無限の成層圏と煉獄騎士   作:ZZZ777

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いやぁ、書いてていつIS学園に入れるか怪しくなってきました。


そして、まだプロローグを2話しか投稿してないのに、UAが600を超えました!
ありがとうございます!


今回も楽しんで頂けると幸いです。


プロローグ3 チカラを使うために

三人称side

 

 

 

世界は人間が主となって生きている。

しかし、この世には人間が暮らしていない世界、異世界というものが無数に存在している。

 

 

此処は、そんな異世界のうちの一つ。

その世界から、人間の世界の様子を眺めている存在がいた。

その存在は巨大な翼と尾を持つ『ドラゴン』だった。

ドラゴンは二本足で大地に立っており、体全体を黒と金の鎧の様な物で覆っていた。

そしてその右手には、巨大な大剣が握られていた。

 

 

《やはり彼はこのチカラに適応したか.....》

 

 

眺めている人間の世界で何かあったらしく、そうつぶやいていた。

 

 

《だが、やはり最初ということもあって、意識がハッキリとしていないようだな.....》

 

 

《団長、少しよろしいですか?》

 

 

そのドラゴンが考え事をしていると、別のドラゴンから話しかけられた。

 

 

 

《構わないぞ。何だ?》

 

 

《いえ、彼のことなんですが、何故あのようなかたちで語りかけたのですか?》

 

 

《チカラを得るというのはそれ相応の覚悟が必要だ。まして我らのチカラなら、尚更な》

 

 

質問をしてきたドラゴンに、団長と呼ばれたドラゴンはそう返す。

そして再び人間の世界を観察する。

 

 

《我らが行くは血濡れの魔道。そして彼は我らと同じチカラを得た。》

 

 

団長と呼ばれたドラゴンは、人間のある少年を見つめて言う。

 

 

《『煉獄騎士』のチカラを.....》

 

 

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一夏side

 

 

まず目に入ったのは、見慣れない白い天井だった。

 

 

 

「此処は...」

 

 

体を起こしてみる。

自分の部屋にある使い慣れたものではない、白いベッド。

身に着けているものも、着慣れない入院用の服だった。

 

 

「あれ...俺、なんで、此処に?」

 

 

記憶があやふやだった。

覚えているのは、拘束された自分に突き付けられる拳銃。

 

 

「そうだ。俺は、誘拐されて、殺されそうに.....」

 

 

そこまで思い出して、疑問が一つ湧き出てくる。

 

 

「俺、何で生きてんだ...?」

 

 

そりゃそうだ。

拳銃を突き付けられて、生きているなど思いもしなかったから。

だがあやふやな記憶がどうもまとまらない。

ふと、ベッドの近くにあった小さい丸机を見てみる。

そこには、見慣れない、直方体の物が置いてあった。

初めて見るはずなのに、次の瞬間には言葉を発していた。

 

 

「ダークコアデッキケース...」

 

 

自分で言っておいて、自分で混乱した。

初めて見る物の名前の様な言葉が、無意識のうちに出てきたのだから。

 

 

「何で俺はこれの名前を...」

 

 

そう呟きながら、手に取った。

すると、

 

 

「グッ!」

 

 

頭の中のあやふやな記憶が一気につながり、鮮明になった。

 

 

「あの時、《煉獄のチカラを受け取る覚悟》って言ってた。そして俺は、誘拐犯の男達と女を、切った」

 

 

そこまで思い出して、一夏は理解した。

此のダークコアデッキケースと言うものが、煉獄のチカラを得るために必要なものだと

 

 

「煉獄のチカラ、どうすれば使いこなせるようになる?」

 

 

そう考えていると、扉がノックされた。

 

 

「はい」

 

 

と返事をすると扉が開き、白衣を着た4~50代くらいの男性が入ってきた。

 

 

「目が覚めたんだね」

 

 

男性が言ってきた。

 

 

「はい。えっと、あなたは?」

 

 

「ああ、私はアーベル・ミュラー。見ての通り、医者をやっているものだ。」

 

 

この男性、アーベルさんはどうやら自分の主治医のようで、いろいろな情報を話してくれた。

自分が誘拐され、連れていかれた廃工場の中で気を失っていたこと。

その時にはダークコアデッキケースを握りしめていたということ。

誘拐犯の男達は切られたような跡があるが全員生きていたということ。

誘拐犯たちはISを使用した女を含めて全員逮捕されたということ。

そして、自分を発見したのは千冬姉だということ。

 

 

「そ、そうですか」

 

 

「ああ、そうだ。もうお姉さんは呼んである。そのうち来るだろう」

 

 

アベールさんはそう言い、簡単なバイタルチェックをした後、病室を後にした。

だが話の中で不可解な点があった。

 

 

「俺を見つけたのは千冬姉。でも千冬姉は決勝戦で優勝したはず。なのになんで?」

 

 

考えても答えが出るはずがなかった。

そうしていると、廊下をバタバタと走るような音が聞こえ、ノックもされずに扉が乱暴に開かれた。

入ってきたのは、

 

 

「一夏!!」

 

 

千冬姉だった。

 

 

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千冬side

 

 

