無限の成層圏と煉獄騎士   作:ZZZ777

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遂に事件が!
さて、如何なるか...

今回もお楽しみください!


暴走事件

一夏side

 

 

束さんが臨海学校に侵入して、篠ノ之に関する声明を発表。

そのまま篠ノ之は拘束された。

そしてその後、俺とディミオスが何かを感じたタイミングで、山田先生が情報端末片手に走って来た。

山田先生は織斑先生に近付き、小声で何かを織斑先生に伝える。

それを聞いた織斑先生は、考え込むように眉間に手を置いた後、

 

 

「諸君!実技は中止だ!専用機持ち以外は速やかに自室に戻り待機!部屋から出たならそれ相応の罰があると思え!専用機持ちは私についてこい!」

 

 

そう、指示を出す。

みんな、急にそう言われたことにざわつくも、

 

 

「さっさとしろ!」

 

 

『は、はい!』

 

 

織斑先生の再度の指示により、一斉に旅館に戻っていく。

織斑先生と山田先生も移動し、その後を専用機持ちが付いて行く。

俺も移動しようとするが、ディミオスが移動しようとしない。

 

 

「如何した、ディミオス。行くぞ」

 

 

《あ、ああ。すまない》

 

 

俺がディミオスに呼びかけると、ディミオスも織斑先生の後を付いて行く。

俺は首を傾げながらも、小走りで付いて行く。

そうして、旅館にあった1部屋...扉に作戦司令室と張られている部屋にたどり着く。

ディミオスと共に部屋に入ると、専用機持ちが全員、既に座っていた。

俺とディミオスもマドカの隣に座る。

全員揃った事を確認した織斑先生は説明を開始する。

 

 

「本日、ハワイ沖にて、アメリカとイスラエルが共同開発している軍用IS、銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)が暴走をした」

 

 

フム、軍事ISの暴走か...

ん?銀の福音?

どっかで見たことがある名前...

あ、そうだ、思い出した。

まぁ、それよりもなんでそれを俺達に言うのかだ。

 

 

「その対処を、偶々近くにいた私達IS学園が...もっと言うなら、お前たち専用機持ちが対処することになった」

 

 

は?

 

 

「暴走した軍用ISの対処を学生にさせるんですか?」

 

 

「そうだ」

 

 

なーに考えてるんだ。

どう考えても学生の仕事じゃねぇ。

いや、普段から学生がする量じゃない仕事をしているが、それとこれとは話が別だ。

 

 

「諸君、これは訓練ではない。身を引いても構わない。身を引きたいものは、今すぐこの作戦室から退室して、自室待機をしろ」

 

 

織斑先生もそれを分かっているのか、参加を強制させない。

だが、専用機持ちは誰も部屋から退出しない。

()()()()()()()()()I()S()()()、つまり、俺達以外に近くに直ぐ出れる軍隊がいないという事。

それを分かっているから、全員やる気があるようだ。

誰も退出しなかった事を確認した織斑先生は、口を開いて言葉を発する。

 

 

「良し。それでは作戦を立てる。何か質問はあるか?」

 

 

「はい。目標の詳細なスペックデータを要求します」

 

 

「よろしい。だが、このデータは2ヶ国の最重要機密データだ。決して他言しないように。情報の流出が確認された場合、諸君らには最低で2年の監視が付く」

 

 

織斑先生はそう警告しながら、俺達に銀の福音のスペックデータを公開する。

それを見て、専用機持ちは作戦を立てるために話し合う。

 

 

「私のブルー・ティアーズと同じ射撃特化型ですわね」

 

 

「しかも、広域殲滅を目的にしているだけあって、相当厄介そうね」

 

 

「それに、この多方向推進装置も厄介だな...偵察は出来ないのですか?」

 

 

「無理だ。対象は超高速で移動している。接触チャンスは1回だ」

 

 

「でも、無人機なら最悪コアだけ取り出せば...」

 

 

「いや、銀の福音は有人機だ」

 

 

簪の発言とスペックデータを否定した俺に、視線が集まる。

 

 

「織斑兄、その情報は何処で?」

 

