まぁ、イレギュラーの屑転生者の扱いはこんなもんで良いですよね。
今回もお楽しみ下さい!
一夏side
昼休み、隣のクラスに転校してきた幼馴染の鈴と共に過ごしていた。
鈴は持ち前のコミュニケーション能力の高さで、セシリア達ともう馴染んでいた。
そして、鈴が俺が今までどんな事をしてきたのか気になって俺に尋ねて来た。
俺が説明をしようとした時に、
「幼馴染だと?如何なっているのだ、一夏!!」
と言いながら篠ノ之が乱入してきた。
チラッと周りを見ると、鈴は誰?というような表情になった。
まぁ、こいつらは初対面だし、その反応は当然だ。
そしてセシリア達は、思いっきりため息をついた。
如何やら、俺の話と、今までに取った篠ノ之の行動でメンドクサイ問題児だと伝わったようだ。
「ねぇ一夏、誰?」
「俺の顔見知り」
鈴に誰か聞かれたので、俺は素直に答えた。
本当はもう知り合いだと思いたくないけどな...
「顔見知りだと?ふざけるな!私はお前の幼馴染だろう!」
「だから、違うって何回も言ってるだろうが!俺の幼馴染に篠ノ之箒という人間はいない。俺の幼馴染と呼べる人間は、凰鈴音だけだ」
「一夏、嬉しい事言ってくれるじゃない」
「事実であり、真実だ」
そう、これが事実と真実だ。
篠ノ之は、昔に俺に剣道を通じて散々俺に暴力を振るった。
鈴は、周りに千冬姉と比較され、傷つけられた俺の味方でいてくれた。
如何考えたって、篠ノ之が俺の幼馴染な訳がない。
俺の味方でいてくれたのは鈴だけではないが、束さんは変態家事無能駄目兎...いや、知り合いのお姉さん。
こんな事を思えるのは、信頼関係があるからですよ。決して束さんを馬鹿にした訳じゃないよ?
五反田家の人達と御手洗家の人達と関わり始めたのは中学生からなので、幼馴染では無い。
よって、俺の幼馴染は鈴だけとなる。
俺の言葉を聞いた篠ノ之は、暫く固まっていたが、
「私が幼馴染じゃ無くて、こんなチビで、頭の悪そうな奴が幼馴染だと!?何を言っているのだ、一夏!いい加減目を覚ませ!お前の幼馴染は私だけだろう!」
コイツ...今、鈴の事馬鹿にしやがった。
「ふざけるのもいい加減にしろ、篠ノ之箒」
俺の、俺の大切な友人を、コイツは馬鹿にしやがった。
「お前は俺の幼馴染では無い。ただの知り合い...いや、知り合いだと思うのも嫌だ。さっさとどっかに行け」
「一夏ァァァァ!!!」
俺が怒りを爆発させないように内心で堪えながら、篠ノ之にそういう。
すると篠ノ之は何時ぞやのように木刀...いや、違う。
これは...鉄パイプ!?
コイツ、周りに人が、俺の友人が沢山いるのになんてもんを!
俺は更に怒りをため込みながら、行動を開始する。
コイツから鉄パイプをはじくと、被害が出る可能性がある。
つまり...!
俺は篠ノ之の持つ鉄パイプを殴り、90度に曲げる。
「何!?」
篠ノ之が驚愕したような声を上げる。
俺はそれを無視し、篠ノ之の裾と胸元を握り、背負い投げの要領で地面に叩き付ける。
「あぐぅ!」
篠ノ之はその時の衝撃で気絶した。
勿論、骨折等の怪我はしないように調節した。
本心では背骨ぐらいへし折ってやりたがったが、傷害事件を起こすと、千冬姉にも会社にも迷惑が掛かる。
流石にこれ以上千冬姉の負担は増やしたくないし、会社のイメージダウンをさせてはいけない。
そのため、気絶にとどめておいてやった。
「何があった!?」
騒ぎを聞きつけたのか、織斑先生が怒鳴りながらやって来た。
...もう負担増えてた。
「このアホが何時ものように絡んで来て、鉄パイプを取り出したので、無力化して気絶させました」
「またコイツは...」
俺の説明を聞き、織斑先生は思いっ切りため息をついた。
まだ4月だというのに、篠ノ之が凶器を取り出したのは3回目。
その内1回は揉み消されたが、それでも多い。
毎回毎回俺がもう関わるなと言っているのにも関わらず、篠ノ之は凶器を隠しながら俺に絡んでくる。
学習能力が無さすぎるし、反省もしていない。
だけれども...
