の前に表彰式。
今回もお楽しみください!
一夏side
2年生の部、3年生の部と共に問題も無く終了した。
そして、俺は今現在制服を着て、第一アリーナにいる。
クラリッサさんとチェルシーさんとの会話を意識し過ぎて完全に忘れていたのだが、これから表彰式があるのだ。
この表彰式は、第一アリーナで行い、1年生の部、2年生の部、3年生の部の優勝者、準優勝者、3位入賞者を表彰するものだ。
まぁ、表彰と言っても、特にメダルとか賞状を無く、ただただ祝われるだけだけどな。
そんなこんなで、今第一アリーナには俺を含め17人の人間と1体の竜がいる。
そして、アリーナの観客席には、人、人、人.....
大量の観客がいた。
各国家と各企業の代表の方々全員と、受賞者の応援者の方々がアリーナに集まっていた。
物凄く多い。
勿論、学園の生徒達に向けて配信もしている。
自分の教室で視聴しているのだろう。
『それでは、IS学園学年別タッグトーナメント、表彰式を始めます』
俺がそんな事を考えていると、そんなアナウンスが鳴り響く。
『1年生の部、第3位。セシリア・オルコット、如月キサラペア!』
そのアナウンスと同時に、セシリアとキサラが1年生用の表彰台の3位者用の所に同時に上がり、手を振る。
それと同時、アリーナにいる人間全員が拍手をする。
っていうか、表彰台が3つあるこの状況何なの?
『2年生の部、第3位。サラ・ウェルキン、ロイミ・バキクレンペア!』
『3年生の部、第3位。布仏虚、佐々木雅ペア!』
あ、先に3位の方々を言うのね。
てっきり先に1年生からだと思ってた。
『1年生の部、準優勝!ラウラ・ボーデヴィッヒ、鷹月静寐ペア!』
そして、ラウラと静寐は表彰台に立ち、手を振る。
心なしか、さっきよりも拍手の音が大きい。
『2年生の部、準優勝!フォルテ・サファイア、テスカ・アリネンスペア!』
フォルテ・サファイア先輩は、確かギリシャの代表候補生で、専用機持ちだったな。
やっぱり、専用機持ちが有利なのは変わらないのかな?
『3年生の部、準優勝!マイナ・カルテット、青木楓ペア!』
お、3年生の準優勝のペアは何方も代表でも、候補生でも、企業代表でもない。
これは、スカウト等があるんじゃないかな?
っていうか、今『PurgatoryKnights』所属のIS操縦者は俺とマドカとシャルロット。
その内シャルロットはフランス代表候補生も兼任の予定だ。
まぁ、3人しかいない訳だ。
正直に言うと、スカウトしたい。
『1年生の部、優勝!織斑一夏!!』
「ディミオスも呼んで!!」
悲しいじゃん...
俺はそう叫びながら表彰台に立ち、手を振る。
バチバチバチ!
うお、拍手がデケェ。
『2年生の部、優勝!更識楯無、エルザ・コルエントペア!!』
うん、楯無さんは安定だな。
流石は生徒会長。
『3年生の部、優勝!ダリル・ケイシー、渡辺沙月ペア!!』
ダリル・ケイシー先輩は、アメリカの代表候補生で3年生唯一の専用機持ち。
そして、社長と同じ元亡国企業所属で、本名レイン・ミューゼル。
社長と主任が言うのは、元々IS学園にダリル・ケイシーとしてスパイに送り込んでいたが、その途中に社長たちが亡国を抜けたため、先輩も一緒に抜けたとの事。
元々スパイとして身分を隠していたため、そのままダリル・ケイシーとして過ごしているらしい。
まぁ、色々な事情があって大変な人だ。
まだ1回も話したことが無いが、社長の身内との事だから是非とも1回会話がしたいなぁ...
俺がそんな事を考えていると、なんか分からないがマイクを渡された。
確か、今の人は新聞部の人...
チラッと周りを見ると、楯無さんとダリル先輩もマイクを受け取っているが、それ以外の人は受け取っていない。
何だ何だ...?
『それでは、優勝者3ペア、合計5人にインタビューをしたいと思います!!インタビューするのはこの私、黛薫子です!!』
「え、今!?」
そういうインタビューって、絶対今じゃないだろ!?
何やってんだ新聞部!
『まずは、ダリルさんと沙月さんです!』
「何で!?」
こういうのって、1年生からじゃないの!?
なに!?
俺が男だから!?
あ、そんな気がしてきた...
さて、俺に番が回って来るまで少し時間があるな。
如何しようかな...
「取り敢えず、ディミオス出てこい」
《了解した》
順番を待つ間に、ディミオスの事を呼ぶ。
ディミオスはポケットの中から出て来て、SDの状態で俺の頭の上に乗る。
なんか、それハマってんのか?