私は宿泊しているホテルから一夏が入院している病院に向かっていた。

一夏が目を覚ましたと、病院から連絡があったからだ。

 

 

一夏を救出した後、色々な事が起こった。

その中でも一番大きいことと言えば、私が現役を引退しドイツ軍で教官をすることになったことだろう。

 

 

廃工場から一夏を病院に連れて行ったあと、そのまま大会を観戦するためにドイツに来ていた政府関係者のもとに行き、現役引退することを伝えた。

これは当然だ。大切な家族を見捨てた国の代表など、やっていられる訳がない。

政府関係者は私に考えを改めるように言ってきたが、私は聞く耳を持たなかった。

 

 

そしてそのままそのことを全世界に向け発信した。

これで撤回など出来る筈も無く、私は引退した。

そのあと、一夏の救出を手伝ってくれたドイツ軍にお礼がしたいと思い、何かできることはないかと尋ねた。

すると

 

 

「ドイツ軍のIS部隊の教官をしてほしい」

 

 

と言われたため、私はIS部隊『シュヴァルツェ・ハーゼ』の教官を務めることになった。

 

 

私は病院に向かう途中、あることを考えていた。

それは倒れていた一夏が握りしめていた物に関してだった。

 

 

「あれはいったい何なんだ...」

 

 

一夏はもともとあんな物を持っていなかった。

つまりあれは、誘拐されてから入手したものであるということだ。

一応ドイツ軍に調べてもらったが、何もわからず、カードの束も取り出すことができなっかった。

そのため今は一夏の手元に置いてある。

 

 

そんなこんなしていると、病院についた。

私は受付で一夏の病室を聞くと、すぐさま移動した。

部屋の前まで行くと、ノックもせずに扉わ開けた。

 

 

「一夏!!」

 

 

病室に入ると急に部屋に入ってきたことに驚いたのか、一夏は目を丸くしていた。

 

 

「ち、千冬姉。ノックくらいしてくれよ」

 

 

一夏は少し呆れたように言ってくる。

特に怪我もなく元気そうで、私は胸を下しながら一夏に抱き着いた。

 

 

「一夏ぁ...無事でよかった...」

 

 

そうすると一夏も抱きしめ返してくる。

 

 

「千冬姉、助けてくれて有難う」

 

 

そうして私たちはしばらく抱きしめ合っていた。

 

 

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一夏side

 

 

千冬姉としばらく抱き合っていたが、聞きたいことが幾つかあったので離れてもらった。

 

 

「なあ、千冬姉。千冬姉は決勝に出てたのに、なんで俺を救出できたんだ?そもそも何で、決勝戦に出場したんだ?」

 

 

すると、千冬姉は話してくれた。

日本政府は俺の命よりモンド・グロッソを優先し、千冬姉に誘拐のことを伝えなかったと。

だけど決勝戦が終わった後、ドイツ軍からの情報があり、俺の救出に来た事。

そして、現役を引退しドイツ軍で教官をすることになったこと。

俺はそれを聞いて、千冬姉に捨てられた訳では無いと分かり、安心した。

 

 

「そっか。千冬姉は、俺を見捨てた訳ではなかったのか」

 

 

「当たり前だ。大切な家族を見捨てるやつがどこにいる」

 

 

それはそうと。と今度は千冬姉質問してきた。

 

 

「一夏。何故誘拐犯たちは倒れていた?そして、その箱は何だ?」

 

 

答えづらかった。

これは煉獄のチカラを使うための物で、誘拐犯たちは俺が切った。なんて言えなかった。

だから俺ははぐらかすことにした。

 

 

「いや、分からない。でも、これは俺が持っとくよ」

 

 

千冬姉は納得してなさそうだったが、それ以上聞いてくることはなかった。

 

 

俺は少し考えた。

煉獄のチカラを使うには、今の俺では無理だと。

だから俺は千冬姉に頼むことにした。

 

 

「なあ、千冬姉。頼みがあるんだけど」

 

 

「なんだ?言ってみろ」

 

 

「ドイツ軍と一緒に、俺も鍛えて欲しい」

 

 

そう言うと、千冬姉はすごく驚いた様だった。

 

 

「ど、どうしていきなりそんなことを?」

 

 

だから俺は自分の本心を話すことにした。

 

 

「今俺は、自分の身を守ることすら出来ない。俺は、それが嫌だ。俺は、自分も、他人も守れるような『チカラ』を使いたいんだ」

 

 

すると、千冬姉はしばらく考えたのち、こう言ってきた。

 

 

「私はあくまでドイツ軍の教官だ。お前に構っていられる時間は少ない。それでもいいなら、鍛えてやる」

 

 

そうして俺は、ドイツに残り鍛えてもらうことになった。

 

 

『煉獄のチカラ』を使いこなすために.....

 

 

 

 




今回は異世界が登場しました。


いったいどんなダークネスでドラゴンな世界なんだぁ。


団長のセリフに、バディファイトのカード名が登場しました。
これでもう、ドラゴン達がいったい何者か確定したとと思います。


因みに人間の世界を見ているシーンは、アニメでドラムが牙王を見ているシーンと同じ様な空間から見ていると思ってください。


次いつになるか分かりませんが、次回も見てください!


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