相変わらず戦闘シーンは苦手。
戦闘時のディミオス達モンスターの声を如何するかで時間を使う。
今回もお楽しみください!
三人称side
銀の福音鎮圧作戦によって、IS学園1年生の専用機持ちはマドカを除き銀の福音に向かって海上を飛行している。
そんな作戦中、先頭集団である一夏、ディミオス、セシリア、深夜の3人と1竜は他の専用機持ちよりも速い速度で飛行している。
(白式、白騎士、反応は?)
[まだないよ!]
[コア・ネットワークからの呼びかけも反応しません。コア・ネットワークから切断されている可能性が高いです]
(了解。このまま索敵してくれ)
一夏は、サポート役である白式と白騎士に索敵の指示を出す。
そのままディミオスの背中に乗りながら移動する。
今の一夏のライフは11、手札は4、ゲージは1。
『織斑兄、橘、オルコット。目標は捉えたか?』
ここで、作戦指令室にいる千冬からオープンチャネルでそう呼びかけられる。
「いえ、まだ確認できませんわ」
セシリアが、そう返した時、
[マスター!11時の方向に反応あり!]
「情報訂正!11時の方向に反応確認!これより臨戦態勢に移る!」
白式が銀の福音の反応を捕え、そのまま一夏がオープンチャネルで情報を伝える。
それと同時に、一夏の手札とゲージが1枚ずつ増え、手札が5、ゲージが2になる。
それを確認した一夏は、
「ゲージ2を払い、センターにコール、煉獄騎士団 チェインソード・ドラゴン!レフトにコール、煉獄騎士団 ナックルダスター・ドラゴン!」
《さぁ、行くぞ!》
《戦いの始まりだ!》
チェインソードとナックルダスターをコールする。
[マスター、接触まであと8秒です!]
「接触予想あと8秒!備えろ!」
白騎士からの情報をディミオス、チェインソード、ナックルダスター、セシリア、深夜に伝える。
その瞬間に、全員に緊張が走る。
「バディスキル、インフェルノサークル」
一夏がそう呟くと、両足に円盤が出現する。
そして、全員の視界に銀の福音が入る。
その姿は全身が赤黒く染まっており、資料映像のものと大きくカラーリングが異なっている。
それを見たセシリアと深夜は、
(カラーリングが違う...でも、確認できる範囲の違いはそれだけですわね)
(はぁ!?な、なんであんな色なんだよ!?そんな色じゃ無かっただろ!?)
心の中でそんな事を思っている。
そして、一夏と3竜は、溢れ出るダークネスドラゴンWの気配を感じていた。
(やはり細胞だからか...どちらかというとアジ・ダハーカ様というよりは、アビゲールさんに近いものを感じる)
一夏は、やはりアビゲールに近いものを感じていた。
そして、
「3...2...1...0!!」
一夏のその声で、一斉に行動を開始する。
銀の福音も、一夏達に気付き、行動を開始する。
セシリアは、パッケージの影響でビットを使えないので、新しい武装のレーザーライフル、スターダスト・シューターでの射撃をする。
だが、
『La........♪』
そんな電子音声と共に、銀の福音は射撃を避ける。
「く、予想以上に素早いですわ!」
「設置!その身を砕き、我を支えよ!」
一夏は、設置魔法のその身を砕き、我を支えよを発動する。
これで一夏の手札は2枚。
「アタックフェイズ!ガイスト・ディミオスとチェインソードで連携攻撃!セシリア、深夜、援護射撃!」
一夏がディミオスの上から退きながら指示を出す。
《チェインソード、行くぞ!》
《はい、団長!》
「分かりましたわ!」
「お、おう!」
ディミオスとチェインソードが銀の福音に向かって行き、セシリアと深夜が射撃を行う。
だが、銀の福音も背面のウイングスラスター、銀の鐘から高密度に圧縮されたエネルギー弾を放つ。
《クソ》
ディミオスとチェインソードはエネルギー弾を避けるために身体を反らす。
《っ!危ないな》
だが、ここで深夜が放っていた弾丸がディミオスを掠る。
(やっぱりセシリアに比べると、深夜の射撃は精度が良くない...仕方が無いな)
「ガイスト・ディミオスの効果発動!」
《勝利のために命を捧げよ。カノナス・カサルティリオ!》
一夏は深夜の射撃の腕前を再確認しながら、ディミオスの効果発動宣言を行う。
銀の福音が放ってくるエネルギー弾を避けながら、ディミオスは身体から闇のエネルギーを発生させ、チェインソードを包み込み、破壊する。
「その身を砕き、我を支えよの効果。ゲージを1枚増やす」
そして、そのままその身を砕き、我を支えよの効果を発動させ、ゲージを1にする。
「く、この...!エネルギー弾が厄介すぎますわ!」
セシリアはそう言いながら、スラスターを使いエネルギー弾を躱す。
そう、エネルギー弾の発射元である銀の鐘は、36砲口を使い全方向に発射できるのだ。
しかも、今現在の戦場は海上。
通常のアリーナとは異なり、移動制限がほぼ無いので、銀の福音を日本本土に寄せず、パイロットも救出するとなるとなかなか高難易度のミッションだ。
「シャル!あと何秒だ!?」
一夏もエネルギー弾を避けながら、プライベートチャネルでシャルロットにそう尋ねる。
『センサーには捉えてる!あと12秒!』
(12秒か...なら!)