まぁ、いいけど。
ディミオスが俺の頭の上に乗ったタイミングで、楯無さんとエルザ先輩のインタビューが開始した。
ヤバい、これからインタビューだってのに、その後のクラリッサさんとチェルシーさんとの会話を想像するとガチガチになってしまう。
だが、今の俺は『PurgatoryKnights』所属者として見られるのだ。
無様な姿を見せないようにしないと...
落ち着け、俺!
俺が何とか心を落ち着かせたときに、丁度楯無さんとエルザ先輩へのインタビューが終わった。
さぁ、俺の番か。
『さて、最後に!織斑一夏君へのインタビューをしたいと思います!よろしくお願いしまーす!』
『はい、よろしくお願いします』
いやぁ、マイクを使うのって久々。
なんか違和感あるなぁ...
『先ず、今のお気持ちをどうぞ!』
うーん、今の気持ちかぁ...
『さっきのアナウンスで、ディミオスの事もちゃんと呼んで欲しかったですね』
バディの事は、ちゃんと呼んで欲しかったなぁ...
『そ、そういう事では無くてですね...』
今の気持ちっていうから...
『そうですね、優勝できたことは嬉しいですね。1年生は専用機持ちの代表候補生も多く、皆強いので』
簪も、セシリアも、ラウラも強かった。
鈴とは戦ってないけど、あのセシリアと拮抗していたから、相当強いことは分かっている。
そんな中でも、優勝できたのは嬉しい。
『続いての質問です。恋人は今いますか?』
『関係なさすぎる!』
2つ目の質問の内容じゃない!
こういうおふざけ枠って、最後の方にするんじゃないの!?
何とも滅茶苦茶な新聞部...
そもそも、俺の恋人の有無なんて需要無いだろ。
『いいじゃないですか!みんな気になってますよ!』
『はぁ...いないですけど』
好きな人は、2人いるんだけどなぁ...
『ありがとうございます!』
何故お礼を言う?
訳が分からんインタビューだ。
『今、何か言いたい事はありますか?』
お、まともなのがきた。
そうだな...言いたい事か.....
『『PurgatoryKnights』は常に人材を募集しています。是非、会社説明会にご来場ください。待ってまーす!!』
宣伝しておこう。
本当に、人材が欲しい。
これから、発展途上国への支援プロジェクトが本格的に始まるから、人材はどれだけあってもいい。
『あ、ありがとうございました...最後に、カメラに向かって決め顔お願いします!』
『何でですか?』
なんでそんな事をする必要がある?
そもそも、恋人の有無以上に需要が無い気しかしない。
『良いじゃないですか!ウインクとかで良いので!!』
『ま、まぁ、それくらいなら...』
カメラは...そこか。
俺はそのままカメラの方を向くと、なるべく気持ち悪くならないように気を付けながら、ウインクをする。
すると、
キャァアアアアアア!!
と、校舎の方から声が聞こえて来た。
な、何だ何だ!?
『ありがとうございました!それでは、これでインタビューを終わります!』
お、おう。
何とも変な感じのインタビューだった...
まぁ、終わったなら、いいか。
ああ、もう直ぐ2人との会話だぁ。
緊張する...
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時間は進み、通常だったら放課後と呼ばれているような時間。
俺は企業各社様への挨拶を済ませた後、クラリッサさんとチェルシーさんの元に向かっていた。
もう既に織斑先生から許可証を2枚貰っている。
これが無いと、警備員に止められる可能性がある。
クラリッサさんとチェルシーさんは、恐らく代表、代表候補生用の応援者との交流部屋だろう。
2人とも、ラウラとセシリアの応援者としてここにきているからなぁ。
「あ、一夏君!」
「清香じゃん。如何した?」
その道中、清香に声を掛けられた。
俺が反応をすると、
「一夏君、優勝おめでとう!」
「ああ、ありがとう」
優勝をお祝いしてくれた。
「それで、一夏君の優勝おめでとうパーティをしようと思うんだけど、今日大丈夫?」
「あー、悪いけど、今日はもう予定が入ってるんだ」
そうやって、パーティをしようとしてくれる友達がいるのは嬉しい。
でも、この後はクラリッサさんとチェルシーさんとの会話という、今日1番の予定が入ってる。
これだけは絶対に外せない。
「そっかぁ...なら、明日だね!」
「そうだな。明日なら問題ない」
「じゃあ、皆にそういう言っておくから!パーティ楽しみにしていてね!!」
清香はそう言うと、校舎の方に向かっていった。
なんか、申し訳ない。
俺がそんな事を思っていると、
「「一夏!」」
そう声を掛けられる。
「クラリッサさん、チェルシーさん」
そう、2人が交流部屋のある方向から歩いてきた。
恐らく、もうラウラとセシリアとの会話を終わらせたんだろう。
「取り敢えず、これが許可証です。持っていてください。」
俺は、2人に許可証を渡す。
この許可証は首から下げるタイプのものなので、2人はそのまま首から許可証を下げる。
うん、ドイツ軍の軍服の女性(美人)とメイド服の女性(美人)が並んでるのって、なんか不思議な感じがする。
「じゃあ、俺の部屋に行きましょうか」
「ああ」
「ええ」
2人が頷いたことを確認すると、俺は自分の部屋に向かって歩き出す。
2人も、しっかりと付いて来ている。
何だろう、気まずい。
本当だったら、俺が何かしら話題を振らないといけないのだが、今の俺には如何せんそれが出来ない。
だって、俺は、俺は.....
