無限の成層圏と煉獄騎士   作:ZZZ777

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まだまだ1学期。
サブタイまんまの内容ですが、今回は一夏が結構ガッツリ授業します。
ここでそんなの読みたくない!って方は飛ばして呼んでも大丈夫です。

今回もお楽しみください!


緊急授業!一夏先生!

一夏side

 

 

結局、深夜は夏休み明けまでの自室謹慎に反省文1000枚。

それに加えて夏休み期間の毎日の奉仕作業処分となった。

監視用ドローンの映像から判断した結果、あの混戦状態ではフレンドリーファイアが故意かどうかの判断が織斑先生や学園長でも出来なかったらしく、そうなったらしい。

 

 

そして、臨海学校明けの月曜日。

朝のSHR前の教室には、何時もの様な元気な雰囲気が消え去っていた。

理由は単純。

今週末...というか明日から1学期末テストがあるからだ。

期末テストの日程は初日と2日目で一般5科目(英、国、数ⅠA、地理、化学基礎。歴史やその他理科は2年生以降)と実技4科目(保体、家、音、美)

3日目がIS座学。

そして最終日がIS実技だ。

 

 

そんな中、明日の初日には学生の98%が嫌いと言われている(俺調べ)数学が1時間目からあるため、みんな数学の参考書などを片手にノートにペンを走らせている。

因みに俺は2%側だ。

っていうか、俺は苦手科目などない...いや、全部の科目が得意だ。

寧ろ勉強するのは楽しいと思える。

それくらいになるまで勉学は極めて置かないと俺の仕事はやっていけない。

勉強が楽しいのも、普段から仕事ばっかりしてる反動だろうな。

まぁ、得意とはいえ流石に最後に何もしないのは宜しくないので、俺も復習の為にノートをめくる。

うん、基本はもう理解して覚えてるし、大丈夫かな。

俺がそんな事を考えていると

 

 

「お兄ちゃーん...ちょっといい...?」

 

 

そう廊下から声を掛けられる。

まぁ、俺をお兄ちゃんと呼ぶ人物は1人しかいない。

いや、エクシアは俺の事をお兄様と呼ぶが、お兄ちゃんではない。

 

 

「如何した、マドカ」

 

 

俺はノートを仕舞って廊下に移動する。

すると、マドカは

 

 

「お兄ちゃん、勉強教えて!」

 

 

と言ってきた。

その瞬間に、教室内から一斉に視線を向けられる。

な、何だ何だ...?

俺はそんな事を考えながら、マドカに向き合う。

 

 

「いいぞ。多分だが...数学だな?」

 

 

「うん、そう」

 

 

俺のその問いに、マドカは頷く。

やっぱりか...

やはり98%という数字に間違いは無いようだ。

 

 

「もう直ぐSHRだし、昼休みだな。俺が3組に行くから、昼休み待ってろ」

 

 

「分かった!お兄ちゃんありがとう!じゃあね!」

 

 

マドカはそう言うと、そのまま3組の教室に戻っていった。

うん、マドカは3組のみんなとしっかり馴染んでいるようで安心した。

俺は軽く笑うと、教室に戻る。

すると...

 

 

「な、何か...?」

 

 

クラス中の視線を感じた。

いや、多分みんなも教えて欲しいって事なのだろうか?

だったら先に言ってくれ...

口に出さないと分かるもんも分からないし、出来るもんも出来ないぞ。

俺はそう思いながらも視線に気付いていないふりをしながら自席に座る。

 

キーンコーンカーンコーン

 

と、ここでチャイムが鳴り、教室の扉が開き織斑先生と山田先生が教室に入って来た。

その瞬間、みんな直ぐに参考書を仕舞う。

俺も身体ごとしっかりと織斑先生に向ける。

 

 

「フム、全員座っているな。ではこれより本日のSHRを開始する!」

 

 

さて、今日も頑張りますか...

