無限の成層圏と煉獄騎士   作:ZZZ777

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遂に始まりました!
臨海学校!

今回もお楽しみください!


臨海学校の始まり

一夏side

 

 

買い物に出掛けてから暫くたち、7月。

今日はとうとう臨海学校の初日だ。

 

 

あの後、社長と相談し、シャルロットには束さんが『PurgatoryKnights』の開発主任だとは明かさない事にした。

鈴たちがいる場所で説明する訳にも行かないからな。

タイミングを見計らって説明しようとも思ったが、鈴たちが集まってるのに、シャルロットにだけ説明するのは鈴たちに怪しまれると思ったからな。

でも、何時かはちゃんと説明するつもりだ。

 

そして、シャルロットとラウラの部屋に集まっていた9人には、マドカが専用機を貰ったのは間違いないという事だけを伝えた。

1組以外の生徒には俺と千冬姉に妹がいると言った事は無かったので、セシリア、ラウラ、シャルロット、のほほんさん以外の5人はその事に驚いていた。

特に、小学校からの付き合いである鈴は物凄く驚いていた。

ディミオスと協力しないと落ち着かなかったくらいには、驚いていた。

まぁ、何とか落ち着かせてから、

 

「生き別れの、妹だ。世界中を旅してた時に本当に偶々再開したんだ」

 

という、何処の漫画だよっていう説明をしたら、一応納得してくれたようだ。

 

 

説明をした後、社長に確認すると、マドカは特例でIS学園に転入することとなったようだ。

その事を社長から聞いた翌日、山田先生の顔色が大変良くなかった。

十中八九、寮の部屋割りだろうな。

...今度、ケーキでも差し入れしようかな?

それと同時に、クラスの皆にも説明をしないといけなくなったが、同じくマドカが専用機を貰ったのは間違いないという事だけを説明した。

 

 

そんなこんなで今日。

今日は出発の日なので、朝の7:00には正面ゲートに集合していないといけない。

現在時刻は6:40。

そこそこな人がもう集まりだしてきた。

だが、みんな何処かフラフラしていて、眠そうだ。

俺は普段から4:20からトレーニングしてるから全然問題ない。

俺はそんな事を考えながら、缶コーヒーを飲む。

 

 

「...この世で一番美味しい飲み物はブラックコーヒーだなぁ」

 

 

朝飲んでも美味しい。

食後に飲んでも美味しい。

仕事中に飲んでも美味しい。

最高。

 

 

「おはよう、一夏君」

 

 

「ん、静寐か。おはよう」

 

 

ここで、静寐に話し掛けられる。

俺は缶から口を離して、静寐の方を向く。

 

 

「...一夏君、よくブラックコーヒー何て飲めるね」

 

 

「ブラックコーヒーが世界で一番美味しい飲み物だろ?」

 

 

俺がそう言うと、静寐は何故か苦笑いになった。

 

 

「わ、私はブラックはチョッと...」

 

 

「何でぇ。一回飲んでみなよ」

 

 

「機会があったらね...」

 

 

あ、これ絶対飲んでくれないやつだ。

それから、セシリア、ラウラ、シャルロットも会話に加わり、暫くそのまま雑談する。

 

 

「フム、全員整列しろ!」

 

 

と、織斑先生が指示を出すと、3秒で静かになり、クラスごとに整列する。

相変わらず早い。

 

 

「さて、本日より3日間臨海学校となる!これからモノレールで本土に渡った後、バスで移動をする!全員準備は出来ているな!」

 

 

うん、織斑先生は朝から声が出てるな。

だが、その隣の山田先生の疲れ具合が引ける。

あー、予備のコーヒーを差し上げようかな...?

 

 

「次に山田先生、お願いします」

 

 

「はい...」

 

 

織斑先生に言われ、山田先生は覇気のない顔で一歩前に出る。

 

 

「それでは、今日から皆さんと共に学んでいく転校生を紹介します。どうぞ...」

 

 

「はい!」

 

 

おや?

この声は...