駄目だ、これから会話するってのに、どうしても自己嫌悪が降り切れない。
クラリッサさんもチェルシーさんも、何も話さない。
ど、どうしよう...
今ディミオスや白式、白騎士は頼れない。
今日は2回も戦い、ラウラ、静寐ペアとの戦いではライフが2まで削られた。
そのため
表彰式の後ディミオスがダークネスドラゴンWに、ダークコアデッキケースを持ち帰っている。
その時の白式と白騎士の
[[マスターと離れるの、悲しい...]]
が、可愛いと思った俺は悪くない。
そんな事をグルグルと考えていると、俺の部屋の前に来た。
俺はそのまま部屋の鍵を開け、扉を開ける。
「どうぞ。男の1人暮らしだから、散らかってますけど」
仕事が多くて、書類だのPCだのが机の上に出しっぱなしだ...
片付けておけば良かったぁ!!
「「お、お邪魔します...」」
ん?
なんで2人とも顔が赤くなってるんだ?
まぁ、いいや。
「好きなところに座って下さい。今お茶用意します」
俺は机の上の書類とPCを片付けてから、キッチンに移動する。
紅茶でいいか...
俺はそう判断し、紅茶を淹れ始める。
俺はコーヒー派なので、紅茶はパックの奴しかない。
まぁ、これくらいは許して欲しい。
そして、俺は自分の分のコーヒーと紅茶2杯を持ち、クラリッサさんとチェルシーさんの所に戻る。
2人とも、さっきまで書類等で散らかっていた机の近くに座っていた。
「どうぞ。パックの奴ですけど」
「わざわざ出して貰ったものに、文句は言わないさ」
「ありがとう、一夏」
俺が差し出した紅茶を、2人はそのまま飲む。
俺も机の側に座り、自分の分のコーヒーを飲む。
うん、何時も通り。
大体半分ほど飲んだところで、俺はカップを机に置く。
すると、そのタイミングでクラリッサさんとチェルシーさんが声を発する。
「一夏、優勝おめでとう」
「カッコよかったわよ、一夏」
「あ、ありがとうございます...」
この2人に褒められると、照れる...
ま、まぁ、それは良いんだ。
それよりも、今はクラリッサさんとチェルシーさんが話したいという事についてだ。
俺は、異常なほどの緊張と、それにつられて出て来る自己嫌悪をなるべく無視しながら、声を発する。
「それで、クラリッサさん、チェルシーさん。話したい事って何ですか?」
俺がそう質問をすると、クラリッサさんとチェルシーさんは顔を見合わせた。
そして頷き合った後、いったん席を立つと、俺の右前と左前に座り直した。
ち、近い近い...
「一夏、これから話すことは、冗談でも何でもなく、全部本気だから...」
「は、はぁ...」
チェルシーさんに念押しされて、俺はそう頷く。
ん?
全部『本当』じゃなくて、全部『本気』?
俺がその事を疑問に思っていると、2人が俺の手を握ってから、口を開く。
「私、クラリッサ・ハルフォーフと」
「私、チェルシー・ブランケットは」
「「織斑一夏の事を、1人の男性として、愛しています」」
え
えええええええええええええええええええええ!?
クラリッサさんとチェルシーさんは、顔を赤くしている。
可愛い...じゃなくて!
「そ、それって...」
「な、何回も言わせるな...」
「こ、告白よ.....」
俺の耳に間違いは無かったようだ。
え、こくは、え?
俺は絶賛混乱中だ。
だって、好意を抱いている女性2人に、同時に告白されるだなんて...
え、は、どうしよう...
「一夏、混乱してる?」
「は、はい。それなりには...」
それなりじゃなくて、物凄く。
俺がそんな事を考えていると、クラリッサさんとチェルシーさんがポツリポツリと説明し始める。
「私とチェルシーは、一夏の事が大好きなんだ」
「絶対に、一夏を譲る事は出来ない。そう思えるくらいには、大好きなの」
ピエッ!?
い、いいい今!?