 

「企画書ですけど?」

 

 

「企画書?」

 

 

織斑先生はそう言う。

みんなも不思議そうに俺の事を見てきている。

 

 

「アメリカ政府とイスラエル政府も馬鹿だなぁ...パーツと器具の発注をした企業の所属者に虚偽の報告をしても、バレバレだぜ」

 

 

そう、先程思った事。

俺は銀の福音の名前を以前1度見ている。

それは、『PurgatoryKnights』に送られてきた企画書と発注書。

俺はそこで既にどんな装備を搭載予定かを見ているため、当然テストパイロット者の事も見ている。

 

 

「そ、そうなのか...なら、この装備類がどんなものか知らないのか?」

 

 

「あくまで企画書しか見てないので、完成品の設計図等は見てないです」

 

 

《そもそも、一夏は処理する仕事が多すぎて、仮に設計図を見ても覚えられる時間はいだろう》

 

 

確かに、企画書だけだから覚えてたけど、設計図までは覚えられない。

俺はそんな事を思いながら、改めて発言をする。

 

 

「なので、短期に決着を付けることは賛成ですが、余りにも衝撃が多すぎるとパイロットが死亡します」

 

 

俺の言葉で、みんな一斉に案を考え直す。

パイロットの事を考えると、ゴリ押しが使えなくなるからなぁ...

パイロットの、確か...ナターシャ・ファイルスさんも、暴走したくて暴走したわけじゃないからな。

助け出さないと。

 

 

「そうです!織斑君、あの、SEを一瞬で無くならせる技は!?」

 

 

ここで、唐突に山田先生がそう言い、俺に視線が集まる。

あー、そう来るかぁ...

そうなるとディストーション・パニッシャーの説明をしないといけなくなるんだけどなぁ...

まぁ、緊急時だ。

そんな事言ってられない。

 

 

「あれは、俺の必殺技のディストーション・パニッシャー。確かにSEを大きく削れるけど、発動に条件がいる」

 

 

「じょ、条件?」

 

 

「ああ。相手のSEが4割以下で、自分(と相手)センターにモンスターがいないときだ。それに、使用コストもゲージが4かかる。それに、削れるSEも4割だけだ。発動条件が4割以下だから基本倒せるが、発動後削れる前に何かしらでSEが回復すると倒しきれない」

 

 

「そ、そんな条件があったのですわね...」

 

 

「それに、確実に当てるには相手が単一能力か、俺の残りSE全てを1度で吹き飛ばす攻撃をしてこないといけない」

 

 

「なるほど。つまり、本当に最後の詰めなのだな」

 

 

「当たり前だろ?条件なしで10割全部削れたら、最初に使ってる」

 

 

最後に決めるための技なんだから必殺技なんだ。

そんなホイホイ使えてたまるか。

いや、まぁ、マジックWにはドローする必殺技とかもあるが...

それは今関係ない。

 

 

「だから、俺単体だなんてことは不可能...そもそも、対象が高速で移動しているから接触の手段が限られる.....ディミオス、最高速度ってどれくらい出せる?」

 

 

《銀の福音に接触は出来る》

 

 

「セシリアって、イギリスから強襲用高機動パッケージ貰ってたけど、高機動訓練してるから、インストールすればすぐ使えるよね?」

 

 

「ええ、そうですわ」

 

 

「深夜、あの...俺との模擬戦でやった光る奴、最高速度はどれくらい?」

 

 

「げ、限界までしたことがねぇから分かんねぇ...」

 

 

自分の専用機なら、分かっててくれよ...

まぁ、仕方が無い。

それなら...

 

 

「先に俺がディミオスに、深夜がセシリアに乗って銀の福音に接触。いったんそこで足止めして、簪、シャル、ラウラの合流を待つ。合流したら、簪たちにはミサイルやレールカノンでの援護をしてもらう...最後に、俺か俺の愉快なモンスター達か深夜の攻撃で鎮める...でどうでしょう?」

 

 

俺がそう言うと、織斑先生も山田先生もシャルたちもみんな驚いた表情になる。

正直、緊急時じゃなかったら疑惑がある深夜を専用機持ちに近付けたくないのだが...