山田先生に呼ばれて、1人の女子が物陰から出てくる。

その女子の事を見た瞬間、みんなが衝撃を受けたのが分かる。

何故ならば、その顔は織斑先生にそっくりで、その制服には『PurgatoryKnights』のマークが付いているのだから。

 

 

「織斑千冬と織斑一夏の妹で、『PurgatoryKnights』所属の織斑マドカです。本日より、1年3組に転入させていただきます。私が急に転入してきた理由は、みなさんご存じだと思います。本来の年齢では中3ですが、特例で転入させていただくこととなりました。よろしくお願いします」

 

 

良し。

ちゃんと自己紹介は出来たな。

えらい!

どっかの姉だったり兎より全然ましだ!

そして、マドカの自己紹介を聞いたみんなはというと...

 

 

『ええええええええ!?』

 

 

と、大絶叫を上げる。

俺は耳を塞ぐのが遅れてしまった。

み、耳がぁ~~!!

俺は耳を押さえながら、シャルロットと共にマドカに近付き、声を掛ける。

 

 

「よぉ、マドカ」

 

 

「マドカちゃん、おはよう」

 

 

すると、マドカは笑みを浮かべながら、

 

 

「お兄ちゃん!シャルさん!」

 

 

と言いながら、こっちに寄ってくる。

ん?

 

 

「シャルさん?」

 

 

俺がそう聞くと、マドカは説明をする。

 

 

「シャルロットさんって呼ぶの長いから、愛称をつけさせてもらったんだ~」

 

 

へー、それはいいかもしれない。

確かに、いちいちシャルロットって呼ぶの、長いからな。

 

 

「じゃあ、俺もそうやって呼ぼうかな?」

 

 

「うん、全然大丈夫だよ!」

 

 

良し、本人からの許可も貰った。

これで、呼ぶのがチョッとは楽になるだろう。

 

 

「織斑兄妹、デュノア。それぐらいにしろ」

 

 

「「「分かりました」」」

 

 

織斑先生にそう言われたので、俺とシャルは列に戻る。

その直前に、

 

 

「あ、お兄ちゃん。会社からの...主任からのプレゼントがあるんだ」

 

 

と、マドカに呼び止められる。

 

 

「主任から?」

 

 

なんか、嫌な予感しかしない。

だって、束さんだからなぁ...

俺がそう思っていると、

 

 

「はい」

 

 

と、マドカがそのプレゼントとやらと渡してくれる。

これは...

 

 

「スマホ?」

 

 

そう、スマホだ。

いや、俺は国籍云々で使えない...

 

 

「このスマホは、回線が独立してるから、無国籍のお兄ちゃんでも使えるよ!」

 

 

「え、マジ?」

 

 

「うん、マジ。それに、普通のスマホとも通信可能だから、メッセージアプリのインストールだったり、友達登録とかも出来る...まぁ、普通のスマホと同じようなことが出来るよ!」

 

 

「え、やったぁ!」

 

 

束さん!

アンタ偶にはいいものくれるじゃないですか!

ISとかいうもの開発したのと同一人物かとは思えないくらいだぜ!

 

「お、織斑君の連絡先...欲しい!」

 

「こ、交換してくれるかな!?」

 

 

そんな声が周囲から聞こえてくるが、俺は気にしない。

これで、クラリッサとチェルシーとの連絡が取りやすくなる!

.....あ。

メアドもメッセージアプリのIDも聞いてねぇ!

やっちまった!

PCは会社のだからって聞かなかった俺が悪いけど!

俺はそうショックを受けながら、

 

 

「マドカ。3組の子と仲良くな」

 

 

とマドカに言う。

するとマドカは、

 

 

「うん!」

 

 

と元気よく返事をする。

うん、素直でいい子だ。

俺はそのまま半分無意識でマドカの頭を撫でる。

 

 

「ふぁ...」

 

 

[[う、羨ましい!]]

 

 

『あああ!?』

 

 

すると、周りが思い思いの反応をする。

なんで妹の頭を撫でただけで、ここまで反応するのやら...?

俺はそう思いながら、シャルと共に1組の列に戻る。

 

 

「んん、さて、それでは1組から移動を開始する!くれぐれもはぐれないように!」

 

 

織斑先生はそう言い、1組乗れるの先頭に立ち、牽引していく。

さてさて、マドカの事が心配だが...

バスの中で、3組の子達と打ち解けられるといいが...