 

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

時刻は進み、昼休み。

昼食を食堂で食べた後、俺はマドカと共に1組の教室で俺のノートを回収してから3組の教室に向かっていた。

まぁ、向かうと言っても2組の教室を間に挟んで直ぐなのでそこまで時間は掛からない。

3組の教室には今俺の隣にいるマドカ以外の全生徒が揃っており、みんなノートにペンを走らせている。

俺がマドカと共に教室に入ると、教室にいる生徒が一斉に視線を向けてくる。

そりゃそうか。

俺が3組の教室に入るのはこれが初めてだからな。

俺は若干の気まずさを感じていると、マドカは自席に座って教科書類を取り出したので俺も席に近付く。

 

 

「それで、数学の何処だ?」

 

 

「んーっと...ここ」

 

 

マドカは教科書を開き、あるページを指で差す。

俺は覗き込みそれを確認する。

 

 

「はいはい、場合の数ね」

 

 

確かにここは難しい。

ちゃんと理解しないと次がさっぱり分からない所だからな。

俺は自分のノートの場合の数のページを開き、マドカに解説するために近付く...

その直前に、何やらガタガタと物音が聞こえる。

俺とマドカが周りに視線を向けると、みんなが俺とマドカに先程までとは違った視線を向けていた。

その、「是非私にも...!」と言わんばかりの視線を。

これは...やらないといけないな。

 

 

「えっと...場合の数が分からないから私も教えて欲しいって人」

 

 

俺は右手を上げながらそう言う。

すると、全員が右手を上げる。

...全員かい!

エドワース先生、何やってんの!?

まぁ、逆に全員に教えるほうが楽か...?

俺はそう思いながら

 

 

「じゃあ全員に纏めて教えるから準備して」

 

 

黒板前に移動してそう言う。

すると、マドカを含め3組のみんなが一斉に教科書とノートの準備をする。

う、そこそこプレッシャーを感じる。

やっぱり教師の方々って凄いな。

 

 

「んじゃ、最初からザックリと解説するよ」

 

 

俺がそう言うと、みんな一斉に頷く。

 

 

「まず、集合と要素からだ。集合っていうのは範囲がはっきりしたものの集まり。要素っていうのは集合の中の1つ1つのものだ」

 

 

俺はそう言いながらチョークを持って黒板に文を書く。

 

 

「Xが集合Aの要素であるとき、Xは集合Aに属するという。この文を分かりやすくすると...」

 

 

俺はさっき書いた自分の文に書き足す。

 

 

X(自分)集合A(1-3)要素(クラスメイト)であるとき、X(自分)集合A(1-3)に属するという、ってなる。ここまでで質問ある人?」

 

 

俺がそう尋ねるも、誰も手を上げない。

良し、ここまではいいか。

 

 

「これの表し方は、Xが集合Aの要素である事をX∈Aって表す。そして、Yが集合Aに要素でない事をY∉Aって表す」

 

 

俺がそう言うと、みんな頷く。

 

 

「じゃあ練習問題。有理数全体の集合をQとするとき、次の空欄に∈か∉のどちらか適する方を入れてくれ」

 

 

俺はそう言って、黒板に問題を書く。

(1)3 Q (2)√2 Q (3)-2/3 Q

 

俺が書き終わると、みんなノートに問題を解き始める。

大体1分したところで、

 

 

「そこまで。この問題は、有理数かそうじゃないか理解してれば解けるからそのまま答え書くぞ」

 

 

俺はそう言い、答えを記入する。

(1)3∈Q (2)√2∉Q (3)-2/3∈Q

 

 

「それじゃあ次。集合の表し方には{ }の中にその要素を並べる方法がある。例えば、12の正の約数全体集合Aの場合...」

 

 

俺はそう言いながら黒板に新しく数式を書き込む。

 

A={1,2,3,4,6,12}

 

 

「こうなる。まず集合のアルファベットを書いて=、そして{ }を書いてから中に要素の数字を,で区切りながら書く。そして次に...」

 

 

俺はさっきの数式の下に新しく文を数式を書く。

 

100以下の正の偶数全体の集合B

B={2,4,6,・・・・・・,100}

 

5で割り切れる自然数全体の集合C

C={5,10,15,・・・・・・}

 

 

