そして、プロローグと設定集を除くと50話目。
続いてる...のか?
今回もお楽しみください!
一夏side
ディミオスからアジ・ダハーカ様の細胞が流出したと報告を受けた後、不安を感じながらも俺はそのまま寝た。
そのまま久しぶりに6:40まで寝た後、朝食を食べた。
そして、これから2日目...いや、この臨海学校の真の目的である浜辺での実技だ。
専用機持ちは国や会社から送られてきた装備の試験を、非専用機持ちは普段アリーナではしにくい、大きな動きを伴う訓練を行う。
そのため、浜辺には既に中国、ドイツ、イギリス、日本、フランス(という事になってる『PurgatoryKnights』)から送られてきた装備が大量に積みあがっている。
まぁ、俺の煉獄騎士にはIS装備の後付けなど出来ないし、マドカの銃騎士も束さんから直接貰った最新式なので、追加装備などない。
そして、深夜も専用機を
そのため、俺とマドカはシャルの手伝いをした後、深夜は最初から一般生徒の訓練補助をすることとなる。
そんな実習開始15分前。
もう既に浜辺にはそこそこな人が集まっている。
そんな中、俺は缶コーヒー片手に浜辺に集まっている装備を眺めていた。
俺の隣には、マドカ、シャル、鈴、セシリア、ラウラ、簪と深夜以外の専用機持ちが集まっている。
わざわざ集合しなくても良いと思うんだが、何故か集まっているのだ。
「いやぁ、こう見ると壮観だなぁ...」
俺がそう呟くと、集まっている6人もうんうんと頷く。
装備1つ1つは、やはりそこまでの迫力がある訳ではないが、こうやって集まるとやはり迫力だ。
と、そうやって眺めていると、ある事に気付く。
「なんか、イギリスからの装備数少なくね?」
そう、それはイギリスから送られてきている装備数が少ないという事だ。
中国やドイツ、そして開発元企業の倉持技研がISを作れなくて自分だ立ち上げた簪にも日本政府から大量に装備が送られているのに、セシリアに向けたイギリスからの装備数はどう見ても少ない。
っていうか、今思ったが日本政府は取り敢えず大量に送っとけ主義なのか?
この装備しかり、俺への書類しかり...
そう思うとなんかムカついてきた。
俺がそんな事を考えていると、セシリアは説明を開始する。
「ええ、確かに少ないですわ。その理由は、本国ではBT兵器搭載ISの2号機であるサイレント・ゼフィルスの開発が始まりましたの」
「つまり、そっちに人員を使ってるからってこと?」
簪が首を傾げながらそう尋ねると、セシリアは頷く。
へぇ~、ブルー・ティアーズの後継機か...気になるな。
是非完成したら模擬戦してみたいものだ。
「パイロットは決まってるの?」
「ええ。現段階では、サラ・ウェルキン先輩がパイロットになる予定らしいですわ」
なるほど。
確かにこの前の学年別タッグトーナメントの2年生部門で3位だったウェルキン先輩だったら適任か。
そこから少し6人と雑談していると、
「全員整列!」
織斑先生が指示を出す。
その瞬間に、専用機持ちと非専用機持ちに分かれて整列する。
まぁ、元々軽く分かれていたから、俺達7人に深夜が合流して整列しただけだけどな。
全員が整列したのを確認した織斑先生は小さく頷くと、指示を出し始める。
「さて、これから専用身持ちは武装試験を非専用機持ちは海での訓練を始め...」
だが、その指示は途中で途切れてしまう。
それも仕方が無い。
何故なら、
ズドドドド!!
と、物凄い勢いで走る音が聞こえてくるんだから。
「ちーちゃ~ん!いっく~ん!マドちゃ~ん!」
織斑姉兄妹の名前を叫びながら走ってくる、頭にウサミミを着けたエプロンドレスの女性。
そう、束さんだ。
束さんは物凄い勢いで織斑先生に突っ込んでいく。
山田先生を始めとした先生方、マドカを除いた専用機持ち、一般生徒全員がその方向を見て驚愕の表情を浮かべる。
ったく、マドカから侵入するってのは聞いたけど、こうやって堂々と、派手に来るのかよ!