 

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

そんなこんなで、バスの中。

俺は、ボーッと窓から景色を見ていた。

 

 

モノレールで本土に渡った後、一般の人から(特に俺と深夜が)物凄く注目されていたが、それ以外は特に何も起こらず、無事にバスに乗ることが出来た。

そして、バスに乗ってから思い出したのだが、そう言えば篠ノ之はもう謹慎が解除されてる。

そのため、臨海学校にも参加するし、今同じバスに乗ってるのだ。

なんかもう帰りたい。

いや、ドイツかイギリス行きたい。

もう仕事もいったん放っておいて、クラリッサとチェルシーと過ごしたい。

バス内では、ド定番ともいえるカラオケ大会が開催されている。

俺は1番最初に歌って、今は篠ノ之以外の全員が歌い終わって歌いたい人が2周目をしている。

全く、織斑先生と山田先生も歌ったというのに、篠ノ之はこういう集団行動も出来ないのか...

まぁ、篠ノ之の歌を聞きたいかと聞かれると、首を横に振るんだがな。

 

 

「一夏、どうかしたか?」

 

 

「いや、なんでも無いよ、ラウラ」

 

 

隣の席に座っているラウラに声を掛けられたので、俺はそう返す。

俺の隣の席は、深夜以外のクラスメイト全員参加の壮絶な戦い(ジャンケン)により、ラウラとなった。

何故俺の隣の席というだけでそんなに盛り上がる必要は無いように思えたが、まぁ...みんな楽しそうで良かった.....のか?

 

 

「強いて言うなら、マドカが心配だ」

 

 

「そうか...今日初めて顔を見たが、本当にきょうか...織斑先生ととそっくりだったな」

 

 

まぁ、妹じゃなくてクローンだからなぁ。

そっくりで当然だ。

 

 

「まぁ、妹だからな。俺と織斑先生も似てるし、俺とマドカも似てるだろ?」

 

 

「確かにそうだな」

 

 

そこから、俺は視線を窓の外からラウラに移し、それから暫く雑談する。

だが、何となく車内全体から視線を感じる。

何だ何だ...?

俺、なんかやらかしたか?

俺がそんな事を思っていると、

 

 

「海!見えたぁ!」

 

 

と、清香が声を上げる。

そこで、俺は再び視線を窓の外に向ける。

すると、遠くの方に海が見える。

 

 

「遂に着いたか...」

 

 

《フム、あれが海か...》

 

 

「ディミオス、急に出てくんな」

 

 

ここで、ディミオスがポケットからディミオスがSDで出て来た。

全く、急に出て来るのが好きだな。

 

 

そこから、バスは暫く走り、駐車場に止まり、ディミオスがポケットに戻り、俺達はバスから降りる。

そして、その他のクラスのバスからも全員降りてから、1組から順番に移動する。

そこから歩いて、臨海学校の3日間お世話になる旅館、花月荘に到着した。

正面入り口前には、人のよさそうな女将と思われる着物を着た女性が笑みを浮かべて立っていた。

 

 

「さて、諸君!此方が今日から3日間お世話になる花月荘だ!挨拶をしろ!」

 

 

『よろしくお願いしまーす!』

 

 

織斑先生の指示に従い、みんな一斉に挨拶をする。

 

 

「フフフ、皆さんお元気ですね。私は当旅館の女将を務めております、清洲景子と申します。皆さん、どうぞお楽しみください」

 

 

そう言って、その女将さんは頭を下げる。

...こんな暑いのに、着物を着ていて、しかも汗一つかかずに笑顔でいられるってスゲェ。

すると、女将さんが俺と深夜の事を見て、目を見開く。

 

 

「おや、あなたたちが噂の...」

 

 

この時、俺は織斑先生が何か言おうとしているのを確認しながらそれよりも素早く名刺を取り出して女将さんの側に移動し、笑顔で挨拶をする。

 

 

「初めまして。『PurgatoryKnights』所属の織斑一夏です。この度は、異例の男子が在籍中との事で多大なるご苦労をお掛けしてしまうと思いますが、是非よろしくお願いいたします。名刺、良かったらどうぞ」

 

 

「あらあら、ご丁寧にどうもありがとうございます。では、受け取らさせて頂きますね」

 

 