一夏はシャルロット達の状況を確認し、一瞬で判断を下す。
「ガイスト・ディミオスとナックルダスターで連携攻撃!セシリア、援護射撃継続!深夜はシャルたちに状況説明!」
《今度こそ行く!》
《団長、付いて行きます!》
「喰らいなさい!」
一夏の指示によって、ディミオスとナックルダスターは銀の福音に向かって行き、セシリアは射撃をする。
深夜の射撃の腕前を考慮し、いったん連絡係にしたようだ。
深夜の表情は、何処か悔し気だったが、一応大人しく指示に従い、プライベートチャネルで説明をしている。
《ナックルダスター!》
《はい!》
ディミオスとナックルダスターは、お互いに位置を確認し合いながらエネルギー弾を避ける。
そして、いったんエネルギー弾が収まったとき、ディミオスがナックルダスターの事を剣で押す。
そうして、ディミオスの剣をするエネルギーを加えた速度で銀の福音に向かっていく。
《ゴラァ!!》
『La....La!?』
そうして、初めて銀の福音にダメージが入る。
銀の福音は初めて受けた衝撃で、一瞬エネルギー弾の発射が止まる。
その瞬間に、ディミオスも銀の福音に接近し、切り付ける。
《ハァァ!!》
『Laaaaaa!?』
そのまま、駄目押しとばかりにセシリアが射撃をするが、銀の福音はスラスターを使い、一気に加速をする。
そうして、銀の福音がいったん離脱して体勢を立て直そうとした時、
「簪!ラウラ!鈴!」
「山嵐、全弾発射!」
「喰らえ!!」
「龍砲、いっけぇぇ!!」
一夏の指示によって、既に合流していた簪が山嵐を、ラウラがレールカノンを、鈴が龍砲を発砲する。
銀の福音はそれに気付き避けようとするも、48発のミサイルとレールカノンと龍砲での射撃を全て避けるのは完全に体勢を立て直せていなかったこの状態では難しく、ミサイルを4発ほど身に受ける。
「ガイスト・ディミオスの効果発動!」
《カノナス・カサルティリオ!》
そうして、一夏はディミオスの効果発動宣言を行う。
ディミオスから発生したエネルギーがナックルダスターを包み込み、破壊する。
その身を砕き、我を支えよの効果でゲージが1枚増え、2になる。
『一夏、よくもう合流したって分かったね』
「もう12秒経ってるからな。それよりも集中しろ!ガイスト・ディミオスでアタック!」
プライベートチャネルでシャルロットとそう短く会話した後、一夏はディミオスにアタックの指示を出す。
《ゼァア!!》
『La!?』
そのままディミオスの攻撃も通り、銀の福音は又もや体勢を崩す。
「このまま押し切る!ラウラ、AIC!」
「了解だ!」
一夏は、ここで決める判断をし、ラウラにAICの指示を出す。
ラウラは右手を銀の福音に向けてAICを発動し、捕える。
「セシリア、簪!ラウラの護衛!深夜、シャル、鈴、銀の福音にありったけ撃て!」
「分かりましたわ!」
「分かった!」
「.....ああ」
「うん!」
「任せなさい!」
一夏の指示に従い、5人は行動する。
(深夜の返事に覇気がない...さっきディミオスに掠ったから落ち込んでんのか?)