俺はそのまま地面を蹴り、束さんの進路に割り込むと、
「鉄拳 ドラゴナックル!!」
と叫びながら左手で束さんを殴りにかかる。
鉄拳 ドラゴナックルは、ドラゴンWの初期最強アイテムで、ダメージを与えた時ゲージを1枚増やすことが出来る。
嘗ては牙王さんも使用していた。
ダークネスドラゴンWにも鉄拳 ブラックナックルという似たようなアイテムがあるのだが、まぁ、ドラゴナックルの方が咄嗟に出て来たんだ。
実際に装備している訳でも無いし、別にいいだろう。
「ちょ!?危ない!」
束さんは慌てながらも、何とかといった感じで避ける。
だが、それが俺の狙い。
俺はそのまま束さんの足を払い、倒す。
そして、両腕を押さえて制圧完了。
「束さん、合わせて」
「分かった!任せて、いっくん」
小声で束さんに簡潔に伝えると、束さんも小さくそう返す。
それを確認した俺は、声を発する。
「お久しぶりですねぇ...束さぁん...」
違和感のない感じで演技をしながら。
「ひ、久しぶりだね...いっくん...」
今さっき打ち合わせしたように、束さんも合わせてくれる。
ただ、束さんの普段の様子を知っている人は俺とマドカと織斑先生、後一応篠ノ之しかいない。
だから束さんは多少胡散臭くてもいい。
ラウラも会ったことはあるが、そこまで関わりは無かったので私生活は知らないだろう。
「今まで、何処をほっつき歩いてたんですかぁ...ISなんてもん生み出して、世界を混沌に陥れるだけ陥れて、失踪してぇ...」
「いっくん、怖い怖い。落ち着いて...」
「落ち着けるかぁ!!」
うん、このままのテンションで行くの結構きついぞ。
誰か...織斑先生、マドカ、なんか言って!
「織斑...よくやった!」
俺がそんな事を考えていると、織斑先生がそんな事を言いながらこっちに来た。
「ち、ちーちゃん!それは酷くないかい!?」
「貴様には、それくらい言わんと割に合わん!」
如何やら、織斑先生も察してくれたらしい。
まぁ、織斑先生は束さんが『PurgatoryKnights』の開発主任だと知ってるからな...
だが、織斑先生まで加わってしまうと、如何話を進めるかが問題になるな...
「ディミオス」
俺が小声でディミオスを呼ぶと、ディミオスは何も言わずにポケットからSDで出てくる。
《いい加減説明したらどうだ?》
そして、出て来たタイミングでそのままいう。
うん、ディミオスは本当に頼りになる。
「仕方が無いな...」
俺はそう言いながら束さんの事を離す。
束さんは起き上がり、俺、ディミオス、織斑先生、束さんが視線で会話をすると、織斑先生が口を開く。
「束、聞きたい事は色々あるが、取り敢えず自己紹介をしろ」
ここで、俺は周囲のマドカを除くすべての人間が此方を見ている事に気が付いた。
まぁ、急に侵入してきた人物と俺と織斑先生が話しているんだから無理はないか...
「え~、メンドクサイよ~~」
「なら、その頭を捻り潰しても良いんだぞ?」
「やります!」
この2人は、昔からこんな感じだったんだろうか?