「この2つの例題みたいに、集合の要素が多かったり無限に多くの要素がある場合には、省略記号の・・・・・・を使って表せるよ。この時に、最低3つは要素の数字を書いて、100以下とか限度が決まってる場合は最後にそれを書いてね」

 

 

俺はそれを言うと、新しく文と数式を書く。

 

(1)1より大きく3より小さい実数全体の集合D

D={X|1<X<3,Xは実数}

 

(2)正の偶数全体の集合E

E={2n|n=1,2,3,・・・・・・}

 

 

「こうやって、要素の代表をXで表して、{ }の中の縦線の右にXの満たす条件を書く方法もある。(2)の場合は、E={2,4,6,・・・・・・}に置き換える事も出来る。ここまでで何か分からない人?」

 

 

俺はそう尋ねると、1人の生徒が手を上げる。

1人か...なら。

 

 

「ディミオス、行ける?」

 

 

《任せろ》

 

 

俺がディミオスに指示を出すと、ディミオスは胸ポケットからSDで出て来てその生徒の机に飛んでいく。

これで個別指導もOK。

 

 

「良し、じゃあ練習問題。次の集合を要素を書き並べて表して」

 

 

俺はそのまま文を書く。

(1)18の正の約数全体の集合F

(2)G={X|-2≦X≦3,Xは整数}

(3)H={2n+1|n=0,1,2,3,・・・・・・}

 

 

「時間は...3分。始めてくれ」

 

 

俺がそう言うと、みんなはまたノートに問題を解く。

俺は何となくみんなのノートの中身を確認しながら回答を書く準備をする。

そして3分経ったところで、

 

 

「そこまで。今から回答を書く」

 

 

そう言ってから回答を書き始める。

(1)F={1,2,3,6,9,18}

(2)G={-2,-1,0,1,2,3}

(3)H={1,3,5,7,・・・・・・}

 

 

「さて、大事なのは(3)。さっき俺は最低3つって言ったけど、この問題は4つ以上書かないと不正解になる」

 

 

俺がそう言うと、みんなは驚いた表情をする人とうんうんと頷く生徒に分かれていた。

 

 

「この問題で大事なのは、問題がH={2n+1|n=0,1,2,3,・・・・・・}って事。0,1,2,3,って4つ数字が書いてある。問題が4つなら、答えも4つ以上書く必要がある。これは5つでも6つでも一緒。覚えておいてくれ」

 

 

俺がそう言うと、みんな頷く。

それを確認して、俺は新たな解説を始める。

そうやって解説を進めていると、昼休み終了の時間になった。

何とか終了までに集合のザックリとした解説は終わった。

途中、理解が遅れてる人にはディミオスに個別解説してもらったりもしたが、終わったんだから良いだろう。

 

 

「終わったぁ...みんな、理解できた?」

 

 

俺がそう聞くと、みんな一斉に頷いてくれる。

 

「すっごく分かりやすかったよ!」

 

「これで何とかいけそうだよ...」

 

といった感想も言ってくれる。

人に教えるっていうのは良い復習方法なので、俺としてもテスト前の詰めにはちょうど良かった。

 

 

「応用問題の対策とかは各自教え合いながら勉強してくれ」

 

 

俺はそう言いながら自分のノートを閉じて教室の扉に向かって歩く。

 

 

「じゃあ、俺は戻るよ。じゃあねー」

 

 

『教えてくれてありがとう!じゃあねー!』

 

 

最後に俺がそう言うと、3組のみんなはそう俺にお礼を言ってくれる。

俺は笑顔になりながら3組の教室を出て、1組の教室に戻る。

ふぅ、軽く授業みたいになってたけど、昼休みに軽くしてただけで結構疲れた。

やっぱり教師の方々ってのは凄いな...

俺はそう思いながら1組の教室に入る。

 

 

『一夏君!』

 

 

「うおっ.....どうかしたか?」

 

 

その瞬間に、専用機持ち3人を除くクラスメイト全員から声を掛けられる。

俺がどうしたのか聞くと、

 

 

『私達にも勉強教えてください!』

 

 

と、一斉に頭を下げて来た。

そーなるかぁ...