「織斑先生、やっぱりコイツは退学にならないんですよね」
「...ああ、そうなってしまう。コイツはこんなんでも束の妹だ。退学処分には出来ない」
「「はぁ...」」
何でコイツが束さんの妹なんだ...
束さんが怖いから、妹であるコイツの罪は無くなるし、罰も軽いものになる。
罪と罰が、やった事に対して殆どないからまた同じ事をする。
その度に凶器を取り出し、振るう。
...もしかしたら、ここでの会話は失敗だったかもしれない。
今までは俺にしか暴力を振るってきてなかった。
だからこそ、周りへの被害も出さずに鎮圧することが出来た。
しかし、ここで話したことで、鈴へ暴力を振るう可能性が出来てしまった。
いくら鈴が代表候補生でも、生身だともしかしたら負けてしまうかもしれない。
はぁ...
これ以上篠ノ之関係で悩みたくない。
「...取り敢えず、篠ノ之を生徒指導室に連れて行く」
「.....頑張ってね、千冬姉。頑張って下さい、織斑先生」
物凄く疲れてようにいう織斑先生に、弟としても、生徒としてもエールを出す。
すると織斑先生は、
「...ありがとな」
と、短く言い、篠ノ之を引きずりながら食堂から出て行った。
俺はそれを見届けた後、皆に声を掛ける。
「あー、大丈夫か?」
「あ、うん...大丈夫。それで一夏、あれは...」
鈴が疑問の声を上げる。
「IS学園名物、織斑先生に引きずられる
「そ、そう...」
鈴は、納得できていないようだったが、周りがうんうんと頷いているので一先ずは納得したようだ。
コホンと咳ばらいをした後、俺に語り掛けて来る。
「ねぇ、一夏。私とISの特訓しない?」
その内容はISの特訓のお誘いだった。
それ自体はありがたい。
だが...
「特訓するなら、クラス対抗戦後だな」
「あー、確かにそうね」
俺の言葉に、鈴も納得したようだ。
「ていうか鈴、お前よくクラス代表になれたな。転校生なのに」
「...私が代表候補生で専用機持ちだから、前の代表に押し付けられたのよ」
「なるほど...」
そこまでしてデザートフリーパスが欲しいのか...
「週一とかで良いんだったら、デザートくらい作るんだけどな」
俺がボソッと呟いたことに、周りの鈴とセシリア以外の生徒が反応する。
「一夏君、デザート作れるの!?」
「お、おう...」
そこまで食いつくか...?
「ムムム、フリーパスも欲しいし、一夏君のデザートも食べたい!!」
「一夏君、両方頑張って!!」
「は、はい!」
ここまで念押しされたら、断れるもんも断れねぇ。
「んん、鈴。やるからには、全力だからな?」
俺は、鈴にそんな事を言う。
すると鈴は笑いながら、
「上等よ!」
そう言ってきた。
そして、俺と鈴は拳を突き合わせる。
クラス対抗戦も、楽しみだな!!
『マスター、カッコいい!』
(...白式、照れる)
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深夜side
畜生、何がどうなってんだ!
今日になって、2組に鈴が転校してきた。
それはまだいい。
いや、そうなってくれないと俺のハーレムが出来ねえ。
だけども、SHR前に鈴の頭に直撃するはずだった出席簿は一夏が壊すし、何か千冬と漫才してるし...