学生時代の外での織斑先生...千冬姉の様子を知る手段が俺にはないから、必然的にそんな感想が出て来てしまう。
束さんは立ち上がると、固まっているみんなの方を向き、
「ハロハロ~、ISを開発した篠ノ之束だよ~」
と、両手でピースを作りながらそう言う。
もう少し真面目にできないのかとも思うが、まぁ、束さんなのでしょうがないだろう。
俺はそんな事を考えながら両耳を塞ぐ。
『えええええええええ!?!?』
丁度そのタイミングで、みんなが驚愕の声を上げる。
チラッと見てみると、反応が遅れたであろうマドカは両耳を押さえながら浜辺に倒れている。
俺はそのままマドカに近寄り声を掛ける。
「マドカ、大丈夫か?」
「うん、大丈夫...お兄ちゃんは、良く反応できたね」
「慣れたからな」
入学時から始まり、何回も絶叫されたらなれる。
俺とマドカがそんな会話を繰り広げているさなか、なんか周りでは聞いたことがある気がする会話をしている。
あー、あれだ。
シュヴァルツェ・ハーゼのIS訓練場に束さんが現れた時だ。
全く、相変わらず他人に興味を持たないのな。
成長したところもあるのに、こういうところは成長しないのかよ。
はぁ...
俺はそう思いながら、束さんの所に戻る。
「それで束さん、わざわざ臨海学校に侵入してきた理由は何ですか?部外者は立ち入り禁止なんですが?」
「ふふん、ISの開発者である私が部外者だと?」
「だから先に要件を聞いたんじゃないですか...」
まぁ、俺は元々マドカから聞いているから関係ないが、周りにそう言っておくことは大事だからな。
実際に俺がそう言った事により、さっきまでザワザワしていた周囲も静かになる。
束さんは、さっきまでの何処かふざけた空気を一瞬で真面目なものに変える。
急に空気が変わったことに、更に周りが驚いた表情を浮かべるが、今度は誰も言葉を発しない。
束さんの言葉を掻き消さない為だろう。
束さんはそのまま、一般生徒列の方を見る。
「今日は、篠ノ之箒に用があって来たんだ」
その瞬間に、一般生徒の列がまるで打ち合わせでもしたかのようにザッと分かれて、篠ノ之が1人囲まれる形となる。
...なんか、ここだけ見るとスゲェ...束さんとIS学園生徒が仲良いみたい。
そんな事無いはずなんだけどなぁ。
篠ノ之はそのまま束さんの方に歩いてくる。
その表情は、口元がにやけているように見れる。
今までの要素で、喜ぶような要素があったか?
変な奴だ。
「姉さん!やっぱり私に専用機を作ってくれたんですね!!」
...はぁ?
やっぱコイツ馬鹿だろ。
話を聞く限り、1回断られてるんだろ?
それなのに何でそんな判断が出来るんだ。
「はぁ?そんな訳ないじゃん」
ほら、束さん怒っちゃったよ。
俺はそう思いながら、マドカと共に専用機持ちの事を抑える。
やっぱり、代表候補生で専用機持ちであるシャルたちから見ても、今の篠ノ之の発言はイラっと来るものなのだろう。
汗水流しながらの努力で掴んだ専用機。
それぞれの環境により状況は異なるが、全員が必死になりながらこの立場を掴んだんだ。
それにマドカとは異なり大した努力もせず、加えて何時もの篠ノ之の普段の様子を考えると、怒ってしまうのも仕方が無い。
「お前ら、落ち着け」
「そうです!落ち着いて...」
《落ち着け》
ん?
如何やらディミオスも織斑先生を抑えているらしい。
「な!ならなんだというんですか!!」
「これを見せるためだよ!」
束さんがそう言うと、突如として映像が流れ始める。
これは、立体空中ディスプレイ...
やっぱり、束さんの技術力は凄いな...
『ハロハロ~、この間ぶりだね、篠ノ之束だよ!今日も大事な、大事なお知らせがあるんだ!』
さっきまでイラついていたシャルたちも、織斑先生たち教師も、一般生徒も、そして篠ノ之もその映像の事をジッと見つめている。
『今回みんなに伝えるのは、私の妹って事になってる篠ノ之箒についてなんだ。今ここに宣言するね。篠ノ之箒に何をしても、篠ノ之束は何もしない。だから、篠ノ之箒が何かをして罰を与えても、私は何もしない。しっかりと罰を与えて欲しいんだ。何でそう思ったのか、それを説明するね』
そこから、映像の中の束さんは説明を続ける。
その内容は、俺への暴力行為があったこと等々だ。
どうやって情報を入手したかと疑問に思ったが、学園長から貰ったと説明もした。
学園長.....本当にありがとうございます!