まぁ、今のこの状況じゃ仕方が無い。

 

 

「お兄ちゃん、私は?」

 

 

「マドカは待機。まだ専用機持ちになってから日が浅いし、1人は待機予備人員は用意しておいて損はないからな」

 

 

俺がそう言うと、マドカは納得したような表情になった。

 

 

「...織斑、よくそんな作戦がパッと出てくるな」

 

 

「これくらい普通ですよ」

 

 

特に、俺はバディファイターでもあるんだ。

バディファイトでは、相手の場、手札の状況、残りゲージ、ドロップゾーンのカードなど、判断することが多い。

そんな中、使うカードや戦術を決めるため、ファイターはこういう状況で作戦を立てるのが得意だ。

得意...なはずだ。

 

 

「それで、みんなのISの調整、手伝ってくれますよね、束さん?」

 

 

俺は天井を見ながらそう言う。

織斑先生たちも、俺につられるように天井を見上げる。

すると...

 

 

「うーん...如何しよっかなぁ~~」

 

 

と、言いながら束さんが天井から降りて来た。

周りの専用機持ちも教師の方々も驚いた表情を浮かべている。

だがそんな中、織斑先生が何とかという感じで言葉を絞り出す。

 

 

「束...ここは関係者以外立ち入り禁止だ」

 

 

「まぁまぁ、織斑先生。それはもういいじゃないですか。それで束さん、如何したらしてくれます?」

 

 

「そうだなぁ...束さんが喜ぶようなことをしてくれたらいいよ~」

 

 

束さんが喜ぶことか...

そうだなぁ...

 

 

「俺の手料理と千冬姉のご奉仕?」

 

 

「やる!」

 

 

単純だなぁ。

 

 

「待て一夏!何故私を巻き込んでる!」

 

 

「いいじゃん。協力しろ千冬姉」

 

 

俺がそう言うと、千冬姉は仕方が無いという表情になったのち、ハッとした表情を浮かべる。

周りからの視線に気付いたんだろう。

そのまま千冬姉から織斑先生に戻ると、ゴホンゴホンと咳払いをする。

 

 

「じゃあ束さん。ブルー・ティアーズの調整、何分で出来る?」

 

 

「大体5分くらいかな~」

 

 

「じゃあ、パッケージ調整頼んだ。データ引き抜くとかしたら、ご褒美無しな」

 

 

「了解!」

 

 

「さて、織斑先生。如何しますか?」

 

 

俺は最後に、織斑先生にそう尋ねる。

織斑先生は、考え込むように顎に手を当てる。

そして息を吐いてから

 

 

「...この作戦に、反対意見があるものは?」

 

 

そう周りに尋ねる。

だが、専用機持ちからも教師の方々からも反対意見は出なかった。

 

 

「良し、なら織斑兄の作戦を採用する!現場での作戦指揮権は織斑兄に与える!準備出来次第、作戦を開始する!」

 

 

「《了解》」

 

 

「「「「「「「はい!」」」」」」」

 

 

「分かったよ~!」

 

 

こうして、銀の福音鎮圧作戦が開始されたのだった...

 

 

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三人称side

 

 

作戦会議から約5分後。

今現在、束がブルー・ティアーズへのパッケージインストールの最終調整を行っている。

無論、マドカと千冬の監視の元、データを抜き出さないようにしている。

まぁ、束にとって今更必要は無いデータかもしれないが、それでも監視は必要だ。

そんな中、一夏は浜辺に立ち、ダークコアデッキケースを握りしめながら海の方を眺めていた。

 

 

「なぁ、ディミオス」

 

 

《なんだ、一夏》

 

 

そんな中、一夏はディミオスに声を掛ける。

一夏はディミオスが反応したことを確認すると、

 

 

「さっき感じたのって、もしかしなくてもダークネスドラゴンWの気配だったよな」

 

 

そうディミオスに聞く。

すると、ディミオスは頷いてから言葉を発する。

 

 

《ああ。それに恐らくだが、距離があるのにあそこまで威圧感のあるものとなると...》

 