まぁ、友人達からの頼みだからな、一肌脱ごう。

 

 

「分かった、分かった。放課後な」

 

 

俺がそう言うと、みんな納得したように席に戻っていった。

ここでチャイムが鳴り、昼休みが終了した。

俺も席について次の授業の準備をする。

そうして5時間目開始のチャイムが鳴ると同時に教室の扉が開き、化学基礎担当教師の湊桜子先生が入って来た。

 

 

「みんな、明日はテストだから、直前の対策プリントを用意したよ!」

 

 

おお、ありがたい。

さて、集中しますか...

 

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

三人称side

 

 

放課後、一夏は昼休みのように勉強を教える事になったのだが...

その参加者は1組の生徒では無く、他のクラスの生徒までいた。

如何やら昼休みに一夏が3組で授業していたのは学年中に広まっていたらしい。

もうちょっとした塾だ。

会場も、食堂の一角を借りて、わざわざホワイトボードを5枚程持ち込んだ。

そんな中、一夏はディミオスや専用機持ちの力を借りて何とか教え終わった。

数学だけでは無く、一般5科目全てを教え切った一夏はやはり凄い。

 

 

そしてテスト当日。

少し余裕そうに問題を解く生徒。

頭から煙が出てるのかと錯覚するほど必死に解く生徒様々だった。

そうして、IS座学も終了しIS実技。

IS実技は点数では無く、合格不合格での判断となる。

これは、一般生徒と専用機持ち生徒で内容が異なる。

一般生徒は、搭乗、立ち上がり、歩行、空中に10秒間浮遊するという簡単な基礎。

そして専用機持ちは訓練機を使った教員との模擬戦。

勝利、又は模擬戦内でのポイントをクリアすれば合格となる。

この時、訓練機を使用するのだが、こんな時でも一夏はISスーツを使わなかった。

それでも山田先生相手に勝利して合格していた。

まぁ、教員側もテストなので本気ではない事は一夏も理解している。

そうして、IS学園期末テストは終了した。

そして、翌週の月曜日に一気に採点結果が返却される。

 

 

IS学園の期末テストで座学で赤点を取ったものはその教科1つに付き3日間の補修(IS座学の場合は5日間)、IS実技で不合格の場合は専用トレーニング10日間となかなかに夏休みを消費することになってしまう。

だが、1年生2年生3年生共に、赤点者と不合格者は1人も出ておらず、強いて言うなら自宅謹慎の深夜くらいであろうか。

そして、専用機持ちは放課後食堂でテスト返却の定番という事で、点数だけお互いに発表した。

これがその結果である。

 

 

  一夏:一般5科目、500点 実技4科目、400点 IS座学、100点 IS実技、合格

 マドカ:一般5科目、456点 実技4科目、324点 IS座学、88点 IS実技、合格

 シャル:一般5科目、482点 実技4科目、364点 IS座学、94点 IS実技、合格

   鈴:一般5科目、452点 実技4科目、362点 IS座学、90点 IS実技、合格

セシリア:一般5科目、472点 実技4科目、382点 IS座学、86点 IS実技、合格

 ラウラ:一般5科目、462点 実技4科目、358点 IS座学、92点 IS実技、合格

   簪:一般5科目、492点 実技4科目、394点 IS座学、96点 IS実技、合格

  楯無:一般5科目、498点 実技4科目、396点 IS座学、100点 IS実技、合格

 ダリル:一般5科目、474点 実技4科目、348点 IS座学、96点 IS実技、合格

フォルテ:一般5科目、480点 実技4科目、380点 IS座学、86点 IS実技、合格

 

 

これを見た後、1年生達は先輩を交えてテストの復習をしようとしていたが、一夏だけは

 

 

「仕事だぁああああ!アッハハハハハ!!」

 

 

と笑いながら寮に戻っていった。

これを見た専用機持ち達は、

 

 

『....頑張れ!』

 

 

と、一夏の背中に声を掛けるしか無かったのだった...

 

 

 

 




みなさん、数学って好きですか?
割と本気で集合の最初の方の解説をしました。
拒否反応が出た方、ごめんなさい!

次回もいつになるか分かりませんが、楽しみにしていてください!

感想や誤字報告もよろしくお願いします!
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