そんな中、一夏は深夜の返事に覇気がない事を疑問に思っていた。
だが、今はなるべく気にしないように意識を切り替え、フェイタルを構えて銀の福音に向かっていく。
「煉獄剣 フェイタル!!」
そうして、そのまま一夏はフェイタルで銀の福音を切り付ける。
『La...!?』
一夏は、自身の攻撃が通ったことを確認すると、
「ラウラ、AIC解除!ディミオス!」
「っ!分かった!」
《了解した!》
ラウラにAICを解除させ、ディミオスと共に銀の福音の事を蹴り飛ばす。
「一斉攻撃!!」
そうして、全員に向かって指示を飛ばす。
「喰らいなさい!」
「いっけぇ!!」
「行くぞ!」
「喰らえ!」
「山嵐、再度全弾発射!」
「.....」
一夏の指示に従い、専用機持ちは一斉に攻撃をする。
銀の福音は、そのまま全ての攻撃を喰らい、海へと落下する。
「やったわ!」
「あっけなかったな」
「うん...パイロットの人助けに行こう」
鈴、ラウラ、簪がそのように会話する。
セシリアとシャルロットも安心したような表情を浮かべている。
だが、一夏は
(おかしい...銀の福音には間違いなくアジ・ダハーカ様の細胞が組み込まれている...それなのに、こんなあっけなく...まさか!?)
そんな事を考える。
そして、慌てて銀の福音が落下した個所を見る。
すると、微かに紫の光が一夏の視線に入った。
「まだ終わってない!全員構えろ!!」
一夏はそう言いながらフェイタルを構える。
その瞬間、
バシャア!!
そんな音を立てながら、海の中から、銀の福音が飛び出してくる。
それを見て、セシリア達も慌てて構える。
だが、銀の福音は一夏達の事を気にせず、更に高い位置まで飛翔する。
そして、
『GaaaAAA!?!?!?』
銀の福音はそんな電子音を響かせながら、その装甲を紫のエネルギーで包み込む。
「な、何が!?」
シャルロットが驚愕の声を上げるも、銀の福音からはエネルギーがあふれ続け、次第に大きなエネルギーの球体へとなっていく。
そうして、
『GaaaaaAAAAAAAA!!!』
エネルギー球体の中からそんな音声が聞こえたかと思うと、エネルギー球体から何本か竜の頭の様なものが何本か飛び出る。
そのまま、元の銀の福音の腕の様なものも飛び出ると、そのエネルギー球体を払うように腕が動き、そのエネルギー球体が霧散する。
その中から、銀の福音が出てくる。
だが、その姿は資料映像の姿とも、先程までの姿とも異なっていた。
全体的に赤黒かった装甲は完全に黒になり、元々無くなってた銀要素はもう完全に何処かに行ってしまった。
だが、一夏達が視線を向けているのはそこではない。
その元々は銀の鐘があった背面。
そこにはもう既に銀の鐘は無く、1つの黒に赤い罅の様なものがある球体、そして、その球体から同じく黒に赤い罅の様なものがある無数の竜の頭が生えてきている。
「こ、これは...?」
簪は、驚愕したような表情でそんな事を言う。
シャルロット達も声には出さないが、同じような表情で銀の福音の事を見ている。
だが、一夏とディミオスだけは、違う反応をしていた。
《やはりか...》
「“アンリミテッド・デスドレイン!”....!!」
そう、銀の福音だったもの。
それは、アビゲールの必殺モンスター体、“アンリミテッド・デスドレイン!”にそっくりだった。
『GAAAAAAA!!』
銀の福音から叫ぶようにその音声が鳴る。
その瞬間に、煉獄騎士の鎧の左手首にある紫の眼から、カードが10枚飛び出すと、弾けるように消滅する。
「クソ、やっぱり
一夏が戦闘するときに使用する手札とゲージ。
これは一定時間で増えたり、カードの効果によって増える。
では、それは何処から増えるのか。
そう、デッキである。
通常のバディファイトの場合、そのデッキからドローしたりするのである。
このデッキが無くなってしまったら敗北となってしまう。
そして、その相手のデッキを無くならせて勝利する戦法がLOである。
『GYAAAAAAAAAAA!!!』
銀の福音がそう叫ぶと同時に、無数の竜の頭が一夏達に向かってくる。
「当たると危険だ!避けろ!」
一夏の声に応じて、専用機持ち達は竜の頭に当たらないようにスラスターを使い移動する。
だが、ブルー・ティアーズのビットや先程までのエネルギー弾とは異なる、全方向からの攻撃に、専用機持ちはついて行けてない。
「く、あ...」
そんな中、鈴が完全に竜の頭に捉えられてしまう。
「ッ!鈴!」
だが、一夏は鈴に接近し、鈴の事を蹴り飛ばし、離脱させる。
その時、右足が掠ってしまう。
「がっ...!!」
すると、紫の眼からカードが10枚飛び出て、弾けるように消滅する。
(何!?“アンリミテッド・デスドレイン!”のLO効果は場に出た時のみのはず...!何でだ!?)