そして昼休み、鈴の他の組に興味が無い発言が無かったし、色んな生徒と話してるじゃねえか!
この昼休みは、一夏のファーストとセカンドの幼馴染が顔を合わせるんじゃねえのかよ!
それになんだ!?
箒の事を知り合いだと思いたくない?
何言ってんだよ!?
...いや、待て。
これは箒を堕とすチャンスだ!
そうだ、箒を堕として、その後の事件で俺が活躍して、鈴とセシリアを堕とすんだ!
俺が主人公なんだぁ!!
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一夏side
時間は進み、放課後。
俺はアリーナの更衣室にいた。
理由は簡単、アリーナでの自主訓練が終わったので、制服に戻るためだ。
今回はセシリアと訓練したのだが、今日はひたすら回避機動を取った。
結果としては、やはり被弾をしてしまい、ライフが6まで削られてしまった。
でも、訓練をしたことは俺は勿論、セシリアにとっても嬉しいものがあった
俺は回避行動のパターンを増やすことが出来、セシリアは何と一回だけだが、フレキシブルを成功させた。
このことには本人は勿論、俺、更には訓練の見学をしていたクラスメイトも喜んだ。
やっぱり、友人の努力の成果が実るっていうのは、そばで一緒に見てるだけでも嬉しいもんだな。
着替えが終わり、俺は食堂...ではなく、整備室に向かっていた。
理由は単純。
主任に
「私の道具がどれ程使われているのか知りたいから、いっくん見てきて~!」
と指令を貰ったからだ。
正直俺じゃなくて主任が変装して、IS制作の会社を見学すればいいじゃんと思ったが、そこは駄目兎でもある主任だ。
その意見を言っても、結局は俺が行くことになり、結果として無駄に体力と精神力を使った俺の姿が見える。
そのため、俺は素直に指令に従う事にした。
何だかんだで初めて行くので少し時間がかかり、大体20分もかかってしまった。
そして、整備室の前にいるんだが...
「扉がデケェ」
流石はIS学園の整備室。
『PurgatoryKnights』の開発室の扉と同じくらいデケェ。
まぁ、入るか。
俺は扉を開き、中に入る。
おお、うちの製品ばっかりだ...
俺が最初に思った事はそれだった。
整備室では、放課後だというのに何人かが作業をしていて、その人達が使っているものも、共通道具置き場に置いてあるのも、うちの製品だった。
この製品は全て、『IS開発者が造った、ISのための道具、ラビットシリーズ』だ。
まぁ、正式名称を知っているのは社内でもごく少数なんだけどね。
それよりも、物凄い視線を感じる。
周囲を見ると、さっきまで作業していたはずの人達が、全員俺の事を見ていた。
作業に集中しろよ...とは思ったものの、これは好都合だ。
わざわざ作業を中断させたり、終わるのを待たずに製品の事について聞ける。
そう判断し、俺が声を掛けようとした時、
「あ、あの...!」
という声が後方から聞こえた。
俺が振り返ると、そこには水色の内側にはねた髪に、眼鏡をした女子生徒がいた。
リボンの色から察するに、同じ一年生だ。
「えっと、織斑一夏君...だよね?」
その女子生徒から、そう声を掛けられた。
引っ込み思案なのか、目が合わず、声も小さいが、確かに俺に用がありそうだ。
「ああ、そうだけど、何か用ですか?」
そのため、俺は肯定を返す。
同じ1年だが、初対面なので敬語だ。
すると、目の前の女子生徒は、言葉を発する。
「わ、私の名前は、更識、簪。私に、教えて欲しいの。あなたの、強さの、理由を...」
はい、という事で簪の登場です!
前の???は簪でした!
まぁ、皆さん分かってましたよね。
次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!
感想を頂けると凄く嬉しいので、是非お願いします!