と話すチャンスではないか。
私はそう意気込んだものの、時間も時間ですし、さっきまで会っていたのにまた訪ねるのは気が引けます。
だから、一夏の部屋に行くのは明日にしましょう。
明日すぐ帰る訳でもなさそうですしね。
私はそう考えながら、夢の世界に入っていくのでした...
今回は、いつも以上にチェルシーがヒロインしてましたね~。
してた...よね?
もうそろそろでイギリス編も終わりそうです。
プロローグが35を超える前には原作に入りたい...
あ、原作に入る前に設定集は出す予定ですので。
次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!
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