 

「やっぱり、アジ・ダハーカ様の細胞か...」

 

 

《そう考えるのが妥当だ》

 

 

その会話の内容とは、一夏とディミオスが先程感じ取った()()

それの正体に関するものだった。

 

 

「アジ・ダハーカ様の細胞は、恐らくだけど...無理矢理寄生した感じかな?バディワールドからこっちに来て、成長するための依り代として選ばれたのが、銀の福音」

 

 

《そうだと確定するのは危険な思考だが、十分にあり得るな》

 

 

ディミオスがそう言うと、一夏は息を吐く。

アジ・ダハーカ本体の強さ、そしてその細胞から造られたアビゲール両方の強さを知っている一夏としては、相当厄介なことになるのを理解しているようだ。

 

 

「だが、絶対に倒す...」

 

 

一夏には、作戦指揮権が与えられている。

その事もあり、一夏は決意をとっくに固めている。

だが、その気合で空回りをしないように心掛けるのも忘れない。

そうして、一夏が煉獄騎士の鎧を展開しようとダークコアデッキケースを構えた時、

 

 

《一夏》

 

 

と、ディミオスが一夏に声を掛ける。

 

 

「ん?如何した、ディミオス」

 

 

一夏がそれに反応した時、ディミオスは

 

 

《一夏...何故お前は気配を感じた。以前イギリスでのモンスター脱走事件の際は、感じれなかったはずだ》

 

 

そう一夏に尋ねる。

一夏は、考えるように首を傾げる。

 

 

「んー、まぁ、あれから更にダークネスドラゴンWで過ごしたりしてるし、感じられるように成長したんだろ」

 

 

《そうだと、良いんだがな...》

 

 

ディミオスの態度を一夏は疑問に思うものの、今は銀の福音だと判断し、今度こそ煉獄騎士の鎧を展開する。

 

 

「ディザスターフォース、発動」

 

 

そうして、鎧を身に纏ったタイミングで、一夏とディミオスに専用機持ちが合流する。

専用機持ち以外にも、待機のマドカ、そして千冬と真耶と束も来ている。

 

 

「織斑兄、ディミオスソード、橘、凰、オルコット、デュノア、ボーデヴィッヒ、更識、頼んだぞ」

 

 

「《了解》」

 

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

 

千冬の呼びかけに、全員が答えると、一夏は右手を突き出し、

 

 

「装備、煉獄剣 フェイタル。ライトにバディコール!哀悼の煉獄騎士団団長 ガイスト・ディミオス!」

 

 

フェイタルを装備し、ディミオスの事をガイストとしてライトにコールする。

そして、一夏はディミオスの上に乗る。

ディミオスSDが一夏の頭の上に乗る事はあったが、ディミオスに一夏が乗るのは初めてだ。

一夏の行動を見たマドカ以外の専用機持ちは、一斉に専用機を展開。

そして、強襲用高機動パッケージ、ストライク・ガンナーをインストールしてあるブルー・ティアーズを展開したセシリアにマスター・コントローラーを展開した深夜が乗る。

それを確認した一夏は、

 

 

「ラウラ。俺が墜ちた場合の指揮権はお前に渡す。万が一の時は頼んだ」

 

 

ラウラにそう言う。

 

 

「っ!分かった」

 

 

ラウラがそう頷いたことを確認した一夏は、

 

 

「みんな、行くぞ!」

 

 

そう、声を発する。

それと同時に、ディミオスが空中に飛び、銀の福音に向かっていく。

それに触発され、セシリア達も一斉に飛んでいく。

だが、最高速度の差で作戦通りディミオス、セシリアとシャルロット達の差は開く。

見送っていたマドカ達も、作戦司令室に戻る。

束はサラッとどこかに消える。

 

 

だが、一夏も、ディミオスも、千冬も、束も気が付かなかった。

セシリアの背中に乗っている深夜が、この場において不自然なほどの笑みを浮かべていたことを...

 




カードゲームいろいろやってる人あるある。
ルール処理とかゲームによって違うからルールが混ざる。

次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!

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