今度注文の品俺のポケットマネーで何かサービスします!
教師の方々も、シャルたちも、一般生徒の皆も、何処か安心したような表情でその映像を見ている。
まぁ、遂に篠ノ之にまっとうな罰を与えられると思うと、安心するのも無理はない。
『それで、今篠ノ之箒はIS学園の行事で花月荘っていう旅館にいるんだ。だから、拘束しておくから、その行事が終わったら警察に渡すね。今度こそ、しっかりと罰を与えてね。バイバ~イ!』
そこで、映像は途切れた。
「この映像は、この間みたいに全世界に向けて配信したよ。だから、大人しく拘束されろ」
束さんは、篠ノ之に向かってそう言う。
「な!?何で私が拘束されないといけないんですか!」
「はぁ?今の説明を聞いて理解しなかったの?お前が今までしてきた行動に、罪がないとでも思ってるの?」
「今まで自室で籠ってました!」
「それくらいで、罰になるとでも思ってたの?あんなんじゃたりないよ。確かに、謹慎した分は罰が軽くなるかもだけど、まだまだ罰が残ってるに決まってるじゃん」
篠ノ之に向かって、束さんはそう言い捨てる。
篠ノ之が再び何か言おうとした時、
「篠ノ之、お前を拘束する」
と、織斑先生が篠ノ之に近付きながらそう言う。
「な!何でですか千冬さん!」
「織斑先生だ!たった今、学園長から連絡が来た。お前を拘束しろとな」
織斑先生がそう言うと同時に、何人かの教師の方々が篠ノ之の事を囲む。
その手には、手錠や縄、抵抗した時用だと思われる警棒などが握られている。
「く!?一夏、お前も何か言ってくれ!幼馴染だろう!!」
篠ノ之は俺の方を向きながら、そんな妄言を叫ぶ。
俺はため息をついてから笑顔で篠ノ之に向かって、
「俺とお前は幼馴染では無い。さっさと捕まれ」
そう吐き捨てる。
俺がそう言ったタイミングで、教師の方々は一斉に篠ノ之にかかり、手錠と縄で篠ノ之の事を拘束する。
「く!?離せ!離せと言っているだろう!」
篠ノ之がそう喚いているが、教師の方々は気にすることなくそのまま篠ノ之を旅館に引きずっていく。
確か、今日は使われていない部屋があったから、そこに拘束するんだろう。
《...これで、篠ノ之はもういなくなるな》
ディミオスがそう呟いたことにより、俺を含めたIS学園の生徒はふぅ~と息を吐く。
これで、学園生活も暫く平和になるかな...
俺がそう、考えた時、
キィィィィン
「ぐ、あ...?」
突如として、何かを感じた。
《く、これは...》
ディミオスも、何か感じたようだった。
「なぁ、ディミオス。今...」
《なに?一夏も感じたのか?》
俺とディミオスがそう言い合うと、
「お、織斑先生!大変です!」
山段先生が情報端末片手に、焦ったような表情を浮かべながら走って来た...
バディサマー2021 “社畜!海での仕事!”
ダークネスドラゴンW
魔法
深淵/チャージ/回復
■「バディサマー2021 “社畜!海での仕事!”」と「デビル・スティグマ」は合わせて4枚までデッキに入れることが出来る。
■このカードはファイナルフェイズ中には使えない。
■【対抗】君の場のモンスター1枚を破壊する。破壊したら、君のデッキの上から2枚をゲージに置き、君のライフを+1する。
フレーバーテキスト
「はぁ...海での自由時間を削った仕事は辛い...クラリッサ...チェルシー...」
唐突に思い付いた。
現実では全然夏じゃないですけど。
次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!
感想や誤字報告もよろしくお願いします!