一夏は、本来だったらありえないはずの効果に、驚いていた。
だが、思い返すのはクラス対抗戦の時の襲撃事件。
あの時の襲撃者は、ギアゴッドver.Ø88の1部パーツだけが使われていた。
だが、ギアゴッドver.Ø88の打撃力は3だが、何故か10あり、本来持っていないはずの魔法無効化効果まで持っていた。
(考察は後だ!今はこの状況を何とかする!)
一夏は取り合えずその事をいったん考えないようにし、また竜の頭を避け始める。
専用機持ちもいったん避ける。
「はぁ、はぁ」
一夏は息を切らしながら飛行をする。
暫く飛行していた時、専用機持ち達も、表情に疲れが出て来ていた。
そして、その瞬間は唐突に来た。
バキィ!グサ!
そんな音が、響く。
「う、あ、あ.....」
一夏の、そんな弱々しい声があたりに響く。
その声を聞き、シャルロット達は一斉に一夏の方を見る。
すると、そこには...
背中から、システムクラックを突き刺され、鎧から血を噴き出している、一夏がいた。
煉獄騎士の鎧は、ISコアこそ持っているが、シールドバリアーなど存在しない。
そのため、簡単にブレードが貫通してしまった。
「深夜.....て、め、ぇ...」
この混戦状態では、このフレンドリーファイアがどのようにして起こったのかは、一夏にも分からない。
だが、深夜が自分を刺した。
それだけは理解が出来た。
一夏の両足から円盤が消え、そのまま海へと落下する。
「「「「「一夏(さん)!!」」」」」
専用機持ちは一斉に一夏の名前を呼ぶも、
《ぼさっとするな!》
ディミオスの声で何とか現実に帰還する。
《ラウラ・ボーデヴィッヒ!今、指揮権を持っているのはお前だ!さっさと旅館に戻れ!今の心理状況だったら戦闘持続は無理だ!我がせめて時間を稼ぐ!》
「っ!分かった...旅館に戻るぞ!」
ラウラは、そう指示を出しながらスラスターを吹かす。
「ラウラ!?い、一夏を助けないと...」
「今の私達では無理だ...体勢を立て直す...」
《とっとと行け!!》
ラウラとディミオスの声により、専用機持ちは深夜を拘束した後、旅館に避難する。
《せめて、暫く動けなくなってもらうぞ!》
ディミオスはそう言うと、単身で銀の福音に向かっていく。
『GYAAAAAAAAAAA!!!』
《うぉぉぉおおおお!!》
ディミオスは何度も竜の頭を避けながら銀の福音に近付き、思いっきり叩き斬る。
だが、それと同時に銀の福音の腕がディミオスの身体を貫通する。
『GAAAAA!?!?』
銀の福音はそう叫んだ後、物凄い速度で移動した後、再びエネルギーの球体に包まれる。
《防御力7000の相手では、これが精いっぱいだ...》
ディミオスは最後にそう言うと、そのまま破壊された。
(ライフ、0...)
海に沈んだ一夏は、自身のライフが0になったことを確認した。
それと同時に、意識に靄が掛かってくる。
[マスター!しっかりして!]
[意識を保って下さい!マスター!]
白式と白騎士が一夏に必死に話し掛ける。
だが、一夏は
(クラリッサ...チェルシー...)
仮面越しに海面を見上げ、薄れていく意識で恋人の事を考えながら、海の底に沈んでいった.....
“アンリミテッド・デスドレイン!”はアビゲールのデッキより、ゼータジェムクローンデッキのイメージ。
デッキの解説っていらないと思い、今回は大きく省きました。
次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください。
感想や誤字報告もよろしくお願いします。