女将さんはそう言って名刺を受け取る。

なんか、織斑先生や深夜、それにそれ以外の生徒や教師の方々からの視線を感じなくもないが、今はスルー。

 

 

「それにしても、ご立派な旅館ですね。私はこのような旅館に来るのは今回が初めてですので、物凄く楽しみです」

 

 

「そうなのですか。では、是非楽しんでいって下さいね」

 

 

「ええ、そうさせていただきます。では、失礼します」

 

 

俺は女将さんに頭を下げた後、背中をあまり見せずにクラスの列に戻る。

 

 

「では皆さん、海に行く場合は離れの方の更衣室をお使いください。海に直ぐに出れますよ。それでは、私はいったん失礼します」

 

 

女将さんはもう一度頭を下げ、旅館の中に入っていった。

あ、深夜が挨拶できてない。

ミスったぁ~。

深夜と一緒に行けばよかった~!

と、ここで未だに視線を向けられている事に気付いた。

 

 

「如何しました?」

 

 

俺がそう聞くと、

 

 

「織斑...お前は本当に高校生か?」

 

 

と、織斑先生がそう言ってきた。

いやいや、何をおっしゃいますか。

 

 

「俺は高校生ですよ。ただ、企業所属の人間ってだけで。なぁ、シャル」

 

 

俺は取り敢えず側にいたシャルにそう声を掛ける。

するとシャルは、

 

 

「確かに、挨拶はするけど...あそこまで完璧に出来ないよ」

 

 

と言う。

 

 

「大丈夫、練習練習」

 

 

俺がそう言うと、シャルは

 

 

「頑張る」

 

 

と言った。

よしよし、向上心があるのはいい事だ。

ここで、織斑先生が

 

 

「んん!では、全員荷物を部屋に運べ!そうすれば、今日は1日自由時間だ!」

 

 

と指示を出す。

すると、みんなが荷物をもう一度しっかり持ち、移動を開始する。

 

 

「織斑先生、俺と深夜の部屋って何処ですか?部屋割り表に書いていませんでしたが...」

 

 

俺がそう言うと、移動をしていた生徒達がびたっと動きを止める。

何だ何だ?

 

 

「織斑は私と、橘は山田先生と同室だ」

 

 

お、そういう事は、

 

 

「つまりは、教員部屋ですね」

 

 

「そうだ」

 

 

織斑先生がそう言うと、周りの女子生徒が一気に肩を落とす。

まぁ、教員部屋だったら、部屋凸出来ないからなぁ。

そんな事を思いながら、俺は織斑先生に、深夜は山田先生について移動をする。

ていうか、俺と織斑先生は姉弟だからいいが、深夜と山田先生は同室で良いんだろうか?

女子生徒と一緒の部屋よりはましだと思うけど...

そんな事を考えながら歩いていると、教員部屋の1つに着いた。

織斑先生が部屋の扉を開けると、部屋の中が見えるようになる。

 

 

「おお、海が見える」

 

 

そう、部屋の窓からは大きく海が見える。

綺麗な海と砂浜。

クラリッサとチェルシーと一緒に来たかった。

 

 

「さて、織斑。ここでは私が教師だという事を忘れるなよ」

 

 

「分かってます、織斑先生」

 

 

「さて、私は職員会議だ。くれぐれも自由時間だからと言って羽目を外し過ぎないように」

 

 

織斑先生はそう言うと、部屋から出て行った。

俺は、荷物から許可を得て持ってきたノートPCを取り出し、起動させる。

これから海に行くかトレーニングをするけど、確認は大事...

 

 

「.....仕事来てんじゃねえかよぉ!!」

 

 

クソ!

今日くらいは仕事忘れられると思ってたのに!

日本政府と、国際IS委員会めぇ...

 

 

「ディミオス」

 

 

《如何した?》

 

 

「海行ってていいぞ。雰囲気だけでも味わっておけ」

 

 

《...ならば、そうさせてもらおう》

 

 

ディミオスはそう言うと、SDのまま窓から海へ飛んで行った。

俺は荷物からノイズキャンセリング機能があるヘッドホンを取り出し、装着する。

さぁ...やろうか!

 

 

 

 




折角海にいるのに、恋人に会えずその上仕事の一夏。
.....お疲れ様。

次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!

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