嬉しいやら、恥ずかしいやらで頭がパンクする!
それに、今クラリッサさん、チェルシーさんの事名前で...
あれ、初対面の時はブランケット殿って言ってたような...?
「だから、私とクラリッサは話し合ったの。如何したら、私達が納得できるかって」
「それで、決めたんだ。2人一緒に、恋人になれればいいって」
「へ?」
2人一緒に、恋人...?
いや、そんな事、俺には出来な...
「一夏、今お前は無国籍状態なんだろ?」
「は、はい。そうですが...」
今、それは関係ない気しかしないが...
「なら、2人と付き合っても、問題は無いんじゃない?」
関係あった。
「え、は、え.....お2人は、納得してるんですか?」
「フフ、私達から言い出したんだぞ」
「納得してない訳、無いでしょう」
それを聞いて、俺は俯く。
こうなったら、俺もキッチリさせないと...
「.....答えの前に、見て欲しいものがあります」
俺がそう言うと、2人は今まで握っていた俺の手を離し、首を傾げる。
俺はそれを見た後、目を閉じる。
そして、目を開けながら、2人に声を掛ける。
「
俺がそう言うと、2人は驚いた表情を浮かべる。
それはそうか。
俺の両目は、さっきまでと異なり、黄金に輝いているのだから。
特に、クラリッサさんの衝撃は大きいだろうな。
「一夏、それって...」
クラリッサさんが何とかという感じで声を漏らす。
「ヴォーダン・オージェ、そのものでは無いですが、まぁ、似たようなものですね」
俺がそう言うと、クラリッサさんは更に驚いたような表情になる。
だが、チェルシーさんはよく分かっていないようだ。
それは当然か。
「えっと...その、ヴォーダン・オージェって?」
チェルシーさんのその質問に、クラリッサさんが説明を始める。
その間に、俺は何とか心を落ち着かせる。
まさか、こんな状況になるだなんて...
自分が好きな女性が、俺の事を好きだなんて思ったことも無かったし、同時に付き合うだなんて事、考えたことも無かった。
でも、今は自分の事の説明だ。
いったん落ち着け、俺。
俺が何とか心を落ち着けたタイミングで、クラリッサさんの説明も終わったようだ。
チェルシーさんも驚いた表情を浮かべている。
そして、2人同時に俺の事を見てくる。
俺はそれを見ると、説明をし始める。
「プロジェクト・モザイカ、別名織斑計画。遺伝子操作等で最高の人間を作り出す計画。試験体№1000にして初の成功体が俺の姉...織斑千冬」
「「えっ!?」」
2人は驚愕の表情を、更に大きいものにする。
俺はその2人を見ながら、続きを話す。
「そして俺は、その成功例を元にして改良、生み出された二番目の成功体。つまりは、俺も試験管ベイビーの1人。ドイツのアドヴァンスドは、織斑計画の技術を一部流用したもの」
「「.....」」
2人は、何も喋らない。
俺はいったん目を閉じて、開く。
すると、目の色は元に戻った。
俺はそのまま、2人の手を今度は自分から握る。
2人はビクッと身体を震わせたが、やがて俺の顔を見て来た。
俺は今までの人生で一番真剣な顔をしながら、言葉を発する。
「俺は、純粋な人間ではないかもしれない。それに、2人の女性に同時に好意を抱くような男だ。そんな俺で良かったら...」
ここで、いったん言葉を区切る。
今までで一番心臓がバクバクいってる。
大きく息を吸って、言葉を紡ぐ。
「俺と、付き合って下さい」
そう、俺は言い切った。
クラリッサさんとチェルシーさんは、暫く固まっていたが、
「「勿論!よろしくお願いします!!」」
と、俺に突っ込んで来て、思いっきり抱きしめてくれた。
その表情は、目に涙を浮かべているが、美しい笑顔だった。
その時の衝撃で、俺は思わず仰向けに倒れる。
「一夏、お前は私に言ってくれたな。『幸せになっていいんですよ』って。だから、お前も幸せになっていいんだ」
「一夏、あなたは私も、エクシアの事も助けてくれた。そんなあなたは、造られたものだったとしても、あなたは人間」
ああ、俺の目にも涙が浮かんでいるのが分かる。
でも、今俺がするのは...
「.....はい!」
笑顔でそう返事して、クラリッサさんとチェルシーさんを抱きしめ返す。
こうして、織斑一夏は、クラリッサ・ハルフォーフさんとチェルシー・ブランケットさん、2人の女性と交際することになった。
あああ、幸せ.....
そして、告白!
サブタイにはこれが続きます。
一夏、クラリッサ、チェルシー、男女交際開始、おめでとう!
日本、ドイツ、イギリスと超遠距離だけど、3人なら大丈夫!
次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!
感想や誤字報告もよろしくお願いします!